2009年08月18日

今週の六十余州 その55「59. 筑前 筥崎 海中の道」

59図 筑前国(現在の福岡県西部)は東は豊前、南に筑後と肥前に接し、(なお東南隅ではわずかに豊後と相触れる)西北は海洋に臨む。即ち遠賀川(おんががわ)の流域で玄界灘がある。古来太宰府のあった国である。

 この図も『山水奇観』をもとにしてまとめたことが考えられ、同書によると、画面右下の鳥居に「鹿(しか)島」、海中につづく陸地の松林に「海中道」、左上の小山に「香椎神社」その前方の小島に「名島」の記入がある。筑前国粕屋郡志珂(しか)郷志賀島村は鹿島といい、海中にあって殆んど島に近く、四鹿浜之可浦ともいう。この浜は奈多浜(海中道)の東辺で、浦は福岡湾のことである。海中道は青松白沙相映じ、佳景で知られ、その狭い所は時々潮水によって絶たれるのでこれを道切といって小舟を使ったという。香椎神社は延喜式神名帳にみられる古社である。ボカシの技法を効果的に使い、単調におちいる画面を生々とさせている。

歌川広重「六十余州名所図会」完全復刻版 別冊解説書より

「海中の道」は現在、国営 海の中道海浜公園となっています。

mainichi_art at 10:00│Comments(0)TrackBack(0)今週の六十余州 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
ようこそいらっしゃいました
毎日アート出版株式会社
東京神田小川町で美術品の販売をしている会社です。
時々、展覧会も開いています。

当社のホームページは
「和美三昧」

ご意見ご要望はこちらからメールしてください!