2005年06月12日

保坂和志。(シバタ)

34.「保坂和志。」

プレーソング今まで映画の事について書いてきました。

第一弾『攻殻機動隊』・第二弾『Tokyo Sora.』・第三弾「スペイン映画列伝」、みたいな感じで。

今回、マイケル・ウインター・ボトム監督(イギリス)とリチャード・リンクレイター監督(アメリカ)の事を書こうと思っていたのですが、突然、止めます。

"映画の事だったら書いていいから。"というOKZさんからの約束なのですけど、その主旨に反し、今回は映画に関係しない事を書きます。理由は、ないです。

書きたいので書くだけです。

34.のタイトル"保坂和志。"を見て分かる人もいると思いますが、今回は、映画じゃあない事について書きます。

保坂和志さんの小説『プレーンソング』を教えてくれたのはツカサさん。
元来、人が薦めてくれたモンは本でもマンガでも歌でも写真でも映画でもなんででも拒否反応を示す事にしています。悔しいから。

んが、ツカサさんという人のあのオフビートな感覚はどっから来んのだろうという好奇心から、ちと、尋ねてみた訳です。
「どんな本読んでんですか?」って。その答えがそれ。だから、試しに読んでみました。ひととなりを知るためにもと。それが初体験。

「なんじゃこりや?」が最初の印象。ツカサさんのひととなりにちっとも結びつかないじゃんじゃんじゃん。奥が深いぜ、人ってば!

その本には時間しかなかった。空気しかなかった。ひとしか居なかった。そんな感想でしたよ。

「ちっともわからん。」が次の印象。
こんなふうな小説をお気に入りに挙げるツカサさんて・・・という気持ち。
物語もなく筋もなく抑揚もなく、でもこれは小説なんだから清水アリカという次第で読了。27歳ぐらいの時。

でもねえ、おもしろさが解らなくって、それでもなんか読み続ける事になる小説書きのひとはこのひとくらいです。

『草の上の朝食』『季節の記憶』『生きる歓び』『私という演算』?『カンバセイション・ピース』『アウトブリード』『猫に時間の流れる』?わからんわからんわからんらん。戸惑いの季節は続きます。

そんで、『残響/コーリング』に辿り着きます。“ああ、これが自分にとっての保坂和志さんの形だな”そこで、すこし、腑に落ちた。

空間が有って、人が居て、時間が流れて、距離がある。別にそれ以上でも以下でなくても構わない。こういうのを映画にしてみたいって思える。そんな小説でしたよ。

でもね、今でもなんでツカサさんがこの小説書きに興味を持てるのかは、不思議のまま置き去りなんですけどもね。
ヒトとモノの記憶ってこういう風に繋がってます。今でも、この小説書きの本を読むときは、ツカサさんの存在を追ってます。それが、読み方。

何処かのあとがきで保坂和志さん書いてました。

「小説じゃないかもしれない。小説じゃなくっても構わない。ただ、うたであればいいと思っている。そして、それは書けたと思っている。」みたいな事を。

それが正しいこたえでした。まる。

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1. 攻殻機動隊  [ マンガの知識館 ]   2005年07月07日 21:35
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この記事へのコメント

1. Posted by 3amop   2005年06月12日 19:22
保坂和志の小説の魅力は
「ただ穏やかに時間が流れる」情景を
何の恣意もなく文章化させている点だと思います。
日々の生活に追われているときに読みたくなります。

の小説『プレーンソング』
2. Posted by OKZ(管理人)   2005年06月13日 05:05
■>3amopさん
TBさせて頂いてありがとうございます。
日々の忙々とした日常から、時間の速度を少し緩めたい時に自分は『プレーンソング』を図書館で読みます。
自分は保坂和志の小説は『プレーンソング』しか読んだことがありません。
シンプルで適切な説明をして頂けるとありがたいです。

3amopさんコメントありがとうございます!
3. Posted by しばば。   2005年06月16日 19:46
ども。
3amopさん。ありがとうございます。
わからないから切り捨てるんじゃなく、わからないけど噛締める。という感覚をぼくは保坂和志さんの文を読んでいく事で鍛えていった気がします。自分個人がわからなくたって3amopさんみたくその世界にひたしんでるひとだって、やっぱりいるんですから、そのことの方を大切にしたいなあって、最近、特に思います。
再度、ありがとうございました。

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