10月27日に、中央労働委員会主催の水町勇一郎氏の講演に参加してきたことは、10月28日、29日のブログにも書きました。
今日は、その講演の振り返り第2弾です。
テーマは、
「働き方改革の今後の課題について
~同一労働同一賃金の実現と長時間労働是正への道筋~」
講演で使われた資料はおおきくは以下の2つ。
1.同一労働同一賃金ガイドライン案【H28.12.20】
2.働き方改革実行計画【H29.3.28:働き方改革実現会議が決定】
「同一労働同一賃金」の議論は、今後の同ガイドラインを参考にしながら、いろいろな議論がなされていくことになるだろう。
ポイントは、正社員にはある賞与が、パートタイマーには全くないといったことが、許されなくなり、会社への貢献度に比例して、相当程度の賞与をパートにも払わないと、不合理な差と認められ、改善が求められるという点である。
よって、短時間勤務であって、同一労働であり、貢献度が同じであれば、正社員の8時間に対する短時間労働時間の割合分の賞与支給が求められるということになる。
今までの、日本の労働市場における非正規労働者は、人件費の抑制を目的にその割合が増えてきた状況を鑑みると、この「同一労働同一賃金」のガイドライン案をすぐに実行するのは、難しい企業が多く存在するのも事実である。
職務が同じなら、正社員と有期雇用社員とが同じ賃金テーブルで運用されるべきという点も、現実には正社員が月給制、有期雇用社員が時給制を取っている企業が多いことを前提に考えると、こちらもかなりハードルが高いと言わざるを得ないだろう。
そうは言っても、今後の方向性は、正社員と有期雇用社員の不合理な賃金格差を是正することを前提に法改正が行われることになるだろう。
具体的には、パートタイム労働法、労働契約法、労働者派遣法の改正が、予定されている。
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