以前、「NHKアーカイブス」という番組を日曜日の深夜にやっていた。
その名の通り、以前放送した番組からピックアップして、解説を挟みながら再放送するというものだった。多くの視聴者は望めない曜日と時間帯で、あえてこの時間にやるという裏番組的なところも好きだった。
時には白黒時代の古い番組が取り上げられることもあり、そのような回は興味深く見た。

この番組自体は昼間放送に移行し存続しているが、以前のものとは随分内容が変ってしまった。
しかし先日、ネット動画でふとであった映像に、久々に深夜に見ていた頃のような感銘を受けた。



私自身が興味のある鉄道をテーマにした番組という事もあるが、それよりも強烈に伝わってくるのが厳かさを感じるナレーションと大袈裟な効果音。
武骨さが露わで、今見るとある意味滑稽にも思えるのだが、それだけに当時の最新の社会事象を一生懸命伝えようという一身で制作しただろうことが伝わってくる。
しかしこれが昭和のドキュメンタリー番組。
最近の軟弱な番組ばかりを見ていると、事実を伝えるとはこういうことなのだと改めて思わされる。
こんな番組・映像を見ていると、直截ということばを思い起こす。
簡潔にずばりと伝えるという意味だ。