2009年10月06日

今週の六十余州 その62「11. 遠江 濱名之湖 堀江館山寺 引佐之細江」

11main遠江(とおとうみ)国は静岡県西部に位置し、南は遠州灘に面し、北は信州天竜峡谷を控え、その間猪鼻(いのはな)ともいう69平方キロに及ぶ浜名湖をかかえる。
浜名湖は最大深度12メートルをこす陥没湖でしかも潮湖である。

もとは淡水湖であったが、明応7(1498)年大地震にて海と一つになった。
その地点を今切という。
この今切とは反対に、浜名湖の奥深く東側に引佐(いなさ)の細江がある。
この南岸が堀江である。
細江は狭い入り江(海が陸地に入り込んだ場所のこと)で、図中の遠方が浜名湖の中心部へつながっている光景である。
逆S字形に湾曲している水面に、その形なりに藍のボカシを、また遠方の山の頂に薄墨または藍の、その山に続いて空に藍の、渚沿いに薄墨または黄色の各々ボカシを持つものと、それのないものがあり、異版の差が大きいのも本図の特色である。
館山寺はうしろに山を控え、この引佐の細江を眼下にみて、浜名湖の勝景の一つにかぞえられている。


歌川広重「六十余州名所図会」完全復刻版 別冊解説書より)
mainichi_art at 11:02│Comments(0)TrackBack(0)今週の六十余州 

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