町田まごころクリニック 院長日記

  町田市の心療内科・神経科・精神科・メンタルクリニック 町田まごころクリニック院長 鹿島直之のブログです

町田まごころクリニックは小田急線、JR線町田駅より徒歩8分、町田市民ホールの斜め向かいにある心療内科・精神科です。
うつ病、パニック障害、不安障害、統合失調症、認知症などのこころの病気や問題に対する治療と相談を行います。

ご予約・お問合せはお電話で 042-851-7824  http://magokoro-clinic.info/

当院の新戦力

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上は緊急事態宣言中、下は宣言解除後の町田駅周辺です。新型コロナウィルスは以前の何でもなかった頃の日常生活の有り難みを教えてくれました。しかし、感染収束の見通しは未だ立たず、毎日発表される感染者の数が気になり続けるこの頃です。いまだに落ち着かない日々の中ですが、当院にも今年から頼もしい新戦力の方々に加入して頂きました。その方々についてお伝えさせて頂きます。

平川病院から

 まず看護師の今井さんですが、私がこのクリニック開業前に勤務していた平川病院の病棟で主任をなさっていた方なのでした。1年半一緒に勤務していたのですが、その人柄はとても穏やかで誠実、患者さんからの信頼篤く、私はとても助けられたものでした。

お気の毒な患者さん

 私は慢性期の閉鎖病棟に勤務していたのですが、そのお具合もさりながら、ご家庭の事情もあり、退院の見通しが中々立てられない若い患者さんが数名、長期に渡って入院されていました。そういった患者さんが時にお気持ちを持て余し、情動不安定になり、病棟内で周囲に対して暴力的になることがありました。

戦友

 置かれた状況とそのお具合から、ともすれば将来に悲観的となり、刹那的になることもある若き女性患者さんたちに、いかに希望を持ち、気持ちを立て直して頂くか、ということについて、一緒に気持ちを砕き続けたものでした。困難な課題の中にあっても、病棟主任の今井さんは粘り強く私の方針を病棟の看護師全員に周知してくれたことに加え、私の代わりに患者さんに接してくれたこともあり、とても助けられたのです。

お久しぶりでしたが。

 当院開業以来、平川病院を退職した私は、今井さんと話すことはほとんどありませんでした。9年ぶりでしたが、3か月ほど前、私が当院での勤務を電話でお願いすると、快諾してくれたのでした。今年の3月からデイケアにご勤務して頂いていますが、長年の精神科臨床の経験と、患者さんへのとても暖かいまなざしを携えた今井さんは、相変わらずの献身的な努力で当院デイケアに通所する患者さんに奉仕してくれています。

石川の星

 6月中旬から、石川県から若き優秀な精神科医、水島先生にお越しいただきました!勤務されてから2週間ですが、とても丁寧に書き込まれたカルテを拝見すると、その的確な診断とご対応に、院長である私も、感動してしまったものでした。

人間的にも

 石川県にありながら、水島先生は当院のホームページをご覧になり、当院でのご勤務をもう半年以上前に決断され、石川県から遥々当院での面接も受けて頂いていました。紹介会社経由ではなく、当院の入職をご自分で判断され、今回の転居、ご上京の運びとなったのです。当院には非常に幸運なことでしたが、診療に大変熱心で、患者さんに対してばかりか、事務スタッフに対しても、私に対してもとても腰が低く、人間的に魅力的な方だったのでした。

石川県民の皆様、申し訳ございません。

 残念なことですが、実際のところ、精神医学の基本的な知識をきちんと踏まえながら、患者さんのお気持ちに寄り添い、常に人間的で暖かい対応が出来る、という精神科医がとても多くいらっしゃるわけではありません。その現実を踏まえる時、石川県を私は訪れたことがありませんが、水島先生に当院に勤務してもらったことで、良質な精神医療を受ける機会を多少とも失ってしまったことを、県民の皆様に申し訳なく感じたりしているのでした。

知的かつ聡明

 デイケアの新戦力ですが、知性と情熱を兼ね備えた、ソーシャルワーカーの野木さんに6月からご勤務頂きました!まだ入職して間もなくですが、当院デイケアの勤務を強くご希望された野木さんは、さまざまな知識とスキルを兼ね備えていることに加え、その落ち着いた謙虚なご様子が、とても好感を持てる方なのでした。

ソーシャルワーカーは人間性と腰の低さ

ソーシャルワーカーは精神科におけるあらゆる専門職とのチームワークを維持する意欲と人間性が不可欠ですが、専門職が集うデイケアで、野木さんならば大いに貢献してくれるように感じております。今後は彼女が携えてきたスキルに基づいて実施されるであろう、様々なプログラムを私も楽しみにしております。

むすび

 我が愛する阪神タイガースの今年の新戦力は、マスコミによる触れ込み程パッとしないようです。いつものことですが。一方、当院の新戦力は、大いに活躍してくれているようで、ほっとしました。

無邪気力のすすめ

今回は私がかねがね人間の性格的な資質や美徳として重要だと思っている、無邪気さについてお伝えさせていただきます。

外出自粛で楽になれる人たち

 新型コロナウィルス蔓延に伴う緊急事態宣言により、この2か月間位は前代未聞の外出自粛、ステイホームを誰もが強いられていました。しかし、ステイホームが叫ばれ、ほとんどの人が自宅に逼塞し続けたこの2か月、かえって普段より楽に過ごせた人もおられたのでした。

普段から人前が苦痛な方々

 それは、そもそも人前に出ることが苦痛であった方々なのです。精神医学的には醜貌恐怖とも呼ばれますが、自分の外見が人に不快感を与える、と固く信じこまれており、人前に出ることに不安や緊張を感じるため、なるべく人前を避ける傾向があることが多いのです。しかし、そのようにおっしゃる方々の外見は実際にどうかというと、不思議なことですが、全く普通にお見受けし、周囲に不快感を与えることは毛頭なく、かえって女性の場合は美人であったりすることも少なくないのでした。

 何を怖がっているのか

 では、そういった方々は実際に何を怖がっているのでしょう。それは、他の人々が自分に向ける眼差しに投影された、自分自身が自分に向ける断罪の眼差しなのでした。自分自身の外見に対して常に批判的であること、そのことでもたらされる自らの外見についてのさしたる根拠のない引け目が、自分に向けられた何ら他意のない眼差しを、批判的なもの、敵意がこもったものに感じさせているのです。

かつての瞑想の先生

 もう20年ほど前になりますが、私が一番最初に瞑想を習った先生は、瞑想をする時の心構えについて、「無邪気さ」を強調していたものでした。言われた当初は意味がよく分かりませんでしたが、長年私なりに瞑想を続けてきた今ではよくわかります。日々瞑想を行う意義の一つに、心の安らぎを養えることがありますが、それは内面の無邪気さを養うことでもあったのでした。

 私が学んだ瞑想

 私が習った瞑想は、あるがままの呼吸に意識を向けるマインドフルネス瞑想、心の中でサンスクリット語のマントラを繰り返すヨガの瞑想です。これも20年位前のことですが、私にヨガのマントラを伝授してくれたヨグマタ相川圭子先生は、日本人でありながら、ヒマラヤで大変な修行を重ね、インドでも聖人として尊敬される途方もない方でした。現在でも、相川先生は世界的なヨガの指導者としてご活躍されています。

相川先生の口癖

 私は数回、数時間ずつの個人、集団セッションを通し、ごく短時間相川先生のご指導を受けただけですが、相川先生の口癖が「裁いてはならない」「ノージャッジメント」だったのでした。私はそれをいつも思い出すし、今でも信条としております。我々は人間である以上、その視力は不完全で、見えるものは限られています。また、この変化し続ける世界で唯一確かなことはこの世界が変化し続けることだけなのです。

汝、裁くことなかれ

無邪気さを忘れ、この移ろいやまぬ世界で、物事をはっきりと見通せない我々が何かを決めつけること、裁くことが、人間の大きな苦しみの原因となっています。不完全な我々の判断や決定は全て何らかの偏りを含んでいますが、生きていく上で、我々は判断を下し続けなければなりません。よりよく生きるために、全力を挙げて判断しつつも、それは目の前の現実に対処するための一時しのぎのものだと構え、自分の思い込みや判断に深刻になったり、とらわれたりし過ぎないこと、それが心穏やかに生きていくための秘訣であるように思います。

 物事や他人について決めつけることが苦しみを生む

 私は患者さんの多くが、過去の物事や他人の言動に対して自ら下した否定的な判断によって、内面的な苦しみを募らせておられることを長年にわたり見てきました。もちろんそれはとてもお気の毒で、大変おいたわしいことなのですが、自分の否定的な判断を思いつめ、深刻になりすぎると、知らず知らずのうちに被害者や犠牲者としての人生の役割やストーリーを選んでしまいかねません。

自分の否定的な判断に距離をおく

 私たちはこよなく人生のドラマを愛しているし、何らかの意味ある物語を持って生きていくように宿命づけられた存在です。難しいことですが、自分の否定的な判断が悲劇的な人生のドラマを生み出していることに気づいたら、自分が本当に望む人生のあり方や人生の物語を思い出し、それが実現するような行動に取り組んだ方がいいのです。悲劇的な過去の意味も必ず変化するし、日々の努力によって、その変化のスピードには影響を与えられるのですから。

無邪気の師

 かくいう私ですが、日々自分なりにベストを尽くしていても、時には期待も想像もしていなかった現実に直面することがあります。周囲からは意外に思われますが、打ち砕かれる思いがし、深刻な心持となることもあります。しかし、家に帰ると無邪気の師である愛猫ひろりんが、退屈するたびにごろごろ鳴きながらすり寄ってくるので、有難いことに、私の深刻さは打ち砕かれることになります。

 無邪気さは日々の瞑想で養われる

 なお、私が日々実践する瞑想は、自分の心というものの無秩序な在り方とそのやむことのない変化の実相を、実践の度に明らかにしてくれます。実際のところ、心というものは数知れない感情と思考が浮いたり沈んだりする流れに過ぎません。普段我々が自分の性格や心というものに抱きがちな幻想を、瞑想は和らげてくれます。それどころか、心という時に荒れ狂うことがある果てしない流れとつき合っていくための無邪気さを養ってくれるのです。

 むすび

「心を入れ替えて幼子のようにならなければ、天国に入ることは出来ないであろう」と聖書にあります。大人は無邪気さを見失い、自ら作り上げた苦しみの幻想で人生を重荷にしてしまうことが少なくないからこそ、時にいたいけな幼児や動物のあり方に触れさせてもらうことが、救いになるのでしょう。

 

新しい生活様式

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新しい生活様式

 今回は、我々が現在も強いられ、今後も長きに渡り強いられることになる、新型コロナウィルスの感染予防を目的とした、新しい生活様式について思うところをお伝えします。上はひろりんの雄姿です。

フェイスシールドの難点

 それは、暑苦しいことなのでした。私は4月の終わりから診察時に着用しているのですが、着けてからしばらくすると、外さずにはいられなくなります。そして外して一息つき、またつけると、今度はフェイスシールドが曇ってしまいます。また、マスクと同時に着用すると、発声がくぐもって聞こえます。さらに患者さんには距離を置いて座ってもらうと、中々こちらの言うことを理解してもらえないことが少なくありません。

職員は目を守るように

 私が水曜日の午後だけ勤務している町田市民病院でも、先週から職員のフェイスシールド着用が義務付けられました。感染予防ガイドラインによれば、患者さんがマスクをしていない場合に、目を防護していないと、感染リスクが高まるからということなのでした。しかし、現在市民病院ではその入り口で、専従の職員が待ち構えており、受診される患者さんはマスクの着用と体温を必ずチェックされます。そのため、診察時に患者さんは必ずマスクをしておられるので、目の防護までは必要ないような気がするのですが。

ストローをマスクの下から

 私は町田市民病院の一階ロビーにあるパン屋さんでいつも好きなキャラメルマキアートを買い求め、診察の合間にはそれをちびちびすすっています。最初はストローを口に運ぼうとしても、フェイスシールドが邪魔で悩みましたが、そのうちにフェイスシールドをしたまま、マスクを上にずらしてストローを唇に運ぶという術を身に着けました。これが新しい生活様式に慣れるということなのでしょう。

当院受付では

 私が診察場面でフェイスシールドをし始めたころから、当院でもフェイスシールドを数種類、感染予防のためのゴーグルも購入し、受付の職員に装着するように促しました。数種類購入したのは、感染から目を守るためのそれらの品々が、日常の業務をしながらの長時間の装着に難があることが分かっていたからです。なるべく職員の方々にストレスが少なく装着できるように、私なりに配慮したのでした。

かえって密になる

 当院の与えられた勤務に忠実な職員の方々に普通のフェイスシールドを着用してもらったところ、やはり声が通らず、受付の前に立っておられる患者さんに顔を近づけることになり、本末転倒ではないかと意見がありました。また、受付では書き仕事や電話での応対もあります。そのため、当院では目の前の透明なシールド部分が小さいサイズのものや、額を圧迫しないタイプのもの、さらにはゴーグルを購入したのです。

自分を守ってください

 自分を守るためにも、と伝えたのですが、今のところ、どれも受付の方々には歓迎されていません。せめて眼鏡なしの職員は眼鏡をするようにお願いしました。当院のデイケア職員も同様です。感染予防のガイドラインにある通り、目の防護は、マスクをお互いにしていればまず必要ないのかもしれません。しかし、まれにマスクを忘れて受診される患者さんもおり、デイケア職員は患者さんと一緒に食事をとることがあるからです。

マスクなしのお姿に違和感を感じる

 こうなる前は想像もしなかったことですが、マスクなしで、口と鼻が見える患者さんの当たり前のお姿に違和感を感じるようになってしまいました。これも、新たな生活様式ということなのでしょう。マスクなしの患者さんが受診された場合には受け付けに用意してある使い捨てのマスクをお渡ししてからお待ちいただくよう受付にお伝えしていますが、受付が立て込んでいる時に、患者さんがマスクなしで診察室にいらっしゃることが稀にあります。

大変申し訳ございません 

 非常に恐れ入ることですが、受付からマスクを受け取って、それをつけてから診察室に入ってもらうようにお願いさせてもらっています。有難いことに、私からそのように言われた患者さんはどなたも快くマスクをつけてから再び診察室に入ってくれています。診察室では、私がフェイスシールドをしているので、まず危険はないように思います。しかし、申し訳ありませんが、マスクなしで決して広くはない待合室で過ごされることも困るからです。

最近の大学生

 大学3年生の愚息は、緊急事態宣言後、大学が休校、オンライン授業となり、不謹慎にも「ずっとこのままがいい」と構え、自宅で筋トレや趣味のベースの練習に余念がありません。居間で彼が毎日行っている筋トレや部屋から聞こえてくるベースの音がうるさく感じることも感じますが、彼なりに充実した楽しい日々を送っているようでもあります。なお、私が非常勤講師として週に一回、精神医学とカウンセリングを教えている成城大学でも5月からオンライン授業が開始されました。

何という集中力と出来の良さ

ZOOMというアプリの会議機能を用いた精神医学の授業では120名ほどが、カウンセリングの授業では20名ほどが参加していますが、驚いたのは今回の参加者の集中力とレポートの出来の良さなのでした。以前から授業では私は授業中にワイヤレスマイクを出席者に回して必ず発言を求めていました。

今年の学生は意欲的

しかし、授業中に回ってくるマイクを嫌がって、発言を拒否する学生も時折いたのでした。しかし、今年度は、ZOOMのチャット機能を用いて発言を求めていますが、発言希望者は毎回30名を超えています。オンライン授業を行っている友人の大学教員も言っていましたが、オンライン授業は発言者の顔が見えない分、授業での発言のハードルが下がるようです。

かえってオンライン授業の方が緊張します。

 ZOOM授業は、対面の授業より、授業進行がスムーズには行きません。配信中に、学生が発言するチャット画面をのぞいたり、開始時間に遅れてきた学生に授業に入ってもらう操作をするといったように、私の集中力が慣れないZOOMの操作にそがれるからです。

アルバイトとサークル活動の停止がもたらしたもの

それでも今年度の学生は授業内容もよく聞いており、授業毎に出席した学生からメールで送られてくるレポートの内容にそれが反映されているのでした。これには驚かされましたが、アルバイトやサークル活動が出来なくなり、自宅に留まることを余儀なくされている学生の集中力がネットで配信される授業に向かっているのかもしれません。それが大学生の元来あるべき本分だとすれば、何という皮肉でしょう。

新たなサーヴィスは見えない危険を十分に意識すること

 医療は患者さんに対するサーヴィスであると私は信じてきましたが、緊急事態後は、医療従事者の義務として、さらには新たなサーヴィスの基準として感染予防が付け加わったのでした。当院は患者さんのために必要なサーヴィスは可能な限り行う所存です。わずらわしいこととは存じますが、引き続きご受診の際には、発熱、咳、息苦しさなどの呼吸器症状の有無のご確認、およびマスク着用ご協力のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

緊急事態下のゴールデンウイークに思うこと

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連休中、家から一歩も出ない日々が続いております。ゆっくりは出来ていますが、毎年この時期は私も人並みに旅行をしているので、ちょっと違和感があります。緊急事態下の日々の変化について、思うことをお伝えします。一番上の写真は町田に向かうラッシュアワーの小田急線、その下は自宅付近を流れる多摩川の夕暮れ、その下はひろりんの雄姿です。

 フェイスシールド

 感染予防のために、私はもちろん、当院の医師はフェイスシールドを先週から使用し始めました。精神科医である私は、初めての体験でした。それをつけて患者さんと話していると、視野を覆っている透明なプラスチックが曇ってしまうので、当初はちょっと困りました。しかし、しばらくすると、曇りはなくなり、視界良好になるのでした。慣れてくると、こんなに頼もしい奴はない、と感じるようになるから不思議なものです。

 ちょっと暑苦しいですが、素晴らしい発明です。

 装着すると、上からの飛沫感染を防ぐため、額にシールド内側のスポンジががっちり固定されます。そのため、額は多少暑苦しく感じることもあるのですが、眼球結膜からの感染はほぼ完全に防げると思われます。また、透明なプラスチックはとても幅広で、マスクもしていれば、こちらから感染させることもまずないように感じられ、安心感があります。しかし、フェイスシールドが私の生活で頼もしい道具になるとは、全く思いもしませんでした。

 酸性水

もう一つ、感染予防のために、頼もしい道具がありました。それは、ウィルスを除去する作用を持つ酸性水です。長い診療時間の中で、マスクやフェイスシールドを全く触らないかといえば、そんなことはなく、ちょっとしたかゆみで触れたり、いつの間にかいじっていたりすることがあります。そのため、目前にある診察机の上に酸性水を置き、しょっちゅう酸性水を手指に振りかけ、すり込むことを癖にしました。頻繁に使うにあたっては、消毒用アルコールより刺激が少ないため優れモノなのです。

 緊急事態がもたらしてくれたもの

 それは何といっても時間なのでした。通院間隔を長くすることや、電話投薬を希望される患者さんがいらっしゃるため、当院に直接受診される患者さんが減りました。以前にもお伝えしたように、外来の待合室はガラガラな時も少なくありません。感染予防のためにも、診療時間を短くし、私も早めに帰れるようになったのです。

 普段できなかったこと

 普段は控えている、好きなゲームにはまったり、患者さんからもらった刑事ものの小説「新宿鮫」の最新刊を読んだり、日本精神神経学会が動画としてアップしている教育講演を漁ったり、瞑想を13時間したり、エアロバイクに毎日乗ったり、腕立て伏せを多めにしたりと、特にこの連休中はゆっくりさせてもらいました。時にステイホーム週間ということで、ずっとこうさせてもらっていてもいい位なのですが、そういう訳にもいきません。

 前門の虎、後門の狼

 私を含め、店にいらっしゃるお客さんあっての自営業者にとっては、積極的に営業をすれば、感染のリスクがあり、かといって政府に要請されるまま自粛に徹し、休み続けていれば、倒産のリスクがあります。感染者が増え続けるこの状況では無理がないことなのでしょうが、感染予防、及び感染者の治療に取り組んでいる医療体制の維持が最優先され、経済的な補償は常にあと回しになっています。

狙い撃ちのごとく

 私は医療者の端くれですが、自営業者でもあります。そのため、最低限の経済的な見通しが立てられないにも関わらず、感染予防の名のもと、政府からその営業を狙い撃ちにされてきたお店を抱えておられる様々な自営業の方々の苦悩が痛いほどにわかる気がいたします。

 家賃や固定費は自粛せず

緊急事態宣言以降、何らかのお店を営んできた人々は、とてもおいたわしいことですが、お店の存続がかかった緊張感を強いられ続けているようです。私も通い続けてきたお店の数々は大丈夫かと気を揉みながら、当院でお世話になっている税理士や社労士の先生方と、当面の望ましい資金繰りや休業補償について、相談させてもらっている次第なのです。

孤独に戦う、尊敬すべき方々

しかし、内科を標榜するクリニックの先生方や、飲食店を営む方々は、当院の試練より厳しい状況に取り組んでおられます。私は院長として、不安は不安ですが、前進あるのみと決意しております。どうせ不安なら、その不安を手掛かりに、やるべきことをやっておいた方がいいに決まっているからです。感染予防に極力気を配りつつ、全力を尽くして、引き続き患者さんの治療にあたる覚悟です。

 必ず道はある

マスクをして当院に受診してくれている大勢の患者さんのためにも、今後の町田市における精神科医療体制の維持のためにも、この前代未聞の状況に、時には弱音を吐きながらも、当面の危機を、使命感を持って凌ぐ所存です。

コロナ戦時下にて

 


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今回は新型コロナウイルスの蔓延に対して発令された緊急事態宣言の中で、日々感じることについてお伝えさせて頂きます。上はひろりんの雄姿です。

スーパーマーケット

 緊急事態宣言の発令に伴い、最近は、受診する患者さんがかなり減っているので、早めに帰宅できるようになりました。自宅から近いスーパーマーケットで、私は仕事帰りに買い物をすることが多いのですが、私がいつも好んで食べる納豆が、私が買い物をする夜以降では、最近はいつもほとんど売り切れているのでした。

 発酵食品は体にいい

ただ、ウィルス感染に発酵食品が効果を直接発揮することはないと思われます。しかし、肉を食べるより納豆が遥かに体にいいことは間違いないことであり、これはこれでいいことなのではないか、と思いながら、売れ残ったわずかな納豆を買い求めるのが私の習慣になっています。

マスク越しに

 数日前のことですが、納豆コーナーで売れ残った納豆をいくつか買うことが出来、夜になると安くなる刺身を見ようと生鮮品売り場に向かった時の事でした。「先生じゃありませんか?」と見知らぬ方から声をかけられたのでした。誰かと思って振り向いても誰かはわかりません。お互いにマスク姿だからです。

 ナイトクラブやキャバレーではありません。

戸惑う私にマスクを外して親し気に顔を見せてくれた女性は、私が時折お世話になっていた、自宅近くにあるお店で接客を伴うお仕事に従事する方だったのでした。最近私はそのお店をご無沙汰していたのですが、通りがかりのわずかな間、しかもマスク越しに私ということを見抜いた彼女の観察力に私はとても驚かされました。

 観察力には訳があった。

 その研ぎ澄まされた観察力には、理由がありました。その方は、ご自分の子供さんの調子が悪そうに見えることを気にしておられたのです。その子供さんはいつもエネルギッシュに仕事をされているのですが、神経質で完璧主義なところがあり、時折元気がなくなり、話しかけも嫌がるようになるとのことで、今もその状態にあり、どう関わっていいのか悩んでいる、どのように接したらいいでしょう?と私に切羽詰まったように尋ねてこられたのでした。

 どんな時も、真剣な問いかけには応じなければならない

 私は驚きながらも、お子さんの状態についてあらましを尋ね、自分が望ましいと考える接し方について伝え、場合によっては町田まごころクリニックを受診してもらってもいい、上手なカウンセラーによるカウンセリングも出来るからとお話しました。マスクの人たちが周囲を通り過ぎる生鮮品売り場の前で10分位お話したでしょうか、ある程度納得してくれたようだったその方は、丁寧にお礼を言ってくれました。そして、お互いにその場を離れ、私は自分の買い物を続けました。あいにく買いたいと思っていた刺身は安くなっていませんでした。

 誰でも、変化の時期がある。

 これは最近の診察のことです。最近受診された若い方ですが、この時期にも関わらず、予約を繰り上げて、受診した翌週に受診された方がいました。私はその患者さんの受診が早くなったことに驚き、その理由を尋ねました。その若き患者さんは、「家にいても仕方がない。少しでも良くなりたい」と話されました。その方は長期に渡って頼る人もいないまま一人で悩み続けていたと感じておられ、少しでも変わるきっかけを得たいと熱望されているようなのでした。

 患者さんの変化は、緊急事態でも止められない。

この社会で何が蔓延していようと、緊急事態であろうと、患者さんのもっと変化したい、少しでも成長したいという心の叫びをしっかりと受け止めることが当院の使命です。これまでも様々な方の変化をお手伝いしてきた、当院自慢のカウンセラーの一人である寺上さんをご紹介させて頂きました。

 戦時中のよう

 観光も飲食店も行けず、外出は必要必需品の買い物と散歩に限られ、あと2週間頑張りましょう、と2週間おきに言われ続けていると、「欲しがりません、勝つまでは」と国民全員が4年間もの間、頑張り続けた第2次大戦の戦時下を彷彿としてしまいます。

 明日は我が身か

また、患者さんや職員、あるいは医師会から送られるファックスから、町田市や相模原市における新型コロナウィルス感染者の情報を耳にすると、わが身にも感染が押し寄せてくるような、ある種の圧迫感を感じます。私は、第2次大戦中にあって、日本の本土に迫ってきた連合軍や爆撃の噂を耳にした日本人もこのような感覚を覚えたのではないかと思うのでした。

これは勝てる戦です。

 しかし、第2次大戦と違い、見えない敵が相手ですが、これは勝てる戦です。感染力が強くても、致死率が強いウィルスではなく、ウィルス感染を防ぐにはどうすればいいか、対処法がはっきりしているからです。今は苦しいですが、誰もが冷静に自分のなすべきことに取り組んでいれば、いずれ収束するはずです。
 
収束するとは思いますが
 
そうはいっても、この事態の中で、就職が困難になり、うつ状態が悪化する方、自宅に家族全員が引きこもる状況による、お互いへの葛藤に強いストレスを感じている方、ウィルス感染の不安に圧倒されている方といったように、患者さんの中に、様々な影響による精神状態の悪化が見られています。目下の緊急事態によるストレスに曝されている患者さんに向き合わせて頂くことが、当院はとても多くなっているのです。

待合室はガラガラです。

 当院は、以前と比べ、とても待合室が空いています。新型コロナウイルスの蔓延によって、電話による投薬を希望する方がおられたり、ご相談の上、次の診察までの時間をなるべく空けてご予約するようにしているからです。そのため、皆さんご存知の、当院待合室の混雑はほとんどなくなりました。感染予防のため、待合室の椅子を、距離をおいて配置しているにも関わらずです。

ご初診承ります

 精神科の医療機関にあっても、外来の混雑を考え、現在の状況では初診をお断りするところもあります。しかし、そういった中でこそ、当院が受け皿になり続けなければならないと考えております。そのため、ご受診の際には、発熱、咳、息苦しさなどの呼吸器症状の有無のご確認、およびマスク着用のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

医療崩壊を避けるために

もし、マスクなしにご受診され、新型コロナウィルスのご感染が後に判明した場合には、ご対応に当たった職員が濃厚接触者の扱いを受ける可能性があり、その場合には2週間の自宅隔離になってしまいます。そうなった時には、当院の機能はかなり低下を強いられますので、恐れいりますが、ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

当院のご案内
町田まごころクリニック 町田駅徒歩8分 心療内科医 神経科 精神科 メンタルクリニック
町田まごころクリニック
〒194-0022
東京都町田市森野2-8-15
AWA渋谷ビル1F
駐車場12台完備
ご予約・お問合せはお電話で
042-851-7824
小田急線町田駅
JR線町田駅 徒歩8分
バス停「町田市民ホール」
「妙延寺」
「第四小前」徒歩4分

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