獅子の泉でつかまえて

銀河英雄伝説の皇帝夫妻をネタにした二次創作小説その他

銀河英雄伝説 Die Neue These 10話 『幕間狂言』 感想

同盟政府による帝国領侵攻の決定を受けて、
関係者の思惑が錯綜する。
この重大局面を利用して自己の利益を計ろうとする人間も少なくない中、
肝心の同盟軍のモチベーションは上がらず、先行きに暗雲が。
モノローグが会話に置き換えられたりはしていますが、
今回は一段と、原作を忠実になぞってますね。

では、冒頭から見ていきます。
OPはフェザーン。ルビンスキーの私邸と思しき湖畔の家。
帝国高等弁務官レムシャイド伯は、ルビンスキーから帝国領侵攻計画を聞かされると、
その規模に驚き、すぐさま本国に報告する。
両国に張り巡らせた情報網を以て、いち早く情報をキャッチしたルビンスキーは、
イゼルローン陥落で同盟に傾いた軍事バランスを戻すため、侵攻計画を帝国に教えた、
とフィクサーを気取っていますが、
ラインハルトこそが最も警戒すべき第2のルドルフだと気付かないとは、迂闊すぎ。
「国家や人間の運命をチップにして争う政略と戦略のゲーム」とやらで、
負ける所以です。

10話01
謎の鉢被りヘアスタイルのレムシャイド伯。どうやらガラケーを愛用している模様。

10話28
ルビンスキーは、自分もゲームの盤面に乗っているのだという自覚が足りないと思われ。

本編は帝都オーディンから。
レムシャイドから緊急報告を受けた国務尚書リヒテンラーデが、
腹心の部下、財務尚書ゲルラッハと相談中。
イゼルローン失陥は機密扱いだが、民衆の間で噂が広まりつつあるという状況らしい。
そんな帝国に、同盟もとい叛徒の大軍が押し寄せてくる。
迎撃の任に堪えるのはラインハルトしかいないが、勝って増長されても困ると、
悲観的な方向に思案を巡らせがちなリヒテンラーデに対し、
才能を利用するだけして、不要になったら“料理”すればいいんじゃね?
と楽観的なゲルラッハ。
門閥貴族の一般的な思考を代表するのは後者と思われますが、
ラインハルトの帝位簒奪を本気で警戒しているのは、この時点ではリヒテンラーデだけ、
となれば、その用心深さこそが、彼を今日の地位に押し上げたとは言えるかも。
(結局、暴力の前には、どうにもならんかったわけですか)

10話04
原作ではこの場面、リヒテンラーデの居館が舞台ですが、これは国務省か宰相府の建物でしょうね。

10話05
ゲルラッハの声は、旧作でメックリンガーを演じた土師孝也さん。
映画や海外ドラマの吹き替えでお忙しい中、銀英伝に参加してくれたんですね。


舞台は同盟に転じて、統合作戦本部。
制服組の主だった面々が、帝国領侵攻について協議中。
8個艦隊、3千万人(全軍の6割)を動員すると聞いて会議場がどよめいていますが、
艦隊司令官クラスでも、作戦の全容を知らされたのはこの時が初めてだった、
ということでしょうか。

10話07
堀に囲まれた統合作戦本部。手前の街並みから遠くの河川まで、細かく描き込まれていることに感動する。
今作の風景画は、設定を考慮しつつ、絵としても美しく、本当に良い仕事をされていると思います。


10話13
ロボスのキャラデザ、素晴らしいではないですか。完全にイメージ通り。

10話29
同盟軍の艦隊司令官は髭率が高すぎる。生やしてないのはルフェーブルとヤンのみか。
髪型ならぬ髭型で、人物の描き分けをしているのかも知れません。


そして、そして、お待ちかね、フォーク准将の登場です。
声がリヴァイ兵長!(神谷浩史さん)とか、どういう含みを持たせたキャスティングなのか、
制作側の意図するところは不明ですが、
パッと見ただけでは異常性に気付けない、さっぱりとしたイケメン顔、
というのは、リアリズムの観点から悪くないと思います。
この顔が、次回、どのような歪み方をするのか、楽しみになってきました。
それはさておき、ここからのフォークの発言の数々、
聞いているだけで頭が痛くなりますが、
内容のおバカさ加減とは裏腹に、原作者の筆はノリノリなんですよね。

「今回の遠征は、同盟開闢以来の壮挙であると信じます」

「それだけで、帝国人どもの心胆を寒からしめることができましょう」

「高度の柔軟性を維持しつつ、臨機応変に対処することになろうかと思います」

「帝国軍は狼狽して成すところを知らないでしょう」

「同盟軍の空前の大艦隊が長蛇の列をなし、自由と正義の旗を掲げて進むところ、
勝利以外の何物がありましょうか」


さすがレトリックの魔術師、田中芳樹先生、
一度聞いたら忘れられない、印象的なフレーズが連なってます。
(「高度の柔軟性・・・・」は最初に読んだ時、一瞬デシャブ感があったので、
もしかしたら、元ネタになった文言があるのかも知れない)
にしても、結局のところ、フォークの作戦案とはどのようなシロモノだったのでしょう。
はっきりとは書かれていませんが、

「そもそも、この遠征は、専制政治の暴圧に苦しむ銀河帝国250億の民衆を、
解放し、救済する、崇高な大義を実現するためのものです。
我々が解放軍として大義に基づいて行動すれば、帝国の民衆は歓呼して我々を迎え、
すすんで協力するでしょう」


と、フォーク自身が発言していることから、
帝国の民主化という目標を掲げていたのは確かでしょう。
しかし、まぁ、これに関しては、ヤンの以下のコメントが全てですよね。

「それこそ予測ですらない。一方時な期待にすぎない。
帝国人民が現実の平和より、空想上の自由と平等を求めていると、どうして言える」


ナチスの占領からフランスを解放するのなら、フランス人は歓呼して迎えるでしょうが、
北朝鮮を民主化しようとするなら、まず、
民主主義とは何ぞやと、教えるところから始めなければならないわけで・・・・

10話11
態度のデカさはともかくとして、列席者の中では最下位の准将ということで、末席に座ってます。
ここから対面のヤンに熱い視線を投げかけていたのに、ヤンときたら「本部長の仰っていた男か」などと。
この時点まで、フォークの名前も知らなかったみたいです。


10話16
隊列に合わせて、どこまでも長くなるブリーフィング用3D映像。
そういえば、帝国は同盟域内の正確な航路図を持っていないことになっていましたが、
帝国からの亡命者の多い同盟は、帝国域内の航路について知っている、と考えて良いのでしょうか。


会議中のヤンの心の声は、
回想シーンのユリアンとの会話に置き換えられています。
ヤンの思いとは逆に、イゼルローン奪取後の同盟は、好戦的な気分に支配されている。
戦死者ゼロという鮮やかすぎる勝ち方が、人々を増長させたのではないか、
とヤンは悩みますが、まともな人間ならば、
これまで大量の戦死者を出しつつ6回も挑戦してダメだったものが、
7回目でやっと成功したからといって、帝国軍が弱いからだとは思わんでしょう。
ベトナム戦争に負けたからといって、米軍が弱いと思わないように。
「マイアミの奇跡」があったからといって、ブラジルが日本より弱いと思わないようにw
せいぜい、以前より力が落ちているのではないかと、推測する程度ですよね。

そこで気になるのが、フォークの会議での発言です。
アスターテが勝ち戦であるかのようなことを言っていましたが、それが、
自分に都合良く解釈した極論ではなく、一般の認識に近かったとしたらどうでしょう。
つまり、同盟でも、帝国ほどではないにせよ、政府による情報管制が厳しく行われており、
敗戦について矮小化して伝えられていた可能性もあるのではないかと。
市民がハイネセンでテレビを見ている限り、
アスターテ会戦とは、ヤンの活躍によって帝国軍の侵略を防いだ戦いに他ならず、
2個艦隊が壊滅したことは関係者しか知らない、みたいな。
そういった状況が長く続けば、
人々が自分たちの実力について錯誤に陥っても、仕方がないですよね。

10話10
ウィンザー夫人がテレビ出演中。帝国領へ侵攻する意義などを語っているのかしら。
もっとも、政治家よりも、中立を装ったキャスターや解説者の方が、国民を騙したり煽動したりする能力は数段上、
だったりするんですよね。


10話15
世話女房役が板についているユリアンと、ユリアンに愚痴を聞いてもらうことでガス抜きする英雄ヤン。

次いで、会議終了後の、ヤンとシトレの場面。
将来は軍で最高の地位に就いて、フォークのような存在を掣肘・排除して欲しい、
などと、シトレはヤンに依頼していますが、
現に軍で最高の地位に就いているシトレが、それを言いますかね。
元帥で、統合作戦本部長で、ライバルのロボスが失敗ばかりしているのに対し、
子飼いのヤンはイゼルローンの攻略に成功、と、
シトレの軍内部での発言力は、かつてないほど高まっているはずだと思うのですが。
にもかかわらず、会議でも、シトレはほとんど発言していなかったりする。
「具体的な行動計画は、まだ樹立に至っていない」のであれば、
ヤンや他の提督たちと示し合わせて、
フォーク案を骨抜きにすることも出来たかも知れないのに、何もしなかった。
となると、シトレには人望がない、ということにもなりかねませんが、
決してそういうキャラでもない、という矛盾。

会議の出席者には、もう一人納得のいかない人物がいます。
他ならぬ、グリーンヒル総参謀長ですが、
フォークが自分の頭越しに作戦計画を国防委員会に提出したことについて、
どう思っているんでしょうね。
(原作では、サンフォード議長の秘書に直接持ち込んだとされている)
苦々しく思わないはずはないと思うのですが、
それらしい素振りを見せないどころか、ヤンの意見の腰を折ったりして、何だかな~と。
後のクーデターの伏線となるような要素、
政府へ憤懣などもまるで感じらず、立ち位置がさっぱり分からん。

10話17
シトレから指摘されるまで、ヤンはフォークの自分への対抗心に気付いてなかったらしい。
ヤンに気付いてもらえない・・・・フレデリカとフォークの意外な共通点ですw


10話23
イゼルローン要塞から出撃していく艦隊を見送る、総司令部の面々。
実は、この場所こそ、最高の安全地帯だったりする。


10話25
この絵、戦艦の進行方向が逆なんじゃ。要塞に入っていってますよね。

再び、帝国首都オーディン。
ラインハルトに同盟軍迎撃の命が下り、意気上がるローエングラム元帥府。
侵略する側より、される側の方がイキイキと楽しそうなのが何とも。
なお、“皇宮の飾り人形”というフレーズは、
「ベルサイユのばら」の近衛隊を揶揄した表現、“王宮の飾り人形”に酷似していますが、
参考にしたとか、頭に残っていてついその言葉が出てきてしまったとか、
そのようなことがあったのでしょうか。
それにしても、ラインハルトも意地悪ですよね。
忌憚なく申してみよ、なんつても、自分とオーベルシュタインで作戦は決定済みなくせに。
そして、その驚くべき作戦とは・・・・というところで次回。

10話20
オーベルシュタインが加わって総勢10人となった元帥府。
艦隊司令官の平均年齢は、同盟の半分くらいか。


10話26
髭を生やしているのもメッキーだけですね。
旧作では、この時点でキルヒアイスがロイエンタールより前になっていた気がするのですが、新作は従来通り。


10話22
階級が大佐ということで、整列する時は末席にいるものの、オーベルシュタインはすでに指示する立場だったり。
この並びは嫌いではないのですが、キルヒアイスの心中を察すると複雑だわ。


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ということで、テレビシリーズも残るところ2話となりましたが、
次回が「死線(前編)」ならば、最終回は「死線(後編)」ということで、
Aの戦いの前哨戦まで、でしょうね。
ポプランやコーネフが次回登場してくるのは間違いないとして、
アッテンボローや、帝国側ではケスラーは、テレビに出演しないまま終わりそうな予感。

銀河英雄伝説 Die Neue These 09話 『それぞれの星』 感想

イゼルローン要塞奪取後の同盟側の情勢。
ヤンの期待とは反対の方向に転げ落ちていく同盟の人々。
同盟側のこれまでのエピソードと比べても、
今回はかなり良く纏まっていたのではないでしょうか。
それにしても、同盟側は尺に余裕があっていいな~と感じる場面が随所に・・・・

ともあれ、冒頭から見ていきます。
OPはジェシカが音楽学校の教師を辞める場面。
ジェシカはたぶん、その件で挨拶しようとヤンの家を訪ねるが、会えず。
にしても、ユリアンから、留守中に古い友人と称する若い女性が訪ねてきた、と聞いて、
すぐにジェシカだと分からなかったんですかね、ヤンは。

9話31
この音楽学校は、たぶん女子校。

9話32
ジェシカの定期入?にも、お馴染みの3人で撮った写真が。
しかし、この写真、ライキルアンネの写真より登場回数が多いのは、いかがなものか。


本編は、自由惑星同盟の最高評議会から。
この場面は、原作のまんまですかね。
戦争による財政の破綻、国力の消耗を危惧するレベロ、ルイと、
専制政治を打倒するまで戦争を継続すべしという他の委員の意見が対立。
中でも、唯一の女性委員でもあるウィンザー夫人は、
どれほど犠牲を払っても、帝国の圧政と脅威から全人類を救うという崇高な義務がある、
と主張する強硬派だった。
やがて、最高評議会議長のサンフォードが、
次ぎの選挙に勝つためには、画期的な軍事上の勝利が必要だとの指標を示したため、
軍から提案のあった帝国領への出兵案について採決が行われることになり、
賛成8、反対3の賛成多数で可決。
レベロ、ルイとならんで反対票を投じたもう一人は、意外にもトリューニヒトだったと。
国防委員長という役目柄もあり、
トリューニヒトは、「若い作戦部の士官が、国防委員会に直々に提出した作戦案」を見て、
これでは失敗する、と判断したものと思われますが、
他の委員は、果たしてこの作戦案をしっかり見ていたのか、甚だ疑問だったり。

この場面では他に、
サンフォード議長が突然持ち出した、“ある指標”にも引っ掛かりを感じますよね。
「ここ100日以内に帝国に対して画期的な軍事上の勝利を収めれば、
支持率は最低でも15%上昇する」
というものですが、
画期的な軍事上の勝利ならば、イゼルローンの奪取で、既に達成しているんですよね。
にも係わらず、支持率が一向に上昇していないとなれば、
これはもう、軍事上の勝利と支持率は無関係ということになりそうですが、
なぜか委員長連中は、“ある指標”を鵜呑みにしていたりする。
“ある指標”は、原作では「コンピューターに計測させたところ」となってましたが、
そもそも元になるデータが間違っているのではないかとか、
入力ミスがあったのではないかとか、
特定の意図のもとに作られたのではないかとか、
そういったことを疑ったりする頭が、彼らにはなかったんですかね。

9話02
中央行政府庁舎。両翼があるところなど、若干国会議事堂風だったり。

9話03
日本でいえば閣議にあたる最高評議会ですが、円卓で行われるらしい。
ちなみに、同盟には閣議の場面はあっても、国会の場面はない。トリビアです。

9話06
ハイネセン像。旧作では、巨大な石像が、同盟の場面の冒頭に必ずといって良いほど出てきましたが、
新作では初登場、しかも屋内って。


9話09
財政委員長ジョアン・レベロ、人的資源委員長ホワン・ルイは、イメージ通りですね。
レベロはヤン同様、イゼルローンを奪われた帝国が和平交渉に応じると考えているようですが、
やはりそういった甘さが後々・・・・


同日、ヤンは辞表を懐に統合作戦本部に出向いたものの、
「君が辞めたら第13艦隊はどうなる」と、
またしても、シトレに痛いところを突かれてしまう。
シェーンコップにも、「あなたの下にいれば、生き残れる可能性が高そうだ」などと頼られ、
ますます辞めづらい雰囲気に。

ところで、この場面でヤンは、
29歳という若さで退職しても、すぐにでも年金が貰えるようなことを言っていますが、
同盟の年金制度は、いったいどうなってるんでしょう。
功績のあった軍人に対しては、特例があったりするんですかね。
同盟の人間の寿命などは、現代の先進国並に設定されているようですし、
歴史の浅い国とはいっても、
女性が社会進出していることから、出生率だって、現代の先進国と大差ないでしょう。
ということは、高齢化も徐々に進んでいくことになるし、
となると、年金はやはり、60、70歳にならないと支給されないと考えた方が、
合理的なのではないでしょうか。
(単に原作者が、年金制度というものを分かってなかった、ともいえるw)

9話04
ヤンのサインはこんな感じ。

9話12
シェーンコップは偶然を装っていますが、実は待ち伏せしていたんじゃないかと。

多少前後しますが、フェザーンの場面。
自治領主ルビンスキーが、補佐官のボルテックから報告を受けています。
場所はどうやら、ドミニクの自宅マンションらしい。
愛人が大勢いる設定のルビンスキーですが、登場するのが彼女1人なのはご愛敬。
同盟の企業の株を密かに買い占め、
帝国の開発計画にはダミーを使って資本参加。
両国の戦時国債の半分近くはフェザーンが買っているそうで、
宇宙はフェザーンが経済的に統治しているのだと、愛人相手に豪語しています。
そんな、両国の対立の狭間で稼ぐフェザーンにとっての潜在的脅威は、
第2のルドルフが現れ、
新銀河帝国=新たな人類統一国家が出現することだったと。
なお、新銀河帝国の下り、原作はルビンスキーのモノローグですが、
今作では、ドミニクが最初に口にしたことになってますね。

9話17
フェザーンの百万ドルの夜景。綺麗です。

9話18
原作設定では、この頃のドミニクは店や商船のオーナーになり、芸能活動からは引退していたはずですが、
今作では、まだステージに立っているみたいですね。


次いで、レストラン「三月兎邸」の場面。
満席のため、ヤンとユリアンが店を出ようとすると、フレデリカに声を掛けられる。
彼女も偶然、父親のグリーンヒル大将と食事に来ていたのだ。
グリーンヒルにも「来週には中将になる」と言われ、更に辞めづらくなるヤン。
にしても、ユリアンがフライングボールで活躍しているとか、
ヤンの結婚の予定がどうかとか、
ほとんど世間話のようなエピソードでも、同盟側は削られなくて羨ましい。

9話14
ヤンとユリアンが来ることを予知していたかのような、テーブルセッティングw

9話16
グリーンヒル大将のキャラデザ、なかなか良い案配だと思います。
後々の行動や結末を考えると、藤崎版は気さくな良い人すぎて辛い。


そこからタクシーで帰宅途中、
都市交通制御センターの管制コンピューターの不具合によって車がストップ。
データ入力時の人為的ミスがそもそもの原因だそうで、
戦争のせいで、どの職場でもベテラン技術者が不足しているからな~、
という話になってますが、
そういう共通認識が同盟市民の間にあるのなら、
“ある指標”とやらについても、データ入力時に人為的ミスがあったのかも知れないと、
疑ってかかって欲しかったですよね。

9話22
この前後、車窓の風景の流れ方がとても自然で、感動しました。

9話24
車のデザインは、21世紀初頭風。ピックアップトラックなどもまだあるみたいですね。

9話23
「歩いて行く」というヤンに対し、「こちらでヘリをご用意いたします」という警官。
忖度されるようになにれば、英雄も一人前w


9話26
ほぼ、パリのセーヌ河畔を歩く、ヤンとユリアン。美しい場面です。
ヤンに憧れるユリアンは、同じ星を見ていたことを喜ぶ。
しかしヤンは、たとえどのような凶星であっても、自分だけの星を掴むべきなのだと思う。


最後はジェシカの就任演説。
テルヌーゼン市の補欠選挙で、当選を果たしたジェシカ・エドワーズ議員。
反戦派の急先鋒といっても、旧アニメでは、
ジェシカの所属する反戦グループの若い衆が、ホテルに滞在するヤンを襲撃したりして、
反戦どころかどんだけ好戦的なのかと思わずツッコミましたが、
今作にはそんなトンデモ要素はなく、
ほぼオリジナルの演説の内容も、大変良く書けていて、感心いたしました。

以前、私はこう思っていました。
歴史とは、埃を被った過去のものだと。
でも違うのです。
歴史とは、今生きている私たちが作っていくものなのです・・・・


原作では、演説といっても、ほぼ「あなたたちは何処にいます?」のリフレインのみで、
じゃあ、前線に居さえすればいいのか、
トリューニヒトがヒューベリオンの艦橋にいたりしたら、かえって迷惑だろう、
などと反発されがちでしたが、
今作では、万人に受け入れられやすい、説得力のあるものになってました。

9話27
演説を中継する街頭テレビ。どこの渋谷かと。

9話25
ジェシカのビフォー&アフター、良く描けていると思いました。
ビフォー。ユリアンから見ても、なんだか心許ない雰囲気だったものが・・・・


9話29
アフター。決めた女。ヤンから見ても、近寄りがたいオーラを纏っていたり。

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次回は、早いもので第10話。
「幕間狂言」ということで、またまた同盟中心の話になりそうですが、
銀英伝最大の嫌われキャラ、フォークの登場が楽しみです。
そういえば、最初に「銀英伝」を読んだ時、
同じ士官学校主席卒業の秀才キャラならば、ワイドボーン=フォークということにして、
士官学校時代からのヤンとの因縁を絡めた方が、話として面白かったのに、
などと考えたことがありましたね。
新アニメでは、第6次イゼルローン攻防戦は省略されているので、
ワイドボーンは死んでいないかも、などとふと思いましたが、
さすがにそれは無いか。

花組3分割とか、「あかねさす紫の花」とか

母親の退院が2週間延びました。
退院したあともすぐには自活できそうにないので、
施設を探したり、しばらくバタバタした状態が続きそうです。
銀英伝の新アニメと、6月末から再開する藤崎版の感想だけは、
なんとか続けたいと思うのですが、
アップはこれまで以上に不定期になると思います。
ご了承下さい。

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今回は、宝塚ネタの備忘録。

何かと話題の多い花組ですが、
『あかねさす紫の花/Santé!!』のライブビューイングの感想がまだだったので
その感想をサクッと。

あかね

私が見たのは、役替わりAパターンですが、
みりお氏の大海人皇子といい、ちなつの中大兄皇子といい、
役そのものといった存在感で、
これ以外の組み合わせが存在すること自体、信じられないというか。
(大海人皇子をカレー君が演じるBパターンは、カレー君の修行用かしらね)
ライブビューイングを見たのは、5月12日、
ということで、だいぶ時間が経っているのですが、
みりお氏のあの時の熱演が、未だに頭の片隅に残っている感じがします。
これほどの嵌り役は、「春の雪」以来ではないでしょうか。
(エドガーは次点ということで)
とにかく、彼女の演じる大海人皇子は素晴らしかった。泣けた。
そして、みりお氏はやはり、芝居の人なんだなという思いを、いっそう強くしたのでした。

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さて、先日発表になった、花組の別箱公演。
大方の予想としては、みりお氏主演の全国ツアー公演と、
カレー君主演の東西別箱公演、
という組み合わせだったと思うのですが、まさかまさかの3分割。

◆スペシャルステージ 『Delight Holiday』
作・演出/稲葉 太地
主演・・・明日海 りお、仙名 彩世
舞浜アンフィシアター:2018年11月30日(金)~12月9日(日)

◆サスペンス・コメディ 『メランコリック・ジゴロ』-あぶない相続人-
作・演出/正塚 晴彦
スパークリング・ショー 『EXCITER!!2018』
作・演出/藤井 大介
主演・・・柚香 光
全国ツアー:2018年11月22日(木)~12月16日(日)

◆ロマンス 『蘭陵王~美しすぎる武将~』
作・演出/木村 信司
主演・・・(専科)凪七 瑠海
シアター・ドラマシティ:2018年11月20日(火)~11月28日(水)
KAAT神奈川芸術劇場:2018年12月4日(火)~12月10日(月)

舞浜アンフィシアターは、宝塚では初進出ですね。
昨年4月にスタッフの死亡事故があって、
予定されていた「進撃の巨人」の公演が中止になったりしましたが、
客席(2,170)が、古代円形劇場風に配置されていて、
いかにも演出家が張り切りそうな、形式とスケール感を兼ね備えているんですよね。
しかし、最寄りの舞浜駅から徒歩10分と、アクセスはあまり良くない。
人気アイドルのコンサートならともかく、
演劇畑の人には、動員的にハードルが高そうな感じ。
それでも、みりお氏が主演ならたぶん、ソールドアウトするでしょう。

舞浜

でもって、現在2番手のカレー君が全ツの担当。
ということは、前例からすると、
現トップの退団フラグ、その次ぎの大劇場公演が退団公演になって、
全ツを率いた2番手が新トップに就任するパターンですが、
みりお氏の場合、来年退団するにしても、
やはり、1作目ではなく、東西とも長期の2作目になると思うのですよ。
ただ、今回の発表前は、1作目と2作目の間に、
比較的大きな会場で、さよならコンサートの類があると予想されていたものが、
舞浜公演との兼ね合いで、変わってくるかもしれないと。

問題はかちゃですよね。
DC&KAAT主演の実績を引っ提げて、花組かどこかの組でトップになるのか。
それとも、今回の公演は餞別なのか。
人気面から判断して、彼女がトップになる可能性は低いと思うのですが、
万が一、トップになるとすると、花組で、みりおとカレーの間、
しかないと思うんですよね。
また、かちゃがトップになるのなら、みやるりがならないのもバランスを欠くということで、
みやるりの月組次期トップもあり、ということになりそう。
(個人的には、みやるりがトップになって、かちゃがならないというのはあり得るが、
かちゃがトップになって、みやるりがならないのはあり得ない、と思ってます)
ともあれ、まずはDC&KAATのチケットが売れるのかどうか、
話はそれからでしょう。
もし、劇団の上層部が、まだ彼女の進退に結論を出していないのなら、
今回の公演と条件が近い、みやるりのDC&ACT公演『瑠璃色の刻』と比較した上で、
判断を下しそうな気がします。

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花組といえば、退団のお知らせもあったのでした。
たそ・・・・そのうち専科に行ってくれるものと期待していたのですが、
本当に残念。
花組を見る楽しみが、確実に一つ減りました。

銀河英雄伝説 Die Neue These 08話 『カストロプ動乱』 感想

やっと帝国側の話がキター、と思ったら何ですか。
「冷徹なる義眼」と合わせて1本かい。
同盟側は、旧アニメより1本分尺を余分にとって、内容スカスカで、
帝国側は、1本分尺を削って、粗筋状態って、
バランス的にどうなんでしょうね。
今ところ、そのとばっちりを一番受けているのが双璧で、
美味しいエピソードがまるっと削られた結果、
元帥府の他の諸将より古参だというだけの、個性不明なキャラになってしまっている。
この埋め合わせ、いつかどこかでしてくれるのでしょうか。

それでも、今週はキルヒ梅原裕一郎さんの声がいっぱい聞けて、耳福でした。
作画監督も大変良い仕事をされたと思います。

では、冒頭から。
OPはカストロプ動乱の説明。
オイゲンが財務尚書時代に横領していた公金を没収しようとしたところ、
息子のマクシミリアンが政府の役人を拘束するなどして抵抗、動乱に発展する。
この事態を収拾すべく、皇帝の勅命を受けたキルヒアイスが出撃する。

8話02
ジブリ作品に出てきそうなキャラデザのマクシミリアン。
銀英伝の登場人物で物語開始時から公爵だったのは、たぶんブラウンシュヴァイクとカストロプだけ。
とても偉いのであったw


8話
何の説明もなく、一言も喋らず、呻くだけのヒルダ父、もといマリーンドルフ伯。
取り立てに行った財務省の役人にしか見えない(ノД`)


8話04
小なりとはいえ、キルヒアイスにもちゃんと専用の執務室があります。

8話05
元帥府外観。この一棟がまるまるローエングラム元帥府なのでしょうか。
藤崎版の元帥府はなぜか山の上にありましたが、こちらは広大な新無憂宮の一画にあるものと思われ。


8話06
ラインハルトの下に集った新進気鋭の艦隊司令官たち。
整列順は、上手側がミッターマイヤー、ビッテンフェルト、ケンプ、ワーレン。
下手側がロイエンタール、メックリンガー、ルッツ、キルヒアイス。
この時点では、キルヒアイスだけが少将で、他は中将、ということで、末席にいますね。


次いで本編。
皇帝の勅命が、若く無名な青年、キルヒアイスに下ったことについての不満や懸念は、
リヒテンラーデからビッテンフェルトまでw、それなりにあるようです。
双璧の両人も、もしキルヒアイスが成功すれば彼が元帥府のメンバー2になると、
自分たちの立場が心配なご様子(違)
キルヒアイス以前に派遣された討伐軍が2度も失敗していた件は、
無かったことになってますね。

8話07
「銀河帝国国務尚書兼帝国宰相代理」とか、リヒテンラーデの肩書き長すぎ。
原作未読者など、半分も読めないうちに文字が消えてしまうのでは。
キャラデザは悪くないと思います。


8話44
「メンバー2」という言葉をミッターマイヤーが使うのは、かなり違和感がある。
それにしても、ロイエンタールの没個性っぷりたるや・・・・
これなら、徹底して女の敵として描いてくれる方が、なんぼかマシのような。


いよいよ戦闘開始。
「作戦行動開始!」という梅原さんのイケボにはたまらんものがありますが、
彼我の戦力や作戦には謎がいっぱいです。
まず、カストロプ側の戦力(=私兵)が1万隻ということですが、
そのような、帝国の正規軍の1個艦隊に近い数の戦艦を所有することが、
公爵とはいえ、一貴族に認められるものでしょうか。
(せいぜい、宇宙海賊から領地を守るために必要な、数十から数百隻でしょうね)
政府と対立するようになってから、急ぎ人を雇い入れたのだとしても、
1万隻分となると、どれほどの費用が発生することやら。
横領で稼いだ金を使い果たしてしまいそう。

一方、キルヒアイス艦隊は、敵の半分の5千隻。
旧アニメには、箔を付けさせるためにあえて少数にした、という下りがありましたが、
新作では特に説明なし。
それでもまぁ、敵の戦力を承知の上での編成なんでしょうね。
最初から作戦を決めていたようですし。
で、その作戦というのが、敵を包囲しつつ1箇所穴を開け、
敵の本隊をそこから外に誘き出すことで、
内側に取り残されたマクシミリアンの乗艦を孤立させ、直に降伏を勧告するというもの。
マクシミリアンは結局、部下たちに殺されてしまいますが、
この作戦、マクシミリアンの乗艦が、本隊から離れた後方に控えていることや、
彼の日頃の行状が、部下に怨まれる筋合いのものだったことなど、
予め知っていないと、立てられない作戦ですよね。
なのに、ビューローやベルゲングリューンは蚊帳の外だったと。

それに、包囲網の1箇所に穴を開ける作戦というと、普通、
圧倒的に優勢な方が、逃げ場を失った敵が窮鼠猫を噛んだりしないように、
完全に包囲せず、わざと逃げ道を残しておく・・・・
というような使い方をするものだとばかり思っていましたが
今回は初っ端から、倍の数の、無傷の敵を包囲しようとするわけで、
物理的に無理っぽい。というか、
そんな薄~い包囲、一点突破すれば穴なんかどこにでも簡単に開けられるじゃん、
と思ってしまうわけです。
マクシミリアンもなぁ。部下をボコボコにしながら、武器の携行は許すとか、
脇が甘いというかチグハグというか。

8話16
後ろから見たバルバロッサの色形は、タラバ蟹を連想させるものがありました。

8話17
ビューロー、ベルゲングリューンはほぼイメージ通り、真面目そう。
結局、若輩の上司に仕える不平不満を口にして飲んだくれたりするのは、旧アニメ版だけか。


8話18
いったいどういう作戦なのか、3回繰り返して見てやっと理解できたわ。

8話22
凱旋の風景は、ローエングラム陣営のナンバー2を超えて、国民的英雄のよう。

そうこうしているうちに、イゼルローン要塞が陥落。
敵前逃亡してきたオーベルシュタインが、元帥府に命乞いにやってきました。
オーベルシュタインの、憲兵の監視付き、という新しい設定は大変宜しいと思います。
旧作は、オベのような立場の人間が自由に動いているみたいで、
違和感がありましたからね。
さて、ここからの、俗に“逆圧迫面接”と呼ばれる、
ラインハルトとオーベルシュタインの遣り取りは、原作通り、というか
この場面ほど、あらゆる銀英伝の2次作品において、
原作がそのままの状態を保っている場面は、他にないのではないでしょうか。
(宝塚版など、オべの台詞がそのまま「義眼の歌」という歌になっている)
それだけ、原作の完成度が高い。

8話27
義眼に仕組まれた光コンピュータ(宝塚風)が、桃色に点滅してますよって。

8話29
キルヒアイスがオーベルシュタインに銃を向ける場面、角度を変えて何通りも描いてますね。

8話28
こちらは仰角。今回は本当に、絵が素晴らしい。

次いで、皇帝の謁見の間と、バラ園の場面。
イゼルローン失陥の責任を取って、帝国軍3長官が辞表を提出したのを受け、
皇帝はラインハルトにその職を与えようとするが、ラインハルトは固辞。
3長官を庇い、恩を着せることで、
オーベルシュタインの免責と、元帥府への転籍を認めさせます。
そんなラインハルトに簒奪の危険性を感じ取ったリヒテンラーデは、皇帝に忠告するも、
フリードリヒ本人は王朝の存続について達観しきった様子。
そして、「どうせ滅びるなら、せいぜい華麗に滅びれば良いのだ」などと、
カッコ良すぎる台詞を吐くのだった。

8話30
新無憂宮の全景。政治の中心東苑、皇帝の住まい南苑、後宮である西苑、狩猟場の北苑、
ちゃんと4つの街区に分けて、方位も考えて描かれてますね。


8話45
帝国軍3長官。高価でクラシカルな家具調度と良く馴染むオジサマたち。混ざりたい。
軍務尚書エーレンベルグは、長い白髪を後ろで束ねてますが、帝国軍は長髪OKなんですね。
統帥本部総長シュタインホフは、もしかして、これが最初で最後の登場か?
宇宙艦隊司令長官ミュッケンベルガーは、藤崎先生のお気に入りw 


8話34
フリードリヒ陛下、ちゃんとガーデニング用のエプロンをして、手袋をはめていますね。
ちなみに、バラの刺は普通のゴム手袋だと貫通してしまうので、革製がGOOD。


8話35
陛下はなかなかのイケメンですよね。デカダンスを体現する者は、やはり美しくなければ。
にしても、若い頃に経験した悲惨な骨肉の争いとか、
彼の人格形成に影響を及ぼしたであろうエピソードは、入れて欲しかったですね。


最後はラインハルトの執務室。
「心配するな、オーベルシュタインとは何でもない」、みたいな心の声を妄想しながら、
キルヒアイスの赤毛を撫でるラインハルトの図、を鑑賞する、腐女子向け?場面。
なお、ラインハルトの締めの台詞、
「(オーベルシュタインはどんな汚い手でも使うだろう)だがそれでも・・・・」は、
漠然としすぎている上に、ラインハルトが受け身になっている点が今一つ。
旧作では、モノローグでなく、オーベルシュタインに向かって、
「(汚れ仕事をさせるためにお前を3長官から買ったのだから)私の役に立て!」、
と言い放ってますが、あのゾクゾクした感じは、
ラインハルトが能動的だから出せたのだなぁと、改めて思いました。

8話36
すばらしく凝った絵。窓の外に広がる夜景は、新無憂宮の官庁街でしょうか。

8話37
髪に触れている時間、宝塚版は一瞬でしたが、こちらは結構しつこく触ってますね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

次回は「それぞれの星」ということで、
原作の当該部分のうち、
8話で触れられなかった、同盟側のエピソードが描かれることでしょう。
政治的な話が中心で、バトルも無さそうですが、
また、退屈だの、スカスカだの書かれないように、話を膨らませて、
同盟側にばかり時間を割いてしまった責任を、きっちりとって下さいね。
(帝国ファンなので、どうしても刺のある言い方になるw)

お知らせ

母親の入院でバタバタしておりまして
次回のアップは来週になると思います。
プロフィール
Author:まこりん@高山寺まこ

まこりん01

2006年のWOWOW放送で
はじめて銀河英雄伝説を知り、
銀河英雄伝説@TAKARAZUKAで
宝塚歌劇にはまった主婦

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