八卦掌の演武をご覧になった事のある方は、どのような印象を持たれたでしょうか?また皆さんは八卦掌に対して、どのようなイメージをお持ちでしょうか?

八卦掌といえば、くるくる回る。何となく神秘的。何だかよく分からない。といった印象をお持ちの方が多いのではないでしょうか。

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くるくる回る?

八卦掌を実際に学ぶ以前の私も、八卦掌と言えば、「よく分からないもの。」であると同時に「何だか凄そうだな。」といった印象を持っていました。 そして、それらの疑問を払拭してくれる老師と出会えれば、いつか八卦掌を学んでみたいと思っていました。

では、なぜ八卦掌は分かりにくいのでしょう?

理由としては、他の拳法の演武線は通常、横向き、もしくは縦方向に直線を描くのですが、八卦掌の場合は、走圏を用い円周上を歩きながら套路を行います。また通常の拳法では、一式一式の技法ごとに(門派によって長短の差はありますが)定式にて停止しますが、八卦掌の場合は停止せずに次の技法に進んでしまう事が多いため、どこが定式だか分かりません。更に八卦掌は転身を用いて90度、180度、360度と次々に方向が変わってしまうために、目で追っていても何をしているのか分からなくなってしまうのです。  
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転身が多い?

なぜそのような演武を行うようになったのかは、色々な理由があると思いますが、武術として考えた場合は、当然何をしているのか、他人には分からないほうが良いでしょう。見てすぐに分かってしまうものであれば、簡単に他派に研究されてしまいます。(伝統武術の場合、太極拳も同様ですが他人から見ても意味が分からないが、一定の効果のある練習法が採用されている場合が多いように思います。)また近年では、前述した分からない理由の部分が八卦掌の特徴とされ、より強調されて(意味も無く転身を繰り返したり、やたらと連続して技法を繰り出したりして)、更に訳が分からないものになっているような気もします。

八卦掌を学ぶ上で一番重要な事は、その訳が分からないものに対して、明確な解答を示してくれる老師と出会えるかどうか、そしてその門派に、基礎錬功法や基本技法といった楷書の段階にあたる練習段階があり、それに伴う要訣が整備されているかどうかという点がまず挙げられると思います。

書道の場合でも、楷書の段階を学ばずにいきなり行書や草書の段階を学んでも意味が分からないでしょう。それと同様に基礎の部分を学ばずに、いきなり套路を学んでも意味が無いという事です。

例えば八卦掌の代表的な練習法に走圏というものがあります。いわゆる円周上を歩く稽古です。しかし、ただ歩いているだけでは、何のために走圏をしているのかが分かりません。

走圏を練習するのであれば、走圏は何のために行い。何に注意して行うのか。そして、その結果としてどのような効果があるのかといった明確な目標がなければ、長期間、性根を据えて練習していくのは難しいでしょう。走圏には主として八大形 がありますが、八大形には、それぞれに明確な目的があります。

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走圏

また八卦掌には、当然基本となる技法があります。しかし、一般的な八卦掌の套路では技法を隠している場合がほとんどです。
八卦掌を身に付けていくには、当然基礎的な技法を学んでいく必要があるでしょう。その点でも当会に伝わっている八卦掌には、基本技法の単式練習が非常に多く伝わっていますし、同時に基本技法のみで構成された基礎的な套路練習も伝わっています。

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基本技法 穿掌

基本技法と言うのは、英語で言えばアルファベットの一文字一文字であるA、B、Cの事です。アルファベットの何文字かが連なり英単語となります。つまり基本技法のいくつかが連なり基本套路となります。

その基本套路(英単語)を繋げて文章にします。それが応用套路という事になります。

まとめると以下のようになります。

基本技法(アルファベット)
穿掌、探掌、蓋掌、反背捶、撩掌、圧掌、劈掌、挑打、撞掌、撩陰掌、雲片掌、開掌、鴨子分水など

基本套路(英単語)基本技法で構成されている。
単換掌、双換掌、順勢掌、三穿掌の龍形八大母掌の前半四掌や探掌、蓋掌、反背捶などの母掌など

応用套路(文章)基本套路の組み合わせや変化。
龍形八大母掌の後半四掌や単勾式八法、獅形八掌、熊形八母掌など

つまり、基本技法を組み合わせたものが基本套路があり、基本套路を組み合わせたり、応用・変化したものが応用套路になるということです。こういった段階を得た練習の体系が無ければ、八卦掌を理解していくのは難しいと思います。

私は個人的には、これまで八卦掌に疑問を感じてきた方にこそ、当会の練習体系を学んでみて頂きたいと思っています。

また今後、文章での表現には限界がありますが、当ブログにて少しづつ八卦掌を読み解いていきたいと思っています。

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