「僕は逮捕された」というなかなか衝撃的なタイトルのnoteを購入した。発行したのはtwitterなどで精力的に情報発信している有名ナンパ師のびっぱーさん。とある別人物が逮捕され、文章を書いものをびっぱーさんが依頼を受けて発行したらしい。
びっぱー@ciel_np
ノンフィクションです
2018/01/26 08:59:53
とあるスト師の話。「発端・経過・顛末・対策が書いてあります」
僕は逮捕された|びっぱー|note(ノート) https://t.co/cLDHJsv5Xg
note自体は僕にとって役に立った。こういう本には出づらい個人的なストーリーに触れられるのはnoteの良いところだと思うし、このnoteには有用なトラブル対策が(確実にトラブルを防げるわけではないが)少なくとも一点紹介されている。
しかし僕はナンパ界隈でこのnoteを読んだ後リアクションしてる人々でさえも「リスクの捉え方」を間違っていると思い、老婆心から忠告したくなったからこの記事を書いている。あえて、「間違っている」という強い言葉を使っている。
言いたいことは、
「リスク」とは「良い方向にも悪い方向にもどちらにも振れる可能性」であり、どんなにナンパの腕が上がっても、慎重にやっていても、悪い方向の可能性だけを選択的に避けることはできない
ということ。ではこのnoteに対するナンパ界隈からの反応について、以下の3点からマグロザキなりの意見を述べたい。
- 根本的に危険性を理解していないこと
- きちんとした対策をとれば「必ず」危険を避けられると思っていること
- リスクというものに対する根本的な誤解
1. 根本的に危険性を理解していないこと
まず「強制わいせつ」と「強姦(強制性交等罪)」をごっちゃにしていること人々が目についた。今回のnoteの話は強制わいせつであり、セックスしていなくても成立する。「即るならラブホか家」とか言ってる人は、その前段階でも逮捕を構成する要件が発生しうることを理解しているだろうか?
たしかに強制わいせつの要件には「暴行または脅迫を用いて…」とあるので、「暴行や脅迫」がなければ逮捕要件にはならない。
刑法176条 wikibooks
だが、女性が虚偽の主張をしたら?ナンパ師なら女性が都合の悪くなったときに平気でウソをつくことはわかっているはずだ。
もし逮捕されなくても、警察につれて行かれただけで十分なトラブルだ。あるいは女性の彼氏バレや家族バレからのトラブルもありうる。ナンパ師は面倒事を避けたいのであって、逮捕されなければOKではない。
2. きちんとした対策をとれば「必ず」危険を避けられると思っていること
ナンパ師には女性の行動はコントロールできない。警察の行動もコントロールできないし、女性の彼氏や家族の行動もコントロールできない。
危険を減らすための対策はいろいろある。このnoteでも少なくとも一つ対策を提唱しているが、しかしそれは警察に連れていかれた後だ効力を発揮する類いの対策だ。自分の身の潔白を証明しなければならない時点で相当にマズい状況である。
無茶なギラつきをやめれば?メンヘラ女を避ければ?女性からの拒否の意思を含む発言を敏感に察知する?たしかに、どれも確かなナンパ技術をもっていれば危険性を下げる有効な手段になる。でもセックスをする以上、女性の体に触る以上、トラブルのタネは小さくすることが出来てもゼロにはならない。
ポイントは「必ず」危険を避けることは出来ないということだ。もし即った当日危険を避けることができなんの問題もなくても、後からナンパ師がコントロールできない何かのきっかけでトラブル化することはある。
3. リスクというものに対する根本的な誤解
僕が「ナンパ師界隈がもっとも大きな間違いを犯している」と思っているのはこの点についてだ。また、敢えて強い言い方をしている。
まず「しっかりとした対策を知っかり行っていれば、ナンパ活動を長く安全に続けることが出来る」というような理解の人がまだたくさんいると思う。ちがう、それは間違っている。
ナンパを長く続ければ続けるほど危険は増す。これは不都合な真実だ。確率の世界ではどんなに起こる可能性が低いことも、可能性がゼロでない限り無限の時間(試行回数)を経れば必ず起こってしまう。もちろん人生は無限ではないが、試行回数を増やすほどトラブルに合う可能性は大きくなる。
そしてもうひとつ、リターンを求めるにはリスクを取る必要がある。ナンパの世界でも投資の世界でもこの原則は同じだ。
しかしどちらの世界でも「リスクを最小化しつつリターンを求めたい」という間違った行動原理を選びたがる人がいる。リスク最小化のために自分の行動を最適化すると当然リターンは減る。安全なナンパばかりしていたら(ナンパの腕によって個人差はあれど)もちろん結果は出なくなる。
僕は「リスク=危険」と訳すのは誤解を招くと思っている。「リスクとリターン」の文脈で考えるとき「リスク=危険」と捉えるのは良くない。リスクとは「いい方向にも悪い方向にもどちらにも振れる、予測不可能性」だ。結果が予測不可能な行動を取るから、セックスできることもあるし、トラブルが起こることもある。トラブルを避ける行動ばかり取り続けていたら絶対にセックスはできない。
すこし具体的な話をしよう。ギラつきってみんなするよね?うまくギラができればセックスが近づく。でも、失敗したら一気に雰囲気が悪くなる。ナンパが上手くなってくると、明らかに悪い方向にしかいかないギラつきは避けることはできるけど、ギラつく以上は女の子の体に触れることになる。君はそこからトラブルに発展しないと言い切ることが出来る?言い切れる人は本当にわかっていない危ない人だと思う。
これはどんな凄腕でもそうだ。たしかに凄腕は嗅覚鋭くギラつく際の危険性を察知することができる。しかし、危険をすべて避けているわけではない。ギラついた時点で、あるいは連れ出した時点で、もしかしたら声掛けの時点で、トラブルのタネが生まれているかもしれない。どんな凄腕でも先の展開を完全に予測することは出来ない。ムダな危険性は避けつつも「どう転ぶかわからない」というリスク、「予測不可能性」を積極的に取っていっているのだ。
「トラブルを避けつつリターンを求める」という行動がいかに矛盾しているか伝わっただろうか?ナンパすること自体、トラブルの可能性を内包しているんだ。「無茶なギラツキはしてないから大丈夫」なんて人はかなり頭がお花畑だ。
そう考えると、長年ナンパを続けている凄腕ナンパ師というのは、危険を避ける嗅覚を持った凄腕という面があるのと同時に、生存者バイアスの面があるだろう。危険性が運良く顕在化せずトラブルにならなかった者だけが生き残って今も活動できている。
マグロザキのリスクに対する捉え方について
最後に自分の話をすると、マグロザキ自身はこういったリスクを受け入れているつもりだ。もちろん逮捕されたらパニックになるし、女性の彼氏とトラブルになったら激しく後悔するだろう。
そして、ナンパ以上に僕は仕事の世界で成功したいと思っているので、ナンパのトラブルで仕事の信用まで失うなんて全く不本意以外の何物でもない。
そして、ナンパ以上に僕は仕事の世界で成功したいと思っているので、ナンパのトラブルで仕事の信用まで失うなんて全く不本意以外の何物でもない。
しかし、それでも僕は仕事「だけ」で成功したいわけではない。どんなに仕事ができて金持ちになっても、女の子から相手にされない男にはなりたくない。優先順位は仕事が一番だが、それは二番を無視していいという意味ではない。だから僕は優先順位一番の仕事をダメにするリスクを受け入れつつもナンパを続ける。
ナンパ師のみんなはそんな覚悟があるだろうか?もちろん僕もこんなこと言っていながら、ほんとうの意味でリスクというものを理解できず、「自分は大丈夫だろう」とタカをくくっている面はあるのだろう。「必ず悪いことが起こる」と信じていればリスクをとることなど出来るはずがない。
そして、読んでくれた人へのメッセージ
長く、わかりづらい文章を読んでくれてありがとうございます。
いまはまだナンパの世界で生存していて、致命的なトラブルを避けてきた恵まれた人々へ。もしかすると明日にはその恵まれたナンパ人生は終わりを告げるかもしれません。トラブルが起こったとき後悔しないというのは無理だと思いますが、自分がどんな種類のリスクを、そしてどれほど大きな程度のリスクをとっているのか、把握しながら楽しいナンパ人生を送ってくれることを願います。

コメント
コメント一覧 (2)
僕自身の思いとあまりにぴったりだったので、
コメントさせていただきます。
僕はストはせずネトだけですが、やっぱり怖いですよね。
もともと出会いアプリだし、ホテルを使えばリスクはだいぶ減りそうですが、
それでもゼロにはならない…
必ず即れるわけではないですし、
後々なんか言われたら、さらに虚偽の難癖までつけられたら、
まで想定するともうどうにもできずゾッとします。
マグロザキさんのように、ある程度のリスク覚悟でネトナンする予定ですが、
何かトラブルがあれば一発アウトは間違いないです笑
でもネトナンしないと出会いはないしで、ほんとジレンマです。
もともと、全然即れないショボ腕ですが笑、他人事とは思えず…
すみません、僕自身の思いを整理するためにも、
コメントさせていただきました!
ナンパを考え直すいい機会になりました^ ^
コメントありがとうございます!「ジレンマ」とおっしゃってますがまさにその通りで、どんな凄腕でもこのジレンマからは逃れられないんですよね。セックスを狙うと、低確率でもイヤなことが起こる可能性はあります。
それでも僕はリスクを取りに行く人たちが好きですし、自分もそうありたいと思います。