2009年09月29日

今週の六十余州 その61「46. 美作 山伏谷」

この図は台風の頃に紹介しようと思っていたのですが
今年はまれにみる台風の少ない年でもあり
いつのまにか秋となってしまったようです。
美作(みまさか)国は現在の岡山県北東部にあたり、宮本武蔵が美作国宮本村の出身ということでご存じの方もいるでしょう。(O)


46main美作国久米郡大戸(現・美咲町)は弓削の東にあって、津山川の西に位置する山村である。この山中に天台宗岩間山本山寺という仏寺があって、開基は鑑真和上とも伝えられている。天永年中(1110-13)古道人という仙人が観音を安置してこの寺を興したとも伝えている。また、役小角の旧蹟でもある。


さてこの近くの栗子に「ボウズ谷」という所があり、そこには一望を見渡すことが出来る断崖絶壁の切り立った岩がある。その下は吉井川(津山川)が激奔して、景色が絶景であった。かつては修験山伏の行場もあり、土地の古老の心証では「山伏谷」はこの辺ではなかろうか、ということである。

46pt1広重は強い風を伴った横なぐりの雨を描き、笠は飛び、天地鳴動の瞬間をとらえている。きつい雨脚を太い条帛のような描写で行い、このシリーズで最も激しい風雨の景を描き、樹木のゆれ動くさまなどにも広重の力量をするどく見せて、気をひきしめる緊迫の画面をなしている。


歌川広重「六十余州名所図会」完全復刻版 別冊解説書より
(blogに転載するにあたり、市町村合併などによる地名の変更は極力現在の名称になおすようにしています)
mainichi_art at 10:06│Comments(0)TrackBack(0)今週の六十余州 

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