ワットポー寺院1 サワディーカー

タイでの挨拶です。写真は、ワットポー寺院の大仏様。大きすぎるせいか、横に寝そべっておいでになります。
 東南アジアの中で、タイは途上国から新興国へ抜け出していますが、北のミヤンマー、東のカンボジアとの国境あたりは、未だ移民が多く貧しい避難民も多い地区です。この地区では 雨期にはマラリアも流行し、下痢をする寄生虫、サナダムシや回虫も見られます。中には、豚を生で食べる習慣のある地区も有り、以前紹介した納豆虫(ナットストミアシス)は消化管だけでは無く、脳や筋肉内にはいってきます。
 

sonnkuran
旧正月のソンクラン祭りの時のカオサン通り、水を掛け合う一年中で一番混み合う日でした。

 最近気がつきましたが、タイ人は歩くのが遅い。屋台などが多くて、広いはずの歩道はとても狭くなっています。タイの人は歩道を道幅いっぱいに広がって歩くのが流儀で、道が広いところでも必ず、道幅全体を使って時にアベックは手をつなぎ両側に広がって横を追い抜かせてくれようとはしません。急に立ち止まる人、携帯で話しながらゆっくり歩く人、前を向かずによそ見をしながら歩いている人、携帯でメールしながら向かってくる人、急に横のお店の商品を見るために立ち止まる人、エスカレーターでは必ず追い越せない様に2列に横並びをするのが当たり前。

 私は歩くのが速いほうで、どうもタイの道は歩きにくいし、多くの人とぶつかります。追い越しが出来ないので、急いでいる時は歩道では無く車道を歩いています。しかし車道の端は、頻繁に走るオートバイにひかれそうで危なく、何ともまどろっこしい歩道を、とぼとぼ人について歩かねばなりません。人が多いのであきらめれば良いのですが、最近どうも短気になってきて、車道に出て小走りに走って居る自分を感じながら、「そんなに急いで生きているのはどうしてなのか」問いかけています。

 雨期に入り、夕立がよく見られます。慣れてきて、いつも折りたたみ傘を持ってでかけますが、突然バケツをひっくり返した様な雨が強い風とともに降ってくるので、雨宿りしていないとかなりぬれてしまいます。何年もこうした生活をすると、慣れてくるのでしょうか?約束の時間に間に合わないことは当たり前の様になってくるのか、特に熱帯の人たちの時間感覚はゆっくりしています。ミヤンマーの同級生と話していると、5分間隔の新幹線が事故も起こさず時間通り来るのは信じられないと言っていました。世界の常識では考えられないほど便利すぎる国、それが日本かもしれません。
petwear

サンデーマーケットにあった、ペットの洋服屋さん。寄り道も大切かもしれません。 

condome
HIV感染予防のために行われている、タイでの100% コンドーム作戦キャンペーン

 
 昨日の授業では、急いでしゃべる先生に出会いました。HIVの超専門家らしく、ご自分ではすごく良く分かっておられるようですが、2時間の講義で、なんと中身の濃いスライドを162枚も紹介してくれましたが,あまりに速くて、スライドを読む時間も無く、おそらく誰も理解できずに、質問さえできませんでした。資料として残してくれたスライド原稿は、一冊の本みたいなもので、教科書よりも内容が濃いものになっています。あの先生には、休養が必要ではないかと心配してしまいました。しかし、HIVという病気、ウイルスが一番やっかいなのは、非常に増えるのが早く、そのため突然変異が多いことです。そのため、薬の耐性やワクチンの効かない種類がどんどん増えていきます。HIVの研究者は、この新幹線の様なウイルスと、かけっこをしながら競争している様に思えます。

 私も、少し休息しないと、この頃失敗ばかりをしています。お休みなさい。