モルト侍

池袋のショット・バー、ジェイズバーのバーテンダーが、大好きなシングル・モルトを斬る。

2011年03月

ロッホサイド 1981 29Yo / SMS チール・ナン・ノック

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このロッホサイドを飲みながら、かつての優等生のことを思い出した。彼は勉強のできる努力家だった。魅力的なはにかんだ笑顔を思い出す。気配りの利いた態度でみんなの話に参加し、気の利いた台詞のひとつやふたつ言えるような、コミュニケーション能力の高さを見せるところもあったのを思い出す。さてさて、残念なのは僕があまり彼のことを好きではなかったことだ。

誠実な人柄だったことを思い出す。正直で嘘が付けない彼を少しの悪意を持ってからかった、あの夏の日のことを思い出す。彼が僕を責めることはなかったが、恐らく僕は彼を傷付けたことだろう。彼が良いヤツだったということだ。

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嫉妬というのは惨めな感情だ。この歳になれば、僕が彼にヤキモチを焼いていたことを、素直に認めることができるけれど。若さは十分に恥ずかしく、取り返しが付かない程ではないにしろ愚かだ。加齢が無駄を削ぎ落としてくれることがあるのは事実だが、それは必ずしも円熟と同じではない。このロッホサイドは昔の誰かを思い出させ、その誰かは僕にいくつかのシーンを振り返らせる。

当時の僕は、腕の中にいくつもの不安を抱えて右往左往していたのだろう。今思えば、空回りの毎日ということだ。そんな僕に比べたら、彼は上出来で毎日をうまくやっている様子に見えたのは確かだった。そんな僕らにいくつかの関わり合いがあったことは奇跡だっただろうか?あるいは必然だったろうか?僕には彼が十分に魅力的に思えたけれど、その彼を上手に認めることができなかったのだろう。

「道から外れることができないんだ」。何かの拍子に彼がそんなことを言っていたのを覚えている。僕は「お前が羨ましいよ」とも言われ、「何も知らないくせに」と少し腹を立てたのを覚えている。僕が嫉妬した優等生にも少なからず苦しみはあったということだ。

IMG_1168_1下地に麦芽糖の香り。甘いオイル。爽やかさを演出する微かなミントとシトラス系フルーツ。口に含んで心地よい苦味。べっ甲飴。微かな香ばしさ。甘味と重なり上顎に広がる。落ち着いて上質。慌てることなく堂々とした佇まい。潔いフィニッシュ。

雨降りの夜に足元を見詰めてはいけない。
夜空を見上げて星降る夜を思い出そう。

よろしくお願いします。

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ハイランド・パーク 1977 33Yo / TWA ザ・パーフェクト・ドラム

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ゆうべは色の付いた夢を見た話をしていた。その夢がとても鮮やかだった記憶はあるのだが、目が醒めて思い出した夢を追体験しても、そこには色彩の記憶の欠片もない。僕が時々色付きの夢を見たことがあるように思うのは、そのこと自体が勘違いなのだろうか?本当は夢も記憶もモノクローム。その絵に色を塗りたいと思うのは単なる願望。そういうことだろうか?

かつて色鮮やかに感じられたものが、今はもう色褪せて思えてしまうことがある。いくつかのウイスキーや何冊かの小説、あるいは何人かの女の子など。褪せてしまったそれらの色は、また再び蘇ることがあるのだろうか。それらに再び色彩を与えるのが自分の力であるなら、そのことを嘆くのは愚かだ。

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色彩を取り戻すために、いくつかのことを思い出す必要がありそうだ。かつて、自分の中にあったワクワクするような気持ち。今は失ってしまったドキドキするような思い。「センス・オブ・ワンダー」とその周辺のいくつかのこと。そう、本当に知りたいのは簡単で大切なこと。

こういうハイランド・パークを飲んでいると、本当に知りたいことを思い出せそうな気がする。色鮮やかで色彩感覚に優れたウイスキーだ。鼻孔の奥で色彩が弾ける。弾けた色彩の粒がいくつかの僕の記憶を刺激する。今はモノクロームに思えるいくつかのことに、かつて確実に色彩が存在したことを思い出す。


IMG_1214_1若さは輝きを発するが、それは必ずしも美しさと同じではない。
若さは勢いを持っているが、それはもちろん洗練と同じではない。
加齢によって何かを身に付けるのではなく、
むしろ削ぎ落とされるものによって、
ウイスキーもまた美しくなることがある。

いくつかの雨上がりの夜空を見上げたら、ほどなく春はやって来る。
花見の話をする季節がまたやって来た。

美しいハチミツ。その奥からゴージャスな花の香り。桃の皮、あるいはいくつかの果実の表皮の香り。少しづつバニラ。甘く伸びが良く華やかで、嫌味なところをほとんど感じない。口に含んで勢い良く弾ける。うっすらとシトラス系フルーティ。焚火の煙のような苦さ。穀物の甘み。とても躍動的でありながら見事なまでにすべてがバランスを保ち調和している。

よろしくお願いします。

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仙台宮城峡 20Yo 樽番号:92382 / ニッカ 蒸留所限定

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こちらは「プロジェクト・エンジェル・シェア」のためのウイスキー。通常販売とは異なり、飲みたいお客様からは義援金を募る方法を取らせていただいている。詳しいことは店内でお尋ね下さい。もちろん、このウイスキーも名もなき天使からプレゼントされたもの。

こういうウイスキーを飲ませていただくと「盲点だな」とつくづく思う。何しろ普段飲まないウイスキーだ。ジグソーパズルの足りないピースが埋まるような気持ち良さがある。その香りと味わいにも十分な愉しさがある。

IMG_1175_1シェリー樽由来の濃厚な色合い。セメダインの香りに感じる華やかさ。次第に落ち着いてメープルシロップのよう。華やかなハチミツ。口に含んで驚くほど苦い。下地に麦芽の甘み。微かに硫黄。複雑である。ビター・チョコレート。芯の通った酸味。煮出し過ぎて凝縮された紅茶。コーヒー・キャンディ。

ウイスキーは不思議だなと思う。このウイスキーはゆっくりと確実に、グラスの中でチョコレートの香りを放ち始める。そして、その香りは時間とともに強烈になるばかりだ。それはとても、大人のチョコレート。その苦味に、とてもドキドキしてしまう。

こんなウイスキーを飲み干してベッドに入るなら、望み通りに色付きの夢を見られるだろうか?
あるいはいつものように、モノクロームだろうか。
それとも、本当はきっといつだって色付きの夢を見ているのだろうか?
目が覚めると色褪せて、「あの夢はモノクロームだった」と言っているのだろうか。

その時は色鮮やかなフルカラーでも、今はその色を思い出すことができない。
記憶を追体験する時はいつもモノクローム。
それはまるで、思い出の中のいくつかのウイスキーのようだ。
そのウイスキーを色鮮やかに感じたことだけを忘れられない。

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本日はお休みをいただきます。

本日3月27日(日)は営業を

お休みさせていただきます

申し訳ありません。


本日は知人の結婚式に出席をして参りました。
素敵な結婚式で、これから2次会でございます。
恐縮ですが、今日は飲みます。
祝って参ります。


お詫びに、81ロッホサイドの3本はお買い得は明日まで延長します。


ロッホサイド 1981 29Yo / SMS チール・ナン・ノック
ロッホサイド 1981 29Yo / TWA スティル・ライフ オロロソ
ロッホサイド 1981 29Yo / TWA ザ・パーフェクト・ドラム

ハーフ・ショット1杯づつ、合計3杯で

合計3杯で、¥2,835(税込)。

ただし、すみません。お一人様、1日3杯分限りでお願いします。
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すみません、緊急のお知らせです。

明日、3月27日(日)の営業についてです。

実はですね。知人の結婚式に呼ばれているのですよ。
「出席」に○を付けてはがきを返送しました。
もちろん、「御」には線を引きました。
自粛とかしないらしいです。それは立派な判断と思います。
だから、やるんですよ。結婚式。
まぁ、つまり、出席するんです。

いや、そうですね。皆さんには関係のない話です。
すみません。

では、少し関係のある話を。



ジェイズバーは3月27日(日)の営業を

お休みさせていただきます


本日、土曜日はいつもの通り営業します。


明日の日曜日はお休みです。


よろしくお願いします。

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今週は81ロッホサイドでお願いします。

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同じ蒸留所の同じヴィンテージのウイスキーが違うボトラーズから数種類、同じ時期にのリリースが重なることがある。先週ご案内した1990のリトルミル、その前は1993のボウモア、そして今週は1981のロッホサイド。

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実は昨日大量のウイスキーが入荷した。

最近はツイッターで「発注情報」と「入荷情報」を呟いている。良く来ていただいているお客様には「あぁ、なるほどあのウイスキーを注文したのね」。あるいは、「あのウイスキー入荷したのね」と気にしていただいている様子。ちなみに昨日の入荷は こちら

1990リトルミル、1993ボウモアに限らず、昨日入荷の中には本日ご紹介の1981ロッホサイド、1972グレンアラヒー、1975グレントファーズ、1976トマーチンなども異なるボトラーズからリリースの重なったウイスキーがある。まぁ、こういうのは面白い。比べて飲むと「ふーん」っていうのと、「なるほど、こっちが好き」っていうのが分かるから。

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気になるウイスキーもいくつかあるかもしれないが、しばらくは、同じヴィンテージで同じ蒸留所のこれとこれ!って感じでウイスキーを出して行きたいと思う。

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で、今週は81ロッホサイドが3本になったのだが、実は先にチール・ナン・ノックのロッホサイドを飲んでいて、コイツはかなりポテンシャルが高いと思っていたのだが、TWA・パーフェクト・ドラムのロッホサイドの弾けるような柑橘フルーティにちょっとクラッと来た。キンカン(フルーツの方のね)のハチミツ煮のようなニュアンス。僕もどうやら今年から花粉症デビューのようだが、コイツのおかげで花粉が飛んだ。いや、これホント。

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でも、チール・ナン・ノックのポテンシャルの高さは後半盛り返して来ると思うんだけどね。

さて、そんな訳で、今週はロッホサイド3本でお願いします。
ロッホサイド 1981 29Yo / SMS チール・ナン・ノック
ロッホサイド 1981 29Yo / TWA スティル・ライフ
ロッホサイド 1981 29Yo / TWA ザ・パーフェクト・ドラム

ハーフ・ショット1杯づつ、合計3杯で

合計3杯で、¥2,835(税込)。

本日より3日間。金・土・日曜日まで、
ただし、すみません。お一人様、1日3杯分限りでお願いします。

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くたびれる

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やはり最近は知らぬ間に気が張っていたのだろうか?深夜、お客さんの引けたジェイズ・バーで、テイスティング・ノートでも付けておくかとグレンファークラスを飲んでいたら、あぁなるほど、自分は疲れてくたびれているのだなと気付いた。

自分がくたびれていることを教えてくれるのもウイスキーで、そういうことを教えてくれるのは大概の場合やさしいウイスキーだ。

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実際のマッサージ師さんがどんな風なのか分からないが、ドラマに出て来る風なマッサージ師さんは、「お客さん、肩凝ってますね」っていうのが常套句だ。大概の人はそれが何だかちょっと嬉しくて、何故かというと、誰かから認められてような気になるからなのだろう。

そう、こんな日は優しいウイスキーが良い。ひたすら優しいウイスキーが欲しい。テイスティング・ノートをつけようと用意したグレンファークラスだったが、この優しさに心癒され、少しくたびれていた自分に気付かされた。

こんなに香りのうっとりするウイスキーも、そうそうないよ。


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プロジェクト・エンジェル・シェア

皆様にご好評をいただいている第一弾のグレンリベットだが、ぼちぼち完売となりそうだ。第一弾が終われば、次ということになるのだが、第二段を抜栓して皆様にご提供するまでには、もうちょっと時間が掛かりそう。とはいえ、本日は第二弾をご紹介しておきたい。念のためお断りしておくが、第一弾を売り切るまで第二段は抜栓しないのでご注意を。さて、かなりの大物の登場である。

ご覧の通り、グレンファークラスのオフィシャルもの。
1954ということであります。
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さすがにこいつは義援金の金額を決めさせていただくかもしれない。
詳細はご来店時に聴いてください。

さてさて、実は昨夜、再び日本赤十字社の職員の方に来ていただいた。前回は「チャーミングな方」と説明をしたので、女性なのだと思われた方も多いようだたが、僕よりひとつ年上のおじさんである(失礼)。もちろん、そのこと自体は残念でも不都合でもない。恐らくは今まで、ウイスキーになど興味を持たれたことはなかっただろうが、少しは愉しんでいかれたご様子。ありがたくも嬉しい限り。

聴いたお話の中で、いくつかの印象的なことを聴いた。また、皆さんにお伝えしたいこともいくつかある。今も東北地方は通常通りの献血事業は成り立っていないそうだ。設備の故障や献血車のガソリンの不足など問題は様々だが、東北で必要な血液を東北で集められていないことが事実のよう。ただ、ありがたいことに先日の震災時も、血液を保管する冷蔵設備に損傷はないとのこと。集めた血液を失ってはいないようだ。

とは言え当分の間、血液は東北以外の地で集めねばならないというのは前提になるのだろう。しかし、ありがたいことに現在は意識の高い方が非常に多く、危機的な血液不足ということはないとのこと。その点に関しては、非常に感謝をなさっていた。

「血液はナマモノだ」という話は先日もさせてもらったが、今日は「献血の間隔」について知っていただきたい。いくらあなたが自称「元気で丈夫」だとしても、「献血は毎日できない」のをご存知だっただろうか?献血にはいくつかの種類があってその種類によっても違うのだが、1度献血をすると短いもので2週間、400ml献血なら12週間(女性の場合16週間)、次の献血までに間隔を空けなければならないことがある。

「血液はナマモノ」なので、常に安定的に献血者に来ていただくことが、本当は一番ありがたいという話。一時的なブームでたくさんの人が献血ルームに殺到しても、血液は無駄になってしまうことがある。「じゃあ、どうすれば良いの?」と思われた方は、気軽に献血ルームに電話をして混雑状況を確認して欲しいとのこと。非常に混雑しているようなら、その日の献血は避ければよい。

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当たり前だが、今回のような震災に関わらず、常に血液を必要としている人はいるということ。だから、今回の震災をきっかけに支え合ったり助け合ったりしようという意識が高まり、その結果が献血でもしてみるかというなら、それも悪くないと思う。何事もまずは体験してみると理解がしっくりと落ちてくることがある。そういうことかとイメージができれば、「また行ってみるか」とも思いやすい。ブームではなく、習慣として定着するのが一番良いのだろう。

お話によれば、やはり現在土日は混雑しているようだ。平日なら混雑していないことも多いらしい。行ってみて混雑していなかったなら、それは大いに貢献できたということだろう。一度も献血をしたことがないのなら、ちょっと覗いてみるのも悪くない。実は関心を持つことが一番大事だと思うから。これからの時代、無関心でいられないことが増えて行くのかもしれない。

緊急の呼びかけがあった場合、応えて頂ければありがたい。

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本日も営業します。

ただし、本日は祝日につき、午後6時からの営業となります。明日の午前3時くらいには営業を終了する予定です。

よろしくお願いします。

「プロジェクト・エンジェル・シェア」第一弾、グレンリベットはぼちぼちなくなります。気になる方はお急ぎ下さい。

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日本がゆっくりと落ち着き、僕らの日常が取り戻せますように。

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今週は90リトルミルでお願いします。

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今週はリトルミルです。しかも2本です。
今週入荷したばかり、

1本目は先日もお知らせした「リトルミル 1990 20Yo / SMS チール・ナン・ノック」。そしてもう1本は「リトルミル 1990 20Yo / TWA&3R アートワーク」。

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実はこのブログではご案内してなかったが、1990のリトルミルはもう1本扱っていた。クリエイティブ・ウイスキーのエクスクルーシヴ・モルツ。優しく爽やかな柑橘フルーティから、ナッツや麦芽の甘さを出しながらバニラやカスタードクリームのように変化するウイスキーだった。少々腰砕けなようではあったが、さらりとした飲み易さ優先と理解した。

IMG_0846_1今回の2本は同じカテゴリーの中でも違う様相を示している。チール・ナン・ノックは軽くフローラルでワクシー。ゆっくりと甘くなる。TWA&3R アートワークの方はしっかりとフルーティ。流行りの南国系と言って良いだろう。

まぁ、比べて飲んでみ。というのが僕からの提案だ。
今週も週末に付き、お買い得ということです。

さて、今週は90リトルミル、2本でお願いします。
「リトルミル 1990 20Yo / SMS チール・ナン・ノック」
「リトルミル 1990 20Yo / TWA&3R アートワーク」

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それぞれハーフショット1杯づつ、合計2杯で、¥1,260
(税込)。

本日より3日間。金・土・日曜日まで、
ただし、すみません。お一人様、1日1杯限りでお願いします。

よろしくお願いします。

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プロジェクト・エンジェルズ・シェア

愉しいことをシェア(共有)しよう。
余っているものがあるならシェア(分配)しよう。
支え合いが必要ならシェア(分担)しよう。

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無料でこのウイスキーを飲んでください。
愉しいことを共有しましょう。
あなたの知らない天使たちが分配してくれました。
ポケットに小銭が余っているなら分けてください。
助けを必要としている人がいるのです。
大丈夫、大きな負担にはなりません。
何故なら、たくさんの人で分担するからです。

誰だって自分で自分の天使になれない。
あなたが誰かの天使になれば、誰かがあなたの天使になれる。

「プロジェクト・エンジェルズ・シェア」は名も無き天使たちによって支えられています。

皆様のご協力をお願いします。


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リトルミル 1990 20Yo / SMS チール・ナン・ノック

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東京の朝は寒くて、また少し冬に戻ってしまったようだ。ここ数日の春が近付く予感は消えてしまった。透き通るような空の色は冷たい青だ。1週間前の僕は2本のボウモアを飲み比べていたことを思い出す。頭の中でそのふたつのボウモアの印象をぼんやりと再現することができても、さて、それは愉しい時間だっただろうか?

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今週の月曜日、目白の田中屋さんに行って来た。あぁ、なるほどと思ったのは、この場所は落ち着くということ。ウイスキーだけでなくたくさんの酒に囲まれて、僕は慌てないようにと注意しながらワクワクして、その気持ちを後から落ち着かせようとする。この店に来る時は、赤信号でイライラして少し足早になるのは何故だろう。

IMG_0798_1可愛いあの子に会えるから。

だけど、もしも誰かの手に渡っていたらどうしよう。そう思って足早に歩いた。歓喜があったり、落胆があったり。少し懐かしい話だ。

最近の仕入は効率重視に過ぎるだろうか?それに重きを置くことは愚かなことではないけれど。今だって、「迂闊な仕入れ」(笑)もあるけれど。

こうやって、並ぶウイスキーのボトルを眺めながら、「中身はどんなものだろう?」とアレコレ思いを巡らすことが、僕を鍛えて行ったのだろうと、昔を懐かしく思う。仕入とは仕入れる前に、目論見を持つことなのだと、それは酒屋という素晴らしい場所が教えてくれたことだ。

さて、このまったく目論見を外すことのなかったリトルミル。
ただ、ひと言、言っておこう。
僕はTWA&3Rジョイントの90リトルミルの方が好きである。


「3杯セット」のご利用が可能です。
他の違う銘柄のウイスキーと合計3杯(ハーフ・ショット)で¥2,000(税込¥2,100)。
1杯当り、¥700(税込)です。


よろしくお願いします。

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プロジェクト・エンジェルズ・シェア

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昨日の続きで申し訳ありません。ジェイズ・バーでは既に募金活動をスタートさせていただきました。本当に小額ですが、いくらかのお金が集まりました。初日にしては、上々の滑り出しです。ありがとうございます。

今回の震災は国難と言うべきレベルのものだと思う。テレビでは毎日、被災地の凄惨な状況が映し出されている。明るい話題もいくつか見られるけれど、でもそれは、暗闇の中の明かりに過ぎない。被災者の表情を覗くなら、今がまさに暗闇であることを僕らは知るべきだろう。

僕は自分に何かできることはないだろうかと思った。正直に言うなら、「居ても立ってもいられなくなった」と言ったらいいだろう。そして、そんな人は少なくなかろうと思う。例えば僕は、お茶碗にご飯を盛った後の炊飯器の中を見て、「これをおにぎりにして被災地に持って行けないだろうか?」という気分になって、すぐにそれが愚かなことだろうと思い直した。

僕が被災地へ向かえば、本当に必要な人のはずの水や食料や電気を僕が奪ってしまうことになるだろう。本来必要な車両が通行するべき道路を、僕は塞いでしまうことになるだろう。僕に善意があったか悪意があったかは、実はまったく問題ではない。救援活動の訓練を受けたこともなく、ボランティアの経験もなく、災害がどんなものなのかイメージができない僕は邪魔者以外の何者でもない。

目論見が持てない、ましてや、必要ともされていない僕のような人間なら、行くべきではないのだろう。東京の暮らしもほんの少し不自由で、たくさんの人が心細い様子だ。そして、たくさんの人が独りで暮らしていて、皆同じように不安を抱えている。だけど、その不安を「もっと大変な人がいるんだから…」と、心の奥に折り畳んで隠してしまう。そして、先週の金曜日より2時間早く起きて、駅で行列に並んで会社に行く。

海外のメディアが驚くほど被災地の人々は落ち着いて、大きな災害を免れた都会の僕らは真面目だ。ただ、僕らがどんなに落ち着いて真面目でいても、心が折れそうな時がある。

そんな心細い人たちのために働くのが僕の仕事だ。それが、僕の持ち場だと思う。誰にだって持ち場はある。長く続けて得意になったこと。その得意になったことが生かせる場所。それが持ち場だ。だから、僕は自分の持ち場に戻ろうと思った。

ちょっとだけ話題を変えさせていただこう。
被災地が持ち場の人がいる。
自衛隊の方、消防・警察関係の方。
それから、東京電力の方だって。
僕らは彼らに敬意を払うべきじゃないだろうか。
いや、様々な意見があっても良いのかもしれない。
だけど、僕は彼らのために祈るよ。

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大事なのはみんなが持ち場に戻って、この国の経済を回して行くことだと思う。この国は必ず復興するよ。だって、この国に乗り越えられない試練はなかったから。まずは、この大きな悲しみを乗り越える必要はあるけれど、その後は僕らの日常とこの国の経済が機能している必要があるんだと思う。だから、被災地に呼ばれていない人は先週の仕事の続きをした方が良いだろうと思う。

少し時間が掛かったけど、僕はそうしようと思う。僕はいつものように淡々と働こうと思う。いつもよりちょっぴり心細くなってしまったお客さんの話を聴いて、その人がおいしいと思うようなウイスキーを提案して行こうと思う。それが僕の仕事だから。でも、僕は、それより以上のちょっとだけ何かができないかなと思った。

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無理をし過ぎないこと。自分を削り過ぎないこと。実はそれが、一番大事なことだと思った。だから、僕らの日常のちょっとした「上澄み」のようなものを、すくい取って困っている人に差し出せないだろうかと思った。僕らの暮らしの中の「ちょっとした余剰分」。 失ったとしても、「まぁ仕方ないさ、天使の分け前のようなもの」とやり過ごせるようなもの。困っている人に何かをするのなら、僕らが困らないことも実は大切だと思う。

僕がこれからジェイズ・バーでやることに名前を付けた。「プロジェクト・エンジェルズ・シェア」と呼ぶことにした。残念かもしれないがお断りしておく。僕が天使だ。あなたの暮らしの中にちょっとした余剰分があるなら、僕がいただいて困っている人に届ける。あなたがウイスキー好きなら分かるはずだ。天使は熟成中の樽からウイスキーを奪って行くけれど、天使がウイスキーを奪わなければウイスキーの品質は向上しない。
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「プロジェクト・エンジェルズ・シェア」、第一弾のウイスキーはグレンリベットだ。オフィシャルの12年もの。ちょっと古めのボトル。恐らくは90年代の、実は僕が一番お世話になった時代のグレンリベット。


ウイスキーの代金は要らない。つまり、無料です。このウイスキーがタダで飲めます。だけど、ジェイズバーはチャージが¥525掛かります。ご了承ください。

ウイスキーの代金は要らない代わりに、募金箱にお金を入れて下さい。
金額はあなたの「ちょっとした余剰分」。それが1円なら、1円で結構です。
本当にそれだけで結構です。

グレンリベットだけ飲んで帰るなら、帰りの際、お会計は¥525です。

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持ち場に戻ろう。

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もう一度落ち着いて、僕は考えたいとそう思った。
僕は自分が何をすべきかを既に知っている。それは自分の中にあるはず。だから、心穏やかに思い出そう。気付いた人から順番に自分の持ち場に戻ろう。僕は今夜もジェイズ・バーの明かりを灯すだろう。ほんの少し、節電に注意を払いながら。

僕は3日くらいそんなことばかり考えていた。

僕らのすべきことは、徒に拳を振り上げることではないはずだ。正義よりも思いやりを、邪魔にならない役に立つことを。僕らはそれを考えるべきだ。目指すのは日常を、いつもの暮らしを取り戻すことだ。それは、すべての人が望むものではないだろうか?

かつて「当たり前のこと」だった日常が、実は危うげなバランスで機能していたことを僕らは知ることとなったけど、僕らが持っていたものを僕らはまた手にすることができるだろう。

怒りの拳を振り上げるより、傷付いた人たちに掌を見せて差し伸べよう。
悲しむ人を抱きしめる時、あなたはあなた自身の腕のぬくもりに気付くはずだ。
その温かさは抱きしめられた人が持っている。


昨日の朝の食事時、僕はお茶碗にご飯を盛って、炊飯器の中をしばらく眺めた。残りのご飯をおにぎりにして、今すぐ被災地に持って行きたいような気分になって、でもそれが、とても愚かなことであると思い直した。

東京の暮らしも実は少しだけ不自由だ。停電で交通機関が大きくダウンしている。ミネラル・ウォーターや懐中電灯や電池はどこも売り切れている。普段は溢れんばかりに賑やかなコンビニの棚にたくさんの隙間が見える。

たったそれだけのことに、僕らは少し驚いて不安を感じてしまう。そして、その不安を「もっと大変な人がいるんだから…」、と心の奥に折りたたんで隠してしまう。

この街にはたくさんの独りの人がいて、普段はひとりだからこそ気楽だと思っていたけど、こんな時はとても心細い様子だ。誰かが言ったように僕らは「天罰を受けている」のだろうか?「もっと大変な人がいるんだから…」、もちろん、その通りだと思う。

僕に何ができるだろう?僕の家の炊飯器には、恐らく今日も、おにぎり1個分くらいのご飯が残るだろう。誰の邪魔にもならず、これを必要とする人に届けられたら良いのにと、実は本当に心の底から思う。

だけど、それはたくさんの人の迷惑になるだろう。僕が被災地に行けば、本当に必要な人の水を食料を電気を奪ってしまうだろう。必要な車両が通行すべき道路を僕は邪魔してしまうだろう。おにぎり1個を与えるために多くのものを奪ってしまうことになる。

だから、僕は持ち場に戻ろうと思う。
東京にいる心細い人たちのために働こうと思う。
池袋は何とかやっている。

今夜からテレビは点けない。昨日まで色々なことが気になって仕方がなかった。だけど、繰り返される被災地の映像に、僕はもう十分に眩暈を覚えるようになってしまった。申し訳ないが、その手の映像に僕は随分傷付きやすい方なのだと思う。

気になるのは原発のことだけど、リアルで緊急な情報はツイッターから手に入れようと思う。仕事中もちょくちょく覗かせて欲しい。申し訳ないけど。特に池袋と原発の情報には関心が高いので、フォロワーの皆さんにご協力願いたいのは、新たな情報があったら@で教えて欲しい。

実は日曜日、池袋の献血ルームに行って来た。献血もしたかったのだがとても混雑していたのでやめた。だけど、本当は色々話が聴きたかった。目的はそこにあった。職員の方に名刺をもらい、僕の連絡先を伝えて店に帰って来た。まさにその夜、驚いたことに、その時その場にいた日本赤十字社の方にジェイズ・バーにいらいしていただいた。

とても有意義なお話を聴かせていただいた。その方がとてもチャーミングだったのが印象的だった。そして、僕にもいくつかのできそうなことがありそうだと思っている。

僕らの日常のちょっとした「上澄み」のようなものを、すくい取って差し出せないだろうかと思っている。失ったとしても、「まぁ仕方ないさ、天使の分け前のようなもの」とやり過ごせるような、あるいは、食後の炊飯器の残りのご飯のような、そんなものをすくい取って、集めて、差し出せないかと思っている。

残りのご飯があまり役に立たないことは先ほど説明した通りだ。だから、ご飯はジェイズ・バーに持って来ないで欲しい。

僕が考えたのは、「金」と「電気」と「血液」の3つ。
「上澄み」なら、差し出しても僕らが困らないもの。
それは、その3つじゃないかと思った。

まずは、とても大事なことなのだけれど、「金」以外の「電気」と「血液」は実は「ナマモノ」だということだ。「電気」は使う分だけ造れば良いようだし、「血液」も一度にたくさんの献血者が来ると、実はもったいないことになることがあるらしい。それは、日本赤十字社の方に教えていただいた。

こちらを見ると(日本赤十字社「献血に関するお知らせ」
3/13現在は安定的な様子だ。

ただ、ジェイズ・バーで聴いた話では、東北地方の献血事業が成り立たない様子を思うと、今後血液が足りなくなることは十分に考えられるとのこと。

だから、落ち着いて欲しいのだけれど、今すぐ献血ブームになっても無駄になる可能性がある。日本赤十字社の方は「関心が高まるのは本当にありがたいことなんですよ」と本音を語ってくれたけど、無駄は良くない。

「金」と「電気」と「血液」。腐らないのは「お金」。
ジェイズ・バーでは本日から募金箱を用意しようと思う。

「電気」については、皆さんも呼び掛けに応えて節電を。
ジェイズ・バーもしばらくは、おしぼりが冷たいのでご了解願いたい。

「血液」については、タイミングが大事なようなので、また、ご案内させていただきたい。
本日、確定申告を済ませてから準備を整えます。
詳細は明日以降、お伝えします。

よろしくお願いします。

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すみません

今日はブログの原稿を書けませんでした。

僕は日常の仕事を淡々と続けて行こうと思います。
本日もジェイズ・バーは営業をいたします。

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本日も営業しております。

都心にお勤めの何人かの方が歩いて池袋まで辿り着き、ジェイズ・バーへいらしていただきました。東武東上線が止まっていたため動くことができませんでしたが、先ほど始発が動き出したようです。無事にお見送りをして営業を終えました。

報道で知る特に東北地方の状況に心痛めております。
被害に遭われた方に心よりお悔やみ申し上げます。

ジェイズバーは本日もいつものように営業しております。

よろしくお願いします。

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今週は93ボウモアでお願いします。

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いやいや、「今週も!」とお願いするべきだったか?最近はジェイズ・バーも93ヴィンテージのボウモアがいくつか続いたが、本日も新入荷の93ボウモアらしきものをご紹介しようと思う。

コイツはかなり気に入りました。人気の93ヴィンテージとあって各社から次々出て来るボウモアに「もう良いんじゃないか?」と、そのリリース・ラッシュに疑問を感じる方も多いかと思います。だけど、コイツは「もう良いんじゃないか?」ではなく、「これで良いじゃないか!」的なボウモアと感じるかもしれません。

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決して高価ではないリーズナブルな価格設定の加水タイプ(45%)。個人的には「GM的好印象ぼんやり系」と感じております。このボウモアに強烈なびっくりは求められなくても、落ち着いて穏やかな飲み心地の良さを感じるでしょう。美味しいボウモアを美味しくいただいて、気付けばもう一杯お代りをしている。そんなボウモアです。

IMG_0644_1期待も価格も高く、その分、歓喜もあるいは落胆も大きい。そんなウイスキーにちょっと疲れているなら「これで良いじゃないか」的なこのボウモアがしっくり来るかもしれません。海も煙も南国フルーツも。さらには麦芽もハチミツも。そのすべてがバランス良く淡いことを指して、「ぼんやり」と表現することは失礼かもしれませんが、少し疲れたあなたには「ぼんやり」に憧れる気持ちだってあるはずです。

親愛の情を込めた、好印象ぼんやり系です。

GMさんのシークレット・スティルからのリリース。シークレットというくらいなので、何しろ、ラベルにはボウモアと蒸留所名の記載がない。今ひとつ本当にボウモアかどうか不安なのだが…。なんてことはまったくなくコイツはボウモアです。

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正式には「G&M シークレット・スチル No.4 .12」という商品名です。
Distillery No.4がボウモアの番号。Release No.12 つまり、12番目のリリースっていうこと。
お試し下さい。

もちろん、今週末のこのボウモアはお買い得です。
本日より3日間。金・土・日曜日まで、

フルショット(30ml)1杯で、¥735(税込)です。

ただし、すみません。お一人様、1日1杯限りでお願いします。

よろしくお願いします。

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ボウモア 1993 16Yo / インストゥルメンタル・ソロ・セレクション "solo Trumpet" 信濃屋オリジナル

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「飲み易い」ウイスキーも、「おいしい」ウイスキーも、飲む人によって様々になってしまうのは、ウイスキーが嗜好品だからだろう。その味わいを愉しむための飲食物を嗜好品というのなら、ウイスキーも多くの人に愉しんでもらえるように、そもそもいくつかの選択肢を用意する必要もあるということだ。関心がない人からすれば、「タバコにはあんなにたくさん銘柄が必要なのか?」と思うだろうし、それは、コーヒーやチョコレートだって同じことだ。

ウイスキーが嗜好品として機能し始めた時、ウイスキーの愉しみは開花したのだと思う。
酩酊することのみを目的としない、誰かと愉しみを共有するためのウイスキー。

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どんなウイスキーを「好きだ」と言おうと、正解も不正解もないのが嗜好品だ。「飲み易い」ウイスキーと「おいしい」ウイスキーは同じではないことがあるし、「おいしい」と思うウイスキーが、一番「好き」なウイスキーではないこともある。何故そのようなことが起きるのかというと、それは、ウイスキーがその香りと味わいを愉しむための嗜好品だからということだ。

何を好きと言っても構わない。ただ、あなたが自分の身体感覚に素直であれば構わない。それがウイスキーなのだ。昨日好きだったものを、今日はあまり好きと思えないことがある。だけど、それはおかしなことではない。あなたの志向が変わる可能性があるのは、ウイスキーが嗜好品だからだ。

ひとりの人の中で、「飲み易い」ウイスキーと「おいしい」ウイスキーと「好きな」ウイスキーが、3つとも違うものであったとしても、まったくおかしくはない。おいしいと思わないものに、何故か心惹かれてしまうということがある。あるいは、「このウイスキーは格別だ」と認められるウイスキーを見つけても、また別のウイスキーに「身の丈に合った心地良さ」を感じてしまうこともある。

誰もが認める美人に、すべての人が恋をする訳ではない。
ウイスキーの愉しみとは、そういうものではないだろうか。
僕は「美人コンテスト」の是非を問うつもりはない。
僕はただ、僕が恋をしたウイスキーについてお話ができたら良いと思っている。

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例えばあなたが、ウイスキーを飲み始めてまだ日が浅いというのなら、どんなウイスキーが美人なのか分からないかもしれない。だけど、いくつかのウイスキーに心惹かれるものがるとするなら、それは、あなたがウイスキーに恋をしている証拠だ。日常のふとした瞬間に、「あの子はどうしているだろう?」なんて具合にウイスキーのことを思い出すなら、かなりの重症と言って良い(笑)。

例えば、どんなウイスキーが美人なのか分からなかったとしても、あなたはあなたの恋をしたウイスキーについてなら語れるのではないだろうか?僕があなたに訊きたいのは、あなたの恋の話だ。

あなたがどんなウイスキーに恋をするのか分からない。そして、あなたの恋は美人とは関係がないことがある。今夜も僕は、あなたの目の前にいくつかの(例えば「3杯セット」としての3杯の)グラスを並べるだろう。僕が教えて欲しいのは、あなたがどのウイスキーに恋をするのか?ということ。美人コンテストの審査員のような視線で恋人を見つめたら、あなたは恋人に嫌われてしまうだろう。


IMG_0031_1さて、本日は明日のネタフリも含め、改めて、信濃屋さんの93ボウモアである。
今日が木曜日なら、明日は金曜日ということ。

遠くの潮風、とても穏やか。塩っぽさとバニラ。クッキーとホワイト・チョコレート。まったく紳士的な形でスモーキー。甘いグレープフルーツ。燃えカスのように煙たい。口に含み鼻から抜けるフルーティさ。漠然と南国系。別枠で柑橘系。はっきりと塩っぽくスパイシーな海のボウモア。焚き火の灰にまぶしたグレープフルーツの絞りかす。

「3杯セット」のご利用が可能です。
他の違う銘柄のウイスキーと合計3杯(ハーフ・ショット)で¥2,000(税込¥2,100)。
1杯当り、¥700(税込)です。


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グレンドロナック 1990 20Yo / OB マネージャーズ・チョイス ペドロ・ヒメネス・シェリー・パンチョン #3059

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お客さんと話をしていると、「飲み易いウイスキーを下さい」なんて言われることがある。良く知ったお客さんが相手なら、その人の事情に合わせた「飲み易い」ウイスキーを選ぶ。どんな人にも「その人なりの」苦手なウイスキーなんてものがある訳で、「飲み易い」ならば、少なくともその苦手なウイスキーの反対側にあるウイスキーということになる。その中で個性的過ぎない、あるいは調子っ外れではないウイスキーなんて選び方をする。

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さらにそのいくつかの選択肢の中から、「こいつはまだ飲んでなかったな」とか、「(この人になら)この程度は十分にやさしく感じる範疇だろう」なんてことを目論んでウイスキーを選ぶ。例え言葉の数が少なかったとしても、大概のことに見当がつけられるのは、そのお客さんを良く知っているからではある。良く知っているならなおさら、お客さんそれぞれに「飲み易い」ウイスキーは同じではない。

アルコール度数も低く薄めな味わいのウイスキーが「飲み易い」人もいるし、しっかり甘いウイスキーを「飲み易い」と感じる人もいる。薄味だけれど苦手なものが存在するよりは、少々のピートのニュアンスが苦手なものを吹き飛ばししてくれるくらいに感じられるウイスキーの方がマシなんてこともある。同じ人でもその人なりのブレ幅があって、その日のその人がどのようにブレているのかも知りたいと思うところだ。

もちろん、初めてジェイズ・バーに来たお客さんだって、「飲み易いウイスキーを下さい」と言うことがある。ただ、困ったことに僕はまだその人の「飲み易い」が何か分からない。また、お客さんにしたら「すべての人にとって飲み易いウイスキーがあるだろう」くらいに思っているところがあったりして、その辺がまた難しい。僕に言わせるなら、そんなウイスキーはない。70%くらいの人が「飲み易い」って言うだろうなっていう程度のものがあるくらいだろう。

じゃあ、それがどんなウイスキーなのかって言われたら、エクスクルーシヴ・モルツのリトルミルなんかは、その勢いの優しさから「飲み易い」という点で好感が持てるだろう。あるいは、G&Mのストラスアイラ25年などもそのしっとりした柔らかさは好感を持たれやすい。ただ、リトルミルはその味わいに「カビ臭さ」を拾ってしまう人はネガティブに評価するし、ストラスアイラは「シェリーのエグ味」に敏感に反応してしまう人は苦手。つまり、どんなウイスキーもどこかにリスキーな要因を孕んでいる。

で、すべての人が「飲み易い」と判断するウイスキーなんてないんだろうなっていうのが僕の見解。
だから、その人の「飲み易い」を探っていくのが僕の仕事。
僕はそう思っている。

すべての人が「飲み易い」と思う飲み物なんて、水くらいしかないんじゃないかな。その水にしたって「この水は飲み易い」だの「この水は硬くて飲み難いね」なんてことになる(笑)。

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あなたが何を「飲み易い」と感じるかは、あなたと話をしてみないと永遠に分からない。だから、あなたがどんなものを「飲み易い」と感じるのかちょっとだけ考えてみてくれると僕は嬉しい。あなたの「飲み易い」とあなたの大切な人の「飲み易い」は十分に違うことがあるのだ。

同じように、あなたが何を「おいしい」と感じるかはあなたに独特の感覚のなのだ。「最近評判のウイスキーは何ですか?」って訊かれたら、「まぁ、これですかね」っていうのはあるけれど、初対面のお客さんに「僕が何をおいしいと思うか一発で当ててください」って言われたら、どんなバーテンダーだって困るだろうと思う。当然、僕はあなたがおいしいと思うものを提供したいと思っている。だから、あなたがおいしいと思うものを探すためには、あなたの協力が必要なことがある。

IMG_0541_1例えばあなたが、ウイスキーにまったく詳しくないと設定して、ひとつ質問をさせてもらおう。

甘いウイスキーと、しょっぱいウイスキー。あなたはどちらが好きだろう?
あるいは、どちらを飲んでみたいと思うだろう?

僕が言いたいのは、あなたの答えがどちらであれ、ウイスキーを置いてあるバーのバーテンダーなら、あなたの答えによってお薦めできるウイスキーは違ってくるということだ。甘いウイスキーが好きというお客さんと、しょっぱいウイスキーが好きというお客さんに薦められるウイスキーはまったく違うものになる。

もしもあなたがバーテンダーなら、自分の店の棚を想像して、「甘いと言われたならこれだな」とか「しょっぱいと言われたならこっちだろう」といくつか候補が挙がっているはずだ。

ただし、僕があなたのことを良く知っていたなら、「おいしいヤツくれよ(笑)」。
それだけで十分に伝わることがある。

だから僕にとって、あなたを知ることはウイスキーを知ることなのである。

さて本日は、恐らく多くの人に「飲み易い」と思ってもらうことの難しいグレンドロナックである。だから、つまり、この飲み応えを好む方には堪らないグレンドロナックである。

IMG_0497_1数種類のベリー系フルーツ。プラムとかなり熟して少々違和感のある酸味を放つオレンジ。必要以上に華やかな香りを放つココア。ラズベリー・チョコレート。口に含んで勢いがある。しつこい苦味の背景に存在する甘味。シェリーのエグ味を相殺するようにクリーミー。当然のように堂々と硝煙臭いが、予想した通りの存在感。


「3杯セット」のご利用が可能です。
他の違う銘柄のウイスキーと合計3杯(ハーフ・ショット)で¥2,000(税込¥2,100)。
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オーヘントッシャン 1990 20Yo / ダグラス・レイン OMC

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「もう駄目かもしれない」。カウンターに座るなり彼女はそう呟いて、差し出したチェイサーに口を付けた。まだ1杯のウイスキーも飲んでいないというのに。心が折れそうならしいことは表情を探れば良く分かる。何故折れそうなのかも、おおよそ見当が付く。彼女は否定をしているが、彼女がこれから始めようとしている恋のことだろう。

「家族を作りたいと思っている」と彼女はそう言った。少し前の話だ。一体あなたは何がしたいのだろう?という僕の問い掛けに、掘り下げて答えを追い詰めて行ったら彼女から出て来たのがその言葉だった。僕は少し素直に感動して、「それはとても素敵なことじゃないか」と彼女に向かってそう言った。

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その目的地に向かえば良いさと僕は思った。さて、どうやってそこに辿り着くか。「まずは男だ(ニヤリ)」と僕が言うと、「仲良くしている男の人はいるんですよ」と彼女は答える。「なおさら素晴らしい!」。僕は心の底からそう思った。だって、準備ができているんだから。裏返せば、その時は彼女なりに準備を整えて僕に報告しに来たということだろう。

「家族を作りたい」というその目標それ自体は非常にシンプルだ。目標を達成するためにパートナーが必要というのが次のミッションで、実はそれも既に準備が済んでいる。僕が素晴らしいと膝を打つのも当然で、だけど、シンプルなことのすべてがイージーに進んで行くという訳ではない。単純に考えたところで、簡単に片付かないことがある。

彼女は躊躇している。「この人が本当に好きな人なのかどうかわからない」という。「まだ好きになっていないだけの話で、これから好きになるさ」と僕が言ったところで彼女が納得するはずもない。「好きじゃない人と付き合うのは間違ってる気がするし、相手にも失礼だと思う」と彼女は答える。「今までだって、好きでもない男といくらでも付き合ってきただろう?」と言ったら殴られただろうか(笑)?もちろん、そんなことは言わないけれど。

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「じゃあ、やめるかい?」。僕がそう訊ねると「すぐにそんなこと言わずに考えて下さいよ」と拗ねる。

「家族を作りたい」という目的のもとに、男と付き合ったことがあるかと彼女に訊いてみる。答えはノーだ。だとすると、今までまったく想定外だった男たちも視野に入ってくる可能性がある。僕に言わせれば、「この人が本当に好きな人なのかどうかわからない」のではなく、今まで好きになったことがないようなタイプの男を目の前にして戸惑っているということだ。

ただ、結婚相手として考えるなら妥当であるとの判断があるようで、だけど、今まで遊んで来たようなタイプの男とは違って、うまく噛み合わないところもあるのだろう。

「向こうが結構急いでる感じなのもイラっとするんですよ!」と、今度は憤懣やるかたないといった様子だ。「向こうは絶対、アタシと結婚したがってると思うんですよね!」と、さらにはその表情もふてぶてしい(笑)。ただ、こういう時の女の人の勘というものは大概当たるものだから、彼女を言い分を信じよう。

彼女の躊躇は、つまり、こういうことなのだと思う。「このまま進めて行けば、後戻りできなくなる」。そのことを心配しているのだと思う。今までの恋愛の途中でぶん投げて来た様子を思えば、彼女なりに誠実なのだと思う。だから、本当はゆっくり進んで行きたいだけなのに、困ったことが起きると、今まさにその最中の恋愛をぶん投げてしまいそうになる。たいていの場合、元気が良い分、女の子は乱暴で、だけど、「やめるかい?」と訊かれて、素直に頷けない彼女もいるということだ。

「だったら、少しゆっくり進んで行きませんか?」と問い掛けたら良いと僕はそう言った。不満があれば伝えれば良い。彼女から聴くのは、彼女のご機嫌を取ろうと奮闘するカレシの話ばかりだ。「あなたが快適であるように彼は振舞っているだろう。だから、あなたが何を快適と思うか、彼に伝えれば良い」。

「家族を作りたい」という彼女の人生の中で初の目標を持ったのだから、それなりの苦労をするのだろう。ただ、大きな目標は辿り着くならその喜びも大きいだろう。行き先を間違えずに頑張りなさい。「男の子と愉しく遊びたい」を目標に替えるなら、それはそれで構わない。自分で決めなさい。

いくつかの幸運が必要なら、天を仰いでコインを投げなさい。
自分の思いを確認したくなったら、またジェイズ・バーでウイスキーを飲みなさい。


IMG_0460_1唐突だが、僕は今日のオーヘントッシャンについてほんの少しだけ話をしよう。

薄く綺麗なハチミツ。落ち着いたバニラ。白いイチジク。紅茶の葉と茶葉を入れる缶の匂い。少しのカビ臭さ。まったく友好的で、非常に紳士的。つまり、攻撃的でない。口の中でちょうど良い弾け具合。滑らかに広がるが適切な飲み応え。湿った草。うっとりする苦味。柔らかい麦芽糖の甘み。

「3杯セット」のご利用が可能です。
他の違う銘柄のウイスキーと合計3杯(ハーフ・ショット)で¥2,000(税込¥2,100)。
1杯当り、¥700(税込)です。


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ダルユーイン 1982 27Yo / TWE ザ・シングル・モルツ・オブ・スコットランド

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噛み合わない話というのは、外から見ていて切なくなるものだ。ふたりの間にキャッチボールの成立しない様子が存在している。残念だが、度を越えたその滑稽を笑うことができない。彼女は自分に向かって投げられたボールの意味を理解できなかっただろうか?あるいは、その必要がないと思っただろうか?男が投げたボールは、彼女にとって取り難いものだっただろうか。僕にはそう思えなかったけど、違ったのだろうか。

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会話というのはキャッチボールで、ボールを投げる人と受け取る人が、交互にその順番を入れ替わることで成り立つものだ。もちろん、そのルールを理解して、「私があなたにボールを投げようと思っていること」と、「私があなたのボールを受け止めようと持っていること」が通じ合わなければ何も始まらない。

男が投げたボールは彼女の脇を通り過ぎ、地面に落ちて転がった。男は転がったボールを拾い、また元の場所に戻ってボールを放り投げたが、再び三度(みたび)、ボールは彼女の脇を通り過ぎた。彼女は男の様子を眺めていたが、その意図を理解しなかっただろうか。僕に言わせるなら、それは、ボールの取り易さの問題ではなく、彼女のキャッチボールに参加する意思の問題だということだ。

IMG_0418_1男のいくつかの質問を、肯定するでもなく否定するでもなく、話が核心に近付こうとすれば彼女は「ワカンナイ」を繰り返した。恐らくそれは、確信犯に近い行為だろう。

彼女の本心を推し量ることは難しいが、「ボールを受け取るつもりはないけれど、自分に向かってボールを投げてくれる人は必要」。彼女の態度から、彼女がそう考えているとの推論が妥当だろう。もちろん、彼女に何故そのような必要があるのかはワカンナイ。

ふたりは何度か同じループを繰り返し、その会話は「ワカンナイ」の後の「ツマンナイ」のひと言で終了した。その一発は男にすべての戦意を喪失させたことだろう。

彼女は今もどこかで、あの時のように、何にもコミットしないまま生きているのだろうか。予想外の雨降りの朝に、僕はまた随分と昔の、そして、丁寧に折り畳まれた記憶を引っ張り出してしまったものだ。

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IMG_0393_1干草の香り。軽いナッツと弱い杏。薄い洋ナシのシロップ。その苦味も含め涼しげな印象。軽快な樹液っぽさ。決して南国系ではないが、さざなみのように弱く繰り返し打ち寄せるフルーティさ。恐らくは、流行のスタイルではない。ただし、浮ついていない分だけ落ち着く。口の中で薄く広がる。例えばバジルのようで、あるいは微かにハチミツのようで、あるいは紅茶のようで、行ったり来たり。最後にミルクをひと垂らし。

「3杯セット」のご利用が可能です。
他の違う銘柄のウイスキーと合計3杯(ハーフ・ショット)で¥2,000(税込¥2,100)。
1杯当り、¥700(税込)です。


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110306オルトモア 1989−2003 / ゴールデン・カスク

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IMG_0090_1そう言えば、と思い棚の奥の方をゴソゴソして見つけたのがコイツ。先日ご紹介した「オルトモア 1989 21Yo / ダンカン・テイラー ピアレス・コレクション」などと同じ1989ヴィンテージ。瓶詰が2003年、つまり、8年前ということになる。不貞腐れることなく、まだボトルの中で十分な勢いを保ち、グラスに注いで弱ったところはない。

もちろん、ピアレス・コレクションのオルトモアと飲み比べてみても面白い。ゴールデン・カスクの方には若いウイスキーの麦芽の勢いを感じる。ともに、「3杯セット」の利用が可能だ。

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さて、本日は日曜日。
実は久しぶりの日曜営業である。先週はちょっとしたイベントで、先々週はウイスキー・ライブで、通常の営業をお休みさせていただいた。繰り返すが、本日は通常通りの営業である。皆様のご来店を心よりお待ちしております。

毎度のことだが、

日曜祝日のジェイズ・バーは午後6時開店です。

「3杯セット」のご利用が可能です。
他の違う銘柄のウイスキーと合計3杯(ハーフ・ショット)で¥2,000(税込¥2,100)。
1杯当り、¥700(税込)です。


よろしくお願いします。

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もうひとつ!
今週はグレンロセスでお願いします。
本日まで、

ハーフショット1杯づつ、2杯で(税込)¥1995

ふたつのグレンロセス。

グレンロセス 1970−2010 40Yo / 3R ザ・ライフ
(カスクNo.入手不可 / 203本 / リフィル・ホグスヘッド / 43.7%)

グレンロセス 1975−2008 32Yo / DL OMC
(カスクNo.4544 / 253本 / リフィル・ホグスヘッド / 50%)

よろしくお願いします。




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今週はグレンロセスでお願いします。

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最近いろんな人から、「やっぱり健康には寝るのが一番」みたいな話を聴かされて、なるほどと思っていたところではあった。風呂入って暖かくして寝ろってことです。風邪にも、眼精疲労にも、慢性的な倦怠感にも、肩こりにも睡眠だということだ。何でもかんでも寝るのが一番で、だけど、挙句の果てに「睡眠不足にも寝るのが一番」なんて言われて、そりゃちょっと本末転倒だろうと言いたい。何しろこちらは寝れなくて困っているのだ。

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寝つきが悪い訳ではない。布団に入ってすぐに睡眠に入ることができる。目覚めが悪い訳でもない。寝起きもすぐに意識が回復して、どこかのPCのように、電源を入れてから使えるようになるまで30分掛かるなんてことはない。目を開けたらすぐに布団から出ることが可能だ。寝つきが良くて目覚めも快適。何が問題なのかというと、睡眠時間が短すぎるということ。

どんな人だって、心配事のひとつやふたつ、抱えて生きているものだろう。かつて、僕にとって大きな心配事のひとつであったその人のことについて、僕はまた少しだけ考えるようになっている。それはとても遠くにいる人のことで、実は縁を切られたような状態だったので、心配事のリストに入れることすらもできずに、僕は心苦しい思いをして来た。

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心配事のリストに入れることもできなかったので、それは心配事として取り扱うことができなかった。リスト上は心配事ではないのだけれど、だけど、本当は心配だから心苦しくなってしまうことになる。その本末転倒が睡眠不足に表れていたのかもしれない。睡眠不足にはちゃんと寝るのが一番なように、心配事もちゃんと心配してあげるのが一番なのかもしれない。リストから外しても、心配事それ自体がなくなっている訳ではないのだから。

その人からいくつかのサインが出ているのが僕には分かって、少なくとも、少し前のように完全に僕を拒絶しているのではないのだなということは理解できるようになった。僕は少し安堵しているのだと思う。

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人生は枝分かれして末広がりのものなのだなぁと、3Rのライフの新しいウイスキーのラベルを見て思った。かつてのウエディング・ドレスの女は子を宿し産み落とし、生まれた女の子はもうすぐに思春期というくらいには成長しただろうか。彼女もやがて新しい遺伝子を運ぶ乗り物たる男と恋をするのだろう。千切られ混ぜ合わされた遺伝子は次の世代で更に拡散され、末広がりに数を増やすだろう。

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世代を重ね、ウイスキーもウイスキーを好む者たちも、拡散しその数を増やしていけば良いと、僕は願ってやまない。統制と純血を好み、数多くの亜種の出現を恐れる態度を僕は危惧する。異を唱えるとこの不可能な、収斂のみを求められるような、そんな未来を危惧する。ウイスキーの快楽と幸福は、その多様性によって担保されているのではないだろうか。亜種の箱庭に閉じ込められては堪らない。

ウイスキーに対して誠実であるのなら、ウイスキーをどのように愉しもうと構わない。感じたままに語れば良い。無知であることは罪ではない。ただ、無知を自覚しないことが愚かであるだけだ。


さて、このグレンロセスは亜種だろうか?あるいは別種と呼ぶべきか?いやいや、これこそが原種の血統であると思われるだろうか。正統も異端も含め、グレンロセスであろうか。もちろん、それらのすべてが均一ではない。

飲んで感じること。
ウイスキーを愉しむとはそういうことだ。

あなたの身体感覚を頼りにするより以上にウイスキーを愉しむ術はない。あなたがウイスキーを愉しむ時、あなたはウイスキーに試される。



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まったく同じような香りも味わいをも持たないふたつのグレンロセス。
本日より3日間、金・土・日曜日まで、

ハーフショット1杯づつ、2杯で(税込)¥1995


ライフのグレンロセスともう1本についてご紹介しよう。

グレンロセス 1970−2010 40Yo / 3R ザ・ライフ
(カスクNo.入手不可 / 203本 / リフィル・ホグスヘッド / 43.7%)

グレンロセス 1975−2008 32Yo / DL OMC
(カスクNo.4544 / 253本 / リフィル・ホグスヘッド / 50%)

よろしくお願いします。

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体調を崩すということ

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長らくブログを続けて来て、まぁ、ほとんど平日は記事を書き続けて来たのだけれど、恐らく初めて2日続けてサボった。体調が思わしくない日がちょっと続いていて、ちょっと飲み過ぎたり、睡眠不足が続いたり、生活サイクルの乱れた日が続いて、気温の変化の激しさもあり、長らく崖っぷちを歩いていた感はあったのだけれど、日曜の深夜にトンと誰かに背中を押されて、まぁ仕方ないさと崖の下に落ちてみることにした。

「崖の下」だなんて辛そうな場所に思えるけれど、実のところ布団に包まって寝ていただけ。ただ、ぬくぬくとしていただけなのかというと、そんなこともなく、喉の痛みと頭痛、そして、くしゃみと鼻水(いわゆる花粉症ってヤツの発症かね)に苦しんでいた。少し熱っぽくて関節も痛い。目の奥にもじわっと熱を持った痛みのようなものがあって、こういうのを「まんじりとしない」と言うのだろうと、そんなことを思った。

そんな日は当然ウイスキーなどおいしい訳がなく、物を考える気にもならない。何かが上手く噛み合わないことが、こんなにも気分を塞いでしまうのかと思い知ることになる。噛み合わないから回らない。回らないから進まない。つまり、悪循環ということだ。まぁ、進めなければどこへも行けない。どこへも行けないのならば、立ち止まれば良いさと。そう思うことにした。だって、進めねぇなと感じているのだから。

そんな時はウイスキーのことはすべて脇に置いて、接客に集中してみるかと決心した。特に付き合いの長いお客さんとは、随分色々なことを掘り下げて話をしたかもしれない。昔からそうだけれど、僕は時々真剣に考える。「どうしてこの人は僕の店に来るのだろう?」って。困ったことが起こったり、心に迷いが生じた時にそれを考える。いつだって、その答えの先に何かがあったから。

バーテンダーの仕事というのはそういうものだと思う。それを考えて、そこに答えを見つけ出すのが僕らの仕事なのだと思う。バーのカウンターのスツールに腰掛けて、満足させたい何かがお客さんにはあるのだ。100人のお客さんがいれば、100通りの満足がある。そのすべてに対応できるかどうかは分からない。ただ、その100通りのすべてを知りたいと思う。

それを知ることは新たなチャレンジの始まりであるし、そして、考えるヒントを与えてくれるのは、いつだってお客さんだ。

具体的な答えはいつだって現場にある。だけど、ある種の大局観がないと物事の全体を判断することは難しくなる。部分を組合わせただけでは、全体が構成できないことがある。全体がイメージできた時、部分の必要性を十分に認識することがある。お客さんと関わっているとペースを取り戻してくるように、キーボードを叩けば思い出すこともある。それは僕には欠かせない作法であり、僕が築いてきたスタイルなのだろう。

そう、ウイスキーなら飲んでみないと始まらない。今週は少しぼんやりしてしまった。気づいたら明日はもう週末金曜日。もちろん、今週も何かをご用意する予定だが、多分アレだな、三河屋さんの新しいウイスキーなどご紹介しようかと思う。

本日から本格的に始動という感じかな(笑)。

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