獅子の泉でつかまえて

銀河英雄伝説の皇帝夫妻をネタにした二次創作小説その他

藤崎版『銀河英雄伝説』第228話 感想

先週末は、関西方面に仏像を見に行ったのですが、暑かった~
まだ4月なのに28度とか、この調子だと、今年の夏も猛暑で決定ですかね┐(´д`)┌ ヤレヤレ

藤崎版『銀河英雄伝説』の単行本32巻が発売されました。
ライヒルの結婚式が掲載される巻ということで、ヒルダが表紙を飾っていますが、
カッと目を見開いて、皇妃というより、ラスボス風。ちと怖い感じ。
彼女には、幼い皇帝の後見として、実質的な支配者になる未来が待っているので、
間違いではないのですが、せめてアンネローゼの半分でも美人に描いていただけたらと・・・・

銀英伝32

掲載範囲は、223話~226話。
次巻は、2025年8月19日発売予定とのこと。

では、藤崎版「銀英伝」@ウルトラジャンプの感想です。
例のごとく粗筋から。

・第228話
惑星ハイネセン。退役後は社会貢献をしていたムライが、突然、逮捕される。旧同盟政府や軍の高官など、要職にあった5千もの人々が、危険人物として収監された、「オーベルシュタインの草刈り」と呼ばれる事件だが、オベの狙いは、彼らを人質として、イゼルローン軍に開城を迫ることにあった。戦闘によって100万の生命を損なうよりマシ、という理由からだが、提督たちは卑劣だと反発し、戦績を揶揄されたビッテンフェルトに至っては、オベに殴りかかって地下牢送りに。これによって、黒色槍騎兵と、軍務尚書指揮下の憲兵隊の間は一触即発となり、遂に「ダウンティング街騒乱事件」を引き起こすが、あわや市街戦という時に、ワーレンが割って入って事を収める。こうした帝国軍の混乱を、利用しようとするルビンスキー。が、彼にも死期が迫っていた。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

オーベルシュタインが草刈りをしたおかげで、ムライの私生活が判明。
嫁に娘に孫娘までいて、その2歳児に向かって、何やら小難しいことを言ってます。
学歴については、士官学校首席卒業だそうですが、その設定、いつ出来た~w

冒頭から。
新帝国歴3年3月、惑星ハイネセン。退役したムライの近況が描かれます。
チラと登場する嫁と娘と孫娘も、みんな黒髪の直毛で、東洋系の血の濃い一族ですね。
退役後のムライは、退役軍人の就職の斡旋など、社会貢献を仕事としていましたが、
突然、軍務尚書直属の陸戦部隊が家にやってきて、ムライを“危険人物”として逮捕します。

228.0

独房に入れられたムライは、これで人生終了かと、過去を振り返りますが、
ここで彼は、幼少期から学業の成績は優秀で、士官学校を首席で卒業した後は、
そこそこ功績をあげてヤンにスカウトされた――など、読者が初めて聞くような経歴を披露。
しかも、回想はモノローグかと思いきや、隣りの房まで聞こえるような大声だったとw

ラグプール刑務所(原作設定)の隣室に収監されていたのは、シトレ元帥。
6ヶ月間ここに居るということは、「グエン・キム・ホア広場事件」の首謀者ではないかと、
ロイエンタールから疑われた時からずっと、ということになりますが、彼によると、
旧同盟の軍や政府の高官など、要職にあった人々が、続々と収監されてきているとのこと。

228.6
ムライとシトレ、同世代の2人ですが、人種が違うし体の鍛え方も違うということで、体型が全く違う。
小さなコマですが、さりげなく上手く描き分けができていますね。


結局、逮捕者は5千人にも達し、ハイネセン市民を不安に陥れますが、
「オーベルシュタインの草刈り」を、刈られる側から描いたのは、藤崎版のオリジナル。
大変グッジョブと思います。
なお、シトレの反対側の隣室のモブ男は、この後、ある事件を引き起こすはずですが、
藤崎版では、この件で、シトレを活躍させる可能性大と思われ。

場面は変わって、ハイネセンの宇宙港。
ビッテンフェルトとミュラーが、市民の動揺が、かえって治安の悪化を招くのではと、
懸念を話しているところに、ワーレンが合流。ある噂を、2人に伝えます。
その噂によれば、オーベルシュタインが5千もの人々を捕らえたのは、
彼ら旧同盟の重要人物を人質として、イゼルローン軍に開城を迫るため、だというのです。

3人の提督は、この遣り口を卑怯だとして、オベに対して直談判に及びますが、
オベは逆に、戦闘で100万の命を損なうよりマシだと、彼らの軍事的ロマン主義を批判。
イゼルローンごとき、正々堂々と実力で陥すと言うビッテンに対しては、
実績がない者の大言壮語だと切って捨てた挙げ句、
「卿ら3名合わせて、ヤン・ウェンリー唯1人に、幾度、勝利の美酒を飲ませるに至ったか」
と、それを言っちゃオシマイな事まで口にして、必然的に、ビッテンに殴りかかられると。

228.4
ビッテンたら、オーベルシュタインに限って、「オーベルなんちゃら」ではなく「オーベル」なんですねw
○と▽と×のところには、各自で好きな言葉を入れてください、てか。


結果、ビッテンは謹慎処分(地下牢行き)、ミュラーに黒色槍騎兵の指揮が命じられますが、
この時、「人質を盾に開城を迫るような手段を、誇り高い皇帝が承知するだろか?」
というワーレンの問いに対し、オベは以下のような、痛烈な皇帝批判を展開しています。

「その皇帝の誇りが、イゼルローン回廊に数百万将兵の白骨を朽ちさせる結果を生んだ。
一昨年、ヤン・ウェンリーに対しこの策を用いれば、数百万の人命が害われずにすんだ」

(一昨年というのは、新帝国歴1年7月。原作によると、ヤンがレンネンカンプの死を隠して、
ハイネセンを脱出、イゼルローンに拠った時のことだそうですが、特に検証はされていない)

「帝国は皇帝の私物ではなく、帝国軍は皇帝の私兵ではない。
皇帝が個人的な誇りのために、将兵を無為に死なせて良いという法がどこにある。
それではゴールデンバウム王朝の時代と、何ら異ならぬではないか」


軍務尚書と3人の上級大将が対立した件は、オベの発言内容も含めて皇帝に知らされ、
原作では、これを受けて、皇帝が皇妃に相談したりしていますが、藤崎版では大幅に短縮。
「まさか、このような手段に出るとは思わなかった」と、ぼやくのみ。
そういえば、ビッテンフェルト家の家訓だという、
「他人を褒める時は大きな声で、悪口を言う時はより大きな声で」も、省略されてますね。

228.3
黒色槍騎兵の中の人たち。マッドマックスか北斗の拳かというヒャッハーな方々が多数・・・・
確かに、ミュラーでは、統率できそうにないw


さて、親分が入牢したことに、血の気の多い黒色槍騎兵の連中が黙っているはずもなく、
彼らと、軍務尚書指揮下の憲兵隊との対立は、一触即発の状態に。
かくして、4月6日、禁酒令を破った黒色槍騎兵を、憲兵隊が尋問したことをきっかけに、
乱闘勃発、瞬く間に規模が拡大し、ついには双方が銃を持ち出す事態となりましたが、
あわや市街戦か、という時に、ワーレンが単身で両陣営のど真ん中に割って入り、
鋭い眼光を以て両者を抑えつけたので、どうにか収まったと。

一方、帝国軍のこうした混乱を、チャンスと捉える人物もいました。
旧フェザーン自治領主のルビンスキーです。
地球教徒を唆し、ハイネセンの地で何事か為そうと企んでいるようですが、
その風貌は、見る影もなく痩せ衰えています。
原作にはそう書かれていませんが、糖尿病のようにも見えますね。
そんなルビンスキーを見遣って、「潮時ね・・・・」と呟くドミニク。裏切る気、満々です。

228.2

最後の場面は、オーベルシュタインの執務室。
地球教やルビンスキーが、この機を狙って動き出すことは、オベにとって想定内。
地球教徒から逆に辿って、所在不明のルビンスキーを捕らえるよう、フェルナーに命じます。
そして、今月号は、オベの以下のモノローグで閉じられます。

「銀河帝国にとって最後の敵対勢力、地球教、旧フェザーン残党、そしてイゼルローン。
私がそれらの潜む地に来る機会を得たからには、すべて滅ぼす


この下りは、藤崎版のオリジナル。
覚悟を決めたオーベルシュタインが、格好良すぎます!(ワーレンが割を食ったw)
原作では、皇帝はオベのフェザーンへの召喚を考えていたみたいですが、ちょっと待てと。
オベの死亡するタイミングも、原作より早くなりそうな予感がしますが、
彼が、自らの命と引き換えに守ろうとするのは、銀河帝国なのか、皇帝なのか・・・・
今回はここで、To Be Continued。

『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』2話を見ての雑感

毎週のように『ジークアクス』の感想を書くつもりはなかったのですが、
一年戦争のパートが劇場版からだいぶ削られていて、
自分としても、頭の整理をする必要に迫られた、ということで。

ジークアクス23

赤いガンダムのサイコミュが暴走して、謎の発光現象ゼクノヴァが生じ、
ソロモン要塞の3分の1とともに、シャアとガンダムが消失する――という重大事案が、
TV版では、シャリア・ブルの回想として一瞬で終了。・゜・(ノД`)・゜・。
(ただし、シャアが復活した場合は、シャア自らが、この件を説明する下りがあると思われ)

『ファースト』を知らない若い新規顧客が、ワケワカランと脱落するのを防ぐためにも、
一年戦争のパートは1話に収めたいという、制作側の意図をひしひしと感じましたが、
視聴率やガンプラの売上げを考えれば、そういう方針も致し方なしか・・・・

そんなこんなで、尺は圧縮されてしまいましたが、
その分、劇場版には無かったと思われる台詞(自分の記憶なので、間違っているかも)で、
内容を補っていると思われる箇所が2点あったので、軽く考察してみたいと思います。

ジークアクス21

シャアがサイド7で、新型MSガンダムに続いて、強襲揚陸艦ペガサスを鹵獲する場面。

「私の運が良かったのかな、いや、あの時の閃きが全てを変えた気がする」

とシャアが呟いていますが、“あの時の閃き”とはいったい何なのか。
“あの時”というからには、この時(一年戦争終盤)より前であることは確かでしょう。
普通に考えて、シャアが赤い彗星の異名を取ることになったルウム戦役より前に、
“閃き”と表現される、何らかの現象(後のゼクノヴァと同じと思われ)にシャアが遭遇し、
そのことによってニュータイプ能力が開花、その後の驚異的な戦果に繋がった――
ということになりそうですが、この件には、ララァが係わっていそう。

そのララァですが、『ジークアクス』でも『ファースト』でも、
キラキラ現象が起こる時は必ず、「ラ・ラ・・・・」という音が生じているので、
今後『ジークアクス』に、ララァが何らかの形で登場する確率は、かなり高いと思われ。
発光現象の際に、グラナダ地下の実験施設から消失したとされる(この下りはTV版にはナシ)
「シャロンの薔薇」は、『ファースト』のエルメスのようなものなのか?という点も含めて、
発光現象とララァの周辺は、まだまだ謎だらけです。

ジークアクス22

TV版ではスルーされましたが、劇場版では、
月のグラナダ基地に、ソロモンが今にも落下しようとしているにもかかわらず、
キシリアは、「ザビ家の女が逃げては笑い物にされる」とか言って、脱出を拒んでいました。
つまり、発光現象が起こらなかったら、彼女は確実に死亡していたわけですが、
キシリアを、そんな潔い人間として描く理由は、何なのでしょう。
もしかして、『風の谷のナウシカ』のクシャナ的な位置付けにするつもりなのかもと、
ふと思って、やっぱ無理筋かなと思い直したところに、TV版の、この発言ですよ。

「総帥の唱える人の革新は、口先ばかりだからな」

『ジークアクス』でのザビ家は、ガルマは軍籍を離れ、ドズルは戦死、デギンは未だ登場せず、
ということで、ジオンの総帥ギレンと、ジオン軍司令キシリアの兄妹、
方針がかみ合わない、この二人だけが、今後とも、物語に係わってくるものと思われます。
ニュータイプを戦争の道具にすることしか考えていないギレンに対して、
キシリアの思いは、「人の革新を見届けたい」と言う、配下のフラナガン博士に近い――
となると、生き残るかどうかはともかくとして、キシリアはラスボスではなさそうです。

ジークアクス23

それから、地球ですが、
前回、地球はジオンの直接的な支配下にある、なんて書いてしまいましたが、
2話によると、正しくは、一年戦争は「地球連邦の完全撤退という形で終結した」そうなので、
少なくとも地球の大気圏内は、今でも連邦軍の勢力圏。
一年戦争から5年経っているので、連邦の戦力も、それなりに回復していることでしょう。
マチュたちが地球へ行くとすると、その時は、旅行者、もしくは旅行者を装うことになり、
地球にレジスタンスがいるとしても、彼らが抵抗する相手は連邦軍ということで、
かえってジオンに利用されそうな感じがしなくもない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

以下余談。
今回2話で、一年戦争時のシャアの軍服、マスクなどのデザインを、
1話を見た後で改めて見るに、ダサイとか垢抜けないとまでは言いたくありませんが、
さすがに45年も前のアニメということで、古くさいし、楽曲とのミスマッチ感も半端ない。
米津玄師の、軽妙でお洒落なテーマ曲から、一気に重々しく泥臭くなって、
やっぱ、この絵面に合うのは「燃え上がれ~」だよな、などと。


※今週末、関西方面に旅行するので、藤崎版「銀英伝」の感想は、数日遅れるかも。

『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』1話を見ての雑感

だいぶ暖かくなって、我が家の周辺の桜も散りはじめました。
近所の川沿いには、牧野富太郎博士がこよなく愛したと伝えられる、
やや赤みの強い「センダイヤ」という品種の桜が植えられているのですが、
知る人も少なく、桜吹雪を独り占めしての散歩は、最高の気分です。

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さて、『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』です。

『逆襲のシャア』以降のガンダムシリーズがさっぱりワカラン私にも、
ついて行けそうなのがキタ━(゚∀゚)━!!!!!と、恥ずかしながら、劇場版は2回見ました。
2回になったのは、シャアの声が池田秀一じゃないショックで、脳の一部がフリーズしたらしく、
1回では、大量の情報を処理仕切れなかったからですねw
ともあれ、待望のTVシリーズの放送も始まったということで、思ったことなど。

ジークアクス02 ジークアクス01

★謎の発光現象

『ジークアクス』では、ゼクノヴァと呼ぶみたいですね。
一年戦争終盤のソロモンでの作戦中、シャアの乗る赤いガンダムのサイコミュが暴走し、
キラキラと輝く光が発生、それに伴って、赤いガンダムがシャアごと消滅する――のですが、
これを見て、即座に思い出したのは、『逆シャア』の最終決戦。
ガンダムのサイコフレームが放つ眩い光に包まれて、アムロとシャアが消滅したように見え、
以降は物語に登場しないので、二人はたぶん死亡した、とされる場面ですね。

一年戦争のパートは、TVでは2話以降の放送になるみたいですが、
『ジークアクス』のシャアが、あれっきりとは考えづらい。
赤いガンダムの機体同様、いずれ復活して、ザビ家と戦うことになると思いますが、となると、
上記のような、発光現象に伴う人間の消滅事案は、死亡=あの世へ旅立ったのではなく、
シャアが「刻が見える」と言い残しているように、時間の流れが異なる並行世界に飛ばされ、
そこに一定期間、留め置かれているような状態とも考えられる・・・・

もし、そうならば、『逆シャア』の世界でも、アムロとシャアは生存している?
まぁ、あそこから、更なる続編が作れるとは思えないので、そっとしておくのが吉ですかね。

★「マヴ」

一年戦争時、シャアとシャリア・ブルによって編み出され、その後、標準となった、
2機のモビルスーツで連携して戦う戦術の名が「MAV(マヴ)」。
で、その戦術において組むパートナーを、互いに「マヴ」と呼ぶ、となると、
「マヴ」の語源は、「マブダチ」辺りであろうかと思われますが、
私が「マヴ」と聞いて真っ先に思い浮かべるのは、「間夫(まぶ)」の方だったりします。
歌舞伎の『助六』に、「間夫がなければ女郎は闇」という台詞がありますが、
要は「間夫」とは、遊女の情夫、恋人のことで、客とは違い、本気で惚れた相手のこと。

で、ふと思ったのですが、もし、制作側が意図して、
「マヴ」という文言に、「間夫」の意味も込めているとしたら、どうでしょう。
どれほど需要があるのか見当も付きませんが、TV版のエンディングを見るに、
マチュとニャアンの関係を、そっち方向に発展させる可能性も、なきにしもあらずのような。
現状、作中で、誰かが誰かに惚れ込んでいる設定は、シャリア・ブル→シャアだけですが、
ひょっとして、シャリア・ブルをイケオジに改変したのも、そうすることで、
腐女子層の取り込みを狙ったのだとしたら、制作側も、結構あざといな、などと。

なお、1年戦争時のシャリア・ブルの年齢は、小説版によると28歳。対して、シャアは20歳。
偶然とはいえ、『銀河英雄伝説』開始時の、提督たちと、ラインハルトの年齢に近い。

ジークアクス03

★地球

一年戦争で地球連邦が勝利し、ザビ家が幼いミネバを残して滅んだ『ファースト』以降、
シャアが敵としたのは、「地球の重力に魂を引かれた人間」 でした。
『逆シャア』では、アクシズを落として、地球を人が住めない惑星にしようとまでしていました。
しかし、ジオンが戦争に勝利した『ジークアクス』の世界では、ザビ家は未だ健在です。
つまり、シャア的には、まだ何も始まっていないわけで、
となると、シャアがキシリアを葬る『ファースト』の下りが、どこかで再現されるのかも。

『ジークアクス』の地球は、マチュが観光ガイドブックを持っていたことからしても、
多くのスペースノイドにとって、本物の自然、空や重力のある、憧れの場所なのでしょう。
いずれ、マチュが地球に行き、そこでのエピソードが描かれると思いますが、
一応自治が認められているサイド6などのコロニーとは異なり、
地球は、旧連邦軍の本拠地だったがゆえ、ジオンの直接的な支配下に置かれていそうです。
とはいえ、地球の各地では、レジスタンスが密かに活動している可能性も大。

(2話の内容から察するに、ジオンの支配権は、地球までは及んでいないと思われ)
もし、アムロが登場するならば、このタイミングが有力かも。

★難民

一年戦争の終結から5年が経過した、宇宙世紀0085年のスペースノイドですが、
戦場にならなかったサイド6の生活レベルは、かなりマシだと思われ。
けれども、同じコロニーに居住していても、戦争で故郷を失い、難民となった人々は貧しく、
軍警の彼らへの態度から察するに、旧来の住民からも、差別的な扱いを受けていそう。
「ジオンが戦争に勝っても、スペースノイドは自由になれない、いつまで経っても苦しいまま」
という彼らの不満の鉾先は、遠からず、この世界を支配する、ザビ家に向けられそう。

となると、シャアが復活するとして、ザビ家を打倒しての世直しには、
今のところ、キシリアに面従腹背しているシャリア・ブルの他にも、
地球のレジスタンスや、スペースノイドの難民が協力する流れになりそうですが、
その時、シャアは、味方の糾合のため、ダイクンを名乗るかも知れない、などと・・・・

ジークアクス04
今のところ、マチュのマブはハロですねw
白いハロが白いガンダムに通じるのだとしたら、中にいるのはシャアかアムロなのかも。


巷間噂されているように、1クールで終了ならば、さほど複雑な話にはならないはずと、
適当にストーリーを予想してみましたが、さすがに1クールでは厳しいような。
主人公のマチュが、辞書に「躊躇」の文字がない人間なので、
かなり速い展開になるのは間違いないと思いますが、さて、どうなりますか。
まだまだ先の見えないことばかりで、毎週の放送が本当に楽しみです。
でも、関係のない番組と抱き合わせで録画させようとする日テレだけは、絶対に許さん!

『ナタ 魔童の大暴れ』の大雑把な感想(ネタバレ有り)

近場のシネコンで見たのですが、客席の中国人比率はたぶん、過去最大。
日曜で親子連れが多かったせいか、そこかしこから中国語の会話が聞こえてきます。
都内といっても、新宿や池袋のような都心ではないのに、
定住している人が増えているんだなと、こんなところで実感させられました。
にしても、IMAX+3Dということで1,200円の追加料金が発生するのに、
みなさん、気合いが入っているというか・・・・

◆映画『ナタ 魔童の大暴れ』

※後半、内容について触れるので、まだご覧になっていない方はご注意ください。

お薦め度★★★★☆ (前作を見ていれば★★★★★)

ナタ01 ナタ02

世界アニメ映画史上、歴代1位の興行収入を記録したという『ナタ 魔童の大暴れ』。
中国の人口を以てすればさもありなんと、その点はあまり考慮せず、
『封神演義』の哪吒太子が活躍する話、ということで見に行ったのですが・・・・
今作は、実は、前作『ナタ 魔童降臨』(2019)の続編ということで、
冒頭に、ごく短い振り返りの映像が入るものの、
それだけはとても、この物語の世界観が掴めるものではなく、
その点が終始、隔靴掻痒というか、ストレスを感じながらの観賞となってしまいました。

後で調べたところ、前作『ナタ 魔童降臨』では、殷の紂王を討伐する話など、
藤崎竜先生のマンガなでど、日本人にも馴染みのあるエピソードが描かれているらしく、
まずは、そちらを見てから、今作『ナタ 魔童の大暴れ』を見たかった――
そのような感想を抱く観客が、劇場で大量発生しているものと思われますが、
今のところ、前作は、日本国内では視聴する方法がないとのこと。

今作の公開前に、前作を地上波で放送するなりしておけば、日本での興業収入も、
かなりのものになったと思われるだけに、準備不足が惜しまれますが、
まぁ、日本語の字幕にしても、やっと間に合った、といった感じですので、
全体として、時間が足りなかったのでしょう。
なお、前作を劇場で公開するようなことになれば、絶対に見に行くと思います。
なんだかんだいっても、古代中国ネタが好きなので。

ナタ06

以下、内容に関するネタバレ有り。

で、今作『ナタ 魔童の大暴れ』ですが、活劇として大変面白かったです。
超能力バトルに、友情、親子の絆・・・・色々な要素が詰め込まれているのですが、
ストーリー展開がスピーディーで、キャラクターも個性豊か、途中ダレることがありません。
売り物のCGは、動きが滑らかなのはもとより、絵としても観賞に堪える美しさ。
ギャグのセンス(特に食べ物系)が日本とは違うなとは思いましたが、ギリ我慢できる程度。
最も美丈夫に描かれるキャラが竜王であるところ、
最終兵器が青銅器であるところなどは、いかにも中国らしい。

ナタ03
東海龍王:敖光(ゴウコウ)がイケオジ過ぎる

今作で、最も分かりづらいのは、たぶん「闡教(せんきょう)」に関する箇所でしょう。
wikiの『封神演義』の解説によると、はるか昔、世界は仙界と人界に分かれ、
仙界はさらに、人間出身の仙人・道士達からなる崑崙山の仙道「闡教」と、
それ以外の動物・植物・森羅万象に由来する「截教」に二分された――とのことですが、
元始天尊を教主とする「闡教」が周側に、通天教主を代表とする「截教」が殷側に付いた、
とされるので、前作ではおそらく、この2つの陣営間の戦いが描かれたものと思われ。

今作では、無量仙翁(ムリョウセンオウ)という人物が、不在中の元始天尊に代わって、
「闡教」を指導し権力を握っている――という設定になっていて、
この人物が、七福神の福禄寿みたいな福々しい外見によらず、黒幕だったわけですが、
(元々、福禄寿は道教由来で、鶴と鹿を伴っていたそうなので、無量仙翁のモデルと思われ)
これに対抗する主人公、哪吒(ナタ)はといえば、チビで不細工でドジばかり。
ある意味、呪われた生まれなので、『呪術廻戦』の虎杖的な不憫さも感じなくもないのですが、
その哪吒が、最終局面で覚醒して、完全体に変身。これが、別人のようにカッコイイw

ナタ04
哪吒の完全体、元になった『封神演義』では三面八臂ということですが、アニメでは一面六臂でした。
にしても、この前作『ナタ 魔童降臨』のチラシ、ネタバレし過ぎていやしないか。
中国人には良く知られた話なので、特に隠す必要もなかったのかな?


ということで、冴えない幼児体型から、いきなり神々しい姿に成長を遂げた哪吒ですが、
悪の陣営が逃げ伸びているので、更なる続編が作られるのは確実ですね。
主人公が、最初から完成形で登場するとなると、ギャグっぽいパートが消滅して、
面白みは半減しそうですが、その辺り、どうするんでしょう?
なお、エンドロールの後のオマケ映像が楽しいので、今作は最後まで見ましょう。

以下余談。3Dと中国人について。
2009年、ジェームズ・キャメロン監督の3D映画、『アバター』が公開された頃のこと、
ふと見たテレビの街頭インタビューで、中国の人が、何回も見たと、映画を絶賛していました。
この人は、3D映像がもたらす没入感がたまらない、といったことを話していましたが、
へぇそうなのか、やはり、日本人とはどこか感覚が違うのだなと、強く印象に残っています。

それから10年を経て、中国人の手によって、前作『ナタ 魔童降臨』が作られたわけですが、
昨今の中国の3Dアニメへの傾斜を鑑みるに、技術面やマーケット上の理由のみならず、
映像が3Dであることによってもたらされる快感、脳内麻薬物質の分泌量?が、
街頭インタビューの人に限らず、そもそも日本人よりも中国人の方が多いのかも知れない、
なんてことも考えてしまったり。

今回、私は3Dで観賞したのですが、酷く目が疲れたから2Dにしておけば良かったと、
そんな風に簡単に思うのは、私が日本人だからかも・・・・

ミュージカル『イリュージョニスト』の大雑把な感想

4月1日、2日は、観劇の予定が入っているのですが、
そんな日に限って、極寒、雪も降りそうだと・・・・やれやれ。

4月開始のドラマでは、月城かなとが出演するので、とりあえず『キャスター』(TBS)を予約。
彼女、映画『白雪姫』 の女王(ガル・ガドット)の吹き替えもしていたんですね。
ディズニーの映画は、当面の間、見る予定がないので、残念です。

ドラマと言えば、BS11で再放送中の、中国歴史ドラマ『始皇帝 天下統一』。
当ブログでも以前、感想を掲載してきましたが、
大河ドラマより長大な全編を見る暇と根気がない人にも、また『キングダム』のファンにも、
4月2日(水) 04:00~放送される、第46話「加冠の儀」の視聴はお薦め。
始皇帝の「加冠の儀」の式次第が、文献資料に基づいて、忠実に再現されています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◆ミュージカル『イリュージョニスト』

イリュージョニスト01 イリュージョニスト02sionist_teaser

お薦め度★★★★★

日生劇場に行ってきました。
4年前、新型コロナの影響で、コンサートバージョンでの上演となった本作。
栄華を極めたハプスブルク帝国が衰退し、退廃的な空気が漂う世紀末のウィーン――
という、ミュージカルファンが思わず飛びつく舞台設定に加えて、
演出を担当するのが、日本でも『タイタニック』『グランドホテル』などを手掛けた、
英国の俊英、トム・サザーランドということで、
フルバージョンでの公演を待ちわびていたのですが、この度、遂に実現しました。

その、トム・サザーランドの演出ですが、期待以上でした。
カーテン一つとっても、かつて見たことない使い方がされていたり、飽きることがありません。
“生きながら魂と肉体を分離する”イリュージョン、演出と分かっていても、ゾッとしました。
脚本は、ミステリー要素が含まれていることから、展開を予想しながら見るわけですが、
思った通りの結末でありながら、最後の“答え合わせ”には、思わず膝を打ってしまったり。
ミュージカルらしい歌い上げるナンバー中心の楽曲と、歌えるキャストとの相性もgood。
ストーリーの進捗に合わせた、各キャラクターへの歌の振り分けなどもstressless。

という具合に、ほぼ全ての要素において、素晴らしかったです。
ミュージカルでは、文句なく、本年度、暫定1位です。
唯一、残念に思ったのは、主人公にあまり感情移入出来なかったことですかね。
初登場の場面では、神経質な人物に思えたのに、実際にやる事は、大胆不敵を通り越して、
皇太子への態度など、傲岸不遜そのもの。オチから判断するに、狡猾ですらあるのですが、
そういった人物が一途に人を愛するとか、ついストーカーをイメージしてしまいます。

キャストは、みなさま歌ウマで、演技力も遜色なく、大満足。
イリュージョニスト役の海宝直人は、火を使ったマジックなども見せてくれました。
でもって、愛希れいか(ちゃぴ)ですよ。
大河ドラマ「べらぼう」では、落ちぶれた遊女の役だったので、
どういう方向転換なのかと心配しましたが、こちらでは、麗しい公爵令嬢だったので一安心。
やっぱり、ちゃぴの小顔は、ロングドレスを着るためにこそ、あるんですって。
「お人形みたいで可愛い~~!」と、思わず惚れ直しました。
プロフィール
Author:まこりん@高山寺まこ

まこりん01

2006年のWOWOW放送で
はじめて銀河英雄伝説を知り、
銀河英雄伝説@TAKARAZUKAで
宝塚歌劇にはまった主婦

バラの写真館
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