福岡八卦掌研究会

福岡県福岡市と筑紫野市で活動する福岡八卦掌研究会の紹介と練功日程。福岡八卦掌研究会は、宋長栄派八卦掌、程廷華派八卦掌、馬貴派八卦掌を基盤に八卦掌を体系的、統合的に研究する会です。八卦掌の技法、套路の紹介。講習会ドキュメント!

李老師

2011年11月19日 李老師講習会ドキュメント5

前日からの雨で15分程到着が遅れましたが、今回も李老師は無事に福岡に到着されました。いつもはキャリーバックを持ってこられるのだが、今回の手荷物はディバックのみだった。

実は到着される10分程前に、到着ロビーの前でタクシー同士の事故があり、空港は一時騒然としていた。

ホテルまでの道中、前回と同じく、久留米ラーメンの店に寄り昼食。李老師は替え玉1玉とご飯を美味しそうに食べていた。その後、李老師はホテルで2時間ほど休憩。

本日の講習会は午後7時スタート!

今日の理論講習では、龍形八大母掌の相対関係と眼法、手法、身法、歩法の学ぶ順番について説明がありました。他の拳法と八卦掌では学ぶ順序が逆とのこと。

そして、本日の稽古も当然走圏の稽古から始まる。今日は経験者が多かったからか、各自それぞれに対して要求のレベルを変えていたようだ。

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そして後半は、福岡初公開の磨身掌の母掌である。

私自身が磨身掌の母掌を学ぶのは、3年振りになると思うが、今回の磨身掌は、全体的なパーツの変更はなかったが、方向や手法に若干の変化があるようだった。

私が過去に学んだ磨身掌の母掌は、連環磨身の後に円の対角線上に擺歩した後、扣歩蓋掌していたと思うのだが、今回のバージョンは、連環磨身の後に開始線のほうに戻っての扣歩蓋掌だった。

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      連環磨身               扣歩蓋掌

後はライオンが3回ボールを回す動作が順歩探掌1回に変わっていたな。あの動作は好きだったのだが・・・。まぁ良くある事です(^_^;) 本質さえ違わなければ良しという事で。

前回の揺身掌もそうだったが、本来の揺身掌や磨身掌を行う場合、走圏の円周自体を広くする必要があるので、狭い会場内での練習が中心となる日本では、意図的に套路の方向や掌法の回数などを変えて調整しているのかもしれない。

本日のハイライトは、やはり李老師の「掖掌」だった。まさに素晴らしいの一言だった。実はこのブログの写真も、どこまで掲載するべきか毎回悩むのだが、私だけの宝物にするのは、やはり惜しいので、この写真は載せます!

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    李老師の掖掌            掖掌の用法例     

この腰の沈み、全身が中庸でありながら、それでいてしっかりと左手に意と勁が集中している。本気で打ち込まれたらシャレにならないだろうな

また過去に双換掌や揺身掌でも学んでいますが、改めて撩掌も素晴らしかった。

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    李老師の撩掌         撩掌から扣歩への用法例

この用法例では、磨身掌の撩掌→勾手→扣歩への流れが、よく表されています。


あと本日の講習会では、「汗」についての説明が2回ほどありました。

一度目は、健康を害する要因の9割は、「湿」が体内に溜まるのが原因とのこと。そして、その「湿」を体外に出すためには「汗」をかかなければならない。では、汗をより出すためには、どうするべきかを詳細は省きますが、タオルを使って説明されていました。

二度目は、汗がでるのには二種類ある。そして、体のより深いところから悪いものを出すのは、どちらだろうかを説明されていました。

汗の話しが二度も出たせいか、この日は本当に汗をかいた。バケツを引っくり返したような汗とでも言うのだろうか。しかも、身体の充実感がすごい。やはりこの感覚が李老師の馬貴派八卦掌講習会なのだなと改めて思う。

あと印象に残ったのは、脳の血管や心臓の血管を強くするには、具体的にこの動作が良いという事を動作で示されていました。どの動作だったかは、参加した方だけの特権です。

今日の講習は、かなりハードだったので、残り10分程は熊の走圏で気血を養い。最後は88式の起式と易筋経が混ざったような収功を行い終了。

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  最後は恒例の記念撮影

今回も遠く福岡まで教えに来てくれた李老師にまず感謝いたします。通訳の増田さんも遠くからありがとうございました。そして兄弟弟子のH師兄も講習会に参加して頂き感謝です。ご参加頂いた皆様、お疲れ様でした。

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2010年8月 馬貴派講習会 総括

8月31日

過ぎてみれば、本当にあっという間の8月だった。

事前の会場や通訳の手配、李老師のスケジュール調整。各クラスで行なった事前講習会。二度にわたる岡山での講習会の参加。福岡講習会の開催。そして再び、李老師を追いかける形での岡山講習会への参加。

まさに八卦掌漬けの8月だったと思う。そして過ぎてみれば、やはり感慨深いものがある。

前回2月の講習会と比べれば、今回の講習会は、李老師が早めにスケジュールを教えてくれたので、準備期間が十分取れありがたかった。とはいえ、やはり通訳に関しては、今回も確定するまで一苦労だった。来期以降も心当たりのある方は、早めにご通達頂けると助かります。

私自身は、今期で7期目の講習会参加だったが、やはり学ぶ度に思うのは、よくこれだけの技術体系が失伝せず、受け継がれてきたなと思う。そして、その技術を一所懸命に伝えて下さる李老師への感謝である。

今後、福岡の地で馬貴派八卦掌を学んでいく皆さんには、ぜひこの伝統への感謝の気持ちと、そして一門としてのつながりという意識を持ち続けて学んで頂きたいと思います。


〈伝統を学ぶ上で〉

八卦掌の歴史は、まだ150年くらいでしょう。当初は特権階級だけのものであり、2代目や3代目の頃は容易に学べるものではなく、余程の紹介者がいなければ学ぶことすら許されない時代でした。また仮に学ぶことが許されたとしても、実伝真伝を得られるのは、ごく一握りの拳士達だけだったと思います。

やはり当時は、身を守るための護身術であり、言い換えれば、殺人を目的とした技術ですから、悪意のある人間に教えれば悪用されますし、簡単に練功法や技法を教えれば、研究され師を裏切る人間もいたでしょう。だから人選は慎重で、相当の年数の信頼関係がなければ、実伝真伝は得られませんでした。

今の我々のように教室やセミナーで簡単に学べるという環境や時代ではなかったのです。

そして、その後中国は大動乱期に入ります。弱体化した清国を欧米各国が利権を奪い合い。また我々日本人は日清戦争、日中戦争とまさに中国を荒らしまくりました。そして第二次大戦後は、国民党と共産党の内戦です。

この時代、程派八卦掌の開祖 程廷華(てい ていか)をはじめ、多くの八卦門の有能な拳士たちも亡くなっています。

そして、今から約30年ほど前の文化大革命でも、伝統武術家は相当の迫害を受けています。何しろ名誉があり、有名な武術家ほど被害を受けたのですから、武術を学んでいるだけで何の罪もなく刑務所に入れられたり、ひどい事例では虐殺された武術家もいたと聞きます。

この時代の逸話として、八卦掌開祖 董海川の墓標を八卦門の人間達が協力して、とある農地の地中深くに隠した話はあまりにも有名です。(革命後、八卦門が一致団結して掘り起こし、現在は立派な墓標が完成)

一門の弟子たちは、団結して自分達の先生を地方や国外に脱出させたりもしていたそうです。またこの時代、武術を学んでいた人たちは、人前では武術の練習はせず、自分が武術を学んでいることを誰にも話さず、地下に潜りました。

文革が終わった後も、またいつ時代が逆戻りするか分からない訳ですから、伝統武術家は容易には表に出ず、ひそっりと練功を続けていたのだと思います。李老師と干先師の年齢があれだけ離れているのも、この時代背景の影響があるのだと思います。

いかがでしょうか。八卦門の先達達は、これだけの動乱の時代を乗り越え技術を受け継いできたのです。そしてある意味、我々日本人も加害者として接してきたという現実もあります。我々日本は敵国だったということです。

その日本人である我々に教えるためだけに、この太宰府まで来てくださる李老師に対して、いったい我々はどれだけの感謝の気持ちを持っているのでしょうか。一門のトップが来るというのは、ある意味信じられないことです。

やはり伝統武術を学んでいくのであれば、歴史を学び、時代背景を知り、その上で技術を学んでいく必要があります。

そして、その上で伝統への感謝の気持ちを持ち続けてほしいと思います。
 

馬貴派講習会ドキュメント①
馬貴派講習会ドキュメント②
馬貴派講習会ドキュメント③


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