2010年09月26日

西表島日記

9629118b.jpg ボクはいつも「自然の中にお邪魔するのだ」という事を強調する。人間の立場から自然を見るのではなく、自分たちも自然の一員であること意識させる。そのことで、客観的に自分と自然環境を見ることができるからだ。
 いつも感心するのは、学生たちは同じ目標で物事をすることで、互いに協力し合い、仲間意識を高まっていく。学生たちは、東京で出発したときと実習を終えて帰るときとでは、あきらかに目の輝きが違う。ボクは、その輝きを見るのが好きだ。その光は一人一人が、もともと持っているもの。西表島の自然の中で磨かれて輝いたものだ。
 今年も無事に終わった。

写真:実習中に出会ったサキシマキノボリトカゲ。

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2010年09月25日

西表島日記

8d64c3f4.jpg プログラムは、天候の急変やさまざまなアクシデントによって、変更せざるえないことがある。「安全」を最優先にする行動なので、目的地まで到達しなかったことは過去にも何度もあった。しかし、目的地に行くことそのものよりも、何かアクシデントがあったときの対処の経験が、学生たちのとって大きな学習となる。それが、今回は悪天候だった。風向きがくるくる変わり、雨が降ってくる方向が一定しない。こういう場合にどう判断したらいいのか、を指導者の行動を見て学んでいく。
 
写真:悪天候で川が増水している。豪雨に襲われると危険だ。

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2010年09月24日

西表島日記

a89472e5.jpg ボクは山のプログラムを担当している。今年は台風の影響でプログラムの変更を余儀なくされた。計画では、奥地の山岳地帯でキャンプをする事になっているのだが、川が増水し危険な状態だったので、目的地でのキャンプを断念した。キャンプは目的地よりもずっと手前で行った。

写真:テントを張る学生たち。

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2010年09月23日

西表島日記

916efb18.jpg 毎年9月に、日本体育大学のキャンプ実習を西表島で行っている。実習そのものは今年で21年目になるが、ボクが講師として参加するようになって20年目になる。
 実習は、山と海のプログラムに分けられ、それぞれの環境がつながっていることを意識しながら自然環境を体感する。山岳地帯のトレッキング、キャンプテクニック、スキューバダイビングなどを学びながら生物多様性や環境問題を考える、素晴らしいプログラムなのだ。

写真:航空機の窓から見たサンゴ礁。移動中の天気は悪くなかったのだが…。

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2010年09月15日

横塚眞己人のロケ日記西表島

bde4347d.jpg果実の撮影をした。受粉に成功すると、まっすぐに伸びていた雌花の茎は螺旋状にゼンマイのようになる。周辺のウミショウブの葉に巻き付き、海底近くで固定される。それがやがて直径3センチくらいの果実へと成長していく。
ウミショウブについては、来春あたりに発表しようと思っている。
ご期待を!

CAP:立派な果実に成長するまで2ヶ月以上かかる
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2010年09月14日

横塚眞己人のロケ日記西表島

2c535ae1.jpg雌花は、潮が引くと花びらが水面で開き、水面を漂う雄花をキャッチする。せっかく集めた雄花も、強風や波で飛ばされてしまうので、また集めなおさなければならなくなる。雄花がスーと移動してきて、雌花は再び雄花をキャッチする。潮が満ちてくると、水面に浮いていた花びらが閉じてくるので、キャッチした雄花は包み込まれていく。

CAP:雌花が雄花をキャッチする。雄花の花粉で受粉される
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2010年09月13日

横塚眞己人のロケ日記西表島

3c250ae2.jpg雄花はウミショウブの根元にあるミョウガのような形をしたものの中に(総包)、たくさん入っている。その中を覗き込むと、白いつぶつぶがたくさん見える。そのすべてが雄花で、気泡に包まれて水面に上昇する。この気泡は、光合成で作られた酸素も混ざっているようだ。

CAP:たくさんの雄花がこの中で育てられた
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2010年09月12日

横塚眞己人のロケ日記西表島

87cf3741.jpgボクがウミショウブの魅力に惹かれたのは、海の中の植物なのに、ちゃんと花を咲かせることで、おまけにその花が可愛らしくユーモラスなことだ。ウミショウブには雄花と雌花があり、雄花は雪だるまのような形をしている。大きさは2ミリほどでとても小さい。その小さな雪だるまが、風に乗って水面をスーと移動する。まるで花一つ一つが、意志を持った生き物のように見える。

CAP:ウミショウブの雄花。とてもキュートだ。
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2010年09月11日

横塚眞己人のロケ日記西表島

43db94d3.jpgウミショウブは、熱帯から亜熱帯に生育しているのだが、日本では西表島や石垣島付近の海域にしか見られない南方系の植物だ。
ウミショウブを研究する研究者の案内で海へ行くと、驚いたことに青いはずの海が白く染まっていた。海に近づいてみると、白いものは、まるで水面に発泡スチロールをくずした粉のようなもので、それをすくってみると、そのすべてがウミショウブの雄花だった。

CAP:発泡スチロールのクズが浮かんでいるようだが、すべてウミショウブの雄花
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2010年09月10日

横塚眞己人のロケ日記西表島

2d7b4602.jpgここのところ、ウミショウブの撮影で西表島に通っている。ウミショウブは、海草の一種なのだが、カイソウではなくウミクサと読む。ちなみに、コンブやワカメは海藻になる。ウミクサは陸上の植物のように花を咲かせる被子植物だ。
海中の植物であるウミショウブが、花を咲かせ、果実を実らせ、種を作るところがとてもおもしろく、はまり込んでしまった。
撮影のきっかけは、JTA(日本トランスオーシャン航空)の機内誌「Coralway」の企画ミーティングからだった。2010年に西表島の特集にウミショウブをすることが決まり、撮影は2009年の8月から開始したが、記事が掲載された後も撮影を続けている。


CAP:Coralway若夏号の表紙2010年の5〜6月に刊行

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