航空宇宙博物館から庭園を挟んだ真向かいは、ナショナル・ギャラリー。
ここも無料ですけれど、素晴らしい絵画の数々を見て、母上感激でしたの。
【ナショナル・ギャラリー National Gallery of Art】
ベビーカー持ってきてたので、横から入ったんですけれど
いきなり美しい彫像がモリモリ。
はやる気持ちを抑えて、正面入り口のほうへ回ります。
このとき、正面入り口には
4月に大地震が起きたイタリアのAburzzoから借りてきたという、The Beffi Triotychという15世紀初頭の宗教画が展示されていました。横には募金箱。大地震の後、イタリア首相のベルルスコーニ君は「キャンプだと思って頑張ってね!」とか被災者にのたまったらしいですけれど、地震の後がどんなに大変か!この募金は美術館などの再建に充てられるとの事。マドもほんの少し、気持ちだけですけれど、募金してきました。
さて、つぎに母上が鼻息も荒く向かったのは
フェルメールの絵。
「赤い帽子の女」
この絵は果たしてフェルメールなのか評価が分かれている絵の一つ。ナショナル・ギャラリーはこの絵をフェルメールのものとして展示していますけれど、確かに小さい。フェルメールの絵は大きいものはないのだけど、それらの中でも小さい。カンヴァスではなく板に描かれているというのも不思議。
「天秤を持つ女」
この絵は、来歴を250年以上遡れるという、正真正銘のフェルメールの絵。確かに今までに見てきたフェルメール作とされる絵の中でも、見事に光と影を表していてフェルメール以外の誰のものでもない!と思える作品。画中画が最後の審判らしき絵なのも、秤を持っているというのも、何とも寓話的と言うか説教くさい感もありますけれども。女性の表情は穏やかで美しい。
「フルートを持つ女」
これは「フェルメールっぽいけど違うよね?」的位置づけになっている絵。ナショナル・ギャラリーでは「Attributed to」と但し書きをつけていますの。というのも、状況証拠的にはフェルメールの使用していた絵の具が使われていたり「絶対にフェルメールの絵ではない」と断じる事もできないからだそう。母上的には、「赤い帽子の女」同様に、小さすぎる事や板に描かれていることが何だか落ち着かないらしいですけれど。
「手紙を書く女」
これが母上が一番見たかった絵。嬉しさのあまり、デジタルカメラを持つ手が震えて画像がブレブレですけども。母上曰く、フェルメールの描いた数少ない絵(37枚とされる)の中でも、この絵ほど描かれている人物が幸せそうに見える絵はないように思えるんですって。静かに幸せ、満ち足りて輝いてます、みたいな。
絵の左側から光が当たるという構図はフェルメールに良くあるものですけれど、こうやって直に見ていると、確かに、この絵の女性は女性自身が内側から輝いているようなシアワセな感じが、カタログで見た以上に伝わってくる気がしますの。
…おでこあたりに電球入ってる?《入ってませんったら!》
フェルメールに満足したら、また気合を入れてズンズン見て回ります。
ボストン美術館でもそうでしたけど、こういうキリスト教の展示の所では母上は神妙な顔つきになりますの。《高校生の頃にお御堂でシスターに叱られた思い出が…あーめん》
レオナルド・ダ・ヴィンチの「Ginevra de’ Benci」(1474-78)
レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた女性の肖像画はたった3枚。
1枚はフランス・ルーブル美術館の「モナ・リザ」、1枚はポーランド・チャルトリスキ美術館の「チェチェリア・ガッレラーニの肖像」そして、ここ米国・ナショナルギャラリーの「ジネヴェラ・デ・ベンチの肖像」なんですって。
そしてこのジネヴェラ・デ・ベンチの肖像画の裏には
ううーん、裏にもこんな絵が描いてあるなんて。
そういえば、最近もう一枚「ダ・ヴィンチ作ではないか」という女性の肖像画が発見されたんですよね。しかも肖像画にダ・ヴィンチのものと見られる指紋が残されているとか!うーん、科学の発展は美術にも多大なる貢献がありますわね。
15-6世紀の流行の服装、流行の肖像画のスタイルなのかな。
Ambrogio de Predis 「Bianca Maria Sforza」(1493)
ラファエロもありました。
El Greco 「Madonna and Child with Saint Martina and Saint Agnes」
母上ー、誰かライオンさんの額に落書きしてるよー。
《落書きじゃないから!落書きなら、「肉」ってかいてあると思うわ!》
そんな調子でブラブラ歩いてみて回ってたら、あら!
美味しそうな名前のあの人の絵に違いないわ!の1枚が。
Giovanni Paolo Panini 「Interior of the Pantheon, Rome」
Giovanni Paolo Panini 「Interior of the Saint Peter’s, Rome」
ボストン美術館でもこの人の絵をじっくり見た覚えがあります。
細かく描き込んであって、画中画も手抜きナシで面白いですの!
Van Dyckの豪華絢爛な高貴な人肖像画もてんこ盛り。
同じ部屋や、続きの部屋にはルーベンスや、ヤン・ステーンなんかもてんこ盛り!全部UPしていたらキリがないので、泣く泣く割愛しますけれども…なんてステキな美術館なのかしら!さすが「ナショナル」とつくだけの事はあります。
Jan Davidsz De Heem 「Vase of Flowers」
ワシントンといえば
Gilbert Stuart 「George Washington」(1821)
こういう風に中庭があるの、フリックコレクションなんかも同様で
ちょっと邸宅風&リラックスできていいですわね。
Claude Monet 「The Japanese Footbridge」
Paul Gauguin 「The Bathers」
Vincent Van Gogh 「Self-portrait」
Paul Cezanne 「Boy in a Red Waistcoat」
Auguste Renoir 「Oarsmen at Chatou」
Edouard Manet 「The Railway」
普通に展示されているけれど、すごい絵ばかり!
左Claude Monet 「The Artist’s Garden at Vetheuil」
右Monet 「Woman with a Parasol – Madam Monet and Her Son」
Edouard Manet 「The Dead Treador」
そういえば、マド、映画Night at Museum Battle of Smithsonianはまだ見てないのですけれど、そのCMなら幾度となくTVで見たことがありますの。あのCMの中では、ロダンの考える人がBoom-Boom Fire Power!!と叫んで動くんですけど…
実物はずーっと考えてらっしゃいましたの。
絵画以外も本当に充実していて
母上はここで一日過ごせそうなのに時間が足りないわ!とブツブツ。
でも、この調子でゆっくり「モール」にある美術館や博物館を
全て見て回ると優に1週間は掛かってしまいそう。
Edgar Degas 「Horse with Jockey」
Francisco de Goya 「The Marquesta de Pontejos」
またいつか、ゆっくり見に来れたらいいのにね、母上!
《あぁー、本当に眼福、至福のひと時でした》
ここも無料ですけれど、素晴らしい絵画の数々を見て、母上感激でしたの。
【ナショナル・ギャラリー National Gallery of Art】
ベビーカー持ってきてたので、横から入ったんですけれど
いきなり美しい彫像がモリモリ。
はやる気持ちを抑えて、正面入り口のほうへ回ります。
このとき、正面入り口には
4月に大地震が起きたイタリアのAburzzoから借りてきたという、The Beffi Triotychという15世紀初頭の宗教画が展示されていました。横には募金箱。大地震の後、イタリア首相のベルルスコーニ君は「キャンプだと思って頑張ってね!」とか被災者にのたまったらしいですけれど、地震の後がどんなに大変か!この募金は美術館などの再建に充てられるとの事。マドもほんの少し、気持ちだけですけれど、募金してきました。
さて、つぎに母上が鼻息も荒く向かったのは
フェルメールの絵。
「赤い帽子の女」
この絵は果たしてフェルメールなのか評価が分かれている絵の一つ。ナショナル・ギャラリーはこの絵をフェルメールのものとして展示していますけれど、確かに小さい。フェルメールの絵は大きいものはないのだけど、それらの中でも小さい。カンヴァスではなく板に描かれているというのも不思議。
「天秤を持つ女」
この絵は、来歴を250年以上遡れるという、正真正銘のフェルメールの絵。確かに今までに見てきたフェルメール作とされる絵の中でも、見事に光と影を表していてフェルメール以外の誰のものでもない!と思える作品。画中画が最後の審判らしき絵なのも、秤を持っているというのも、何とも寓話的と言うか説教くさい感もありますけれども。女性の表情は穏やかで美しい。
「フルートを持つ女」
これは「フェルメールっぽいけど違うよね?」的位置づけになっている絵。ナショナル・ギャラリーでは「Attributed to」と但し書きをつけていますの。というのも、状況証拠的にはフェルメールの使用していた絵の具が使われていたり「絶対にフェルメールの絵ではない」と断じる事もできないからだそう。母上的には、「赤い帽子の女」同様に、小さすぎる事や板に描かれていることが何だか落ち着かないらしいですけれど。
「手紙を書く女」
これが母上が一番見たかった絵。嬉しさのあまり、デジタルカメラを持つ手が震えて画像がブレブレですけども。母上曰く、フェルメールの描いた数少ない絵(37枚とされる)の中でも、この絵ほど描かれている人物が幸せそうに見える絵はないように思えるんですって。静かに幸せ、満ち足りて輝いてます、みたいな。
絵の左側から光が当たるという構図はフェルメールに良くあるものですけれど、こうやって直に見ていると、確かに、この絵の女性は女性自身が内側から輝いているようなシアワセな感じが、カタログで見た以上に伝わってくる気がしますの。
…おでこあたりに電球入ってる?《入ってませんったら!》
フェルメールに満足したら、また気合を入れてズンズン見て回ります。
ボストン美術館でもそうでしたけど、こういうキリスト教の展示の所では母上は神妙な顔つきになりますの。《高校生の頃にお御堂でシスターに叱られた思い出が…あーめん》
レオナルド・ダ・ヴィンチの「Ginevra de’ Benci」(1474-78)
レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた女性の肖像画はたった3枚。
1枚はフランス・ルーブル美術館の「モナ・リザ」、1枚はポーランド・チャルトリスキ美術館の「チェチェリア・ガッレラーニの肖像」そして、ここ米国・ナショナルギャラリーの「ジネヴェラ・デ・ベンチの肖像」なんですって。
そしてこのジネヴェラ・デ・ベンチの肖像画の裏には
ううーん、裏にもこんな絵が描いてあるなんて。
そういえば、最近もう一枚「ダ・ヴィンチ作ではないか」という女性の肖像画が発見されたんですよね。しかも肖像画にダ・ヴィンチのものと見られる指紋が残されているとか!うーん、科学の発展は美術にも多大なる貢献がありますわね。
15-6世紀の流行の服装、流行の肖像画のスタイルなのかな。
Ambrogio de Predis 「Bianca Maria Sforza」(1493)
ラファエロもありました。
El Greco 「Madonna and Child with Saint Martina and Saint Agnes」
母上ー、誰かライオンさんの額に落書きしてるよー。
《落書きじゃないから!落書きなら、「肉」ってかいてあると思うわ!》
そんな調子でブラブラ歩いてみて回ってたら、あら!
美味しそうな名前のあの人の絵に違いないわ!の1枚が。
Giovanni Paolo Panini 「Interior of the Pantheon, Rome」
Giovanni Paolo Panini 「Interior of the Saint Peter’s, Rome」
ボストン美術館でもこの人の絵をじっくり見た覚えがあります。
細かく描き込んであって、画中画も手抜きナシで面白いですの!
Van Dyckの豪華絢爛な高貴な人肖像画もてんこ盛り。
同じ部屋や、続きの部屋にはルーベンスや、ヤン・ステーンなんかもてんこ盛り!全部UPしていたらキリがないので、泣く泣く割愛しますけれども…なんてステキな美術館なのかしら!さすが「ナショナル」とつくだけの事はあります。
Jan Davidsz De Heem 「Vase of Flowers」
ワシントンといえば
Gilbert Stuart 「George Washington」(1821)
こういう風に中庭があるの、フリックコレクションなんかも同様で
ちょっと邸宅風&リラックスできていいですわね。
Claude Monet 「The Japanese Footbridge」
Paul Gauguin 「The Bathers」
Vincent Van Gogh 「Self-portrait」
Paul Cezanne 「Boy in a Red Waistcoat」
Auguste Renoir 「Oarsmen at Chatou」
Edouard Manet 「The Railway」
普通に展示されているけれど、すごい絵ばかり!
左Claude Monet 「The Artist’s Garden at Vetheuil」
右Monet 「Woman with a Parasol – Madam Monet and Her Son」
Edouard Manet 「The Dead Treador」
そういえば、マド、映画Night at Museum Battle of Smithsonianはまだ見てないのですけれど、そのCMなら幾度となくTVで見たことがありますの。あのCMの中では、ロダンの考える人がBoom-Boom Fire Power!!と叫んで動くんですけど…
実物はずーっと考えてらっしゃいましたの。
絵画以外も本当に充実していて
母上はここで一日過ごせそうなのに時間が足りないわ!とブツブツ。
でも、この調子でゆっくり「モール」にある美術館や博物館を
全て見て回ると優に1週間は掛かってしまいそう。
Edgar Degas 「Horse with Jockey」
Francisco de Goya 「The Marquesta de Pontejos」
またいつか、ゆっくり見に来れたらいいのにね、母上!
《あぁー、本当に眼福、至福のひと時でした》