Prime Videoで配信が始まった『推しの子』実写版、
世間的には、ほぼ期待されていない雰囲気がありましたが、
映画館で見た予告編が思いの外良い感じだったので、とりあえず1話だけでも見てみよう、
と思って見始めたら、結局、6話まで一気に見てしまいました。

推しの子

そも、『推しの子』の中でも、ミステリ部分に最も関心があった私としては、
それ以外の部分はサクサクと話を進めて、
(省略するには惜しいと思われるエピソードも、多々ありましたが)
アクアによる犯人捜し&復讐をストーリーの中心に据えた実写版の脚本とは、
好みが合致するというのも、最後まで見れた要因でしょう。

内容については、なるべくネタバレにならない程度に・・・・・
まず、前世の話ですが、冒頭には置かず、後回しにされています。
展開からして、たぶん、7話か8話に入れてくるでしょう。
また、2.5次元舞台編は、月9ドラマへと、大きな変更がなされています。
ここでは、ある人物を割愛する代わりに、アクアのエピソードを挿入させることで、
展開を早めていますが、ミステリファンの私としては、問題なし。
異母兄弟が見つかったところで、6話は終了です。

キャスティングについては、年齢設定に比べて老け顔過ぎる、
と思われる方もいましたが、見ているうちに慣れてきたのか、概ねOK、
演技力も問題なく、笑える台詞では、しっかり笑わせてくれます。
(何にしても、一昔前のように、売り出し中の下手クソなジャニタレが主要キャストを演じて、
作品を台無しにするようなことがなくなって、本当に良かった)
それから、毎度のことですが、子役の上手さには、感心させられますって。

問題は、今後の展開、就中、原作との兼ね合いですね。
私はアニメ派で、原作は未読なのですが、
終盤の描かれ方や、アクアの死亡エンドに関して、派手に炎上しているそうですね。
一般的には、原作に忠実なのが、良いアニメ版、実写版、ということになると思いますが、
原作に問題が生じていて、ファンがそれを望んでいない場合は、どうなんでしょう。
個人的には、この点が、最も興味深かったりするのですが・・・・

実写版は、6話までの配信の後は、2話づつ毎週更新され、完結は映画館で、
という流れになるみたいですが、映画が12月20日に公開されるということは、
原作が11月に完結するより前に、実写版は、すでに出来上がっていたことになります。

ということは、スケジュールから判断して、実写版のスタッフには、
原作側から、大まかなストーリーしか伝わっていない状態で、製作されたと思われますし、
アクアが死亡するにしても、原作とは違った描かれ方をする可能性は、アリと思われ。
(実写側の判断で、生かす可能性も、僅かながらアリか)
また、“アクアの復讐譚”であることが、より強調されている実写版では、
アクアが復讐という目的を遂げて死亡することに、あまり抵抗を感じないかも知れない。

ともあれ、『推しの子』という、大絶賛とともに始まり、大炎上して終わった物語が、
実写版、あるいは、これから製作されるであろうアニメ版で、
どのように改変されるのか、あるいは、されないのか、
滅多にないケースなので、今後の展開が、非常に楽しみになってきた、ということで。