社労士 油原信makoto yuharaの情報発信

東京都社会保険労務士会練馬支部所属。練馬区在住。えがお社労士オフィス代表と中小企業を労務サービスでサポート。日々、社労士に関わる情報を発信して参ります。

2014年03月

第13章 休暇をめぐる法律知識

「トップ・ミドルのための採用から退職までの法律知識」を基本テキストとしたポイント解説をしていきます。
今日も13章の続きです。

13.当日の電話による年休請求の取扱い

→本来は事後請求となるので、当該年休の事後振替を認めるかは使用者の自由である。
トラブルを避けるために就業規則で定める必要がある。

14.欠勤・遅刻・病休等への後日の年休振替えは適法か
→上記内容を後日年休に振り替えるのは、年休制度の目的としてはそぐわないが、違法ではない。
労働者の当然の権利ではなく、事後充当を認めるかは使用者の自由である。
病気欠勤の年休への振替等が制度化されている事業場では、その旨就業規則に定める。

15.年休日の賃金の算定は
以下の3つのいずれかにより算定する
①平均賃金
②所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金
③健保法第3条の標準報酬日額

16.年休の買上げは適法か
→買上げの予約は労基法39条違反であり、違法である。
しかし、2年の時効により消滅する年休分や退職者の未使用年休の買上げは違法ではない。

17.「時季変更権」の行使と「時季変更の申込み」のちがい
①時季変更権の行使事由は
→事業の正常は運営を妨げる場合にのみ、その行使を正当と認めている(判例より)。
単なる繁忙等によるものは含まれず、使用者は労働者が指定した時季に休暇を取れるように配慮することが要請されている。
長期休暇については、使用者の事前調整を認めている。

②使用者の時季変更の申込みとは~同意変更
→正式な時季変更権の行使ではなく、希望として使用者が変更を申込み、労働者が同意する場合。労働者が応じなければ当該指定日に年休を与えなければならない。

③会社の時季変更権はいつまで行使できるか
→年休の前日の勤務終了時刻まで

今日はここまで。次回予告以下の通りです。

18.計画年休協定の有効活用~いわゆるコンプライアンス休暇にも
①計画年休制度とは
②計画年休協定の内容は
③計画年休日を時季変更できるか
④斉一年休制の協定と年休のない労働者の取扱い


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第13章 休暇をめぐる法律知識

「トップ・ミドルのための採用から退職までの法律知識」を基本テキストとしたポイント解説をしていきます。
今日は13章の続きです。

6.労働日数の少ない労働者の年休の比例付与~パートの年休の取扱い

→1週4日または年216日以下の労働日数であって、週30時間未満の所定労働時間の短時間労働者は年休が比例付与される。
逆に1週5日または年217日以上または1週30時間以上の短時間労働者は通常の労働者と同じ日数の年休が付与される。

7.雇用期間の定めと年休発生要件の「継続勤務」とは~中断と継続
①雇用期間の定めと継続勤務
→有期雇用契約者、定年退職後の継続勤務者等でも実質的に労働関係が継続している限り勤務年数を通算する。

②パート雇用契約の中断期間をめぐって
→厳格に何日以上の中断があると継続雇用としないという取り決めがあるわけではない。実態に即して判断すべきものである。

8.パートの雇用期間の更新のなかった場合と残年休
→原則からいうと、使用者は当該パートに対して残年休を賃金に替えて支払う義務はない。

9.年休は本人が会社に届け出るだけで成立するか
→届け出るだけで成立はするが、使用者に時季変更権が認められているので使用者が時季変更権を行使しなかった場合に最終的に成立することとなる。

10.時間単位年休制度の新設をめぐる問題
①労使協定による時間単位年休体制の新設
→平成22年4月1日施行の改正労基法において時間単位年休制度が新設された。
(ただし、労使協定の締結が必要、労基署長への届出義務はない)

②時間単位年休の導入要件~労使協定の締結
以下の4つの項目を定める
(1)時間単位年休の対象労働者の範囲
(2)時間単位年休の日数(5日以内)
(3)時間単位年休の1日の時間数
(4)1時間単位以外を単位とする場合の時間数

③年休管理カード上の取扱い~時間単位と日単位年休の管理

11.時間単位年休と半日単位年休との関係
→半日単位年休は1日単位の年休の任意規定であるので、時間単位年休と合わせてとることは出来ない。
例:「半日年休+1時間の時間単位年休」ではなく、この場合は1時間単位x5時間の年休の取得となる。

12.半日単位年休の取得をめぐる問題は
→通念的な取扱いとして、午前半日年休=始業開始から昼食休憩まで、午後半日年休=昼食休憩後から終業時刻までと解される。


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第13章 休暇をめぐる法律知識

「トップ・ミドルのための採用から退職までの法律知識」を基本テキストとしたポイント解説をしていきます。
今日から新しい章に入ります。

1.休暇の原則

→休暇とは:労働義務のある労働日について労働者が使用者から就労義務の免除を得た日

2.法定有給休暇と会社休暇のちがい
→法定休暇とは:法律の定めによるもの(例:年次有給休暇、産前・産後休暇、生理休暇など)
会社休暇とは:就業規則等の定めに基づいて労使間で設定した任意のもの(例:慶弔休暇など)
※取扱いに違いがあるので、区別して理解する必要がある。

3.年次有給休暇の発生要件は
①入社後最初の年休発生要件
→原則:6カ月間継続勤務及びその間の全労働日の8割以上出勤を要件とする。

②勤続による年休日数の加算
→6カ月継続勤務で要件を満たした場合、6カ月を経過した日から10日の年休付与
2年目は1年を継続勤務するごとに1労働日加算、上限20日まで。

4.年休計算の基準日の統一方式
①斉一的取扱い
→全労働者につき一律の基準日を定めて年休を与える取扱い
②分割付与
→初年度において法定の年休の付与日数を一括して与えるのではなく、その日数の一部を基準日以前に付与すること

5.変形制、交代制等の場合の「1労働日」の年休とは
→労働日は原則として暦日計算による。
よって1勤務16時間隔日勤務で2暦日にわたる場合は1勤務の休暇は2労働日の年休となる。
ただし、8時間3交代制勤務の2暦日にまたがる交代勤務などは不合理を避けるため1勤務の休暇は1労働日の年休となる。


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第12章 長時間労働の加算割増賃金と過重労働対策の法律知識


「トップ・ミドルのための採用から退職までの法律知識」を基本テキストとしたポイント解説をしていきます。
引き続き第12章の続きです。

昨日予告しました以下の項からです。

12.過重労働による健康障害防止総合対策

①いわゆる過労死防止への労働時間対策
以下の4つ
(1)時間外・休日労働の削減
(2)年次有給休暇の取得促進
(3)労働時間等の設定の改善
(4)労働者の健康管理の徹底

②医師の面接指導制度の法制化
→対象者:1ケ月の時間外労働が100時間を超えかつ疲労の蓄積が認められるものが、申し出た場合
→医師による面接指導を行わなければならない。
→事業主は必要な措置について、医師の意見を聴かなければならない。必要があると認める時は、措置を実施し、記録を5年間保管。

③医師面接指導制と使用者の安全配慮義務

13.労働時間等設定改善法とは
→事業主は労働時間等設定改善委員会を設けて時間外労働の削減等体制整備につとめることとする。
ここでいう「労働時間等」とは、労働時間、休日、年休その他の休暇を指す。
また、労使協定でその旨締結することにより、労働時間等設定改善委員会に替えて衛生委員会にその役割を担わせることができる。


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第12章 長時間労働の加算割増賃金と過重労働対策の法律知識


「トップ・ミドルのための採用から退職までの法律知識」を基本テキストとしたポイント解説をしていきます。
引き続き第12章の続きです。

10.代替休暇と代休の組み合せ取得は~時間代休制の場合

①代休と時間代休制とは
→時間代休制:通常の代休は1日単位であるが、これを時間単位で与える制度

②時間代休設定による代替休暇との組み合せ
→筆者の考えでは、今回の労基法改正で時間代休制の考え方が認められるとの立場であり、時間代休制と今回法改正の代替休暇を組み合せて1日のお休み(例:時間代休6時間+代替休暇2時間分=8時間)にできる
(ただし、労使協定で同内容を可能とする旨締結する必要あり)

11.加算割増率の中小企業事業主への適用猶予について
①中小企業事業主に対する加算割増率の適用猶予
→中小企業事業主は今回の労基法改正の対象から除外される

②適用猶予される中小企業事業主の範囲は
→適用事業場ではなく企業単位
・小売業:  資本金5,000万円以下 または 常時使用する労働者50人以下
・サービス業: 〃 5,000万円以下  または   〃         100人以下
・卸売業:    〃 1億円以下     または    〃         100人以下
・そのほか:   〃 3億円以下     または    〃         300人以下

③出向労働者や派遣労働者への猶予規定の適用は
→在籍出向者の今回の労基法改正の運用に関しては、出向元、出向先とで賃金の支払いのついて協議の上取り扱う必要がある。
→派遣労働者への適用については、派遣先の事業に基づいて、企業の規模を判断し、今回の労基法改正内容が適用されるか除外されるかを判断することになる。

次回予告以下の項からやります。

12.過重労働による健康障害防止総合対策

①いわゆる過労死防止への労働時間対策
②医師の面接指導制度の法制化
③医師面接指導制と使用者の安全配慮義務


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