雲が行くまで待とう

音楽(8割がたクラシック音楽)と本を中心にしたブログです。あらすじの紹介はあまりしていません。 なお、以前に別のブログから引っ越して来たり最近ブログのURLを変更したりしたため古い記事内のリンク先URLがエラーになってしまいます。申し訳ありません。

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更新情報

ジェラルド・ムーアの「お耳ざわりですか」を再読する(萩原和子、本澤尚道共訳、音楽之友社)。伴奏ピアニストとして世界的な名声を博したこの人の、他の演奏家についての記述は実に面白い。今回はソロモン、キャスリーン・フェリア、ディートリッヒ・フィッシャー=ディー

オットー・クレンペラーが指揮するベートーヴェンの交響曲第1番のディスクを聴く。オーケストラはフィルハーモニア管弦楽団、1957年の録音。久しぶりにこの演奏を聴いて、クレンペラーにとってオーケストラの弦楽器群の響きが「基準点」になっていることが分かった。クレンペ

辛島デイヴィッドの「Haruki Muakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち」を読む。村上春樹が海外で注目されて行く過程を、翻訳者や編集者へのインタビューを通して明らかにしてゆく。村上作品に魅せられた翻訳者たち(この本では主としてアルフレッド・ターンバウム

デイヴィッド・ロッジの「絶倫の人 小説H・G・ウェルズ」を高儀進先生の訳で読む(白水社)。「宇宙戦争」「透明人間」「タイムマシン」などの作品で知られるH・G・ウェルズの生涯を追った小説で、ロッジの作品としては「作者を出せ!」と同じく、実在の人物の姿を描く作品

雑司が谷のタンゴ・バー「エル・チョクロ」でTangueros Articos(タンゲロス・アルティコス)と言うグループの演奏を聴く。メンバーはヴィッレ・ヒルトゥラ (バンドネオン)、ヤンネ舘野 (バイオリン)、中山育美 (ピアノ)、 長谷川順子 (コントラバス)の皆さん。舘野

事故や病気で脳に大きな損傷を受け「植物状態」と診断された患者に「意識」はあるのか?脳神経科学者エイドリアン・オーウェンの"Into the Grey Zone"は、この質問への答えを求める本である。植物状態の患者は自発的な反応を示さない。呼びかけに応じて身体を動かしたり言葉

丸谷才一編著「ロンドンで本を読む」を読んでいる(マガジンハウス)。これは、イギリスで発表された書評の翻訳を丸谷才一が編集し、おのおのの書評に短い紹介文をつけた本である。冒頭の「イギリス書評の藝と風格について」と題した序文で彼は、イギリスの書評は名だたる編

デイヴィッド・ロッジの「起きようとしない男 その他の短篇」を読む。訳者はいつも通り高儀進先生(白水社)。実に楽しかった。ロッジが短篇集を出すのはこれが初めてだそうだ。私も初めて彼の短篇を読んだのだが、巧みな技と切れが良い話の運びにすっかり魅了された。短篇小

オリヴァー・サックスの"The Island of the Color-blind"を読む。二つの部分に分かれ、最初のBook Oneでは全色盲の人の割合が極めて高い島(ピンゲラップ島とポンペイ島)について、Book Twoではソテツ生い茂るグアム島とロタ島について書かれている。サックスはこれらの島を

福永武彦の「死の島」を読む。読みごたえのある小説だ。重層的な構造を持っていて、話は順序を追って語られるわけではなく、するするとは読めない。この小説には、1. 主人公相馬鼎の視点から描かれる出来事と自分の内面、2. 「内部」と題された萌木素子の独白、3. 「或る男」

ハイドンが作曲した「ナポリ王のための8曲のノットゥルノ」のディスクを聴く。1780年代中頃にナポリ王フェルディナンド四世はハイドンにリラ・オルガニザータと言う楽器のための協奏曲を委嘱した。これが気に入られたらしく、1788年に再び、今度はリラ・オルガニザータを使っ

「コーチング・バイブル」を読む。著者はヘンリー・キムジーハウス、キャレン・キムジーハウス、フィル・サンダース、訳はCTIジャパン。3人の著者たちが提唱する「コーアクティブ・コーチング」の考え方を説明した本である。彼らはこの考え方を実践し広めるためにCTIを設立し

ダリウス・ミヨーの「フランス組曲」は、アメリカの出版社の求めに応じて1945年に作曲された吹奏楽曲である。(後にミヨー自身が管弦楽に編曲した。)スクール・バンドで演奏されることを想定して、技術的に難しくなりすぎないように配慮されている。第1曲 「ノルマンディー

松任谷由実 「日本の恋と、ユーミンと。」を再び聴く。今回はCDに同梱して発売されたDVDを中心に観た。過去の松任谷由実の公演画像を編集したもの。私には一番最後の「卒業写真」が印象的だった。2005年4月の"The Session at Stella Ball"と題された公演の画像らしい。最後の

「細雪」を読む。20代半ばのころ読んだはずなのだが、内容が頭に入っていなくて、今回は初めて読むのも同然だった。蒔岡家の4姉妹を描く谷崎の筆の冴えは見事と言うしかない。蘆屋を中心とした小さな世界が、ひとつの宇宙として生き生きと表現されている。こんなに素晴らしい

石川県立音楽堂邦楽ホールでのオペラ「卒塔婆小町」公演を聴く(8月19日)。前半に神田松之丞の新作講談「卒塔婆小町」があり後半がオペラと言う構成だった。前半の講談は能の「卒塔婆小町」に題材を取って、三島由紀夫の「近代能楽集」を原作とするオペラと対比させていたの

九州大学の学生オーケストラの東京公演を聴く(8月18日、サントリーホール)。新聞でこの公演が紹介されたので、東京以外の学生オーケストラの演奏をぜひ聴きたいと思って行ってみた。良い演奏会だった。きちんと練習を積んだ学生オーケストラの音がする。弦楽器が後ろのプル

「吉松隆の 調性で読み解くクラシック」を読む。作曲家吉松隆が、長調の音楽を聴くと「楽しい」、短調の曲を聴くと「悲しい」と感じることを出発点に、なぜそうなのか、そもそも調性というものは何なのかを解説した本である。この人の作品については、「サイバーバード協奏

ジノ・フランチェスカッティのヴァイオリンとロベール・カザドシュのピアノで、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ「春」と「クロイツェル」を聴く。1958年から1961年にかけて録音されたベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集から。この二人のベートーヴェンについて

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