2007年02月16日

ラスボス、悪役を考えるにあたって
善悪の問題を考えない訳にはいきません
善悪を考えるには哲学が必要です

私は哲学は素人なんでその辺は弱いです

たとえば

「善悪の彼岸」

って言葉、カッコイイのでついつい言いたくなってしまいますが
(ちょっとかっこつけたい人とかよく言いますよね、ゼノ(ryとか(笑))
実際には私、その本当の意味を理解してません
ちなみに「善悪の彼岸」とはニーチェの本の名前です

ニーチェは難しくてよく分かりません(笑
ウチの仕事場にはMとゆー哲学の凄い人がいまして
ニーチェについては何を言っても「それは解釈が間違ってます」
と言われてしまいます(笑

「永劫回帰」も「力への意志」もよく分かりません
こうかなーと思うと「違います」と言われます

でもニーチェってのはそーゆー言葉によって表現される世界の限界に達してる人なので、言葉で説明しきれないのは当然だとも言えるらしいです
いや、よく分かりませんが(笑

M氏が一番好きな哲学者はニーチェ
「最強の哲学者は誰か?」と問うと
「ウィトゲンシュタインである」
と答えます

私も分からないながらもニーチェは好きです
なぜならば私が一番好きな哲学者の永井均が好きな哲学者だからです


善悪についての最良の教科書と私が思ってるのがこの本

倫理とは何か―猫のアインジヒトの挑戦


これは大変いいのでオススメです
ちょい高いですが

結構読むのに時間がかかりますが
素晴らしい本です

中でも凄いと思うのは善悪についての基本的な構図が
今現在の自分の自己意識に対して
空間的拡がり 自己←→他者
時間的拡がり 現在の自己←→異時間の自己
の二軸で捉えると非常にわかりやすくなる
とゆー発想だったんですが
……文章が下手でうまく説明できないのでまた今度(笑



永井均によると
哲学とゆーのはカナヅチがつかむ藁のようなものだとのコトです
普通の人が問題なく泳げてる湖を、泳げない人間が掴む藁である、と

この辺をうまく書いてた本がありまして
それがこれです

老師と少年


土曜の朝の「王様のブランチ」で紹介されてたんですが(笑
これはいい!
一瞬で読める薄い本ですし
題名通り老師と少年の対話形式になっていて読み易い
哲学に興味のある方にはオススメです

この本に出てくる老師は哲学をする者についてこう言います

老師「そうではない。考えてしまう人と、考えなくてもすむ人がいるだけだ。そして、考えなくてもすむ人が、世の中の仕組みを決めていく。その世の中で、考えてしまう人は迷い、遅れ、損をする」
少年「ああ、それはあまりに不公平だ」


永井均にせよこの本にせよ、言ってることは同じ

「哲学ってのは高尚なものでもなんでもなく
 誰かの役に立つものでもない
 普通の人なら何の問題もなく歩いてる道で
 なぜかつまずき転んでしまって
 歩き出せないでいる者が、仕方なく握る杖である」

よーするに哲学なんぞやってる人間ってのは偉くもなんともなく
どっちかっつーとダメな人間であるってことなんですが(私も含めて(笑

ウチの綾瀬夕映もしっかりその認識に立って書かれております(笑
もちろん愛情を持ってですが(笑


このダメ人間が哲学をするんだとゆー辺りを
うまく書いてたのが、本田透の新刊
喪男の哲学史


この本、「電波男」などと同様、ネタ半分の本ではあるのですが(笑

「喪男」(もてない男)を「ダメな人間」「弱者」「負け組」
「モテ」(もてる男)を「うまくやってる人間」「強者」「勝ち組」

と読み替えて読むと意外に普遍性があるので
結構オススメです
哲学初心者かつオタクな人には非常に良い本ではないかと
私はとても好きです

この本では「喪男」(もてない男)がもてないが故のルサンチマン(恨み)から
哲学をやるんだと乱暴なことを言ってますが(笑
(その上で歴代の哲学者がいかに
 モテなかったかを列挙する…非道い(褒め言葉

さらに言えば最終的にはみんな死んじゃうんだし
結果的にはみんな「負け組」「喪男」だと断定(笑
まあ、その認識に立てばあらゆる人間は「負け組」である訳で
全ての人間に哲学は必要であると言えるかもしれませんね

いや、違うな
こう考えると人生の最後で満足して死んでいく奴が
真の「勝ち組」
本当の強者、勝ち組にはやはり哲学はいらないのやも知れません
「わが人生に一片の悔いなし!」
ラオウですね



いやしかし我が尊敬する宮崎駿のナウシカ(漫画版)によれば
「精神の偉大さはその者の苦悩の深さによって決まる」と言う

風の谷のナウシカ 7

さらには「老師と少年」の老師はそのダメ人間の生について
「しかし、友よ。私はその生に共感し、その生を気高いと思う」と言います


しかして現在最も台詞が(構造ではなく(笑))哲学的だと思う漫画ナンバー1
木城ゆきと「銃夢」で私が二番目に好きな主人公ガリィの台詞

「生きているということには謎がある
 誰もがこの世に誕生した時から その謎を心の奥深くに抱えて生きる
 ある者はその謎に気づくことなく…
 またある者はその謎に直面してどまどいながら… 
 そして謎を抱えたまま生を終える
 この謎は答えを求める者には呪いだが
 行動する者には祝福だ
 どんな権力者もこれを征服することはできないのだから」

銃夢(Gunnm)Last Order (2)

大変いい言葉ですが
哲学は呪いだそうです
う〜〜〜〜ん、まさに!
さすがいいことを言う!(笑
まあ、哲学はダメ人間のためのものだと言う見解に間違いはないと思います(笑

本当の哲学と言うものは
いまだ社会に出ぬ子供か死に行く老人のものである…
とは永井均の言葉です(意訳



ちなみにこの「喪男の哲学史」の
「二次元」(虚構・妄想)「三次元」(物理現実)の話も
「形而上学」についての話を分かりやすく言い換えてると思うと結構いい

「形而上学」についての非常に分かりやすく素晴らしい本はこちら

反哲学史


読みやすく面白いです
ただしM氏によるとこの本のニーチェ解釈の部分だけは間違っているそうなので注意が必要とのこと


閑話休題

いずれにせよ哲学ってのはダメ人間がやるものなのです(断定
ってことは善悪やらについて考え始めるなんてのもダメ人間の所業なんですが
いいんです、ダメ人間ですから

まあ……趣味とゆーことで

(01:18)

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