2008年12月23日

今週の六十余州 その23「68. 壱岐 志作」

68図壱岐は現在の長崎県壱岐市で、玄界灘およそ20kmの沖に位置する。朝鮮半島との要路にあたるため、古くから知られ、「いき」または「ゆき」と呼ばれていました。壱岐という字が定着するまでは一支、伊伎、伊吉、伊岐、由紀、由吉などの表記が中国の史書などに記録されています。
このあたりは暖流の対馬海流が流れているため、比較的暖かく、広重の図のように雪が積もることはめったになさそうです。でも何故か壱岐は別名「雪州」と呼ばれることもあります。古名の「ゆき」に関係しているのかも知れません。
いずれにしても、壱岐に行ったはずのない広重が「雪州」という言葉もふまえ、見事な雪景の壱岐を描いたのでしょう。
ところでこの図の副題である「志作」という言葉が謎に包まれています。「しさ」と読ませていますが、それも定かではない。
六十余州の他の図では国名のあとにはだいたい地名か、名勝、行事、時間などが補足のように付けられています。しかし壱岐には志作という地名も字名もないとのことです。「六十余州」付録の解説(山口桂三郎先生)によると、鎌倉時代に志佐(しさ)氏がこの地の守護となったことから、確たる物はないが、志佐の名が何かのことで残り「志作」となったのではないかということです。
2008年も残りわずかとなりました。
今年最後の「今週の六十余州」は、心静かに新年をお迎えしたいということで雪の夜の図とさせていただきました。来週はお休みし、新年は1月6日から再開します。



壱岐市公式サイト
壱岐市観光協会のサイト


歌川広重「六十余州名所図会」完全復刻版の紹介ページはこちらです。(O)

よいお年を!
mainichi_art at 14:00│Comments(0)TrackBack(0)今週の六十余州 

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