2017年04月18日

曼荼羅コンサート、無事、終わりました。

 今年の「地下室の子守歌」を無事終えた。

 楽しい一夜だった。
 幸せな舞台だった。
 素晴らしいお客様だった。

 安堵と疲労の中で私は今、お客様、ミュージシャン、マンダラのスタッフ、そして音楽の神様、私の音楽を見守るすべての方々に感謝の気持ちでいっぱいです。1979年、伝説の小劇場「ジァンジァン」でデビューして以来ですから、もう最終直線コース。もう1本も落とせない。ミュージシャンは彼ら以外にないとオファーした。ベーシストは文句なし信頼度200%の齋藤順さん、ドラマーは八木秀樹さん、彼のスティックは時々絵筆を思わせて私の歌の背景の細部を彩ってくれる。そして過酷な怪我を乗り越えて更なる奥行きと芸術性に磨きをかけたピアニスト・山下淳さん。私の楽譜は難しいうえにメートル法ではとても弾けない厄介なもの。もしも彼女が怪我から復帰できなかったら、私は間違いなく音楽から遠ざかっていただろう。今、私の声は自由自在に思い通りに体の芯からほとばしってくる。楽曲の風景もより鮮明にイメージできる。これってロウソクの最後の炎かな(笑)。

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1.私はあなたのもの        M.Fanon/Y.Spanos/槇小奈帆 
2.入江にて                 槇小奈帆/佐藤風太
3.あなたを待つ       Ch.Aznavour/G.Becaud/なかにし礼
4.助けてください、シャーロックホームズ    R.Topor/槇小奈帆
5.早すぎもせず、遅すぎもせず  C.Bassiak/W.Swingle/槇小奈帆
6.海賊の花嫁            B.Brecht/K.Weille/槇小奈帆
7.スラバヤジョニー        B.Brecht/K.Weille/槇小奈帆         8.懐かしき恋人たちの歌      J.Brel/G.Jouannest/槇小奈帆
9.泣く友を見るとき        J.Brel/G.Jouannest/槇小奈帆
10.アムステルダム             J.Brel/矢田部道一

 皆さん、本当にありがとうございました。また、お目にかかりましょう。
 


             


maki_sanaho at 15:30|Permalink

2017年03月28日

桜咲く

 今年も桜の季節がやってきた。薄紫のふっくらした蕾を眺めながら、人は老いて間違いなく死ぬのだとバカみたいにしみじみ思う。去年、親友に誘われて横須賀の桜を見に行った。車中で癌を打ち明けられた。清々しく平静で淡々と話すからなんだか嘘っぽかった。あれから1年…。死はいつだって誰にだっていきなり突然に襲いかかってくる。病や事故、自然災害や戦争…、幼子が…これからという若者たちが…海の向こうではおびただしい人々が不本意な死に襲われている。それを思えば充分に生きたはずだ。まだやり残したことがあるけれど、人はそうして道半ばで逝かなければならない。若き日、明日がみえないまま「この道」を選んだ。必死にもがき手探りで書き・歌い続けた。シャンソンに真摯に取り組んでいた先人たち、切磋琢磨の面々、厳しくも優しいシャンソニエのオーナー、メディアには確かな目と耳を持った侍たちがいた。そして暖かな聴き手が私たちを支えてくれたのだ。あの熱く激しかった日々がはるか遠くに感じられる。昨今、この業界はあまりにも情けなく惨憺たる状況になってしまった。勉強よりも営業、動員が出来れば誰だってプロ歌手だ。世の中もお金が正義だから呆れることばかり。長生きしたところで表現者はそれが出来ないことには意味がない。今日は私の誕生日。その日が来るまでちゃんと歌い続けなければ…。4月15日(土)、久々に南青山マンダラの「地下室の子守唄」で歌う。


マンダラ30%

maki_sanaho at 15:07|Permalink

2016年08月22日

単価¥1の子猫

貴重な本をAmazonで見つけた。単価は¥1、送料が¥265(?)。「かくも長き不在」「愛人」「ヒロシマ」のなどの作家M.デュラスが晩年から共に暮らしたと言われている青年、Y.アンドレアの「マルグリット・デュラス 閉ざされた扉」〜河出書房新社〜だ。

彼女は「非常に重要な本。この本で私は自分の姿を再び見出し、自分の持っている一種の獣性、まだ私に残されていた野性味を再認した。私の自己回帰に貢献したことに相違ない」とリベラシオン紙に語っている。私はこの本の存在を知らなかった。また、伝えられている二人の関係も事実とはかなり違っているようだ。いずれにしても、幻覚を伴う破滅的なアルコール中毒の彼女を献身的に看病し、寄り添い、再起を支えたY.アンドレアもまた、奈落の底で苦しんでいたこと、そして彼だからこそ、彼だけが知るうるマルグリットの蜂の巣を思わせる感性・才能・心の凍えがぎっしり詰まっているはずだ。

「かくも長き不在」は映画化され、その中でコラ・ボケールが「3つの小さな音符」を歌っている。このヴィデオは何十回、観たかしれない。私にとって貴重なものが万人にイコールとは勿論かぎらない。降りしきる雨の中でずぶ濡れになって震えている子猫を拾ったような…そんな感じがした。見つかるべくして見つかったこの本。単価¥1の子猫…。


maki_sanaho at 10:07|Permalink

2016年08月18日

9月26日、渡仏します。

台風一過、青く高い空そして猛暑。でも秋はもうそこここに息づいています。昨夜は眠れなくて嵐の乱舞を眺めていました。道の向こう側に大きな建物があって台風の進路を遮ってくれるから、ラッキーなことに拙宅は窓を全開しても雨風が吹き込むこともないのです。激しく奔放な強風に身を任せて、雨の粒は美しい銀色の放物線を描きながら縦に斜めに踊り落ちていきました。

 最近はfacebookもブログもご無沙汰しています。先日、京都のKさんから「月に一度ぐらいはブログをお願いします。楽しみにしているんですから…」とチクリ。彼女はfacebookを立ち上げてくれたり、Youtubeを作ってくれたり、パソコン操作が分からないと分かりやすく教えてくれたりと、言わば大恩人(!)というわけで今日は「ドッコイショ」とばかりキーボードを叩いています。まずはKさんに向かって。

 Kさん、9月26日に渡仏します。今回はパリから1時間ほどにあるTOURS(トゥール)というところに半月ちょい滞在します。週末はパリで過ごします。トゥールは静かな伝統と文化の街で、街中を雄大なロワール河が流れ、アンボワーズ城をはじめ古城は60を超えるかもしれません。ダ・ヴィンチが晩年、移り住んだクロ・リュセ城は数年前に訪れましたが、もう一度行ってみたいと思っていました。前回はピア・コロンボとの約束の地とブラッサンスを訪ねる旅でした。今回も外すことが出来ない意中の場所があるの。それはまたのお楽しみにね(!)

 渡仏にあたってNECのノートパソコンZERO、スピーカーBluetooth、ついでにCANONのSX710HSを購入しました。新しい機器の進化は目覚ましいですね。本当はノートパソコンでブログを打ちたかったんだけど、どうしてもログインできない(!)トホホ…です。出発まで頑張りま〜す。Kさん、お元気でね。では、今度はトゥールからお便りしますね。

maki_sanaho at 14:28|Permalink

2016年03月07日

4月10日はソルドアウトです

槇小奈帆ライヴ at Qui
ベランダのボケの赤い蕾がふくらんできた。いよいよ春なんだぁ…。このワクワク感は幾つになっても変わらない。人は誕生日が近くなると体調があやしくなると聞いたことがある。鬱症状がでるらしい。胎児は居心地の良いあたたかな母親のおなかから出たくないのだそうだ。というわけで私は桜が散るまで要注意にしている。去年からコンサートは4月にずらした。正解だと思っている。
 さて、4月10日のチケットはソルドアウトですのでお知らせいたします。時代は利潤と効率を旗頭に何でも有りの大きな河になって流れています。音楽をとりまく環境もすっかり景色が変わってしまいました。そんな中で「私は私でありたい…」と強く思うようになったのです。動員や採算に翻弄されないで本来あるべき姿で歌い続けたいと、今年からは少人数のライヴをじっくりとやっていこうと決めました。これも正解だったと思っています。早々のソルドアウトでご迷惑をおかけすることになりますが、どうぞお許しください。また、今年はこれまでの作品を頼もしいミュージシャンと共に収録の作業に入ります。こちらもワクワク・ドキドキです。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

maki_sanaho at 03:49|Permalink