会計に関する様々な事件を、女子大生会計士の藤原萌実と会計士補の柿本一麻の二人が解決していくという会計ミステリー「女子大生会計士の事件簿」シリーズ第5巻。

○「女子大生会計士の事件簿 DX.5」(山田真哉:角川書店)



 このシリーズ、萌ちゃんとカッキ―(柿本)の掛け合い漫才のようなやりとりを楽しみながら、知らず知らずのうちに会計に関する知識が付いて来ると言う優れものだ。今回学べるのは、次のようなものである。

○美術品購入を装った不正蓄財のからくり

○棚卸資産を使ったコンビニの内部不正の穴埋めのからくり

○不動産のスキームを使った資金調達のオフバランス化のからくり

○買収によって利益を出すからくり

 いずれも反則技であり、真似をしてはいけないのは当然であるが、これらに関する知識を持っていれば、自分の会社の内部統制を整備・運用していくような場合に大いに役に立つ。内部統制とは、これらが起こらないような仕組みのことだからだ。

 相変わらず萌絵ちゃんは天衣無縫、天真爛漫なキャラを演じているが、今回は彼女が監査法人に入ったばかりのころの意外な姿を知ることができる。カッキ―は相変わらずの下僕キャラであるが、萌絵ちゃんに、いきなり

 「私のこと、心配じゃないの?」

なんて聞かれて、ドキドキしていた。一方萌絵ちゃん自身も、尊敬する先輩の氷高さんに、

 「あなた、柿本クンといつ結婚するの?」

とストレートに聞かれて、紅茶を噴き出してせき込んだりしている。会計に関する感は鋭いくせに、恋に関する感は鈍い萌絵ちゃんと、押しの弱い下僕キャラのカッキ―、二人の仲が、どう進展していくかがこの作品のもう一つの楽しみである。


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(本記事は、「時空の流離人」と共通掲載です。)


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