マヒドン大学熱帯医学教室2012

このブログは、マヒドン大学熱帯医学教室2012年度に留学中の日本人10名の体験記です。

2012年04月

始めまして、Dr.よっしーです。

 皆さん初めまして、”よっしー”と申します。30年間日本で産婦人科医師をしていましたが
、5年ほど前から、貧困や災害、戦闘などでひどい状況にある国々の人の援助をしたいと思い、早期退職をして現在の熱帯医学大学院生として来ています
 2008年に、あるNGOで活動し、アフリカの国で産婦人科医師として働いた経験はあるものの、熱帯に多いマラリアやコレラ、寄生虫などの病気については日本ではほとんど遭遇することが無く、現地で苦労したため、もう一度勉強し直して、また途上国へ働きに行くつもりで来ました
 30年ぶりに学生になると、夜間の緊急手術で呼ばれることも無く、しかも色々な分野の専門の先生たちが、熱心に教育をしてくれます。まるで毎日国際学会に参加しているようでありがたいです。また、時代が変わり教科書や調べ物もインターネットでできますし、講義を聴きながらインターネットで病気を検索して、比較しながらメモを取ることなど、昔とはほんとに変わって良い時代になったものだと思います。さらに同級生たちは、多くの国から来ており、色々なゴールを目指した若者と色々な価値観をぶつけ合うことができます。今後の医療においても、この友達とのネットワークは大変重要になります
 日本に居る頃は、患者さんや友人に「日本でも産婦人科医師が不足しているのに、どうしてあえて外国へ行くのですか?日本でも困っている人は沢山居るし、十分活躍しているじゃないですか?」と言う質問を良くされました。そんな時、私の答えは「世界中で一番医師が少ないところに行ってみたい」と答えてきました。日本は世界一、妊婦さんの死亡率が低い国です。それでも15000回の妊娠中に、一人の母体が死亡します。しかし、アフリカの国々では今でもかなり沢山の人が死亡しますし、一番悪いと云われる国では7回のお産で一人が死亡し、子供たちは母親を亡くします。子供は数人に一人死亡しますし、5才まで生き残れる子供たちは途上国全体でも40%以下なのです。その背景は、複雑ですが、それでもみんな子供を産みます。「家族計画ができていない馬鹿な人たち」と思われるかもしれませんが、みんな危険を承知で妊娠するのです。「どうして?」と私は何人もの人に聞きましたが、返事は何時も「子供が沢山居る方が幸せだからです」と返ってきました。よろしくお願いいたします。
 アフリカの人たちに教えて貰ったことは、「人間は幸せを感じるために生まれてきた」と言うことです。食べるものが少なくとも、学校へ行けなくとも、貧しい国でも子供たちは毎日遊びを楽しんでいます。その目は、未来を見つめて輝いています。未来の夢に向けて,一生懸命がんばっている子供たちは、その瞬間に幸せを感じていると思います。ところが、貧困や災害、戦争で困っているところでは、自分で努力しても簡単に病気で死んでしまうのです。学校に行ける年まで生きていける子供が少ない国がまだまだ沢山あります。日本で一人の患者さんに使うお金で、貧しい国では100人の子供の命が救えるのです
 そんな子供たちを少しでも応援したい、それぞれの国で懸命に努力すれば、自分たちの力で少しでも未来が開けてくれる。少なくとも、その段階まで援助して上げたい。途上国の中には、とても辛抱強く、がんばり屋の人たちがいっぱい居ます
 2012年現在、地球上の人口は70億人を超えました。人口調整は、地球温暖化とともに重要な問題ですが、世界中の人々が利己主義を少し捨てて、隣の国の人を助ける気になれば、みんなが幸せを感じられる世界が必ずやってきます。北朝鮮の政府は悪いことをいっぱいしていますが、その国に生まれたと言うだけで、その国民たち全員が悪くはないのです。私の生きている間に完成する時間はありませんが、幸せな地球ができることを心から信じて、私はスタートしています。一緒に走っている人たちが、世界中には沢山います。貴方も、その一人になりませんか
 このブログでは、途上国で働いている人たちや、そのような仕事に興味がある人の参考になるようなことを少しでも提供できたらと考えて、みんなで始めました。一人でも多くの人に読んで貰い、少しでも勇気を持って貰えればと思います。また、皆さんの建設的なご意見も聞かせて貰えればと思います。        Dr.よっしー       
 IMG_1135
    日本で生まれた、スーダンの赤ちゃん "リーダー"君
                   

Food&Water-borne diseaseのプレゼンテーション

立て続けに投稿してすみません。Masaです。
 今日は、授業で、食物・水を媒介する感染症について、日本人グループ、日本以外のアジアグループ、ヨーロッパ・アフリカグループに分かれて、各国の現状などをプレゼンしました。

今年は日本人が多く、それだけで一つのグループになりました。
プレゼンの準備段階では、特にアニサキスに焦点を置こう、ということになりました。

日本には刺身や寿司など、魚を生で食べる習慣があるので、アニサキス症は身近な存在です。
でも最近はヨーロッパやほかのタイを含めたアジア諸国でも日本食の人気は高まっていて、アニサキスは世界中どこでも起こりうる病気です(タイに来て日本食レストランが星の数ほどあることにびっくりしました)。
そういう意味でぼくらがアニサキスをプレゼンするのはちょうどいいじゃないかというわけです。
 
日本における食物・水を媒介する感染症の一般的な説明をしたうえで、アニサキスの患者さんを診察して内視鏡で虫体を摘出する様子を劇で再現しました。笑いもとれて結構受けがよくて一安心でした。
僕自身は劇には直接かかわってませんが、準備に関わった皆さん、本当にお疲れ様でした!

 他のグループも、写真をふんだんに取り入れ、自分たちの国の紹介も織り交ぜたプレゼンをしていて、見ていて飽きませんでした。中には感染症と全然関係ないことを話す人たちもいて、その自由な感じが面白かったです。

明日から1泊2日のクラスの親睦旅行。カンチャナブリに行く予定です。
またその様子もアップできればと思います。


DSCF2051

はじめまして。MASAといいます。

はじめまして。授業が始まって4週間での初投稿と、ちょっと遅くなっちゃってすみません・・。
マヒドンの
2012年度DTMHで勉強しているMASAです。

このブログでは、国際保健のこと、マヒドンの授業内容、タイの生活そのほかについて綴りたいと思います。今回の留学メンバーだけでなく、これから留学を考えている方にも役立つ情報を共有できたらいいなと思ってます。


まずは僕自身ですが、大学卒業後、研修医を終えて
6年間小児科医として日本で働いてきました。昔から漠然と将来途上国で働きたいな~、と考えていて、色んなご縁あって今回その第一歩を踏み出したところです。

マヒドンの
DTMHコースは、熱帯医学の知識を中心に基礎からいろいろと教えてくれるので、今後NGOなど現場でも働きたいと思っている自分にとってもメリットになるんじゃないかと思っています。

クラスメートもアジアのみならず、ヨーロッパやアフリカからも参加していて、インターナショナルな雰囲気に満ちています。英語も鍛えられるいい機会です。


あとはバンコクでタイ生活を楽しめるのも大きな魅力です。
ちなみに下の写真は朝食用にスーパーで買ったマンゴー。まさに今が旬です。タイでマンゴーを腹いっぱい食べるのが自分のささやかな夢だったので、早速叶ってちょっと嬉しかったりします。

今後もよろしくお願いします。

DSCF2008












皆さん、はじめまして!

皆さん、はじめまして!
マヒドン大学熱帯医学教室 2012年度留学体験記へようこそ
バンコクのFaculty of tropical medicine, Mahidol University(Bangkok School of Tropical Medicine)http://www.tm.mahidol.ac.th/eng/index-eng.php
で学んでいる日本人留学生の体験記になります。

この大学院には毎年数名の日本人医師が留学しており、これまでも先輩方が留学記を残されています。
2012年度版として、ブログを立ち上げました。
国際保健に興味のある方への情報提供にもなればと思います^^

2012年度DTM&H(Diplama Tropical Medicine & Hygine Course)メンバーの出身国は、ベトナム、ミャンマー、リビア、アフガニスタン、インドネシア、スイス、ドイツ、シンガポール、パキスタン、ウクライナ、スーダン、スウェーデン、マレーシア、イタリア、オーストリア、バングラデシュ、日本と国際色豊かです。
計40名のうち、日本人は10名と例年より多めです^^

4月3日の授業開始から、早3週間が経ちました。
ブログの立ち上げが遅くなりましたので、まずは自己紹介とこれまでの経過も含めながら、同期みんなでブログを更新していきたいと思います

私はTomoと申します。
昨年まで宮崎県で総合医および小児科医として地域医療に従事してきました。
小学校の時にエチオピア飢饉が起き、漠然とですが途上国医療への思いがありました。これまで教わってきたことも生かしながら、熱帯医学を学んでいきたいと思います。
同期の皆さんっ!本当に素敵な方々と出会えたと、心から感謝しています^^
これから半年間、どうぞよろしくお願いいたします!


プロフィール

mahidol

QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ