2002年02月05日

(「Velo Juillet 2001」記事から)

ディールクセンスは、笑顔を取り戻した。
2000年に出場停止処分となって以来、失っていた笑顔だった。2001年ツール出場が決まって、37歳の男の頭は、もうツールのことでいっぱい。なんといってもツールは、人生最大の喜びをくれたレースだ。そう、1999年に彼は区間優勝をやってのけたのだった。

彼はかつて自動車修理工兼、塗装工だった。彼の彼女は大の自転車嫌い。だから、自転車選手としてプロになる夢は、長い間果たせなかった。
30歳にして、プロチーム、サクソン トニスタイネに入ることが決定した瞬間、彼女は彼の元を去っていった。

好戦的なその走り、奇襲作戦を展開する彼の頭は、火がついたかのよう。そして見事(ツール
99の)ブールドワザンからサンテティエンヌの区間で優勝する。(2000年)禁止薬物疑惑で出場停止処分になった時、彼はレース人生が終わるかもしれないと思った。ファイターに涙は禁物。男泣きしそうになるのを、ぐっとこらえた。

そして、
2001年、ツールの直前に彼は語った。「ツールでは、大暴れするよ。10回だって20回だって、逃げてやる。逃げ切れなくてもファイティングスピリッツは失わない。年寄りだってお手本になれるんだ、そういうところを見せ付けてやりたい。」と。