2009年11月24日

今週の六十余州 その69「69. 対馬 海岸 夕晴」

69main 壱岐島の北西約三十三海里、九州北西方の島が対馬島であり、古来から大陸交通の要地として名高い。
 対馬島は丘陵状となす上島(247平方キロ)と下島(435平方キロ)に分かれている。
 壱岐島と対馬の間を対馬海峡といい、ここを通る暖流が対馬海流となり、樺太西岸沖合まで達している。

 大シリーズの掉尾に相応しく、虹を天空高くかけた快晴の対馬を描いている。
 陽光は遠方の海一面を銀盤の如く反射させ、爽快なムードを画一杯にみなぎらせている。島嶼(大小の島々)の描き方、港のたたずまいなど、何かの依拠したものがあるようには感じられるものの、いずれの研究者もこの点については言及していない。
 高く高く舞い上がった三羽の鳥が紺碧の空を自由に飛翔している。
 胸のすくような広々とした世界を最終を飾る画題に選んだのは大業をなしとげた広重の心境そのものを表したものであろう。


歌川広重「六十余州名所図会」完全復刻版 別冊解説書より)
69pt
mainichi_art at 10:05│Comments(0)TrackBack(0)今週の六十余州 

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