バレエをモチーフにしたホラー風味の強い話題の映画、「ブラックスワン」。2010年のアメリカ映画だ。主人公はニナという、ニューヨークのバレエ・カンパニーに所属するバレリーナ。「白鳥の湖」で白鳥の女王の役を射とめたが、この役は清純な白鳥だけでなく、彼女が苦手とする妖艶な黒鳥の役も踊らなければならない。おまけに、黒鳥の役がぴったりのリリーが入団してきた。プレッシャーから、ニナは、しだいに現実と幻想の狭間を漂うようになってくる。

 それにしてももう一つ良く分からない映画だった。観ていると、観客の方も次第に現実と幻覚の堺が分からなくなってくる。しかし、一体何を訴えたいのか。抑制された心が生み出す闇の恐怖を描いたサイコホラーなのか。ニナの心を縛っていた枷を、自分の力でついに振りほどいたという一種の成長物語なのか。それとも、いくら清純そうに見えても、女の心の奥底には、妖艶なブラックスワンが潜んでいるということか。色々な解釈が可能なように思える。

 ニナの心の闇を、フロイトやユング流の手法を使って解釈をしてみれば、案外と面白いのではないかと思う。ニナの抑制された心は、母親との関係も大きく影響しているようだし、精神分析の専門家なら、人の心の不思議さについて、興味深い見解を聞かせてくれそうだ。

 ところで、話が終わった後も、いくつか疑問が残り、どうもすっきりしないのだが、これは作り手側の作戦なのだろうか。

(追伸)
・ヒロインのブラックスワンのメイクがデーモン閣下に見えて、思わず笑ってしまいそうになって困った。

(監督)
・ダーレン・アロノフスキー

(出演)
・ナタリー・ポートマン(ニナ)
・ミラ・キュニス(リリー)
・ヴァンサン・カッセル(トマス) ほか


こちらではないので、念のため




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