交通事故の患者さんで印象に残ったケースが何件かあるのでご紹介する。

 まずはTさん。30代女性。昨年11月に受傷され、なかなか良化を見なかった。医師の同意を得られ、以前通院されていて著明な効果を感じた当院を受診された。
 4月からの鍼治療の開始である。頸にはヘルニアの所見が認められ、夜間は眠れないほどの頸~肩の痛みに苦しんでおられた。
 この方は不思議なほど鍼が効いて毎回施術前のペインスケールが7~8/10なのが、施術後には痛みは消失するとおっしゃって下さる。8月まで約4ヶ月、週2回の施術でかなり良化した。

 もうお一人は50代女性Sさん。7月中旬に受傷され病院に2週間ほどかかられ、投薬と痛み止めの湿布で治療されていたが、痛みが取れず見かねた以前からの当院の患者さんでもある同僚の紹介で当院を受診された。
 左から追突されたため当日から数日は左前腕に血腫と腫脹ができていたとのことであるが、頸~右肩(esp.頭部板状筋、棘上筋)の強い痛みを訴えていらした。
 当院では通常交通事故の後療法はオイルマッサージを行い、電療は、アキュスコープ、マイオパルスを用いる。
 施術後は頭、頸、肩がとても軽くなったと喜んでおられた。2診目におっしゃらたこと。「それまでは痛みのせいでよく眠れなかったが、最初の施術の夜はグッスリ眠れた。」笑顔が忘れられない。

 交通事故は通常の社会保険適用の治療とは異なり、加害者側代理人たる保険会社が費用を負担する。従って同日でなければ病院と接骨院をwで受診しても良い。(仕事と治療の両立を図るため通院の利便性を考慮した結果だと理解している。)
 心臓にペースメーカーが入っていたり、妊娠している場合のように電療ができない場合は鍼治療が第一選択肢となる。また、当院の実績としても整形外科医院から妊婦さんや心臓疾患の患者さんの紹介を受けて治療にあたったこともある。
 治療期間や治療効果の判定(症状固定;治療を継続しても一時的には良化するが、数日を待たず不具合が戻り一進一退を繰り返す、改善の見込みがない状態。)や後遺症(治癒レベルには達したが機能的又は、痛みが残存し事故以前の状態に戻ることが不可能な状態)診断に関しては医師の判断によるが、患者さんには接骨院と病院の二つを上手に分けて効果的なかかり方を工夫していただくようにお願いしている。
 
 不幸にも交通事故に遭われた方、一度ご相談ください。