2009年07月07日

今週の六十余州 その49「27. 下野 日光山 裏見ノ瀧」

27図下野(しもつけ、ほぼ現在の栃木県全域)の「裏見滝」は日光市の荒沢川にあり、滝の裏側から流れ落ちる飛瀑を眺めることが出来る滝で、「華厳滝」「霧降滝」とともに日光三名瀑のひとつに数えられます。
絵になるということで名所の多い日光のなかでここが選ばれたのでしょう、力の入った傑作となっています。


松尾芭蕉もその著名な『奥の細道』のなかで裏見の滝を訪れ
「暫時は瀧に籠るや夏の初」
という句を詠んでいます。それから百七十年ほどあとの広重も芭蕉の句に思いをはせながらこの作品を描いたのかも知れません。
27図部分1
上の小さな滝が右へ左へ次第に大きな滝への序章のように流れ、水の清らかさと山の深みを感じさせ、一気に落ちる滝の力強さを強調しています。絵の上下に描かれた霞は幽谷の趣を醸し出しています。旅人はおそるおそるながらもこの珍しい風景を楽しんでいるようです。

なおこの図を版木とともに紹介しています。
紹介ページをご覧下さい。
27図部分2


裏見の滝の昔の姿が日光市立図書館のホームページ内の古写真のページで見ることが出来ます。

歌川広重「六十余州名所図会」完全復刻版の紹介ページはこちらです。(O)

mainichi_art at 09:52│Comments(0)TrackBack(0)今週の六十余州 

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