第5話のタイトルは「ニャアンはキラキラを知らない」――ということは、
アマテ=ニュータイプ、ニャアン=非ニュータイプ、という役割分担で、
理解しえないところがあるからこその、友情やら葛藤やらが描かれるのかな、
と予想していたら、正反対の展開だったのはビックリ。
タイトルに騙された、と思っていたら、それ以上の衝撃が予告編に。
美女なキシリアがキタ━(゚∀゚)━!!!!!。
「ファースト」での年齢設定が24歳だから、「ジークアクス」時は29歳前後か。
年齢相応の良い感じに描かれていますが、タイトルが不穏なので、どうなることやら。

ジークアクス50

最初に登場するのは、「ファースト」で活躍した、黒い三連星。
ガイア、マッシュ、オルテガ、3人のドムのパイロットうち、
マッシュは何と、一年戦争後に市長となり、今は不倫疑惑が取り沙汰されている状況。
一方、ガイアとオルテガは、2人でジャンク屋をしながら、クランバトルに参加しているものの、
ドムの整備と弾の補充に金がかかるので、そろそろ足を洗おうかと考えている――
そうですが、彼らの実力なら、クラバで相当稼げるはずなので、この設定はやや疑問。

ジャンクの買い取り価格が上がっていることから、新たな戦争の臭いを嗅ぎ取った2人は、
今や人気者となったポメラニアンズを倒して、自らを傭兵会社に高値で売り込もうと考えます。
同時に彼らは、軍に残れなかったのは、ガンダムに手柄を独り占めされたからだと、
そのことを根に持っていて、ガンダムと、黒い三連星のドム、
どちらが強いか決着をつけたがってもいる、と。

ジークアクス51

次いで、「立ち入り禁止」の貼り紙をした屋上で1人、マチュが日光浴をする場面。
マチュはサイド6生まれで戦争を経験していないので、先日のクラバで、
目の前で人が死んだのがショックだったのだろう――と、カネバンの連中は心配しますが、
アンキーから「あんたは只者じゃなかった」などと持ち上げられると、難なく回復。
とはいっても、ビームサーベルがコクピットを貫く瞬間はフラッシュバックするし、
「シュウジ、人が死んでも平気そうだった・・・・」と呟いていることから、
マチュの心には、多少なりとも、わだかまりが残った感じ。

もっとも、この場面で注目すべきは、マチュよりアンキーなのかも。
「頭空っぽにして追いかけてみるのも悪かないよ」と思える人が、アンキーにもいた――
ということで、アンキーも、その相手も、パイロットとは限りませんが、軍の関係者で、
「追いかけて」というからには、アンキーより年長の実力者と推測されます。

ジークアクス52

一方、ソドンの側では、エグザべが単独で、ジークアクスの捜索に出掛けていました。
しかし、難民が居住する地域では、サイド6の当局も把握しきれない数の、
未登録のモビルスーツが稼働していて、ジークアクスの発見には、非常な困難が予想される、
にもかかわらず、シャリア・ブルの態度が冷淡なことから、コモリは、
シャリア・ブルは、エグザべを厄介払いしようとしているのではないか、との疑念を抱きます。

その頃、エグザべは、地下鉄の車内で、ジオンの連絡員・アセットと接触していました。
(連絡員の名がアセットだということは、字幕付きで見ないと分からない)
紙媒体に印刷された数列の問題を、カッターナイフで削った鉛筆を用いて解くという、
超アナログなこのオジサンは、キシリアの配下で、彼によると、
キシリアは、ジークアクスが盗まれた件は、シャリア・ブルの謀ではと疑っているとのこと。
そして、シャリア・ブルを信用しすぎるなと、エグザべに忠告しますが、要は、
エグザべは、キシリアの命で、シャリア・ブルの監視役もさせられていた、ということに。

ジークアクス53

その日の放課後、マチュはニャアンと待ち合わせて、シュウジのアジトへ。
そこで、キラキラの話になり、マチュは、キラキラを知らないニャアンに、こう説明します。

「ジークアクスに乗っていると、世界の方が私に応えようとしてくれる」

風邪を引いて発熱したシュウジの、火照った体に、思わずドキリとしたマチュ。
シュウジが、冷たくて気持ちが良いといって、ガンダムの上に寝そべると、
キラキラでの疎外感を取り返そうとするかのように、ニャアンも下着姿になって寝そべります。
マチュも競うように服を脱ぎますが、脱いだ服を畳んだりして、育ちの良さが伺えますね。
(「銀河英雄伝説」的には、夏の終わりのヒルダを思い出してしまうw)

ジークアクス54

なお、地球へ行くためのスペースグライダーは、ヤシマ重工製を選んで仮契約済み。
これまでのクラバの賞金に、あと2勝分の賞金で、支払いが完了するとのことで、
その夜に開催されるクラバに参加すべく、マチュはニャアンを伴って、カネバン有限公司へ。
その途中、地下鉄の駅で、お前は難民だろうと、軍警がニャアンにIDの提示を要求すると、
怒ったマチュは、軍警の金的を蹴って抵抗、2人は別々に逃走します。

たまたま駅に居あわせたエグザべは、ジークアクスに飛び乗った少女に似たマチュを発見、
一緒にロッカーに隠れ、軍警から逃れますが、マチュの方も、エグザべが何者か気付くことに。
エグザべは、マチュがジークアクスを奪った本人かどうか、確信が持てず、
お嬢様学校ハイバリーの生徒が、モビルスーツに乗れるとは思えないと、逡巡しますが、
まもなくクラバの開始時間、もしジークアクスが出てこなければ、彼女で決まりとなります。

その頃、カネバン有限公司では、マチュがやって来ないと、パニック状態。
クラバに参戦しないと、今までの賞金が全部吹っ飛ぶほどの、違約金を取られてしまいます。
ジークアクスは、マチュにしか動かせないので、代役もたてられない――とその時、
マチュらしい人影が、ジークアクスに乗り込んで、発進していきます。
マチュとエグザべも、映像でジークアクスの参戦を確認し、動いていることに驚愕しますが、
動かしているのは、マチュのノーマルスーツを着たニャアンでした。
しかも、「あの時もそうだったし、やれそうな気がする時はやれる」という台詞からして、
ニャアンには、モビルスーツでの戦闘経験があるような?

ジークアクス56

クラバの中継は、ソドンでも視聴されています。
ガイアとオルテガのチーム名は「3INARYS」(三連星なら「TERNARY」ですが、ワカラン)。

※追記
「3INARYS」は、2連星を意味する「BINARY」の“B”を“3”に置き換えたものと思われ。
クラバは二人で戦うけれど、心は今も黒い三連星、といったところですかね。

リック・ドムが登場して、シャリア・ブルが一時期乗っていたことが話題になりますが、
彼の言う、「はるかに優れたドム使い」こそ、黒い三連星なのでした。
クラバが始まると、ガイアとオルテガは当然のように、素人のジークアクスに狙いを定めます。

代役のニャアンとしては、シュウジが頼りでしたが、彼は38.9度の熱でダウン寸前。
方や、ガイアとオルテガは、抜群のチームワークで、ニャアンを集中攻撃、
電撃で中の人間にダメージを与えたり、ワイヤーを使って振り回したり、一方的にボコります。
遂には、ハロまでが、勝てない、逃げろと警告しますが、
そこで、ニャアンの闘志に火が付くと、釣られるように、オメガ・サイコミュが起動。
キラキラを体感したニャアンは、「ジェットストリームアタック」を仕掛けてきた相手に対し、
動きの鈍い赤いガンダムを掴んでぶつけると、シュウジが目を覚まして反撃開始・・・・

ジークアクス57

となるのですが、マヴを盾にしたり、コクピットを狙ったり、
ニャアンのゲームを逸脱した戦い方には、見ている方も、唖然とするしかありません。
ガイアとオルテガも、ジークアクスの様子がおかしいことに気付きながらも、
再び「ジェットストリームアタック」で突撃しては、2機とも爆発炎上してご臨終。
ガイアの死に際の台詞が「マッシュがいてくれれば」だったことに、もの悲しさを感じます。

戦いの最中、ニャアンもまた、マチュが語っていた、キラキラの境地に達していました。

「私が合わせなくていい!私の思う通りに世界が応えてくれる!自由だ!」

こうなると、キラキラとは、人に全能感や多幸感を与えてくれる、ドラッグようなもの、
とも思えますが、この流れだと、ニャアンは、戦闘中毒になってしまいそう。
また、マヴを盾にするような、トンデモ戦法についての見解も、ニュータイプの連中は、
シュウジ「でも、面白いとガンダムが言っている」
エグザべ「すごいマヴだ、こんなの見たことがない」
シャリア・ブル「人の関わり方にはいろいろある。私はああいうマヴも嫌いではない」
と、否定する気ナッシング。

ジークアクス55

そんな、イカレタ人間たちの中にあって、「こんなのマヴとは言えませんよ」
「やはり、あれは危険です。実力行使してでも、即時回収すべきです!」と主張するコモリは、
一服の清涼剤。ニュータイプ能力は未知数ですが、唯一の常識人と言えましょう。

さて、シュウジを廻っての三角関係の勃発に加えて、ジークアクスを動かせるという、
ニュータイプとしての能力でも、ニャアンに並ばれてしまったマチュ。
ドムを縦に真っ二つにするなど、戦闘力のヤバさは、ニャアンがマチュを凌駕しています。
二人の友情はどうなるのか、どちらか闇落ちしたりしないのか、不安要素しかありません。
そして、「ファースト」における幻の機体、キケロガを要求したということは、
いよいよ、シャリア・ブル本人がクラバに参加して、2機のガンダムを捕獲するつもりか?
ということで、次回が本当に楽しみです。