皆さん初めまして、”よっしー”と申します。30年間日本で産婦人科医師をしていましたが
、5年ほど前から、貧困や災害、戦闘などでひどい状況にある国々の人の援助をしたいと思い、早期退職をして現在の熱帯医学大学院生として来ています。
2008年に、あるNGOで活動し、アフリカの国で産婦人科医師として働いた経験はあるものの、熱帯に多いマラリアやコレラ、寄生虫などの病気については日本ではほとんど遭遇することが無く、現地で苦労したため、もう一度勉強し直して、また途上国へ働きに行くつもりで来ました。
2008年に、あるNGOで活動し、アフリカの国で産婦人科医師として働いた経験はあるものの、熱帯に多いマラリアやコレラ、寄生虫などの病気については日本ではほとんど遭遇することが無く、現地で苦労したため、もう一度勉強し直して、また途上国へ働きに行くつもりで来ました。
30年ぶりに学生になると、夜間の緊急手術で呼ばれることも無く、しかも色々な分野の専門の先生たちが、熱心に教育をしてくれます。まるで毎日国際学会に参加しているようでありがたいです。また、時代が変わり教科書や調べ物もインターネットでできますし、講義を聴きながらインターネットで病気を検索して、比較しながらメモを取ることなど、昔とはほんとに変わって良い時代になったものだと思います。さらに同級生たちは、多くの国から来ており、色々なゴールを目指した若者と色々な価値観をぶつけ合うことができます。今後の医療においても、この友達とのネットワークは大変重要になります。
日本に居る頃は、患者さんや友人に「日本でも産婦人科医師が不足しているのに、どうしてあえて外国へ行くのですか?日本でも困っている人は沢山居るし、十分活躍しているじゃないですか?」と言う質問を良くされました。そんな時、私の答えは「世界中で一番医師が少ないところに行ってみたい」と答えてきました。日本は世界一、妊婦さんの死亡率が低い国です。それでも15000回の妊娠中に、一人の母体が死亡します。しかし、アフリカの国々では今でもかなり沢山の人が死亡しますし、一番悪いと云われる国では7回のお産で一人が死亡し、子供たちは母親を亡くします。子供は数人に一人死亡しますし、5才まで生き残れる子供たちは途上国全体でも40%以下なのです。その背景は、複雑ですが、それでもみんな子供を産みます。「家族計画ができていない馬鹿な人たち」と思われるかもしれませんが、みんな危険を承知で妊娠するのです。「どうして?」と私は何人もの人に聞きましたが、返事は何時も「子供が沢山居る方が幸せだからです」と返ってきました。よろしくお願いいたします。
アフリカの人たちに教えて貰ったことは、「人間は幸せを感じるために生まれてきた」と言うことです。食べるものが少なくとも、学校へ行けなくとも、貧しい国でも子供たちは毎日遊びを楽しんでいます。その目は、未来を見つめて輝いています。未来の夢に向けて,一生懸命がんばっている子供たちは、その瞬間に幸せを感じていると思います。ところが、貧困や災害、戦争で困っているところでは、自分で努力しても簡単に病気で死んでしまうのです。学校に行ける年まで生きていける子供が少ない国がまだまだ沢山あります。日本で一人の患者さんに使うお金で、貧しい国では100人の子供の命が救えるのです。
そんな子供たちを少しでも応援したい、それぞれの国で懸命に努力すれば、自分たちの力で少しでも未来が開けてくれる。少なくとも、その段階まで援助して上げたい。途上国の中には、とても辛抱強く、がんばり屋の人たちがいっぱい居ます。
2012年現在、地球上の人口は70億人を超えました。人口調整は、地球温暖化とともに重要な問題ですが、世界中の人々が利己主義を少し捨てて、隣の国の人を助ける気になれば、みんなが幸せを感じられる世界が必ずやってきます。北朝鮮の政府は悪いことをいっぱいしていますが、その国に生まれたと言うだけで、その国民たち全員が悪くはないのです。私の生きている間に完成する時間はありませんが、幸せな地球ができることを心から信じて、私はスタートしています。一緒に走っている人たちが、世界中には沢山います。貴方も、その一人になりませんか
このブログでは、途上国で働いている人たちや、そのような仕事に興味がある人の参考になるようなことを少しでも提供できたらと考えて、みんなで始めました。一人でも多くの人に読んで貰い、少しでも勇気を持って貰えればと思います。また、皆さんの建設的なご意見も聞かせて貰えればと思います。 Dr.よっしー