大学受験や資格試験の受験などで勉強をしなくてはならないが、勉強法がよく分からないと言う方も多いのではないだろうか。 「1日1分からはじめる速読勉強術」(宇都出雅巳:PHP研究所)は、いかに勉強を効率的かつ効果的にやったらよいかを教えてくれる一冊である。




 この本で述べられている勉強法の肝はただ一つ、「高速大量回転法」というものだ。これに付随することも色々と述べられているのだが、要点はこれだけと思ってもよい。コンセプトは単純明快、出来るだけ早くテキストを読んで、それを何回何回も回転させると言うものだ。

 実はこれ、単純だが非常に理にかなった方法だと思う。実は私も、誰から教えられた訳でもないのだが、大学受験のころからこの方法に極めて近い方法を使ってきたし、今でも資格試験の受験の際には使っている。その結果、田舎の高校から、難関の京都大に合格できたし、これまで80以上もの資格試験にも合格してきた。

 重要なのは、途中で考えこんではいけないということだ。どうせまた、次のサイクルで同じところを読むのだから。全体を人通り読んでおけば、全体像がある程度つかめているので、次に読むときはもっと分かりやすくなる。そして、何回も繰り返していくうちに、だんだんと理解も進んでいくという訳だ。人間の脳の特性として、一度読んだくらいでは、いくら熟読しても、すぐに大部分は忘却の彼方にいってしまう。しかし、何回も繰り返すという方法だと、漆を重ね塗りしていくように、少しずつ本当の知識というものが蓄積されていくのである。

 この本はタイトルに「速読」とあるが、特に速読のテクニックなどは述べられていない。ここでの速読というのは、できるだけ早く読めという位の理解でよいだろう。回転させていくうちに、次第に読む時間も早くなっていく。3回や4回ではいけない。隙間時間なども活用して、できるだけ多くの回数を繰り返すのだ。著者はCFP試験の受験の際に、過去問を100回以上回転させたという。方法は極めてシンプルで誰でもできるものである。しかし、案外と実行している人は少ないのではないだろうか。


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(本記事は、「時空の流離人」と同時掲載です。)


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