今週はバタバタと忙しく、映画館に行けていません。
「キングダム」と「ちいかわ」だけは、来週中に絶対見なければ!

さて、『天幕のジャードゥーガル』ですが、作中では8年の年月が経過し、その間にチンギス・カンが死去、オゴタイがモンゴル帝国の第2代皇帝(カアン)に就任し、シタラはドレゲネと運命的に出会い、新しいキャラも沢山登場・・・・ということで、改めて調べてみました。

まずは、何はともあれ、“蒼き狼”ことチンギス・カンですね。
西域遠征から帰ってきたと思ったら、一言も発しないうちに死亡(1227年)。享年65歳。
アニメではオオカミの斃れる絵で彼の死が比喩されていましたが、顔を見たかった!

天幕のジャードゥーガル

チンギス・カンと正妻ボルテの間に生まれた、ジュチ、チャガタイ、オゴタイ、トルイの4兄弟では、
長男のジュチが、チンギス・カンに先だって、1225年に41歳で亡くなっています。

天幕のジャードゥーガル
年齢は、オゴタイが皇帝に即位した1229年時点での、おおよその年齢。

◆ジュチ家
ジュチの死については、ナレーションすらなく、いつの間にか存在が消されているという雑過ぎる扱いでしたが、チンギス・カンの遺産は、ちゃんとジュチ家にも分配されています。とはいえ、モンゴルでは末子相続が基本。上の兄弟は「のれん分け」よろしく、財産の一部を貰って独立していき、末子が残った全てを引き継ぐシステムです。
このため、チンギス・カンの残した軍隊129,000人は、長男ジュチ、次男チャガタイ、三男オゴタイは各4,000人づつ、庶子や他の親族が合わせて16,000人、残りの101,000人を四男トルイ が受け継ぐことになり、これによって、オゴタイが皇帝となったモンゴル帝国では、皇帝を圧倒する強大な兵力をトルイが有するという、不安定な状況が出現することになりました。

天幕のジャードゥーガル
大カアンの即位式に出席していた、ジュチの息子たち。左が弟のバトゥ(22歳)、右が兄のオルダ。
7年後、彼らは西方に遠征し、ヨーロッパを恐怖のどん底に突き落とすことになります。


◆オゴタイ家
大カアンとなったオゴタイには、作中に登場するだけで、4人の妃がいます。
第一皇后(大カトゥン)のボラクチン、第三妃のキルギスタニ、第四妃のモゲ、そして第六妃のドレゲネ。二と五が欠番になっているのは、子供(男子)を産まなかったからでしょうか?
アニメにはまだ登場してきませんが、ボラクチンにはクチュ、キルギスタニにはコデン、ドレゲネにはグユク(後の第3代皇帝)という男子がいます。この中では、正妃の産んだクチュが皇太子ということになり、オゴタイも彼に期待を寄せていたのですが・・・・。
年齢が近いこともあり、皇位継承レースにおいては、まだ一波乱も二波乱もありそうです。

天幕のジャードゥーガル
オゴタイの后のうち、ボラクチンとモゲは(一説によるとキルギスタニも)、父ジンギス・カンの未亡人を、レヴィレート婚の習慣に則って、息子のオゴタイが娶ったもの。なおコデンには、グユクの弟だという説もあります。

◆トルイ家
ジンギス・カンの末子「炉の主(オッチギン)」という、最有力な立場にありながら、皇帝になれなかったトルイ。しかし彼は、温厚な性格のオゴタイを後継者に指名した父親の遺言を尊重し、兄弟で協力してやっていこうと誓います。
一方、兄弟の結束を危ぶのは、妃のソルコクタニ。そも、彼女がシタラから「原論」の講義を受けたのも、皇后となった自分が、皇子たちに西域の進んだ知識を伝授していこうとの目的があってのことでした。しかし、その思惑が外れた今、彼女は、大カアンとトルイの仲を引き裂く可能性があるとして、チャガタイの動向を探るようシタラに命じますが・・・・

天幕のジャードゥーガル
仲の良いトルイとソルコクタニ夫妻の間には、4人の男児が誕生しています。
即位式に参列していたのは、左から、次男のクビライ(14歳、第5代皇帝)、三男のフレグ(11歳)、長男のモンケ(20歳、第4代皇帝)。画面には登場しませんが、彼らの下に、四男のアリクブケ(10歳)がいます。


◆チャガタイ家
4兄弟の中で、オゴタイと特に仲が良かったのがチャガタイ。
アニメでは、二人が度々、飲食を共にしているように描かれていましたが、こんなことを言うチャガタイを、オゴタイはやさしい性格で、自分の立場をわきまえていると評しています。
「これだけ国が大きくなれば、モンゴルは習慣も信仰も違う者たちの大集団となる。衝突が起きた時、真っ先に犠牲となるのは女や奴隷、弱い人たちだ。でも、チンギス・カンの定めた法が行き渡っていれば、みんなを守ってやれる」と。
法に厳格なチャガタイ。シタラの悪巧みには不利に働きそうですね。

天幕のジャードゥーガル
サラブレッドと比べると、チビ(体高120~140cm)で短足なモウコ馬ですが、絵柄と相まって超カワイイ。

◆ジャダ石
シタラが羊の腸の中から偶然見つけた石は、要は結石なのですが、モンゴルでは「ジャダ石」と呼ばれ、嵐などを呼びおこす呪術に用いられている、と。
ところが、同じ石が、ペルシャでは「ベゾアール石」と呼ばれ、解毒作用があることが知られている――つまり、この石を所有し、かつ科学的に正しい使い方を知っているのは、モンゴルではシタラだけ。となれば、毒と組み合わせることで、いろいろな謀略に利用されそうな予感。

天幕のジャードゥーガル

ソルコクタニの下で、8年もの間、面従腹背の日々を送っていたシタラは、オゴタイが皇帝に即位するや、ソルコクタニから密命を受けてチャガタイに近づこうとしますが、この石がきっかけとなって、ドレゲネと出会うことになります。
煽り文の「復讐の絆で結ばれた二人が、地上最強の帝国に嵐を起こす」ではないですが、モンゴルへの深い恨みを心中に秘めた二人を結び付け、嵐を呼ぶとなれば、呪具としての「ジャダ石」にも、抜群の効力があったと言えそうです。

ところで、アニメ『天幕のジャードゥーガル』は、1クールでどこまで話が進むのでしょうか。
1232年にトルイが死亡する辺り? 死因も気になるし、そろそろ単行本を購入せねばw