2009年03月03日

今週の六十余州 その32「66. 大隈 さくらしま」

66図現在の鹿児島県東部と桜島、奄美諸島を領域とするのが大隅(おおすみ)の国です。
桜島は大正3年の大噴火による溶岩流によって大隅半島とくっついてしまいましたが、それまではまさしく「島」でありました。


これは桜島がまだ島だった頃の図です。
広重はまさか桜島が島でなくなってしまうなんて思いもしなかったはずで、桜島を画面左端で切ることによってその大きさを強調したのでしょうが、後世のわれわれからすると島である(四方を海で囲まれた)桜島を見たかったところです。
常に噴煙を上げ猛々しい桜島なのですが、この作品では煙もなく、閑かな春のたたずまいの桜島が描かれています。御岳山頂に陽があたって夜明け間近の清々とした空気感まで伝わってきます。

66図部分
「桜島」にかけて「桜」に身をまとった桜島を描いた広重。
鹿児島はさぞかし桜の開花が早かろうと思い三月最初のコラムに選びましたが、ソメイヨシノの開花を基準とする開花予報は東京より遅いのですね。寒い日が続くので気分だけでも南国でいたいものです。
今日の桜島の映像は
こちらから
御覧になれます。


歌川広重「六十余州名所図会」完全復刻版の紹介ページはこちらです。
mainichi_art at 13:34│Comments(0)TrackBack(0)今週の六十余州 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
ようこそいらっしゃいました
毎日アート出版株式会社
東京神田小川町で美術品の販売をしている会社です。
時々、展覧会も開いています。

当社のホームページは
「和美三昧」

ご意見ご要望はこちらからメールしてください!