2008年11月25日

今週の六十余州 その19「13. 甲斐 さるはし」

13図 甲斐国は山梨県全域を占め、富士山の影にあって、四面山に囲まれた中央の盆地集った水流は富士川になって南に走る。甲斐は峡の義ということからもその地勢がうかがわれる。猿橋は甲府から約50キロ、大月の東に当たる。甲州街道の旧宿場町で、橋下に流れるのは相模川の上流、山中湖に発した桂川で、大月・都留・上野原など山梨県東部の郡内地方を流れ、さらに関東山地を横切って流れさる。谷深く
橋下三十余尋といわれ、猿群渡蔓の物語に由来して猿橋の名がある。また長さ十一丈に及ぶ橋は、日本三奇橋の一つといわれる。

13図橋下橋の特殊な構造を示す描写も右端の橋下にみられ写実に近くて興味深いが、風景の方は、橋を通して前方が広々と明るく開けるこの図のような場所ではない。しかし紅葉をあしらった明るい渓谷に画としての作意があり、それが成功していよう。広重の傑作の一つ「甲陽猿橋」もこれとほぼ同じ構成をもって描かれている。


歌川広重「六十余州名所図会」完全復刻版(毎日アート出版版元)解説書より抜粋。

猿橋については「猿橋の案内」などで紹介されています。


歌川広重「六十余州名所図会」完全復刻版の紹介ページはこちらです。
mainichi_art at 10:10│Comments(0)TrackBack(0)今週の六十余州 

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