風竜胆の書評

コミックスから専門書まで、あらゆる本を読みます。元エネルギー企業の専任部長。現在は、ライター・書評家を標榜する自由人w 時に書評が過激になるのは、長州人の血? 現在「シミルボン」と「本が好き!」でも活動中。 執筆依頼、献本等歓迎します。右欄のメッセージ機能にてご連絡ください。 旧ブログ名:本の宇宙(そら)

このブログの特徴

 このブログは、私の読書記録のようなものですが、感想文でも、ビジネス本の書評ブログによくみられるような定型的なものでもなく、なるべくきちんとした書評になるように書くようにしています(例外も多いですが(汗))なお、いただきものでもちょうちん持ちのような評はしません。あくまでも思った通り書きます。ちなみに、単なる精神論には厳しめかもしれませんw

 ビジネス専門、小説専門といったジャンルを限った読書ブログは多いですが、このブログの一番の特徴は「全方位系」というところでしょうか。専門書(自然科学・工学、社会科学、人文科学)、小説(名作から、ミステリー、SF、官能小説等)、ラノベからコミックスまで、あらゆるジャンルが網羅されていますので、中には「これ自分も読んだよ」というのがあるかもしれません。

 なお、★の数の意味は、一応以下の通りです。(もちろん私の趣味で独断と偏見に基づいて付けています。他の人が読んで同じ評価になるとは保証いたしません。)

★:クソ本、読む時間が無駄。めったにない。
★★:もう少し工夫が必要。あまり興味が湧かない。
★★★:普通〜面白い。
★★★★:かなり面白い、興味深い。
★★★★★:上記+どこかがツボにハマった。

 ただし、読んだ時の体調やその日の気分などで多少のブレはあるため、あくまで目安ということです。

H30.02.27追記
 本日自分勝手な妄想で人を誹謗中傷した書き込みを行うという常軌を逸した鳥頭がいましたが、私も相手をするのが面倒くさいので、そういう人間はこの世に存在しないものとして扱います(完全無視)。どうも昔から、自分の身の程を知らないバカな連中に言いがかりをつけられる体質のようです。皆さまのお目汚しになるので、現時点では公開はしませんが、しつこいようなら次からは卑劣かつ稚拙な文章を晒すことにします。

シャーロック・ホームズの古典事件帖4


・シャーロック・ホームズの古典事件帖
・アーサー・コナン・ドイル
・論創社

 コナン・ドイルの生みだしたシャーロック・ホームズといえば、ミステリー分野における名探偵の代表のようなものだろう。彼は1887年に「緋色の研究」で初めて登場したが、今なお、世界中に多くのファンが存在しており、その人気は根強い。本書はシャーロック・ホームズ登場130周年を記念して、明治、大正期における翻案、翻訳を復刻したものだ。

 このような性格の本であるため、表記は統一されておらず、ホームズやワトソンの表記についても、作品により異なっている。また舞台を日本にした翻案ものでは両方とも日本人の名前になっており、例えばホームズは、上泉博士とか保科鯱男、緒方緒太郎などとなかなか多彩だ。

 ところで、ホームズシリーズの中でもたぶん有名だろうと思う「赤毛連盟」だが、大正2年の三津木春影訳では「禿頭組合」になっている。これは、舞台を日本にした翻案作品であるが、日本人は赤毛になじみがないということで、世界共通の禿頭に変わったようだ(ただし作中では「若禿組合」)。この辺りはパイオニアの苦労といったものを少し感じてしまう。ただ、結構な事件のはずなのだが、そこかしこに思わず笑ってしまうような表現があるのだ。例えば、こんな具合。

<中尾医学士(評者注:ワトソンのこと)は折しも窓帷の隙間を洩れる冬の光線を受けて冷たく光る客の禿頭を横目に眺めつつ・・>(p188)

 それからホームズが唯一認めた女性であるアイリーン・アドラーだが、本書に収録されている「ボヘミア国王の艶禍」(矢野虹城訳 通常は、「ボヘミア国王の醜聞」として知られる)では、多羅尾伊梨子だ。なお、ホームズは蛇石大牟田博士、ワトソンは和田である。(誰やねん!?)人名だけチェックしてもなかなか楽しい。

 文体が古いものもあり、特に最初の方の作品は、明治期の小説を読みなれてないと、決して読みやすいとは言えないだろう。単に楽しむだけなら、新しい訳の方を読んだ方が良いと思う。私自身もあまり日本の古い文学を読まないので、すらすらと頭に入ってこない。

 しかし、歴史的な価値という観点からみると話は別である。ツッコミどころは多いものの、まだ、ミステリーというジャンルが一般的ではない時代に、訳者がどのようにすれば読者の興味を引くかを考えながら翻訳していったかを考えると、なかなか興味深い。

 世の中にはシャーロキアンと言われる人がたくさんいると聞く。ホームズシリーズの熱狂的なファンの人たちだ。そのような人にとっては、本書に収められた作品の数々は、我が国にどのようにホームズの物語が広がっていったのかを示す、資料的な価値は高いのではないかと考える。

※初出は、「本が好き!」です。

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ドラゴン桜2(1)4


・ドラゴン桜2(1)
・三田紀房
・講談社、コルク

 あの伝説の受験マンガが帰って来た。前シリーズでは、底辺校だった龍山高校を、暴走族あがりの異色弁護士である桜木建二が、東大合格の目標を掲げて進学校として復活させる。2003年から2007年まで講談社の「モーニング」に連載されていた。

 しかし、進学校に変貌したはずが、この巻においては、今年は東大を9人受験して全員不合格となっている。龍山高校は再び凋落しつつあるのだ。

 その凋落の原因を作ったのが、理事長代理で女帝と呼ばれる龍野久美子。学校は自分の物と考えており、どうもこの高校を廃校にしてなにかを狙っているようだ。

 前シリーズで、東大合格1号の水野直美は今では弁護士になり桜木の弁護士事務所で働いている。彼女が進んだのは理一のはずなのに、なぜか弁護士に。まあこういう例はたまにあるので、別に不思議ではないが。

 しかし、桜木が理事になった時の演説で、水野のことをあれだけバカだったのに東大にいけたと紹介したのはちょっとかわいそうな気も。

 2020年の教育改革(改悪)を見据えて、果たしてどのように話が展開していくのか。これは楽しみだ。

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論理的な人の27の思考回路4




・論理的な人の27の思考回路
・北村良子
・フォレスト出版

 本書は、論理的な考え方を行うための練習になる27のパズルを収めたものだ。本書がこの種の本で際立っているのは、正解に至る道筋がフローチャートで示されていることだろうか。この問題に対して、このように考えたらいいということが分かりやすく示されている。また間違い安い道筋も書かれているので、同種のパズルに対しては、忌避感なしに取り組むことができるだろう。

 本書の活用法として面白いものを考えた。眠る前にパズルを一つずつ頭に入れて、眠りながら考えるのである。おそらく、知らないうちに眠りに入るのではないだろうか。もっとも、パズルの解を考え過ぎて、逆に目が冴えてしまっても責任は持てないが。

 例えば公務員試験には、論理を問われる問題があると聞く。なかなかそういった方面の試験対策は難しいのだが、本書を読み込んでそういったものにフレームワークを形作るというのは有効なのではないかと思う。そういった試験を受けない人でも、いろいろと楽しめ、知らず知らずのうちに論理的な考え方が身につくのではないだろうか。

なお本書は、フォレスト出版さまからの頂き物です。ありがとうございました。

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離島へ転校したらホストファミリーがドスケベで困る4


・離島へ転校したらホストファミリーがドスケベで困る
・なるさわ景、お稲荷さん
・フューチャーコミックス

 主人公の伊々谷恵は、都心の学校に通っていたが、都会の息苦しさに馴染めず、温暖な離島にある学校に転校してきた。ところが、ホームステイ先の家庭が女ばかり。恵は、そこの同じ年頃である美人双子姉妹から、あんなことやこんなことを・・。いや実にうらやま・・もとい実にけしからん(笑)。

 ここは中学だろうか高校だろうか、作品中には明記されていないが、雰囲気は高校生という感じ。いやさすがに中学生でそんなことやっちゃいかんだろう。

 しかし、離島に高校まであるところというと限られてくる。特に南の島だというなら一層そんな感じだろうと思って調べてみると、結構あるなあ。

 島内でデキると、色々とうるさいらしいので、島外出身の主人公は遊び相手として最適だという理屈らしいが、島の中であんなことやこんなことやっちゃいかんだろう。絶対バレるぞ。もしくは、そのうち子持ちになって島の住民にされてしまうかも。いや島にとってはそっちの方が都合がいいかな。

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早乙女選手、ひたかくす(1)4



・早乙女選手、ひたかくす(1)
・水口尚樹
・小学館

 ヒロインは、早乙女八重という女子ボクシング期待の星である梅咲高に通う女子高生。オリンピックへの出場も期待されている。スパーリングの相手が男子大学生でも勝ってしまうという実力は本物。頭脳明晰で容姿端麗、スタイルも抜群のクールビューティ。チャームポイントは綺麗に割れた腹筋。そんな彼女が、同じ梅咲高校のボクシング部に所属する選手としては冴えない少年の月島サトルに恋をした。

 ところがもったいないことに、八重がサトルに告白するも、返事はまさかの「ゴメンなさい」。実はサトルの方も八重のことをまんざらではないのだが、ボクシングをやるうえで足を引っ張りたくなかったのである。

 そんな二人のことを知った女性監督の塩谷の提案で、表向きは選手とトレーナーとして、こっそり付き合うことになる。実はサトルは選手としてはさっぱりだが、トレーナーとしては優れているのだ。これは、そんな二人が繰り広げるボクシングラブコメの開幕といったところか。

 ふたりの初々しさがなんとも楽しい。さてさて、これからどのように展開していくのか期待が持てる。
 

はぐれアイドル地獄変 54


・はぐれアイドル地獄変 5
・高遠るい
・日本文芸社

 ヒロイン役は、南風原海空というアイドルの美少女。アイドルといっても、着エロアイドルくらいの仕事しかやっておらず、かなり際どいビデオにも出演している。交友関係もエロの道でがんばっている人ばかり。しかし、沖縄空手の達人で、ラグビーの日本代表選手が3人でタックルしても微動だにしないくらい足腰が強い。

 ところが、この海空を拉致する命知らずがいた。因縁のある池崎という男の差し金で、スタンガンで襲われた挙句にエロエロな格好で拘束され、トドメに焼酎で浣腸されて栓までされた状態で酷い暴行を受ける。あわや池崎にやられそうになった(先っちょだけは入ったみたいだが)ときの反撃の手段が、「アイドルはウ〇コしない」という伝説を覆すような方法。これには笑った。もっとも、海空はスタンガンでやられたことがトラウマになって、静電気でも怯えるようになったようだが。

 もう一つ笑ったのが、イメージビデオ発売時のイベント。BD・DVD1枚につき1秒間爆乳触り放題というもの。何しろ110cmのKカップである。本当にこんなのがあったら、長蛇の列ができるに違いない。

 結構エロエロな場面があるのだが、絵柄がなかなかきれいなところが気に入っている。ところで、作者の高遠るいは、「ミカるんX」などの作品で知られるが、東大文学部の出身だという。あそこもなかなか多彩なんだなと思った。

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H25.10.26発売の図書新聞(3132号、2013年11月2日号)に「泥棒は几帳面であるべし」の書評掲載

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H28.8頃より「シミルボン」への投稿開始

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