獅子の泉でつかまえて

銀河英雄伝説の皇帝夫妻をネタにした二次創作小説その他

「ハガレン」とか「ブレードランナー」とか「オリエント急行」とか

本題の前に少し。
「テレビにだまされないぞぉⅡ」さんの記事で知ったのですが、
1974年8月30日に起きた三菱重工爆破事件(死者8人、重軽傷者376人)。
そこで使用された爆発物は、
本来は、天皇を暗殺する目的で作られていたとのこと。
犯行グループの東アジア反日武装戦線は、
8月14日に那須の御用邸から戻る天皇・皇后両陛下のお召し列車を
荒川鉄橋で爆破するつもりだったが、
仕掛けをしようとしたところ、付近にアベック目当てののぞき魔がいて、
それを公安警察と勘違いしたため、計画を断念したのだとか。
河川敷の草むらがデートスポットとか、時代を感じさせる話ですが、
天皇の命を救ったのが出歯亀だったというのが、
何とも味わい深い・・・・
事件当時は、私も子供で詳しいことは分からず、
叔母が、三菱重工の隣りの三菱電機で働いていた関係で、
印象に残っている程度なのですが、びっくりしました。

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最近見た映画の感想など。

◆『鋼の錬金術師』(実写版)

ハガレン

母親の付添で病院に行った帰り、ふと時間が空き、
そういえば、今日は水曜でレディースディだから映画でも見るかと。
そこで、荒川弘先生描き下ろしのミニ漫画に釣られてしまったのが、運の尽き・・・・
出演者がどんなに頑張ろうが、イタリアでロケしようが、
脚本がこれじゃどうしようもない。
主人公組と、ホムンクルス組、ハクロ&タッカー組の三つ巴の戦いなんて、
いったい誰得なんだよと。
もとい、原作がとうに完結している今になって、
原作とはあさっての方向に話しが展開していく旧作のアニメをベースに、
映画版を作ろうとした神経が疑われる。
原作を愚弄しているのか?
しかも、あの終わらせ方、続編を作る気満々みたいなんですが。
CGと、松雪ラスト、本郷エンヴィー、内山グラトニーはとても良かったです。
他のキャスティングも、おっさん連中は上手く嵌っているのに、
どうして大佐はディーン・フジオカなのか。
あと、リサにはもちっと美人をあてて欲しかった。

なお、ミニ漫画は、
エドが国家錬金術師に合格してから旅に出るまでの、原作の空白部分の話。
大佐やアームストロング少佐、お馴染みのキャラも登場して楽しい。
これを1100円で買ったと思えば・・・・


◆『ブレードランナー 2049』

ブレードランナー

全米でコケた、という評判が伝わってきましたが、
そうなった原因の多くは、3時間に及ぶ上演時間にあったのかも知れない。
2時間程度にまとめていたら、もっと評価されていたかも。

とはいえ、前作の約30年後、2049年を舞台とした本作、
前作のファンとしては、
デッカードとレイチェルの恋の逃避行の行方、
二人の間に子供は生まれたのか、
そも、レプリカント(アンドロイド)に出産機能が備わっていたのか、
その子供とは誰のことなのか、もしや、本作の主人公こそがその子なのか、
といったミステリー部分は十分に面白かったのですが、
それ以外はあんまり。
前作でも、人類の未来が、酸性雨の降り注ぐダークな世界として設定されていたのに、
それがさらに、電磁パルス攻撃の影響で荒廃が進んでいるとか、
科学技術力と比較して、説得力が今ひとつ。
(心情として、そういう世界はあまり見たくない、というのもある)
それに、原作「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」が書かれた1968年はもとより、
前作が公開された1982年の時点でも存在していなかった、
クローン人間を作る技術も現実のものとなり、
また、近い将来、AIを搭載した人型ロボットも作られるであろうという昨今、
アンドロイド(人造人間)だからどうこう言うのも時代遅れというか、
最早ノスタルジーの対象というか、
どうも、テーマそのものが陳腐化しているような気がしてならないのでした。


◆『オリエント急行殺人事件』

オリエント

興業的に大成功だった、1974年のシドニー・ルメット版の夢よもう一度とばかり、
コンテンツ不足に悩まされるハリウッドが豪華キャストでお送りする今作品、
本日が封切りでしたが、さっそく見てきました。
ルメット版、2010年のTVドラマ版(ポワロ=デビッド・スーシェ)を複数回見て、
ストーリーも犯人も知り尽くしているはずなのに、
「オリエント急行殺人事件」と聞くとつい見たくなってしまうのだから、
まったく良いお客さんです。
私の場合、ルメット版がベースで、それと比べてどうだったという話しになりますが、
犯人側の動機が丁寧に描かれていたルメット版に比べて、
TVドラマ版は、犯人を見逃したポワロ側の心情がより多く盛り込まれ、
なかなか見応えがあったと思います。
じゃあ、今回のケネス・ブラナー版は、どんなところに新鮮味があるのかというと、
容疑をかけられた側が、ポワロに対して反撃してくるところでしょうか。
それに呼応して、ポワロの側も杖を武器として使用するなど、
アクティブ仕様になっていたりw
列車が停車する場所も、山間の木造の橋の上と、アクションを意識した設定。
一方、救出部隊が早々に到着したことで、“雪に密封された空間”感は薄れている。
てなことで、全体として、内面描写よりも、
ポワロと犯人側の駆け引きに重きが置かれた作品だった、と言えましょう。
個人的には、あんまり好きな傾向じゃないかな。

なお、次作は「ナイル殺人事件」になる模様。
アガサ・クリスティなら大きくハズレる心配もないし、実現してしまうんでしょうね。

『鳳凰伝/CRYSTAL TAKARAZUKA』 大雑把な感想

本題の前に、再び和月の件。
スカステニュースの最後にひっそりと告知されましたが、
予定されていた「るろうに剣心」の放送が中止、他演目へと変更になりました。

スカステ

DVD等はまだ販売されているようですが、
たぶん、売り切ったところで終了。重版はないものと思われます。
劇場での再演も無理でしょう。
あの名曲「不殺の誓い」も、神演出だった自己紹介コーナーも、永遠にお蔵入りかも。
WOWOWの放送、保存しておいて良かったわ。
それにしても、人気の2.5次元作品にも思わぬリスクがありましたね。
これでもし、書類送検されたのが公演の直前だったりしたら、
本当に目も当てられない・・・・

※追記
「天河」の先行画像でましたね。素晴らしい!
先ず以て原作者、そして原作ファンが歓喜の涙を流してくれそう。

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では、月組全国ツアーの感想です。

鳳凰伝

先週末、オリンパスホール八王子まで行ってきました。
このホール、今回つくづく感じたのですが、
渋谷のシアターオーブと客席の設計思想が似ているんですよね。
3階まで席があって、1階は8列目まで床が平ら。
7、8列目などに座ると、舞台上の役者の膝から下がほとんど見えなくなる。
劇場を立派に見せたいがため、
わざわざ3階建てにして、吹き抜けの空間を広く取り、
そのぶん客席を犠牲にしたのではないかと、そんな気さえします。
で、そうして作った3階席は、手摺りが視界を遮ってひどく見えづらかったりする。
むしろ、客席は2階建てにして、ちゃんと前後の座席に高低差を付けて、
3階分は、2階席をより前方に張り出す(東京宝塚劇場のような)形にして広げれば、
全体の収容人数を減らさずとも、もっと見やすくできるのにと、
いつも思いますわ。

さて、「鳳凰伝」といえば、
初演の2002年宙組公演のDVD、
お師匠様からお借りして見たのは、もう4年も前のことなんですね。
エリザベートよりも、マリー・アントワネットよりも何よりも、
花總まりさんが演じた役の中で最高のはまり役だと思いました。
この先誰が演じても、この女帝のトゥーランドットを超えることはないだろうと、
当時、ヅカ初心者ではありましたが私はそう確信し、
今でもその思いは変わっていません。

そのトゥーランドット姫に今回、ちゃぴが初挑戦したわけですが、
歌も演技も非の打ち所がない、にもかかわらず、
やはりもって生まれた顔から受ける印象は如何ともし難く、
ラスボス感が今一つ。
が、そのぶん人間らしいというか、感情の流れは分かりやすくなっていました。
脚本も少し変わってましたね。
とはいえ、物語の本筋は原作のオペラを踏襲しているので、
主人公の青年が、権力をかさに残虐行為にふける皇女に一目惚れしてしまうとか、
合理的思考のもとでは到底理解しづらいようなところもそのまんま。
そんなトンデモ展開を、
圧倒的な美貌と気品、そして歌唱力、
しかも演技においては凍りついたような能面顔で説得力を持たせなければならず、
そこにトゥーランドット役の難しさがあると思いますが、
女帝と比べさえしなければ、ちゃぴも十分に良かったです。
そうそう、忘れちゃいけない、
ヅカ版の主役はあくまで、カラフだったのでした。
たまきちカラフは、一目惚れするところがまた一段とあっけらかんとしていて、
その著しく思慮深くない様子に、
この人、皇帝としてやっていけるのかと、心配になってしまいましたw

「CRYSTAL TAKARAZUKA」は、
龍さんトップ時代の月組では、「Fantastic Energy!」に次いで好きだった作品。
トップが普通に踊れる人になって、ダンスが加えられたりしていましたが、
やはり感動するのは、ちゃぴの人形ダンスだったり、
しずくの場面の音楽と群舞だったり。
たまきち決しても悪くないのですが、どうも印象に残らない。
大衆演劇っぽさがそこはかとなく漂う宝塚の全国ツアーといっても、
そこは一応芸術作品。
影のない、いかにも健康優良児といった風情が、マイナスになっているのかも知れん。
(そういえば、「Fantastic Energy!」も、トップの印象は薄かったな。
とにかく、初めて見た、当時専科だった北翔さんの歌とダンスに衝撃を受けました)

でもって、今回、特に成長が感じられたのが月城くん。
真ん中オーラが出てましたね。
苦手なはずのダンスも、しっかり“顔で踊る”技を習得したらしく、
堂々としたものでした。
(ところで、顔で踊る、とは、踊っている最中に表情に変化を付けるなどして、
客の視線を足から引き剥がして顔の方に持ってくる技術、
だと理解しているのですが、それでよろしいか)

そうそう、みやるりさんが来てました。
灰色がかった、エドガーみたいなヘアスタイルで、カッコ良かったです。
自分が出ていた演目を客席から見るって、どんな感じでしょう。

藤崎版『銀河英雄伝説』 第87話、第88話 感想

週明けになってからようやく感想を書き始めるとか、
すっかり遅くなってしまいました。

藤崎銀英8

単行本の8巻が発売されましたね。
「イゼルローン攻略」から「カストロプ動乱」などを経て、「帝国領侵攻作戦」まで。
その中では、やはり「冷徹なる義眼」が最大の見所でしょうか。
表紙のオーベルシュタインも凄くイイ。
表紙絵の中では、これまでで一番好きかも。
ただ、ヒルダが・・・・
ライヒルブログ主の私ですら、彼女を見る度にテンション下がりますからね。
この後、起死回生のチャンスがあれば良いのですが。

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では、藤崎版「銀英伝」、ヤンジャン連載の感想です。
例のごとく粗筋から。

・第87話 
遂に決戦の火蓋は切られた。帝国軍の各艦隊は、ラインハルトの号令一下、密集隊形で
突進していく。数に勝る敵を素直に受けてはいけない。ヤンは惑星を迂回して超加速を得
ると、側面からライ本陣に奇襲をかける。が、ミッターマイヤーが素早く後退して間に割込
み、これを阻止。一方、ビッテンフェルトは第8艦隊に襲いかかり、壊滅に追い込んでいた。

・第88話
同盟軍の後方宙域。アッテンボローが敷設した大規模な機雷原に、3万隻のキルヒアイス
別動隊が接近する。予想通り、しかし想定外の新兵器があった。キルヒは「指向性ゼッフル
粒子」用い機雷原に難なく穴を空ける。その頃本体では、ヤンがビッテンフェルトの攻撃的
な性格を見抜き、接近戦と見せかけ全速で後退、ビッテンは長距離砲の的にされてしまう。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

ちょっとまて。
ワーレンが2人いるんですが!
ラインハルトの本隊と、キルヒアイス別同隊の両方に名前が出てきてますよって。
正しくは、
本隊の方が、ミッターマイヤー、ロイエンタール、ビッテンフェルト、ケンプで、
(アニメ版ではメックリンガーも加わっている)
これにラインハルト直轄の隊も合わせて、5艦隊7万隻、という勘定。
でもって、別同隊に居るのがワーレンとルッツで、
これに元のキルヒアイス艦隊も合わせて、合計3万となる。
単行本化する際は、訂正をお願いします。

藤崎ワーレン アニメワーレン
ワーレン、最もアニメ版とかけ離れたビジュアルかも。ただし、ルッツとの見分けは付きやすいw

さて、帝国軍の新兵器、「指向性ゼッフル粒子」です。
アニメ版では、これ以前に、
「カストロプ動乱」と、外伝の「奪還者」ですでに使用されていますが、
藤崎版は原作通り、アムリッツァ会戦でのお目見えとなります。
がしかし、読者の中には、
そもそも「ゼッフル粒子」って何だっけ?
という感想を抱かれた方も少なからずいらっしゃったのではないでしょうか。

ゼッフル粒子とは、作中さらっと説明されているように、
一定以上の高温の物質に触れると爆発する、気体爆弾です。
このため、屋内でゼッフル粒子が散布されると、
誘爆を引き起こすため、レーザー銃などの火器の使用は不可能となり、
それはまた同時に、
ローゼンリッター連隊のような、白兵戦隊の需要を生じさせたりもしたわけです。
アニメ版の「イゼルローン攻略」では、
ゼッフル粒子散布下でのローゼンリッターの活躍が描かれましたが、
残念ながら藤崎版では、原作同様、脅しに使われただけ。
印象が薄くなってしまいました。

また、このゼッフル粒子を、宇宙での戦闘に利用しようとするならば、
ただ拡散するだけの従来品では、
あらかじめ散布しておいて、その場所に敵を誘き寄せるなど、
限定した使い方しか出来なかったものと推測されます。
が、新たに指向性が加わったことで、狙った箇所に向けて送り込むことが可能になり、
今回のような機雷の除去のみならず、
ゼッフル粒子を用いた様々な戦法が考案された・・・・
はずだと思うのですが、
実際のところは、この後、宇宙空間ではほとんど使われていなかったりする。
粒子を送り込むスピードがゆっくりなので、
戦艦のような動く標的に対しては使いづらいのかしらん。
では、相手が要塞ならどうか。
発射口に向けて散布したら、もしかしてトゥールハンマーを封じることが出来る?
つか、ゼッフル粒子が大量に散布された状態で要塞砲を発射したら、
一体全体どんなことになってしまうのか。
あわわ。

てなことで、相当強力な兵器である割には、
指向性を獲得した後も、
屋内でばかり使用されていた感のあるゼッフル粒子については、
さまざまに空想広げる余地がある、ということで。

「怖い絵」とか「運慶」とか「安藤忠雄」とか

本題の前に、「るろ剣」の件。

日曜にまぁ様の千秋楽をライビュで見届けて以降、
引き摺っているというか何というか、ブログを書く気にもなれなくて、
編み物をしたり、庭木の選定をしたり、
頭が空っぽ状態でも出来ることしかしていなかったのですが、
和月の件で、すっかり現実に引き戻されました。
作品からそうした性向を感じたことがなかっただけに、ショックが大きいです。
(もっとも、「るろ剣」以外の作品は読んでいませんが)

でもって、連載が始まったばかりの「るろ剣」の続編が休止になるのは当然として、
事件の累は、とうに完成済みの実写映画版にまで及んで、
予定されていたCSの放送が中止になったとか。
映画がダメとなれば、じゃあ宝塚版はどうなんだ、ということにもなりかねないんですが。
スカステでの放送は可能なのか。
DVD、Blu-rayの販売は続けられるのか。
生徒がキャラクターに扮したブロマイド等はどうするのか。
劇団がどんな判断を下すことになるのか、注視したいと思います。

んなわけで、今回は、最近見た展覧会の大雑把な感想など。


◆「怖い絵展」@上野の森美術館

恐い絵1

とにかく混みすぎ。
3時間待ちなんて日もあったそうですが、
幸い、私は開幕直後の平日に行ったので並ばずに入れました。
それでも狭い会場の中はぎゅうぎゅう詰めの状態で、
小品までゆっくり見ていられない。
なので、主だった作品だけ見て、後はカタログ鑑賞と決め込みましたよ。

ジェーン・グレイ

最大の目玉、『レディ・ジェーン・グレイの処刑』は大作でした。
若い娘が政争に巻き込まれ、女王に祭り上げられ、その9日後に失脚。
大逆の罪を負わされ、わずか16歳で斬首刑に処せられる。
その姿は神々しいまでに美しく、それゆえ恐ろしさもひとしおでした。
(日本で彼女に近い人物というと、豊臣秀次の側室候補だった駒姫でしょうか。
秀次失脚の際に、正式に側室になる前の彼女まで連座させられ斬首。享年15歳)
セザンヌの『殺人』も、後を引く不気味さ。
後の巨匠も、28歳の時はこんなダークな絵を描いていたんですね。


◆特別展「運慶」@東京国立博物館

運慶1

こちらも混んでましたね。
朝日新聞がタダ券を配りまくったのかも知れません。
平日に行って、30分待ちの看板が出てましたが、20分で入れました。
比較的会場が広いので、人が多いわりにはしっかり見ることがで来ましたが、
それにしても、同じ作品が、
「高野山云々」とか「密教美術云々」といった括りでは比較的楽に見れたのに、
「運慶」というタイトルにすると激混み、というのはいかがなものかと。

運慶 真如苑

てなことで、長く仏像オタをしてきた私には初見の作品はあまり多くなかったのですが、
そんな中、真如苑の大日如来座像を見れたのは収穫でした。
2008年にNYのオークションで14億円で落札され話題になった、あの仏像です。
オークション当時から運慶の真作であることが有力視されてましたが、
いつの間にか重文に指定されていたんですね。
想像していたより小さな像でしたが、完成度は申し分ないです。

ちなみに、運慶は、日本の彫刻家の中で私が2番目に好きな人です。
3番目は快慶で、1番は天平仏を作った氏名不詳の人。


◆「安藤忠雄展-挑戦-」@国立新美術館

安藤忠雄

開幕間もない平日に行きました。
そこそこ混んでましたが、
会場が広く天井も高いので、展示にも余裕があってゆっくり見れます。
いくつかの建築模型は、マジで凄すぎる。
大きさといい、緻密さといい、それ自体に価値がある。フツーに高く売れそう。
展示の目玉は、「光の教会」の原寸大の再現。
建物に入って、椅子に座って、空間を体験することができます。
分厚い図録が格安だったので、買って家でじっくりと見ることにしました。
建築図面を見るのも、マイ趣味の一つなんですよね。
まぁ、安藤氏設計のコンクリート打ちっ放し住宅に住みたいとは思わないのですが。

ブルス・ドゥ・コメルス

ところで、安藤忠雄氏の名前は、一般には、あのザハ・ハディド案を選んだ、
「新国立競技場国際デザイン・コンクール」の審査委員長、としての方が通っていたりして。
紆余曲折ありましたが、デザインとしては、ザハ案は気に入ってました。
あの後、ザハ氏が突然亡くなってしまったんですよね。
何かもう、随分と昔のことのようです。

ザハ

『神々の土地/クラシカルビジュー』 感想まとめ

本題の前にちょっと。
スカステのニュースで、雪組の『ひかりふる路』の初日映像を見ましたが、
なかなか面白そうではないですか。
餓えているにしては、民衆の衣裳が可愛すぎるとは思いますが。
まーやが演じるマリー=アンヌという役は、
シャルロット・コルデー(ジャコバン党のマラーを暗殺した娘)の要素が入ってますね。
バスティーユ後を描くならぜひ取り上げて欲しいキャラだと思っていましたが、
さすが生田先生、マニアックだ。
あーさサン=ジュストも期待通りのビジュアルで、
だいもんロベスピエールに絡み付くような演技をしていたということは、
もしかして影響力の方向性が、サン=ジュスト→ロベスピエールってことなのか? 
気になる~。
何だかすごくテンション上がってきましたよ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

では、『神々の土地/クラシカルビジュー』です。
先日、マイ楽が終了し、あとはライビュを残すのみとなりました。
これでもう、宝塚の男役としてのまぁ様とは永遠にお別れなのですね(ノД`)
何も考えずに余韻に浸っていたいとも思うのですが、
そうするのはサヨナラショーの後にとっておいて、今のうちにあれこれと書いてみたり。

ロマノフ

◆『神々の土地~ロマノフたちの黄昏~』

コメント欄でもちょっと触れましたが、もし『神々の土地』が海外の作品だったら、
プロローグに皇帝一家の処刑シーンを持ってくるんじゃなかろうか、
などと考えながら、ここ数回は観劇してましたね。
宝塚ゆえ、グロくできないと言うのならば、
生き延びたユスポフか誰かの回想のような体裁でもいい。
とにかく、何度も言うようですが、死ぬはずだった主人公が生き残り、
逆に主人公が助けようとした人たちがみな死んでしまうという、
運命の逆転がすぐそこまで迫っているのに、
その前で話を切ってしまうのはいかがなものか、と思うわけですよ。
そうした、残酷すぎる現実をふまえての心情の発露、
主人公の怒りや悲しみ、悔恨の念をきちんと描いて、そして歌わせて欲しかった。
いくら綺麗でも、情景描写の羅列だけじゃ泣けないんです。
本当に、個々の場面が素晴らしかっただけに、詰めの甘さが惜しまれます。

キャラクター毎の感想もサクッと。

・ドミトリー(朝夏 まなと)
ジプシー酒場に皇太子らを連れて行ったりして、意識高い系を気取っているわりには、
状況認識に甘さが見られ、それ故、後手に回らざるをえない。
そんなドミトリーが、ロマノフの血筋故、宮廷クーデターの主役に担ぎ上げられ、
挙げ句の果てはラスプーチンの暗殺までさせられてと、
基本的に受け身の立場で話が展開していく。
その辺、物足りなさを感じなくもない。
最後の作品で、軍服姿が見れたことに関しては満足していますが。
そんな、まぁ様ドミトリーが最も輝いて見えるのは、やはり任官式の場面。
そういえば、「グスタフ」でも、閲兵式の場面は最高にカッコ良かったものですが、
まぁ様の超絶スタイルと、
それを最大限に生かしたポージングの美しさ、シャープな動き、
他に類を見ない、動く芸術品と言えましょう。

・フェリックス・ユスポフ(真風 涼帆)
金もあり、頭脳もあり、母ジナイーダからは陰謀家の資質も受け継いでいる。
ジプシーたちの踊りを、テーブルの上で一服しながら余裕で見下ろす所とかたまらない。
「おい、あいつを殺そう」などという言い種も嫌いじゃない。
こういう人だからこそ、生き残ることが出来たのだという説得力がある。
同性愛に関しては、無かったことにするでもなく、かといって明言するでもなく、
ドミトリーへの感情が、母親の台詞の端で匂わされるだけというのは、
どうにも中途半端な感じ。
フェリックスも、本当に愛しているのなら、ペルシャ戦線に行くと言い張るドミトリーを、
無理矢理縛って車に押し込んででも、亡命させるべきでしょうに。
自分で書いてて、ちょっと萌えた。
なお、フェリックスたちクーデター派が、ドミトリーを次期皇帝に祭り上げようとする一方で、
ドミトリー本人にラスプーチンを殺させようとする策には、違和感を感じますね。
普通、大事な玉には、手を汚させないようにするものです。

・大公妃イリナ(伶美 うらら)
実質ヒロインとはいえ、うららに合わせて歌ナシ。
そこは当然デュエットする流れだろう、というところで歌がないとガクッと来ます。
皇太后の舞踏会でドミトリーと踊るところも、思いの外美しくない。
回転軸がぶれているのか、まぁ様と描く軌道が、円ではなく楕円になってる感じがする。
体格のバランスの問題か。
まぁ、コスプレと割り切って見れば、最高なんですけどね。
コスプレといえば、看護婦姿は、花道に一瞬出てくるだけですよね。
一度しか見ない人の中には、見落とした人も少なからずいたのではないでしょうか。
イリナについては、姉皇后と違い、貴族たちの評判も上々ですが、
宗教的情熱の赴く先がキリスト教かラスプーチン個人かの違いがあるだけで、
思い込みの激しさや、頑なな性格とかは、姉妹に共通したものだと解釈できなくもない。
最後、亡命の説得に失敗したドミトリーが、
そこではじめて、イリナとアレクサンドラの類似性に気が付いて愕然とする、
そんな身も蓋もないifストーリーを考えながら観劇してましたね。

・皇女オリガ(星風 まどか)
皇女という身分のわりには、若いだけに思考が柔軟で、感情移入もしやすいキャラ。
病弱な弟のお姉さんをしているところなど、良く描けていると思います。
ドミトリーが自ら考案した暗殺に替わる策、
それは、オリガとの結婚によって皇室を内側から改革するというもので、
オリガにとっても嬉しい話でしたが、
イリナを利用したジナイーダら強硬派の妨害工作などもあって頓挫。
オリガも、ドミトリーの本心が自分にないことを知ってしまい、
そんな傷付いた彼女が回帰したのは、出口のない家族、とりわけ母親だったと。
20歳の娘には他にどうしようもなかったとはいえ、
銃殺される運命を引き寄せてしまったのかと思うと不憫だわ。
まどかは歌と踊りに関しては申し分ないです。
娘1就任直前のエトワールというと、かのちゃんの前例が頭を過ぎって、
つい身構えてしまいましたが、全く危なげなかったですね。
ファルセットも強く出ていて、これならシトラスの「私のお父さん」も大丈夫そう。
あとは演技と、芝居の方の発声ですね。

その他のキャラで特に印象に残ったのは、

・ラスプーチン(愛月 ひかる)
歴史上のラスプーチンは巨漢で、腰の曲がった老人のイメージはなかったのですが、
あれはウエクミ先生の解釈によるものなのでしょうか。
皇帝夫妻を操り、民衆に憎まれながらも、民衆の心を代弁するような発言もし、
また死してはボルシェビキの背後霊にもなったりと、
その政治的スタンスは謎に満ちている。
・ロフチナ夫人(花音 舞)
初日、彼女のことをじっと見ていたら、トランス状態になるところで白目を剥いていて、
それがマジ恐くて、以来、なるべく目を合わせないようにしているw
きゃのんさんは毎公演、期待を裏切りませんね。
・皇后アレクサンドラ(凛城 きら)
「品性の卑しくない人だけですよ」の、「よ」のアクセントがツボ。なんでそこ。
・ガリツキー将軍(星月 梨旺)
一瞬、中の人が誰だか分からなかったくらい嵌ってた。軍服の似合う体格なんですね。
・ゾバール(桜木 みなと)
今回は本当に声が良く出てましたね。美声にうっとりです。ダンスも良かった。
・マキシム(和希 そら)、・エルモライ(秋音 光)、・ミーチャ(優希 しおん)
ジプシー酒場で、この3人が並んで踊るところが最大の楽しみでした。
特にそらときよは、回転スピードを競っているようなところがあって、毎回面白い。
そらは台詞の聞き取りやすさでも光ってましたね。

◆『クラシカル ビジュー』

ショーについてももう少し。
何度か見るうちに、プロロークと中詰め以降は楽しめるようになってきました。
特に後半は、中詰めの「シェラザード」からはじまって、
「悲愴」、「惑星」と好きな曲が続くのが嬉しい。
稲葉先生は、場面のシチュ設定の引出しの少なさが懸念されますが、
これは、歴史や文化といった教養全般に係わることで、
一朝一夕でどうなるとも思えないので、
いっそ、好きな音楽の情景描写などに力を入れてみてはいかがでしょうか。
あと、音楽といえば、ルビーの場面の原曲の「朝日のあたる家」。
アニマルズで有名な曲ですが、
版権の方はどうなっているんだろうと、ちょっと気になって調べたところ、
なんと、元は伝承曲だそうで、歌詞がオリジナルならば版権は発生しないらしい。
一つ物知りになったわ。
それから、今回ガッカリだった振付。
羽山先生におかれましては黒燕尾に専念していただくとして、
若央先生はパレード以外の場面には出てこないでいただけるとありがたい。
今回はロケットも黒燕尾もとても良かったし、
せっかくのダンス力を無駄使いしないで済むように、
頼みますよって。
プロフィール
Author:まこりん@高山寺まこ

まこりん01

2006年のWOWOW放送で
はじめて銀河英雄伝説を知り、
銀河英雄伝説@TAKARAZUKAで
宝塚歌劇にはまった主婦

いただいたコメントは、基本的に
その記事でお返事しています
レス不要、非公開にしたいコメントは、
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