やっと帝国側の話がキター、と思ったら何ですか。
「冷徹なる義眼」と合わせて1本かい。
同盟側は、旧アニメより1本分尺を余分にとって、内容スカスカで、
帝国側は、1本分尺を削って、粗筋状態って、
バランス的にどうなんでしょうね。
今ところ、そのとばっちりを一番受けているのが双璧で、
美味しいエピソードがまるっと削られた結果、
元帥府の他の諸将より古参だというだけの、個性不明なキャラになってしまっている。
この埋め合わせ、いつかどこかでしてくれるのでしょうか。

それでも、今週はキルヒ梅原裕一郎さんの声がいっぱい聞けて、耳福でした。
作画監督も大変良い仕事をされたと思います。

では、冒頭から。
OPはカストロプ動乱の説明。
オイゲンが財務尚書時代に横領していた公金を没収しようとしたところ、
息子のマクシミリアンが政府の役人を拘束するなどして抵抗、動乱に発展する。
この事態を収拾すべく、皇帝の勅命を受けたキルヒアイスが出撃する。

8話02
ジブリ作品に出てきそうなキャラデザのマクシミリアン。
銀英伝の登場人物で物語開始時から公爵だったのは、たぶんブラウンシュヴァイクとカストロプだけ。
とても偉いのであったw


8話
何の説明もなく、一言も喋らず、呻くだけのヒルダ父、もといマリーンドルフ伯。
取り立てに行った財務省の役人にしか見えない(ノД`)


8話04
小なりとはいえ、キルヒアイスにもちゃんと専用の執務室があります。

8話05
元帥府外観。この一棟がまるまるローエングラム元帥府なのでしょうか。
藤崎版の元帥府はなぜか山の上にありましたが、こちらは広大な新無憂宮の一画にあるものと思われ。


8話06
ラインハルトの下に集った新進気鋭の艦隊司令官たち。
整列順は、上手側がミッターマイヤー、ビッテンフェルト、ケンプ、ワーレン。
下手側がロイエンタール、メックリンガー、ルッツ、キルヒアイス。
この時点では、キルヒアイスだけが少将で、他は中将、ということで、末席にいますね。


次いで本編。
皇帝の勅命が、若く無名な青年、キルヒアイスに下ったことについての不満や懸念は、
リヒテンラーデからビッテンフェルトまでw、それなりにあるようです。
双璧の両人も、もしキルヒアイスが成功すれば彼が元帥府のメンバー2になると、
自分たちの立場が心配なご様子(違)
キルヒアイス以前に派遣された討伐軍が2度も失敗していた件は、
無かったことになってますね。

8話07
「銀河帝国国務尚書兼帝国宰相代理」とか、リヒテンラーデの肩書き長すぎ。
原作未読者など、半分も読めないうちに文字が消えてしまうのでは。
キャラデザは悪くないと思います。


8話44
「メンバー2」という言葉をミッターマイヤーが使うのは、かなり違和感がある。
それにしても、ロイエンタールの没個性っぷりたるや・・・・
これなら、徹底して女の敵として描いてくれる方が、なんぼかマシのような。


いよいよ戦闘開始。
「作戦行動開始!」という梅原さんのイケボにはたまらんものがありますが、
彼我の戦力や作戦には謎がいっぱいです。
まず、カストロプ側の戦力(=私兵)が1万隻ということですが、
そのような、帝国の正規軍の1個艦隊に近い数の戦艦を所有することが、
公爵とはいえ、一貴族に認められるものでしょうか。
(せいぜい、宇宙海賊から領地を守るために必要な、数十から数百隻でしょうね)
政府と対立するようになってから、急ぎ人を雇い入れたのだとしても、
1万隻分となると、どれほどの費用が発生することやら。
横領で稼いだ金を使い果たしてしまいそう。

一方、キルヒアイス艦隊は、敵の半分の5千隻。
旧アニメには、箔を付けさせるためにあえて少数にした、という下りがありましたが、
新作では特に説明なし。
それでもまぁ、敵の戦力を承知の上での編成なんでしょうね。
最初から作戦を決めていたようですし。
で、その作戦というのが、敵を包囲しつつ1箇所穴を開け、
敵の本隊をそこから外に誘き出すことで、
内側に取り残されたマクシミリアンの乗艦を孤立させ、直に降伏を勧告するというもの。
マクシミリアンは結局、部下たちに殺されてしまいますが、
この作戦、マクシミリアンの乗艦が、本隊から離れた後方に控えていることや、
彼の日頃の行状が、部下に怨まれる筋合いのものだったことなど、
予め知っていないと、立てられない作戦ですよね。
なのに、ビューローやベルゲングリューンは蚊帳の外だったと。

それに、包囲網の1箇所に穴を開ける作戦というと、普通、
圧倒的に優勢な方が、逃げ場を失った敵が窮鼠猫を噛んだりしないように、
完全に包囲せず、わざと逃げ道を残しておく・・・・
というような使い方をするものだとばかり思っていましたが
今回は初っ端から、倍の数の、無傷の敵を包囲しようとするわけで、
物理的に無理っぽい。というか、
そんな薄~い包囲、一点突破すれば穴なんかどこにでも簡単に開けられるじゃん、
と思ってしまうわけです。
マクシミリアンもなぁ。部下をボコボコにしながら、武器の携行は許すとか、
脇が甘いというかチグハグというか。

8話16
後ろから見たバルバロッサの色形は、タラバ蟹を連想させるものがありました。

8話17
ビューロー、ベルゲングリューンはほぼイメージ通り、真面目そう。
結局、若輩の上司に仕える不平不満を口にして飲んだくれたりするのは、旧アニメ版だけか。


8話18
いったいどういう作戦なのか、3回繰り返して見てやっと理解できたわ。

8話22
凱旋の風景は、ローエングラム陣営のナンバー2を超えて、国民的英雄のよう。

そうこうしているうちに、イゼルローン要塞が陥落。
敵前逃亡してきたオーベルシュタインが、元帥府に命乞いにやってきました。
オーベルシュタインの、憲兵の監視付き、という新しい設定は大変宜しいと思います。
旧作は、オベのような立場の人間が自由に動いているみたいで、
違和感がありましたからね。
さて、ここからの、俗に“逆圧迫面接”と呼ばれる、
ラインハルトとオーベルシュタインの遣り取りは、原作通り、というか
この場面ほど、あらゆる銀英伝の2次作品において、
原作がそのままの状態を保っている場面は、他にないのではないでしょうか。
(宝塚版など、オべの台詞がそのまま「義眼の歌」という歌になっている)
それだけ、原作の完成度が高い。

8話27
義眼に仕組まれた光コンピュータ(宝塚風)が、桃色に点滅してますよって。

8話29
キルヒアイスがオーベルシュタインに銃を向ける場面、角度を変えて何通りも描いてますね。

8話28
こちらは仰角。今回は本当に、絵が素晴らしい。

次いで、皇帝の謁見の間と、バラ園の場面。
イゼルローン失陥の責任を取って、帝国軍3長官が辞表を提出したのを受け、
皇帝はラインハルトにその職を与えようとするが、ラインハルトは固辞。
3長官を庇い、恩を着せることで、
オーベルシュタインの免責と、元帥府への転籍を認めさせます。
そんなラインハルトに簒奪の危険性を感じ取ったリヒテンラーデは、皇帝に忠告するも、
フリードリヒ本人は王朝の存続について達観しきった様子。
そして、「どうせ滅びるなら、せいぜい華麗に滅びれば良いのだ」などと、
カッコ良すぎる台詞を吐くのだった。

8話30
新無憂宮の全景。政治の中心東苑、皇帝の住まい南苑、後宮である西苑、狩猟場の北苑、
ちゃんと4つの街区に分けて、方位も考えて描かれてますね。


8話45
帝国軍3長官。高価でクラシカルな家具調度と良く馴染むオジサマたち。混ざりたい。
軍務尚書エーレンベルグは、長い白髪を後ろで束ねてますが、帝国軍は長髪OKなんですね。
統帥本部総長シュタインホフは、もしかして、これが最初で最後の登場か?
宇宙艦隊司令長官ミュッケンベルガーは、藤崎先生のお気に入りw 


8話34
フリードリヒ陛下、ちゃんとガーデニング用のエプロンをして、手袋をはめていますね。
ちなみに、バラの刺は普通のゴム手袋だと貫通してしまうので、革製がGOOD。


8話35
陛下はなかなかのイケメンですよね。デカダンスを体現する者は、やはり美しくなければ。
にしても、若い頃に経験した悲惨な骨肉の争いとか、
彼の人格形成に影響を及ぼしたであろうエピソードは、入れて欲しかったですね。


最後はラインハルトの執務室。
「心配するな、オーベルシュタインとは何でもない」、みたいな心の声を妄想しながら、
キルヒアイスの赤毛を撫でるラインハルトの図、を鑑賞する、腐女子向け?場面。
なお、ラインハルトの締めの台詞、
「(オーベルシュタインはどんな汚い手でも使うだろう)だがそれでも・・・・」は、
漠然としすぎている上に、ラインハルトが受け身になっている点が今一つ。
旧作では、モノローグでなく、オーベルシュタインに向かって、
「(汚れ仕事をさせるためにお前を3長官から買ったのだから)私の役に立て!」、
と言い放ってますが、あのゾクゾクした感じは、
ラインハルトが能動的だから出せたのだなぁと、改めて思いました。

8話36
すばらしく凝った絵。窓の外に広がる夜景は、新無憂宮の官庁街でしょうか。

8話37
髪に触れている時間、宝塚版は一瞬でしたが、こちらは結構しつこく触ってますね。

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次回は「それぞれの星」ということで、
原作の当該部分のうち、
8話で触れられなかった、同盟側のエピソードが描かれることでしょう。
政治的な話が中心で、バトルも無さそうですが、
また、退屈だの、スカスカだの書かれないように、話を膨らませて、
同盟側にばかり時間を割いてしまった責任を、きっちりとって下さいね。
(帝国ファンなので、どうしても刺のある言い方になるw)