July 2010

July 30, 201015:39らくみ通信10年文月 〜鍼で元気に大きくなぁれ!〜
連日の猛暑もひと休み、恵みの雨、ホッとしますね。
夏は暑くて然るべき、とは言え、先週のような暑さではまいってしまいます。
熱中症での死者は過去最高ペースで出ていますし、
我が家の近所では光化学スモッグ注意報も発令されていました。
先日朝だから大丈夫だろうとジョギングしていたら、
30分も経たないのに身体が重くておかしくなり、慌てて切り上げる羽目に。
 
日差しと紫外線は10時~14時が一番強いのに対し、
気温が一番高いのは14時〜16時なんだとか。
夕方近くなってきたから大丈夫と気を抜かないようにしましょう。
 
さて、前回は歯科分野での鍼灸効果についてお伝えしました。
今回は子ども向けのやさしい鍼についてお話します。
 
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先日、久々に小児鍼の講習会に行ってきました。
(と言っても、メインはモデル役の娘でしたが。)
 
受講生は、若い先生からベテランに見受けられる年齢の方まで、
男性の先生も多く、小児はりを必要とする人の多さを実感。
 
えー?!子どもに鍼なんてかわいそう、鍼するほど重い病気なの?
 
いえいえ、日本のこども鍼は刺さないので痛くないですし、
重病の子だけが受けるわけではありません。
風邪や腹痛や夜泣きや・・・対象はごくごく普通の子。
やり方はちょっと変わった形の「刺さない鍼」で
こすったり、さすったり、ころころ転がすだけ。
 
「日本の子ども鍼」と書いたのは中国では違うからなのですが、
向こうでは小さい子にも、大人と同じようにしっかり鍼を刺します。
私が研修を受けていた北京の病院にも
てんかん治療のため2歳半の男の子が通院していたのですが
毎回、首根っこに4本+頭のてっぺんに4本、長い鍼をブスッと刺されて20分。
当然大泣き(^^;
それでも1ヵ月半ほど経つころには鍼を刺されたまま
おもちゃを走り回って遊んでおり、その姿にまたも唖然。
赤ちゃんの頃からこんな鍼受けて大丈夫なんて、
やっぱり中国人は日本人よりずっとずっと身体が強いわ!と思ったものです。
 
それに対し、温暖湿潤な気候の島国育ちのデリケート(?)日本人、
大人も強い刺激に耐えられないのですから、いわんや子どもをや。
中国人のように鍼を刺されては起き上がれなくなってしまいます。
 
私も学んだ「大師流小児はり」の特徴は、「フェザータッチ」。
羽毛ですぅーっとなでられているような軽さで皮膚をさするのですが、
かと言ってくすぐったくもなく、子ども達はうっとり。
 
大師流小児はりの師匠、3代目谷岡賢徳先生によれば、
「1000〜5000kgの圧力を大人の体表にはかけているが、
こどもでは2〜150gくらい、3歳までの乳幼児なら2〜30gで適正である。
強すぎる圧力は子どもに苦痛・不快感を与えてしまう」
 
実際先生の手は魔法の手、大人でもふぅ〜っと気が抜けるような柔らかさ。
しかも、「うわぁ大きなお腹なぁ、何食べたん?カレーか?おにぎりか?」などと
と子供に話しかけているうちにあっという間に終わってしまう。
乳児なら30秒〜2分、幼児でも2〜3分、小学生でも4分〜7分という短さ。
え?これだけ?こんなんで効くの?と拍子抜けするほど。
 
でも、これで十分効くのです。
子どもは新陳代謝が活発、神経の発達のスピードもものすごく、
ほんの微細な刺激でも身体は十分反応してくれるのです。
 
適応症としては、疳の虫を筆頭に夜尿症(おねしょ)、小児喘息、
扁桃腺炎、気管支炎、アトピー性皮膚炎、中耳炎、肩こり、頭痛、
鼻炎、蓄膿賞、筋肉痛、成長痛、捻挫、打撲、腹痛、チック、どもり、などなど。
 
夜泣き、キーキー声を出す、人に噛み付く、壁や床に頭をぶつける、
よく泣く、食欲がない、便秘・下痢、頻繁に熱を出す、ひきつけ・・・
これらは全て「疳の虫症状」に入るので、
子どもに見受けられる症状の大半は小児鍼の対象になります。
 
眉間にしわの寄った気難しそうな顔した赤ちゃん、いますよね。
小児鍼を続ければ、ぱぁっと明るい顔に変身!
 
また、高熱や感染症は小児鍼の対象外ですが、
普段から鍼をしておくと免疫力・抵抗力が上がり、
重症化せずにすんだり、回復が早かったりします。
 
産めよ増やせよで子沢山、なのに物資は困窮していた時代に
「小児鍼1本で万事OK」と頼られたのも分かります。
 
この通り、小児鍼はよく効きはしますが、
それでも1回の治療で完治を望むのは無理です。
継続しないと、一時的な症状の改善だけで完治はしません。
「どの症状も、3〜5回程度は続けて受け、それを毎月続ける必要がある。
症状が落ち着けば、予防・発育促進のために
回数を減らして一ヶ月に数日続けるとよい」 と谷岡先生談。
 
お子さんを連れてくる保護者の方はちょっと大変になりますが、
それでも毎日子どもの事で心配したり、イライラするより、健康的。
 
家族関係・食生活・住、家庭環境の安定、
子どもの周りにいる人たちがニコニコいい状態でいるのが非常に重要。
鍼でみんながニコニコでいてくれるといいなぁー
と願ってやみません。
鍼に抵抗なく育った子なら、大きくなっても鍼のファンでいてくれるでしょうし(笑)
 
熱中症には効きませんので、熱中症対策はきっちりと!!