社労士 油原信makoto yuharaの情報発信

東京都社会保険労務士会練馬支部所属。練馬区在住。えがお社労士オフィス代表と中小企業を労務サービスでサポート。日々、社労士に関わる情報を発信して参ります。

2014年02月

第6章 就業規則をめぐる法律知識

の続編です。


8.就業規則は雇用形態別等に複数作成してよい~労働契約内容の多様化に対応


労使トラブルを未然に防ぐためにも、雇用形態によって複数の就業規則を作成することが必要です。


例:事務職用就業規則、作業職用就業規則、社員就業規則、パートタイマー就業規則など


そして、これら複数の就業規則を合体したものが、事業場の就業規則となるので、それぞれの就業規則につき、全労働者の過半数代表者の意見聴取が必要となる。


9.パートタイマーの就業規則をめぐって


①パート、嘱託用の就業規則を別に作らなければ違法か?


→パートも含めて常時10名以上の労働者を使用する使用者は、就業規則作成・届出の義務があり、当該パートに対して正社員の就業規則を適用しないのであれば、別に「パートタイマー就業規則」を作成、届出しないと法律(労働基準法)違反となる。


②パート用の就業規則がないと正社員の就業規則が準用か?


→正社員の就業規則を準用するとなると、パートとの労働契約より条件がよい正社員の就業規則まで条件まで引き上げなけらばならないこととなるので、使用者とパートとの間で労使トラブルが発生する危険がある。


→よって①で述べたように、トラブルを未然に防ぐためにもパートタイマーの就業規則を別に作成する必要がある。


③パートタイマーの就業規則はパートタイマーの意見のみ聴けばよいか?


→パートタイマーの意見のみではダメ。全労働者の過半数代表者の意見を聴く必要がある。



第6章 就業規則をめぐる法律知識

の続編です。

4.就業規則の制定・変更権限を有するのは誰か

→使用者

5.就業規則と労働基準法の定め

就業規則:労働基準法89条に基づく作成・変更・届出義務

・労働基準法上の効力→最低労働条件基準→作成義務違反には刑事罰則の適用

・労働契約法上の効力→労働契約の内容→民事上の権利義務の形成

就業規則は

①絶対的必要記載事項
a.始業・終業時刻、休憩、休日、休暇など
b.賃金
c.退職に関する事項(解雇含む)

②相対的必要記載事項(定めた場合には必ず記載する)
a.退職手当
b.臨時の賃金、賞与など
など

③任意的必要記載事項

からなる。

6.就業規則と労働契約・労働協約・法令との関係

→ 法令>労働協約>就業規則>労働契約

の順で優先される。

7.就業規則の作成・変更手続きはどうなっているのか

常時10人以上の労働者を使用する使用者に作成義務、その手続きとしては過半数組合に提示し、意見書を添付して所轄労働基準監督署長へ届出る。変更も同じ。

そして、届出た就業規則は、労働者へ周知しなければならない。

その方法は以下の3つのいずれかにて

①常時見やすい場所に掲示
②書面を労働者へ交付
③磁気テープ・磁気ディスク、パソコン等により、常時内容を確認できるように機器を設置する


第6章 就業規則をめぐる法律知識

いよいよ就業規則です。私の力をいれる分野ですので、気合いをいれてやっていきたいと思います。

1.就業規則とは:

→「就業規則とは、各事業場において労働者が守らなければならない就業上の規律と職場秩序および労働条件についての具体的内容を定め、これを明文化して、労働者に周知し、かつ、事業場に備え付けているものをいう。」

そして、最も基本的な内容で、このブログでも前にお伝えしておりますが、

→「常時10名以上の労働者を使用する使用者は、就業規則を作成・変更した場合には、所轄の労働基準監督署長に届出なければならない。」(労働基準法に定め、違反には罰則規定あり)

2.労働契約法上の就業規則の効力

従来の労働者及び使用者の権利義務に関する判例法理をルール化する目的で、平成20年3月に労働契約法が施行された。

3.業務命令権と就業規則の効力

労働契約が、使用者と労働者の双務的契約であり、労働者は使用者の指揮命令に従い、労働を提供し、その対価として賃金をもらう。その意味において、業務命令権は使用者にとって労働者を労働契約に基づいて行われる。その労働契約の詳細の内容は、合理的な就業規則であれば、就業規則によるものとすることができる。

第5章 労働慣行をめぐる法律知識

今日から新しい章に入ります。

1.労働慣行の定義

労働慣行とは、社会生活上、反復して行われ、ある程度まで人を規律するようになった一つの社会規範といえるが、大きく分けて「慣習法」と「事実たる慣習」の2つに分けられる。「事実たる慣習」は「慣習法」にまでは至っていない状態である。

「慣習法」は法的には「法の適用に関する通則法」3条で認められている。
一方の「事実たる慣習」は民法92条でその効力が認められている。

我が国の労働関係では、「慣習法」は該当しないので、「事実たる慣習」となる労働慣行が問題となる。

判例によれば「労使慣行が事実たる慣習として成立するためには、その慣行が相当期間、相当多回数にわたり広く反復継続し、かつ右慣行についての使用者の規範意識が明確であることが要求されるものといわなければならない。」とされている。

2.強行法規と労働慣行の関係

→強行法規が優先する。

3.労働慣行の法的効力

①民法92条の規定により、労働慣行で特別の取り決めがある場合は、契約はその慣習に従うとある。

②労働契約法の内容は、労働慣行に優先するので、労働契約法の反する労働慣行は認められない。

ただし、就業規則の空白部分にあたる労働慣行は、就業規則として規定すべき義務となる。

4.労働慣行と就業規則との関係

→就業規則に反する労働慣行は認められない。

5.労働慣行の是正、変更の方法

以下の5つが挙げられます。

①明白な形での就業規則の改正による改廃
②明示の意思表示による改廃
③異なる慣行の成立による改廃
④労働者の黙示の意思表示による改廃
⑤労使合意による改廃

第4章 職場生活の基礎的法律関係をめぐる知識

の続きです。

1.守秘義務

①企業秘密・個人情報の漏洩禁止
→個人情報保護法が基準となっている。

②内部告発と公益通報者保護法

2.兼業禁止義務

3.協力義務

4.従業員と組合員の二面性

5.企業の「経営権」と職制の分担行使

などの項目がありますが、読んで字のごとくなので、特段の解説は省きます。

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