2007年04月

2007年04月12日

パプアニューギニア編 PART2 第16話

110e3290.JPGアカカザリフウチョウのディスプレイ。宙づり状態での撮影だったので、股が痛くなった。

 ポイントにつき、すぐにクライミングをした。ハーネスが股に食い込んで痛い。05:40あたりはまだ薄暗いが、アカカザリフウチョウが鳴き始めた。いつの間にかすぐ近くまで来ている。まだこの時間では写真は撮れない。早く明るくなってくれと願った。しばらく樹上でつる下がって待ったが、なかなかフウチョウが姿を見せてくれない。というより、正確には、もう来ているのだが木の天辺に集まっていて、下に降りてきてくれないのだ。どうやら嫌われたようだ。ハーネスの位置が微妙に悪いのか股が痛いので、どうしても体を動かしてしまう。一番動いてはいけない状況の中で、動かしてしまったのが原因なのかもしれない。とにかく来てくれないというのを事実として突きつけられた。だとしたら、今日は間違いなく1チャンスもないことになる。時間だけが、むなしくすぎていった。
 7:30頃、雲の切れ目から突然太陽の光が差し込んだ。いい光だ。こんな状況で来てくれるとほんとにうれしいのだがと願っていると、何を思ったか、上にいた雄が降りてきた。そして、ディスプレイをしてくれた。ワンチャンスだった。シャッターを切れるだけ切った。しかし、野生動物の待ち方は、本当に難しい。今まで何度も失敗しているはずなのに、まだ失敗を繰り返している。写真を撮るには撮ったが、決して成功とはいえないものだった。

2007年04月05日

パプアニューギニア編 PART2 第15話

0f0f2ac5.JPGバリラタまでの道のりで、街を抜けると湿地帯が広がっている。

ポートモレスビーに戻ってきたということは、本来ここで旅も終わりで、ここから帰国というのが一般的なパターンだが、クムルでの敗北でどうにも腹の虫が治まらなかったので、「ここはしつこく、とにかくしつこく」をモットーに今度は同じゴクラクチョウでもアカカザリフウチョウに挑戦することにした。
 気合いを込めて3:30に起床。アカカザリフウチョウの撮影のために、バリラタナショナルパークへむかう。出発は4:00。バリラタまで1時間かかるので、どうしても朝早くなってしまう。ドライバーがセキュリティ会社に車に備え付けられた無線をとばすが、応答がない。何かあったときのための無線なのだが、セキュリティ会社の怠慢だ。おそらく眠っているのだろう。彼の顔がみるみる不安に満ちてきた。ポートモレスビーの治安は悪く、地元である彼はそれを承知している。こんな時間だから、街を走るのを恐れているのだ。おまけに、運転席のロックができないと騒いでいる。このままだと、外からドアを開けられると、半ばパニックになって車を飛ばし出した。メンテナンスの行き届いていない穴ぼこだらけのアスファルト道路を滅茶苦茶にとばすものだから、たまったものじゃない。途中雨が降ってきた。とはいえ霧のような雨にも関わらす、ワイパーを全開にビュンビュン回している。顔の表情がこわばり、目が血走っている。どう考えてもパニックだ。このままでは危ないと思い、ドアロックのスイッチを手で押してみろと一言いったら、ドアがロックされた。その瞬間から彼は恐怖から解放されたようで、「パプアニューギニアン イズ ノットクレーバー」などと独り言を言い、落ち着きを取り戻した。とはいえ、彼のパニックのお陰でいつもなら1時間の道のりが、40分になった。
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