二日目は、カトマンズの病院を3カ所回りました。クルマ病院は脳外科のパサット・パント先生は広島大学で脳外科を学んでこられ、彼を中心に10名くらいの先生が働いておられ、年間600件の」手術(脳外科、一般外科)を行っておられます。
回診中の病棟
なんとOPEN MRI、CTの装置も有り、レントゲンの画質はドイツのシーメンスで最高水準でした。病棟もきれいで、個室、パーテーションで仕切られた部屋、総室などが有り、胆石の手術は内視鏡下で行うそうです。ネパール中から患者さんが来られるため、近く病院を移転して、拡張するそうですが、屋上に患者さんがくつろぐ芝生の広場を設けたり、ミーティングなどの教育を重要視されています。パサント先生が主張される医療の4ポイント、臨床、教育、公衆衛生、研究を貫いて、研修医の海外留学、僻地医療現場への医師派遣、cyst celcosisの共同研究、そして脳外科手術を中心とする臨床に幅広く貢献されています。彼は、今後のネパールの医療制度、ひいては社会の基盤整備を行おうとして、真に患者さんの立場に立った見識の広い、また優秀な先生でした。
チャパカオン の村風景
その後、町から車で約30分離れた、チャパカオンのprimaly helthcare & resorce centerを訪れました。田舎のようですが、首都の中心街から30分の距離です。外来数200人/日、分娩数15/月、救急患者数15-20/日、NGOの維持する病院としてかなりうまくいっているモデル病院です。医師は2名ですが、訪れたときも、看護師学校の生徒さん達が実習のために沢山お手伝いに来ていました。ネパールは美人揃いです。妊婦検診や、分娩もされていますが、帝王切開は町の大学病院へ送るそうです。
先生たちと記念写真
ここでは、健康保険制度を地域で創設し8000人の人が登録、仕事をしている人は年間340ルピー、家族は226ルピー、生徒はもっと安く、自営業の人も制度があるそうで、通常の医療費の50%を保険がカバーしてくれる様に運営しています。途上国での、モデルになりそうなケースでした。
子供のワクチン接種
最後に訪れたのは、ハンセン氏病の治療施設、Anandaban leprosy hospital.この国では、未だに年間3000人の新規感染者が見つかるそうですが、薬が効くので治る病気になったものの、末梢神経が麻痺してしまっており、運動や近くの障害が残ります。その結果、足や指の怪我が多く、傷が出来ても気がつかないために腐ってしまったりします。
病院全景
その方たちの治療は、一生続くわけで、手術からリハビリテーションなどが長期に必要になります。
近くの無い指先が、怪我などで感染し、壊死してしまった後。
また病院の少ないこの国では、ハンセン氏病の専門病院でも、他の疾患の患者さんが普通に訪れます。分娩も5例/月ほどあると言うことを目の当たりにして、日本との違いに驚きました。マウスを買っている実験施設も併設しており、アメリカの大学からの共同研究で、PCRなどの分子生物学の技術も駆使して研究が行われていますが、ハンセン氏病の研究施設は、世界でもきわめてまれです。わすれ去られた病気と言うものは、新しい薬や、治療法、耐性菌の確認なども発展国に多い病気のようには見直されません。
ネパール郷土料理の麺類とモモ(餃子のようなもの)
この日の夜は、おなかに優しく、麺類とモモをいただきました。
また遊びに来ます!!