どうも、駄文生成装置ことアヘバス管理人です。

昔のポストを見返すと寒すぎて死にたくなってきますね。

今回もCueうちでモゴモゴしていた昔の自分とサヨナラするためにCue打ちTips記事。

前回はHot Cueで今回はMemory Cueです。
1 Memory Cueとは


前回記事で紹介したHot Cueとちょっと違うMemory Cueについて解説していきます。

Memory Cueとは最大10個まで設定ができるCueになっています。


HOT Cueと違う点は、

・Memory Cueをロードすると、楽曲は必ずストップする。

・設定の仕方がHOT Cueと異なる。(詳細は後述)

・必ず時系列順に並ぶ(スタート地点から30秒、1分、1分30秒と3つのMemory Cueが存在したとして、Memory Cueは設定順がバラバラでも時間が0秒に近い順番に並ぶ)

無題1


と、Hot Cueに慣れ親しんだSeratoユーザーからすると若干癖があるように感じます。

しかし、この2種類のCueを使い分けることで、Cueを打つ意義で紹介したように楽曲展開への理解が深まる為かなりDJが上手になります。


2 Memory Cueの設定方法


1 Exportmodeで起動。

クリックしてただけで打てるHot Cueと違ってMemory CueはExportモードを起動し、任意の地点でCueを設定します。

無題4



この時にMemoryボタンを押すと、Memory Cueの設定ができます。

無題5




3 楽曲の進行とGRIDについて

Memory Cue の設定例を紹介する前に楽曲の進行とGRIDについてのお話。

GRID調整の記事の際にも解説しましたが、キックが4つ集まると1小節になります。

まっとうなクラブミュージックの場合は8小節毎に何かしらのリズム展開が設けられています。

兎にも角にも、8小節ごとにボーカルやメロディやビートの差し引きが発生すると考えられると言う基本をまずは抑えて下さい。

小節の意味がわからない?

わからなかったら1,2,3,4,2,2,3,4とカウントして8,2,3,4まで来たら次の小節は何かしらの変化があるはず。

その変化に合わせてMemory Cueを設定してBPMを揃えていけば、Memory Cueの位置関係に合わせてEQやフェーダーを操作して再生している楽曲を別の楽曲に変えることができるわけです。

無題



なお、Rekordboxではスタート地点のBarを1と数えます。

本来的には0カウントの箇所で小節をカウントしているので何かしらのCueを付ける場合には小節数のカウントが8の倍数+1となっている場合が多いです。

例外はもちろんあるのであくまで目安ですが、これらの情報を手がかりにしてMemory Cueをつけていきましょう。



4 Memory Cueの設定例


前回のHot Cue記事同様、少年ハートを使って優先順位の高い順にMemory Cueをつけていきます。

1 前奏、間奏のスタートとエンドに8の倍数で打っておく
2 原曲なら1番のサビも目印を入れておく
3 イントロの尺が永いものやMemory Cue自体が余る場合、色設定を変更して各ミックスポイントの半分でMemory Cueをつける


1 前奏、間奏のスタートとエンドに8の倍数で打っておく。

無題1

画像の赤いマークがMemory Cueです。



前段でも少しお話しましたが、楽曲は8小節ないし16小節で進行していくことが大半です。

なお、例外的に速い曲もあるので全部に当てはまるわけではないですが、イントロのはじめと終わりにマークをつくと大体8になります。

まずは8になるポイントを抑えて、Memory Cueを打っていきましょう。

イントロが終われば、サビ終わり後の間奏とアウトロもどんどん打っていきます。




ちなみに例外の代表選手その1

おおきく振りかぶって op ドラマチック
 

Base Ball Baerのさわやかなサマーチューン。

前奏8小節に対して間奏4小節。ロックは時々こういうものがありますな。

私個人としては非常に好きなギターリフですが、間延びせずに聞かせる工夫なのか、ロックアニソンよりも急ぎめで悠々とつなぐ必要があるわけです。

8の倍数としたのはあくまで目安なので、ご自身で把握できるならそれこそ何でもオッケーだと思います。

ここで大事なのはMemory Cueをどのように打つか考えること、それがミックスの経験値になり、最終的に理屈が感覚としてわかるようになればいいわけです。



2 原曲ならサビにもMemory Cueをつけておく

無題2


Low EQの入れ替えをちょっとずつ挟むことでカットインとはまた違った緩急の付け方ができます。

前述したドラマチックのように間奏の小節数が非常に少ない曲も存在するので、そういった曲には優先的につけておくべきでしょう。

ただ、ラップや歌っている時にミックスすることを敬遠するお客さん/DJはいるので使い所は慎重に。




3 イントロの尺が永いものやMemory Cue自体が余る場合、色設定を変更して各ミックスポイントの半分でMemory Cueをつける

無題3

青色に変更したMemory Cueが半分のポイント


友達のシカのDJ曰く、べろべろに酔っ払ってると再生ボタンをスカるらしいです。




そんなわけないやんと思ってべろべろに酔っ払ってDJしたらスカりました。

でも、MemoryCueを設定していれば大丈夫。次のMemoryCueをロードして4小節送らせてから落ち着いてボタンを押せばいいわけですから。





7 Cue処理の難しいアニソン原曲とDJ

さて、全2回に渡ってHot CueとMemory Cueの設定方法と打ち方についてレクチャーしていきましたが、あくまでもこれらはDJをやりやすくする為につけるものであって、Cueを完璧に打つことがDJのゴールではないことを改めて知っていただきたいと思います。


という事で、Cueポイントの設定が難しそうな楽曲を思いつく限り難しいものを紹介していきます。




まもって守護月天 op 「さぁ」
 

説明不要のドアンセムですが、ソフトの力を使っても難しいつなぎを強いられる印象。

こちらは先ほど紹介したドラマチックよりも、スピード感重視。前奏8小節、間奏はファンキーなワウギターと16分で刻むスラップベースが1小節と3拍で椎名慶治が歌い始める。

ループを使ってショートミックスするにも間延び感が強くなりがち、間奏はスラップと低音のパワーも強いので、端的に言って混ざりにくい。

かと言ってHot Cueでジャンプさせて二番終わりの間奏に飛ばそうとすると、伸びるロングトーンがミックスポイントにかかってくる。

アンセムなので、雑なミックスで殺すわけにはいかないが、活かそうとするにはあまりにも高い壁。
アニソン原曲の繋ぎの難しさがぐぐぐっと詰まった楽曲です。



カウボーイビバップ BGM「piano black」
 

3拍子で進行していくのでCueをいくらつけても多分通常通りミックスは難しいです。

アニメ作品でスウィング調の曲が全体的に少ないのも鬼門。



変拍子といえば他には

絶園のテンペスト op 「sprit inspiration」



Nothing's Carved In Stoneの超かっこいいロックソング。3/4拍子でドラムとバッキング。オリエンタルなギターソロと重めのバッキング、そしてみんな大好きひなっちの歌うように自由なベース。

多分理屈こねてたら一生使えない。


働きマン op 「シャングリラ」



チャットモンチーを一躍スターダムに押し上げたパワーポップ。

ベースはオクターブ奏法、ギターも難しいコードもないことからコピバン入門の登竜門の曲ですが、ドラムが裏打ちでサビ終わりのドラムフィルは変拍子なので注意が必要かも?



NARUTO ED 「青春狂騒曲」


この世代のジャンプ漫画のアニメはタイアップにサンボマスターが使われているので、避けては通れないのではないんでしょうか?と勝手に思っています。


前半にキックやスネアなどのビートカウントのない楽曲はまず、解析の時点でブレるので、GRID調整をしてからCue打ちに入りますがそれにしても流石、山口隆。

めーーーーーーーっちゃ語る。

めーーーーーーーっちゃ吠える。

1番から2番ほとんどずーっと歌いっぱなしですからね。ギターソロで少し休憩して語り始めてまた歌いますからね。まるで繋ぎどころがない。


こんな感じで世の中にはCueを打っても無駄な名曲が死ぬほどあります。

繰り返しになりますが、全ての楽曲にCueを打たなければならないわけではありません。ミックスでの対応が難しいなら、カットインやMCを挟む、最後に回すと言うのも1つの手法です。


Cueを打ったからと言って誰かが褒めてくれるわけでもなし、ましてや無理矢理繋いだからといってお客さん全員が喜ぶわけでも無いので、本質を見失わないように楽しくそして長く続けていきましょう。






余談


・Memory Cueの手打ちが面倒くさい、探してもよくわかんない時は楽曲解析のフレーズ解析を使う。

楽曲解析時にPhraseにチェックを入れると楽曲のどこからどこまでがどの要素といったことを解析してくれます。

どうしてもMemory Cueのポイントがわからない場合は使ってみるのもアリかもです。

私は今更15000曲を解析してもなぁって感じなので着手してないのですが…。






まとめ


全2回の記事の総まとめ

・CDJ-2000系に合わせてHot Cueを打たなければならない以上Memory Cueの活用は必要不可欠

・旧2000系はHOT CueをA、B、Cの3つまでしか使用することができないし、表示もされない。

・Memory Cueであれば、下位機種でも読み込みができる事を利用して、満遍なく全てのCDJで同じようなプレイ感を得るためにHot CueとMemory Cueをうまく共存させておくとCDJの機種が変わっても、DJが上手にできる

・仮に事前に設定したCueポイントが利用できなくても、数をこなせばある程度ショートミックスの勘所が分かってくる


Memory Cue記事のまとめ

・CDJっぽいマークのCueをセットした上でメニューのMemoryボタンを押すことでMemory Cueをセットできる。

・Memory Cueはイントロやアウトロや間奏といったボーカルがない部分の8カウントの頭とお尻に打つ

・原曲DJは1番サビにもセットしておくと何かと便利

・逆に尺が長いハウスなどのDJはミックスポイントの半分にMemory Cue入れておくと便利

・Cueつけても無駄な曲はある。コツコツつけることも大事だけど、ミックス技術それ自体の工夫も大事