観に行こうかどうか迷っていたのだが、手嶌葵による挿入歌があまりにも良いので結局行ってきた「コクリコ坂から」。迷っていた理由は主に二つだ。まず、同じ監督の前作の出来。あれは、挿入歌以外に良いところが見つからなかった。二つ目は原作の絵柄がいかにも昔風の少女マンガなので、あの手のものにはあまり興味がないということ。それでも、先行して観に行ったうちの子の、「良かった」という声に押されたのと、長澤まさみが声で出ていることもあり、観に行ったという次第である。

 どんな話か簡単に紹介しよう。主人公の松崎海は、港南学園高等部2年の少女。古い洋館で下宿屋を切り盛りしているしっかり者だ。海は毎朝海に向かって旗を上げている。朝鮮戦争で死んだ、船長だった父親が帰ってきても分かるようにという気持ちからだ。一方、海の通う高校では、校内にあるカルチェラタンという洋館の存続運動が起こっていた。風間俊という1学年上の少年と知り合った海は、存続運動を通じて、彼への恋心を募らせていく。

 描かれているのは昭和30年代の古き良き日本。東京オリンピック開催の少し前の時代のようである。今は殆ど無くなってしまったが、かっては日本のあちこちにあったような風景だ。映画を流れるノスタルジックな雰囲気がたまらない。そんな時代を背景に描かれる若い二人の恋はなんともすがすがしい。

 ところで、存続運動の対象となっているカルチェラタンというのは、男子学生たちの色々なクラブが入っている古い建物なのだが、あの魔窟ぶりが何とも楽しい。男の子だったら、きっとときめくと思うのだが、綺麗に掃除されてしまったのは残念(笑)。





(原作)
・高橋千鶴 (作画)/佐山哲郎(原作)

(監督)
・宮崎吾朗

(出演)
・長澤まさみ(松崎海)  ほか


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