山下達郎「大瀧さんは、岡林さんと一緒に何十本かやった訳でしょ? はっぴいえんど。あれどう思いました?」

大瀧詠一「うーん、なんなのかなあって思ってたんだけどね?(笑)」

山下「そういう洋楽的センスとかは、全然感じなかった?」

大瀧「面白い人だったんだよね。で、最後なんかは「家は出たけれど」っていう、クレイジーのようなコミックソングが、「くたばれ!無責任」みたいな感じのね、自己否定みたいなのもあったりして、面白い人だったんだけれども、やっぱり無理してるんじゃないかなって思ってたなあ。それはだから、常に無理は良くないよと(笑)時代と」

山下「共振しちゃったら」

大瀧「そうそう、無理する時期とか、若い時とか無理したいっていう時は当然あるわけよ。あるのは分かってるんだけどさ。延々続けると、やっぱり副作用が出てるんだよ。どっかね。だから、岡林さんは今エンヤトットの世界に戻ってるというのは、当然の帰結だと考えてるんだよ」

山下「確かに」

大瀧「うん、あの時からずっとそう思ってて。だから、あの人の「友よ」にしろ、チューリップのあれにしろ、前からエンヤトットだったんだと思うよ」

山下「ボクも(そう思う)」

大瀧「あれ全然別のものじゃないんだよ。ただ、自分の中では違うと、「いやいやね」って」

山下「でも、エレクトリック幻想っていうのもあってね」

大瀧「あったんだよね。まあ、もちろん彼は今それをわかってて、それやってると思うんだけど。そう思ったんだ。で、我々はですね、無理はなかったんだよ。ただ日本語のあの当時の歌としては変な歌だったんだよ」

山下「確かに、内容はね……(二人で)ふふふ」

「山下達郎サンデーソングブック」1999年1月17日放送分より