会社の経理だった穂乃果と、本当に幸せな毎日を過ごしていた。それが、俺が穂乃果の元カレに嫉妬したことで、変な道に外れて行ってしまった

その挙げ句、俺は穂乃果を元カレに会いに行かせた。そして、一人で穂乃果の帰りを待つ間、最後までして欲しいという気持ちと、穂乃果に限って最後まで行くはずがないという思いとで、胸が潰れそうな時間を過ごしていた。

そして帰ってきた穂乃果は、スマホで録音した、彼との衝撃的な行為の一部始終を聞かせてきた……。


??元カレのモノを飲み込んでしまった穂乃果。それだけでも充分に衝撃的で、胸が潰れそうだったのに、再び始まったボイスレコーダーアプリの音声は、俺にとどめを刺してきた。

「悪いw お前のために溜めといたんだよw」
楽しそうに言う元カレ。
『はぁ? なんで私のためなの?』
穂乃果が、少し雑な言い方をする。俺にはこんな口の聞き方をしない。元カレのことを低く見ているという風にも言えると思うが、裏を返せば凄く打ち解けているとも言えると思う。俺にはしない態度を取る……それに嫉妬をする俺がいる。

すると、横の穂乃果が、
『たっくん、もう立ってるねw』
と、からかうように言う。確かに、俺のペニスはイッた直後だというのに、限界まで勃起している。

スマホからは、
「だって、穂乃果って濃い方が好きじゃんw 特濃一番搾りが好きなんだろ? 喉に絡みつくからw」
元カレは、からかうような口調だ。
『バ、バッカじゃないの! なに言ってんの!』
モロに動揺している感じの穂乃果。俺は、泣きたくなってきた。

「なに言ってんのって、コップに溜めて飲んだりしてたじゃん?」
本当に、”どうして?” という感じで言う元カレ。作り話をしている感じはまったくなく、多分事実を言っているのだと思う。
『な、なんでそんな作り話するの! そんなのいいから、速く脱ぎなさいよ!』
慌てて話を変えようとする穂乃果。その慌てぶりに、本当にそんな変態じみたことをしていたんだなと思った。


ふと横を見ると、穂乃果がニッコリと笑いながら、
『たっくんも飲んで欲しい?』
と聞いてきた。
「えっ!? 作り話じゃないの?」
俺は、激しく動揺しながらそう言った。さっきのレコーダーの音声からも、穂乃果が元カレのモノを飲んだのはわかった。それは、俺もまだしてもらったことがないことだ。と言っても、単に口ではイケないだけなのだが、それでも俺がしてもらったことがない事をしてもらう元カレに、強い嫉妬を感じる。
『そうだったw 作り話だよw』
悪びれる事もなく、笑いながら言う穂乃果。もう、認めているようなものだ。


スマホからは、
「マジでどうした? そんなに慌てて、なんか変だぞ」
元カレが怪しんで聞く。
『べ、別に変じゃないよ! 脱がないなら、もう止めちゃうよ?』
穂乃果は、とにかく動揺しすぎて怪しい感じだ。

「なに気にしてるの? さっきからチラチラと」
『ダ、ダメっ! 勝手に触んないでよ!』
「こう言うことかw なに録音してんの? オナニー用?」
元カレがしてやったりという感じで言う。
『べ、別にいいでしょ! そんなのどうだって!』
穂乃果は、動揺しまくっている。

すぐ横で、
『バレちゃったんだw』
と、穂乃果がイタズラが見つかった子供の顔で可愛らしく言う。

スマホからは、
「何となくわかったw 穂乃果、旦那に言われてやってるんだろ?」
と、元カレの声。元カレは、ずばり核心を突いてきた。
『な、なに言ってんの! そんなわけないじゃん!』
しどろもどろの穂乃果。

「ウソつけよw お前って、ウソつくときのクセ、全然変わってねーのなw でも、最近多いよ。そういうのw」
『えっ? どういうこと?』
穂乃果は、元カレの言葉に食い付いて、話を聞き始めた。それにしても、ウソつくときのクセってなんだろう? 俺の知らない穂乃果を知っている元カレに、凄くイライラする。

その後の二人の会話は、最近寝取られ性癖の男が増えているという、元カレの経験に基づいた話だった。
元カレの話は、最近関係を持った人妻2人が、2人とも旦那の希望で抱かれに来たという話だった。
『なんで人妻となんかエッチしてるの? そういう趣味だっけ?』
「いや、たまたまだよ。バーで知り合ったのがたまたま人妻だったってだけだよ」
『そうなんだ。でも、そういうの、本当に増えてるのかなぁ?』
「いや、増えるもなにも、穂乃果だってそうじゃんw」
『そっか……。なんか不思議だね』
穂乃果は、本当に不思議そうに言う。そういう性癖がない人には、愛する人を他人に抱かせたいという性癖は、理解不能なんだと思う。

「認めたなw そっか、穂乃果の旦那さんもそうなんだw」
元カレが、してやったりという感じで言う。
『うぅ……。やられた……』
悔しそうに穂乃果が言う。

「なぁ、いっそ、録音じゃなくて撮影したら? 旦那もスゲぇ喜ぶぞ」
急に真面目な口調で言う元カレ。俺は、ドキンとした。確かに、音声だけではなく、動画があった方が嬉しいし興奮すると思う。でも、そんなものを見てしまったら、それこそ後戻りできなくなる気がするし、見てしまったことで、決定的に穂乃果との関係が変わってしまいそうな気がする。

『喜ぶ? 本当に喜んでくれるかな?』
元カレの言葉に、あっさりと食い付く穂乃果。
「そりゃ、スゲぇ喜ぶよ。この前の人妻も、旦那が喜ぶからって、スゲぇゴツいカメラ持ってきたしw」
元カレは、上手く穂乃果を誘導している感じだ。さすがに、昔付き合っていたので、穂乃果の性格がよくわかっている感じだ。

『そういうものなんだ……。じゃあ、撮ろうかな?』
穂乃果は、笑ってしまうほどあっけなく撮影することに同意した……。裏を返すと、俺を喜ばせたいという気持ちが強いとも言える。
そして、そこで音声は終わった。

俺は、思わず穂乃果を見た。穂乃果と目が合うと、穂乃果は少しだけ不安そうな顔で、
『どうする? 見たい?』
と聞いてきた。俺は、もうすでに完全におかしくなっていたのか、
「見たい」
と即答した。それと同時に、取り返しのつかないことをしてしまったなと思った。
元カレと会わせてこんな事をさせてしまった俺……。穂乃果とは、近々結婚するつもりだった。それなのに、元カレに会いに行かせ、最後まで行くことを望んでいる。俺に、穂乃果と結婚する資格があるのだろうか? そんな疑問を持った俺に、穂乃果は不安そうな顔から吹っ切れたような明るい顔になり、
『そう言うと思ったw でも、見ても絶対に嫌いにならないって約束して! 約束したら見せてあげる!』
と言った。

穂乃果は、彼氏の俺が言うのも変だが、本当に良い女だと思う。出会ったときは、黒縁眼鏡に真っ黒な髪、地味な服装で、オタクっぽい女に見えた。でも、人妻とかと色々なセックスをして、女性不信気味になっていた俺には、穂乃果は浮気なんて絶対にしそうにない一途な女に見えた。
実際、付き合い始めてからも穂乃果は一途に俺を想ってくれたし、俺が美容室やショップで可愛らしい格好にコーディネートして、見違えるように可愛くなった後、色々な人に声をかけられるようになっても、脇目も振らずに俺だけを見てくれた。

しっかり者の彼女は、俺との結婚に向けて節約しようと言い出し、デートの時もおにぎりを作ってきたり、水筒でお茶を持ってきたりした。デートでおにぎりと水筒なんて、最初は恥ずかしかったけど、穂乃果が一生懸命に作ってくれたと思うと、恥ずかしいと思った自分が恥ずかしかった。
二人で動物園に行き、芝生でおにぎりを食べているだけで、本当に楽しかった。
そんな穂乃果を、元カレの所に行かせてしまった……。本当にバカだと思う。でも、馬鹿なことも何もない人生なんて、それはそれでつまらない気がする。心の中で、そんな苦しい自己肯定をした後、
「約束する! 絶対に嫌いにならない! 結婚する!」
と、力強く言った。

『ちょ、ちょっと! こんなプロポーズって、あり? もう……』
あきれたように言う穂乃果。結婚することはもう確定路線だと思っていたが、考えてみたらプロポーズはまだしていなかった……。
「ゴメン……」
指輪も渡さず、しかもこんな状況でのプロポーズは、確かに酷いと思う……。
でも、穂乃果は嬉しそうにニコッと笑い、俺にキスをしてくれた。
『嬉しいよ。結婚する?』
穂乃果は、真っ直ぐに俺を見つめながらそう言ってくれた。俺は、穂乃果を抱きしめてキスをした。

酷い形だけど、プロポーズできて良かったと思った。でも、穂乃果はキスを終えると、
『じゃあ、見る? あっ、そうだ! どうせなら、テレビで見ようよw』
と言った。良い雰囲気になったので、そのまま穂乃果を抱こうと思っていたが、穂乃果のその言葉に、また火をつけられてしまった……。

俺は、自分で自分を最低だと思いながらも、テレビをつけてクロームキャストにチャンネル切り替えをした。
そして、スマホをいじって再生を開始する穂乃果。

再生された動画は、いきなり穂乃果がタオルを巻いた姿で始まった。
『ちょっと! 勝手に撮らないでよぉ!』
カメラに向かって、穂乃果が言う。穂乃果のスマホを使って、元カレが撮影を始めたようだ。穂乃果の元カレに対するしゃべり方を見て、俺はいたたまれない気持ちになった。
凄く親密で、甘えたような声で言う穂乃果。見てはいけないものを覗き見てしまったような気持ちになる。

「ゴメンw ちゃんと撮れるか試しただけだって。じゃあ、俺もシャワー浴びてくるよ」
姿は見えないが、声だけはする。

『いいよ。別に浴びなくても。いつもそうだったでしょ?』
身体にタオルだけを巻き付けて、ベッドの上に女の子座りをしながら言う穂乃果。カメラ(元カレ)を見る目が妙に優しくて、それでいて少し上気している感じがする。穂乃果の時計の針は、一気に大学時代に巻き戻されてしまったようだ。
自分の愛する女性が、他の男に対してこんな目を、こんな表情をするのを見るのは、信じられないくらいに胸が切なくなる。


「じゃあ、これ、そこら辺に置くよ」
『うん……』
こんな会話の後、カメラがテーブルか何かに置かれたようだ。固定アングルになり、ベッドの全体が映る感じになる。

そして、すぐにベッドの上にパンツ一枚の元カレが映る。穂乃果は、彼がベッドの上にあがり、自分のすぐ横に腰を降ろすまで、ずっと目で追っていた。その目は、期待と懐かしさで少し潤んでいるように見える。

スマホとはいえ、フルHDで撮影してこんな大画面で見ると、表情までハッキリとわかってしまう。それにしても、穂乃果の元カレを見る目は、本当に見ていられないくらいに熱っぽい。多分、懐かしさだけではなく、俺に対する罪悪感や背徳感を感じて、余計に興奮しているのだと思う。
ふと横を見ると、穂乃果は画面に釘付けになっている。そして、画面を見るその目は、画面の中の穂乃果の目と同じ感じだった……。俺は、見てはいけないものを見てしまった気持ちになり、そっと画面に目を戻した。

「なんか、緊張するなw」
元カレは、緊張すると言いながらも、表情や仕草はまったく緊張している感じはない。
『ウソばっかりw 緊張してるのはここでしょ?』
穂乃果は、やはり緊張している様子もなく、元カレのタオルの盛り上がった部分を握った。
『ほら、ガチガチに緊張してるw』
嬉しそうに言う穂乃果。

「バレた? でも、穂乃果も緊張してないよなw」
『今さらアンタ相手に、緊張も何もないでしょ?』
何年かぶりとは思えないくらいに、よどみのない会話を続ける二人。

すると、本当にいきなり元カレがキスをした。でも、穂乃果はそれに抵抗せず、それどころか待っていたという感じで元カレの背中に両腕を回して抱きつき、恋人同士のようなキスをする……。
さっきの音声だけのキスも胸がえぐられるほど堪えた……。でも、実際に映像で見る穂乃果のキスは、一気に汗が噴き出すくらい、俺の焦りと絶望を引き起こした。

すると、穂乃果が俺のモノを掴みながら、
『興奮してるの? 怒ってない?』
と聞いてきた。急に弱気になって、不安そうな顔で俺を見る穂乃果。やっぱり、穂乃果も気持ちが揺れているのだと伝わってきた。
「……怒ってないよ……」
俺は、怒りや嫉妬や絶望よりも、穂乃果に握られた快感が大きくなっていた。こんな状況でも、結局興奮してしまう自分に、我ながらあきれてしまった……。

『カチカチだもんねw 私が元カレとキスしてるの見て、興奮してるんだよねw』
穂乃果はニヤけながらそう言うと、俺にキスをした。穂乃果の方から舌を突っ込んできて、男みたいにかき混ぜてくる。いつもと違う感じのキスだった。主導権が相手にあるキスは、少しだけ自分が女になった気持ちがして、不思議と興奮した。

画面の中では、まだ二人はキスをしている。抱きしめ合って恋人みたいにキスをしている。

そして、俺に積極的なキスをしていた穂乃果は、キスを解くと、
『こんな風にキスされてたんだよ?』
と言われた。元カレのキスを再現していたと知り、俺は、一瞬立ちくらみがしたような感覚に陥った。
『うわっw もう出ちゃった?』
穂乃果が、ビックリしたように言う。俺は、穂乃果にペニスを触れられてもいないのに、射精していた……。
手も触れずに射精して、俺はパニックだった。でも、普通に射精する以上の快感に、俺はうめき声をあげていた。

『たっくん、ド変態なんだねw』
楽しそうに言う穂乃果。俺は、気恥ずかしさで顔を赤くしながら、何も言えなかった。


画面に目を戻すと、タオルを外された穂乃果が、仰向けで寝てアソコを舐められていた。穂乃果は、少し背中をのけ反らせるようにして、元カレの髪をグチャグチャにするような感じで掴んでいる。いつも、俺が舐めるときもこんな風になる。穂乃果が興奮して感じているときのクセみたいなモノだ。

続き