2009年06月02日

今週の六十余州 その44「5. 摂津 住よし 出見のはま」

5図摂津国は、大阪府北部と兵庫県南東部を含めた地域をいう。
東は河内、南は大和川をもって和泉に接し、北は山城丹波、西は播磨に至る地点である。
住吉は畿内有数の古社といわれる住吉大社のあるところで、このあたりは東に低い山なみがあり、西は海に面して松原があり、古典的な美しい風景の地であっただけに、昔は風流人が多く遊びにきた地である。
その住吉の松原の際に、細江浅沢の水がすぎて海に入っていた。
その辺が出見(いでみ)浜と呼ばれていた。
ここに住吉の献火高灯籠があった。
鎌倉末期漁民が奉納したといわれるが、海上の標識となっていた。
「住吉の出見浜の柴なかりそね をとめらが赤裳のすそのぬれて行かそむ」(万葉集)が知られる句である。
ことさら大きな灯籠が描かれているが、現在でも住吉公園の西約三百米のところ、十三間堀の東岸にそのあとが残されている。
松林と人家と灯籠がよくとけあって浜の雰囲気をかもし出している。


歌川広重「六十余州名所図会」完全復刻版 別冊解説書より

mainichi_art at 10:04│Comments(0)TrackBack(0)今週の六十余州 

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