モルト侍

池袋のショット・バー、ジェイズバーのバーテンダーが、大好きなシングル・モルトを斬る。

2011年11月

ラフロイグ 1990 21Yo / ダグラス・レイン OMC

「それは、分かります」。その人は何度もそう繰り返して、僕はその度に分かってもらえているのか不安に思った。僕らはある女の子のことについて話をしていた。彼は彼女に恋をしていて、僕はまだ彼女に会ったことがない。

彼は(結果として)僕に、彼女との間にあったこれまでの経緯を(彼なりの解釈で)語った。わざわざ僕が「結果として」と前置きしなければいけないのは、彼が彼女の話をする時にいつも「女の人は」と語り始めるから。彼が誰の話をしているのか、時々分からなくなってしまう。

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恐らく彼は「彼女のこと」を話したいのだろうに、「女の人は」と語り始め一般論にしてしまう。聞いている方には個別の具体的な話なのか、一般論なのか分かりづらい。僕に言わせるなら、多くの場合、自分の問題に上手くフォーカスを当てられなくて困っている人が取る態度だ。

不安に駆られた彼は一般論を持ち出して、彼女の不当性を明らかにして自らの正当性を担保しようと試みている。だけど、例え選挙結果が民意を代弁していたとしても、選ばれた人の人柄の正当性を保証してくれるものではない。「一般的ではないが素敵な女性」がいても、それはおかしなことではない。

「女の人が○○なことをするのはおかしくありませんか?」というのが彼の言い分だ。その言い分は理解に難しくない。実は彼はちょっとした迷惑を被った訳で、その点だけを切り取れば、彼女に不当性があり彼は被害者だと認識することは不可能ではない。

RIMG0099_1_1「で、その子のことが好きなの?」と聞いてみる。
だって、好きでもないなら相手にしなきゃ良いだけだから。

「分かんなくなっちゃったんですよね」。
ゆっくりと時間を掛けて彼はそう答えた。

素直な心境を語ったのだと思う。それは一般論ではなく彼の心の中から出て来た言葉で、僕にはその言葉がキラリと光って見えた。それまでは「女の人」と言いながら、顔のない誰かの話をしていたから。

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僕は彼女に関わるいくつかの質問をして、彼は素直に答えてくれた。僕の話にも「なるほど」と頷いてくれるようになった。一般的な女性と比べて彼女が「いかにおかしな振る舞いをするか」を証明しようと試みていた時には「それは、分かります」としか言わなかったけど。

恐らく彼女は一般化されたくないのだろう。「一般的」という檻の中に閉じ込められるのを嫌っているのではないかと、彼の話を聴きながらそんなことを思った。きっと彼女の両親も、彼女を「普通の幸せ」という檻の中に閉じ込めようとしたのだろう。

遠く離れた実家を出て一人暮らしをする彼女は、檻から出る覚悟を持って東京にやって来たのだろう。その場所でまた自分を檻に閉じ込めようとする人に出会ったなら、噛み付きたくもなるのかもしれない。

RIMG0097_1もちろん、噛まれた方は手が痛くなる訳で、文句を言いたくなるのも当たり前だとは思う。だから、「被害者は自分だ」と訴えるなら認めざるを得ないのだが、彼が彼女を断罪する根拠が「一般的ではない」なのだから二人の話は埒があかない。「噛み付かれたら痛いよ」と、まずそう言えば良いのではないだろうか。

彼女は彼が「どう感じているのか?」を知りたいのではないだろうか。他の一般的な誰かが何を思おうが、彼女にはあまり興味がないのではないだろうか。だって、彼女が恋をしている相手もまた彼なのだから。彼女は「彼自身が感じたこと」を知りたいのだと思う。でも、その彼が自分の身を「一般的」の中に置いて、涼しい顔をして自分を攻め続けている。彼女だって少々腹が立つというものだろう。

ジェイズ・バーにも1990年生まれの同い年のラフロイグが何本かあって、それらはそれぞれに違う個性を持っている。もしもあなたの中に「一般的なラフロイグ」のイメージがあるのなら、そのうちのどれかはそこから外れるのかもしれない。

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あなたはそんなラフロイグを気に入らないのかもしれない。だけど、そんなラフロイグを見付けてしまったら、「あなたは間違っている」と言うのではなく、「私は悲しい」と言えば良い。それがあなたの感想なのだから。

人にもウイスキーにもそれぞれに個性がある。何かに照らし合わせて、その違いを「悪だ」と糾弾することは愉しみと豊かさを削る行為だ。気に入らないウイスキーに出会ったら、「僕はあなたが好きではありません」と言えば良い。そして、どんな人が好きかを言えば良い。

多様性を認めず相手の存在そのものを否定することは、僕らの毎日を息苦しくすることだろう。

特に歪なところのない、均整の取れたプロポーションのこのラフロイグを、僕は美味しいと思う。

穏やかなラフロイグ。湿り気のあるゆったりした香り。茹でる前の乾麺。次第に少しづつ薬品臭。続いて磯臭さ。水を掛けて消した焚き火。口に含んで灰っぽい印象。粘度があり甘くオイリー。口の中で心地良く爆発。しっかりした旨味と麦芽の甘味。刺激的なアクセントのある鼻抜け。咳止めシロップ。コショウのようなクールなスパイシーさ。長く続くフィニッシュ。

「3杯セット」のご利用が可能です。
他の違う銘柄のウイスキーと合計3杯(ハーフ・ショット)で¥2,000(税込¥2,100)。
1杯当り、¥700(税込)です。


よろしくお願いします。

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スミマセン

何だか飲み過ぎな感じでこんな時間になってしまいました。
書きかけの原稿はまだ半分くらいで、まだ更新することができません。
スミマセン。

夕方もう一度更新するかもしれませんが、無理かな(笑)。

昨日もお知らせしましたが、本日はお休みさせていただきます。
ホントに急でスミマセン。

本日、11月28日(月)はお休みをいただきます。

大変恐縮ですが、何卒ご了承ください。
「大人の都合」的なお休みでございます。
スミマセン。


火曜日からは年末まで休まずに営業します。
よろしくお願いします!

さて、新しいジェイズ・バーに看板が取り付けられたことは、先日ご報告いたしました。

新しいジェイズ・バーの場所はこちら、

新店地図5


道に迷われたら気軽にお電話を、ただし、ほとんど毎日一人で営業しております。忙しい場合、電話に出られないこともあります。スミマセン。その時は少し時間をずらしてお電話を下さい。よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

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お知らせ

急遽休日のお知らせなどをさせていただきます。
ホントに急でスミマセン。

本日11月27日(日)は通常通り営業いたしますが、
明日、

11月28日(月)はお休みをいただきます。

大変恐縮ですが、何卒ご了承ください。
「大人の都合」的なお休みでございます。
スミマセン。
店内の片付けや清掃や整理整頓などをする予定です。
¥100ショップを中心に買い物をして、使い勝手の向上を目指し、ちょっとした改装をしたりとか。そんなことを考えております。
ついでに在庫のウイスキーの整理とか棚卸的なことなんかも。

で、終わったらちょっと飲みに行こうかなと(笑)。
いや、あくまでもちょっとですが…。
ちょっとのクセに、誰と何時に出掛けるかまで決まってたりしますが、あくまでも予定された偶発的な「ちょっと飲みに行こうかな」です。あ、そうそう、忘年会的な感じのものってことでお願いします。

スミマセン。

火曜日からは年末まで休まずに営業します。
よろしくお願いします!

さて、新しいジェイズ・バーに看板が取り付けられたことは、先日ご報告いたしました。
ご来店の際は、この看板を目印にお願いします。

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新しいジェイズ・バーの場所はこちら、

新店地図5


道に迷われたら気軽にお電話を、ただし、ほとんど毎日一人で営業しております。忙しい場合、電話に出られないこともあります。スミマセン。その時は少し時間をずらしてお電話を下さい。よろしくお願いします。

明日はお休みをいただきますが、本日、

11月27日(日)営業します。

11月28日(月)がお休みです。


よろしくお願いします。

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今週は70グレン・キースで行きましょう。

何だか、このタイトルの記事を書くのも久しぶりな感じだな(笑)。

移転して新しくなったジェイズ・バーも、もう一月半になった。ちょっとづつ身体も慣れて来たようで、カウンターの中を歩き回ってもどこかに足をぶつけることはなくなった。

僕はどちらかというと、地図が読めないタイプの男のようで、空間を把握する能力は低いのだろうという自覚がある。おまけに整理整頓が苦手なタチで、仕様の変わったジェイズ・バーの中で先月末くらいまでは随分と右往左往していた。

どんなバーテンダーもそうだろう。
カウンターの中での佇まいを気にするものだ。

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前に出るべき時には前に出て、下がるべき時には景色になろうと努めたり。前に出るとは必ずしも目立つことではないし、景色になるとは必ずしも直立不動で動かないことではない。大切なのは場所に馴染んで行くことなのだろう。人の前に我が身を晒すというのはそういうことだ。

一月半を過ぎて、馴染みつつあるという実感もある。少しづつ、一日の動きが予測できるようになりつつある。準備が整って来た。先へ進もうではないかと決意をした。次のステップのための次の準備を始める時期なのかもしれない。

今できるようになったことを、日常に定着させられるようになることを目指して、今年の12月を迎えられるようにしよう。

さて、今週末はこれで行きましょう。

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「グレン・キース 1970 40Yo / TWA &3R アート・ワーク」

本日金曜から土・日曜日まで3日間。

ハーフ・ショット、¥1050

お一人様、一日一杯限りでお願いします。

リンブルグの70 / 40Yoと違い、抜栓時から重層構造のある濃厚な複雑さを露わにしております。長期熟成バーボン樽の最高峰と言っても過言ではないでしょう。とにかく、僕は気に入りました。40年という歳月を背景にした優しい飲み応えです。

飲み応えとは決して乱暴なことではありません。
優しいとは必ずしも弱いことではありません。
太く力強いものに寄り添う時、そこには安堵があるのです。

よろしくお願いします。

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リトルミル 1991 20Yo / ダグラス・レイン OMC

つい最近、彼氏と別れたばかりという女の子と話をしていた。落ち着いて思慮深いタイプではないが、軽快で頭の回転の速い女の子。言葉遣いは少し乱暴で誤解されることも多かろうが、実は礼儀正しいところもあって、人から可愛がられるのは下手ではない。良く話を聴けば、人並み以上に情に厚いところがある。

そんな彼女が「ボチボチまた彼氏が欲しくなっちゃったんですよね」と話し始めた。どうやら目星は付いているようで、「友達と飲み会をした時に一緒にいたその友達の男の子」なのだそうだ。「要するに合コンだろ?」と訊くと、「あれは合コンじゃない」と否定した(笑)。何度も。

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「どんな男の子なの?」と訊けば、「条件面で悪くない」と答える。要するにタイプな訳だ。「たいしてイケメンじゃないけど、結構背が高くて、良く喋る人。なかなか面白いよ。営業の仕事してるんだって」。

「で、どうするの?」と訊けば、「検討中」と答える。何度も。「ついこの前まで、彼氏がいるのは不自由だって言ってたじゃないか」と訊けば、「そうなんだよね」と溜息を吐いた。「だから、検討中」と。

彼女はそのうち「恋をするのもウンザリ」なんて言い出して、かつての何人かの彼氏の愚痴をこぼし始めた。つまりは自分の自由に関わる問題だ。「私は束縛なんかしないよ」と自説を展開し始める。「だって私は、彼氏って決めたら裏切ったりしないもん」。

RIMG0136_1彼女の場合、「恋がウンザリ」なのではない。「彼氏にウンザリ」するだけだ。恋愛はしたいと思っている。若い女の子が恋をしたいと思うのは悪いことではない。何の不思議もない。むしろ素晴らしいことだろう。だけど、彼女の場合、不自由を受け入れることは恋をする条件になってしまっている。

だから、また不自由を受け入れようとしている自分に戸惑いを感じているのだろう。そして、そんな彼女が「ボチボチまた彼氏が欲しくなっちゃった」訳だ。「あの男もまた、私を不自由にするのか?」と想像し、次の恋については「検討中」ということだ。

どんな人にとっても、恋愛は自由だ。誰と恋に落ちようが勝手にしてくれって話。ただ、どんな人だって恋愛が始まればある種の制約が生まれる。それを不自由と感じるかどうかは、その人次第。

もちろん、どんな人だって、ある種の幸福を目論んで恋をする訳だ。何が幸福かは人によってそれぞれだが、「この恋愛にはベネフィットがある」と思わない限り恋愛はしない。ただ、残念なことにリスクもコストもフリーなんて恋愛はないのだな。

リスクが高過ぎる。あるいは、コストが掛かり過ぎているのではないか?と思われた時、人は自分の恋愛に疑問を抱き始める。彼女の場合、どちらかと言えば、リスキーな恋はしないタイプだ。その代わり、「不自由」というコストを請け負い過ぎていると考えてしまうのだろう。

「それでも良い」なんて言っているうちは、「高コスト体質だが、まだベネフィットが目論める」と判断している訳だ。しかし、恋もビジネスも同じかもしれない。冷静さを失えば、目論見を外すことがある。経費を突っ込み過ぎて「後には引けない」なんてことのなきようご注意を。

RIMG0135_1本当は彼女が欲しいのは「関心と注目」なのだろうというのが僕の見立てだ。「自分に注目して欲しいが、相手には関心を寄せない」。実はこれは彼女のいつものやり方で、かえってその方が相手を熱中させることも、無自覚なまま知っているから余計にタチが悪い。

だけど、だから、「早目に切り上げる」という程度の親切心は持っている。昔に比べ弱者を選ばなくなったところは、「成長」と言うに値するのだろうか?恐らくは今、その男の子が弱者かどうかを「検討中」ということなのだろう。

色んな味わいのあるリトルミルがあって構わないと思う。つい最近は、またあるところから、85ヴィンテージのリトルミルが出たりして、それもまた愉しい限り。多様性はシングル・モルトの愉しみを広げてくれる。色んなリトルミルが存在することは、不便でも、間違いでも、ましてや悪いことでもない。

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それにしても、なかなか面白いリトルミルが出て来たものだ。

このリトルミルが僕に関心を寄せてくれることはないだろうが、僕はこのリトルミルに注目してしまう。でも、僕がこのリトルミルに恋をすることはないだろうけど。だけど、彼女と話をする時間は愉しい時間だ。

森林の香り。あるいは草っぽく。うっすらとレモン。時々ハーブの畑。バジル、パセリ、瑞々しいセロリ。ただし、アクっぽい印象は少なく、遅れて背後から花っぽい蜂蜜の香り。口に含んで、刺激的に甘い。心地良いアルコール感。少し乱暴で遅れてスパイシー。軽快で少し乱暴でホットな抜け具合。ゆっくり重たく広がる甘さを持ち、微かにサビっぽい。あるいはショウガ。スパイシーな印象を持たせるフィニッシュ。

「3杯セット」のご利用が可能です。
他の違う銘柄のウイスキーと合計3杯(ハーフ・ショット)で¥2,000(税込¥2,100)。
1杯当り、¥700(税込)です。


よろしくお願いします。

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本日の入荷情報

昨日いくつかのウイスキーが入荷したので、(祝日にも関わらず)皆様にご案内をさせていただきます。

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よろしくお願いします。

RIMG0024_1まずは写真左から、
ラフロイグ 1990 20Yo
TWA & 3R アート・ワーク
2nd Bourbon Hogshead  110bottles  52.5%

バグズの1990ラフロイグに比べると少し煙たい印象です。フルーティさは少し弱いかもしれません。

RIMG0031_1そして写真中央、
グレン・キース 1970 40Yo
TWA & 3R アート・ワーク
2nd Bourbon Hogshead  152bottles  49.8%

抜群です(笑)。

最後に、
RIMG0063_1トマーチン 1976 34Yo
ザ・モルト・オブ・スクール 第一弾
byデイヴ・ブルーム Sherry Butt 51.3%

まだ開いていない印象のシェリー・バット。飲み頃まで少しが時間が掛かるかもしれません。個人的には70/40Yoのダグラス・レイン OMCの方が好きかも。

昨日の入荷は2本。
ラフロイグ、トマーチンは「3杯セット」対象商品です。


よろしくお願いします。

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トマーチン 1970 40Yo / ダグラス・レイン OMC

この仕事も随分と長くやって来て、酔客の扱いには慣れているつもりでいる。ありがたいことに酔い潰れて意識を失ってしまったり、体調を悪くしたりするような人はほとんどいない。翌日の二日酔いまでは、幸運なことか残念なことなのかわからないが、面倒を見ることができないので悪しからず(笑)。

「酔っ払いのほとんどは寂しいだけ」なんて物言いも、頷けるところはあるのだがちょっと切ない話で、「じゃ、まったく寂しくない人なんているのかよ?」と反論をしてみたくなる。要するに、人は寂しい時に酒を飲み過ぎてしまうことがあって、結果として酔客になってしまうことがある。

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残念なことに、酒量が増えれば寂しさが減るという法則はなく、飲み過ぎればその愚かさを露呈してしまうことになる。逃れたいいくつかのことを忘れることはできても、目が覚めれば忘れたいと思っていたいつもの一日がまた始まる。だから僕らは、いつもの一日がまた始まったことを幸運と思うしかないのだ。どんな人にも、逃れたいことのいくつかがあっても、おかしなことではないだろう。

当然、僕の仕事は酔客の寂しさを減らすことが目的ではない。結果として寂しさを減らして帰る人もいるけれど、寂しさを噛み砕いたのはその人本人で、僕はその場所にその時間一緒にいただけ。「助かった」と感謝をしてくれる人も少なくはないが、それはあくまでも結果であって、そもそもの目的ではない。

僕の目的は愉しみを増やすことだ。
寂しさを減らすことではない。
僕はそう思っている。

RIMG0090_1寂しい人というのは繊細なだけなのだろうと思うことがある。その繊細さが露呈してしまった状態を寂しいというのだろうとも思う。そして、恐らくは、その繊細さを誰かに見て欲しいと思うからなのだろうとも。だからそれを、露わにしてしまうのだろう。

本当は誰かに寄り添って欲しいと思っている。繊細とは脆弱で、自分が弱い者になってしまっては、誰も自分に興味を持つことはないのだろうと不安に思っている。そのことが心配で、普段は自分の繊細な部分を見せることを愚かだと思っている人が、きっと今夜も何処かのバーで酔客になるのだろう。

繊細なことは愚かなことではない。
自らのか細い部分に自覚のないことが愚かなのだ。

RIMG0099_1ウイスキーに寄り添ってみたらいい。
例えあなたが今まで、ウイスキーにまったく興味がなかったとしても、関心を寄せればそこに繊細な力強さがあることに気付くだろう。そして、寄り添えば寄り添うほど、ウイスキーが繊細な変化を繰り返すことに驚きすら感じることだろう。

あなたもウイスキーも変わらないかもしれない。
繊細さと力強さを持ち合わせているのなら。
時間とともに変化をして来たのなら。

僕は個々のウイスキーの個性に触れたいと思っている。あなたに個性があるなら、誰かがきっとそれに触れたいと思うだろう。個性のないウイスキーがないように、個性のない人もいないから。あなたが誰かの個性に気付くことは、あなたが誰かに寄り添ってもらうことの始まりだ。

乱暴な振る舞いは相手の心を閉ざしてしまうだろう。
誰かと向き合うことは恥ずかしいことだろうか?
難しいと思うのなら、まずウイスキーと向き合ってみたら良い。
あなたが乱暴でなくなれば、ウイスキーはゆっくりと開いて行く。
あなたの目の前のグラスの中で。

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ウイスキーの周りに集まろう。
愉しみが増えれば、人生は豊かになる。

驚くほどに膨らみのあるフルーツの香り。モリモリの南国感。ピーチ、アプリコット。果実の皮。少し焦がしたカラメル。お香。湿布薬。口に含んで軽快なボディ。ミントティー。ジンタン。タンニン。綺麗な甘さを邪魔するように被る薬っぽさ。スパイシー。


ウイスキーの未来のために。

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本日は営業しております。

昨日は飲み過ぎました。
今日は良く寝ました。

今夜は通常通り営業です。

よろしくお願いします!

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本日はお休みをいただきます。

大変恐縮ですが、本日

11月20日(日)はお休みをいただきます。

何卒ご了承ください。


お台場で開催される「ウイスキーフェスティバル」に行って来ようかと思います。

何だか、勝手に気分が盛り上がって、遠足の前の日の子供のようになっておりますが、

・飲み逃し注意

・飲み過ぎ厳禁
の中で心が揺れております。

まぁ、どんな時も「愉しいのがイチバン」。
うっかりしながらも、ちゃっかり愉しんで来ます。
間違いなく、しっかりはしていないので、
特に最近お会いしていない方、見かけたら声を掛けて下さい。

ご来店予定のお客様には大変申し訳なく思いますが、

11月20日(日)はお休みをいただきます。

よろしくお願いします。

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お知らせ

休日のお知らせなどをさせていただきたい。

本日11月19日(土)は通常通り営業いたしますが、
明日、

11月20日(日)はお休みをいただきます。

大変恐縮ですが、何卒ご了承ください。
お台場あたりのイベント会場をウロウロしていると思います。
愉しくウイスキーを飲んでいることでしょう(笑)。
見かけたらお気軽にお声をお掛け下さい。
応答不能な状態になっていたら、後日謝ります。
多分、大丈夫でしょう。

さて、新しいジェイズ・バーに看板が取り付けられたことは、先日ご報告いたしました。
ご来店の際は、この看板を目印にお願いします。

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新しいジェイズ・バーの場所はこちら、

新店地図5


道に迷われたら気軽にお電話を、ただし、ほとんど毎日一人で営業しております。忙しい場合、電話に出られないこともあります。スミマセン。その時は少し時間をずらしてお電話を下さい。よろしくお願いします。

明日はお休みをいただきますが、本日、

11月19日(土)営業します。

11月20日(日)がお休みです。

ベンリアック 1976 は本日までが特価、お急ぎ下され。

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よろしくお願いします。

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タムデュ 1984 26Yo / クリエイティヴ・ウイスキー エクスクルーシヴ・レンジ

「飲み易いウイスキーを」というオーダーを受けることが少なくはない。ウイスキーを飲み慣れない人には当たり前の注文かもしれない。当然僕だって、飲むのが困難なウイスキーは嫌だな(笑)。

「飲み易いウイスキー」というオーダーは、多くの場合飲み慣れない人から出て来る。要するに「ネガティブな印象の少ないウイスキーを」ということなのだろう。それまで、何がその人たちをウイスキーから遠ざけて来たのかは分からないが、そんな人たちが「ウイスキーでも飲んでみようか」と思ってくれたなら僕としてはもちろん大歓迎だ。

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ウイスキーを飲むのも初めてなら、ジェイズ・バーに来るのも初めて。もちろん、そんな人だってジェイズ・バーには来るのだけれど、初めて会うその人にとって「何がネガティブなのか?」は、僕にはまだ分からない。そして、そんな人が「飲み易いウイスキーを」とオーダーする訳だ。

もちろん、それは間違いではない。

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「水にだって味わいの違いはある」といのはまさに正論だが、人にとってネガティブな要素のない飲み物の代表は「水」だと思う。では、ウイスキーを飲みたいと思っている人は水を飲みたいのだろうか(笑)?

もしもあなたがウイスキーを初めて飲むのなら、まずは何かを飲んでみるしかない。口に含んで、そのグラスの中から感じたことをほんの少しの時間、心の中に留めて置いて欲しい。それが「何なのか?」なんてことは、とりあえず気にしなくて良い。どんなウイスキーを飲んでも、水より以上には必ず何かを感じるはずだから。

まずは、ポジティブなものを探して欲しい。それはあなたが「美味しい」と思うものだから。もちろん、ネガティブなものも見付け出すだろう。だけど、一番大事なことは、ウイスキーを飲む愉しみが、間違い探しではないということ。

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何を飲んでも「強いだけ」にしか感じないというのなら、それはあなたの飲み方が間違っているのかもしれない。恐らくは、口の中に入れる量が多いだけだと思う。初めてウイスキーを飲む人には伝えたいのは、ウイスキーは「そぉ〜と飲む」ということ。

「強いだけ」に感じる理由のほとんどは、口に入れる量が「多いだけ」のことがある。例えば代表的な日本のビールに比べて、約10倍のアルコール度数があるのがウイスキーだ。残念だが、喉が乾いた時のビールと同じようには飲めない。

口に含むウイスキーは(初めのうち)、ほんの少しの少しの量で構わない。舌の上にそっと垂らしたウイスキーが、口の中でふわっと広がる瞬間の心地良さを逃すのはもったいない。それはグラスの中のウイスキーが、あなたにとっての宝物に変化する瞬間なのだから。僕らがウイスキーの個性に気付く瞬間なのだから。

無味無臭なものは、確かに無害ではあるのだろう。だけど、どんなウイスキーにも個性がある。その個性にはポジティブな側面があり、ネガティブな側面がある。水ではない分だけの個性がある。ネガティブでなくなろうとして、自らのポジティブを失うのは愚かだ。

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間違わないように生きるのは難しくない。
何もしなければ良いのだから。
だけど、間違いをなくそうとして、魅力的でなくなってしまう人がいる。

このウイスキーは結果として「飲み易い」。
だけど、「ネガティブではない」のではなく、「穏やかさを手に入れている」のである。

このウイスキーが何故「穏やかさを手に入れている」のかは、飲んでみるしかない。


淡い麦芽風味の中からいくつかのフルーツの香り。オレンジ、アンズ。飴のような甘い香り。うっすらとハチミツ。かすかにハッカ。口に含んで、穏やかで友好的。程よいスパイス感。甘いハーブの飴。度数の低さもあって、抜栓時からバランス良く仕上がったウイスキー。

「3杯セット」のご利用が可能です。
他の違う銘柄のウイスキーと合計3杯(ハーフ・ショット)で¥2,000(税込¥2,100)。
1杯当り、¥700(税込)です。


よろしくお願いします。

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看板が付きました。

昨日はどうやら「やっと看板が付きそうな感じ」とご報告をさせていただいたが、感じではなく実際に「付きました」。

実は昨日、看板を見たいために早目に出勤しようと3時半にはバイクに跨ったのだが、驚いたことに「バッテリー上がり」のトラブル。近所のガソリン・スタンドまで坂道をバイクを押して歩きました。いやホント、寒いのに汗だくで腕が疲れた。参った。

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昨日まで問題なく動いていたので、エンジンが掛からないのはバッテリーのトラブル以外考えられず、仕方なくバッテリーを注文。気が利いているのだか、それがヤツラのやり口なのか分からないが、「代車」を貸してもらい池袋まで出勤。まぁ、こちらも急いでいたので、「代車貸すよ」何て言われると、すぐに飛び付いちゃいますね。

で、借りた代車が原付のスクーター。50ccなんて何年振りだろって思いながら、店を目指したのだけれど、車体は軽いし、スピードは出ないし、こりゃちょっと怖いね。んで、走行中にふと思い出したのが「二段階右折」。池袋に入る直前に大きな交差点を右折しなければならず、いつもの道だから、原付が「二段階右折」をしていたのは知っていたのだけれど。

はい。やっちゃいました。
人生初の「二段階右折」。

何だか、いつものグランドで違うルールの試合をやっているような違和感があって、どうにもソワソワしちゃいますな。

まぁ、そんな感じで、本日はスミマセン。

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これからは、看板を目印に。
よろしくお願いします。

昨日・一昨日の繰り返しですが、

最近の新入荷
・トマーチン 1970 40Yo / ダグラス・レイン OMC 44.3%
・ラフロイグ 1990 21Yo / ダグラス・レイン OMC
 Refill Hogshead 122bottles 50.0%
・グレンキース 1996 15Yo / エイコーン ナチュラル・モルト・セレクション
 Hogshead 56.2%
・タムデュー 1984 26Yo / クリエイティブ・ウイスキー エクスクルーシヴ・レンジ 45.8%
・リトルミル 1991 20Yo / ダグラス・レイン OMC for JIS ビッグ・スタンプ 54.1%
・グレンロッシー 1978 / G&M エクスクルーシヴ・ラベル
 Cask No.1819 Refill Remade Hogshead 89bottles 55.9%

今週末まで、

ベンリアック 1976 34Yo / OB リミテッド・リリース 2011

ハーフショット ¥1,050(税込)でのご提供です。

本日、水曜日より木・金・土曜日まで4日間。¥1,050。
ただし、ボトルの半分を販売したら終了です。

さらに、新しいジェイズ・バーはココです。

新店地図5




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ベンリアック 1976  34Yo / OB リミテッド・リリース 2011 Cask No.6942

さて、本日どうやら「やっと看板が付きそうな感じ」の新しいジェイズ・バーである。
まだ本当に付くかどうか分からない。
分からないが、付くことを願っている。

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皆様にも見に来て欲しいのだが、「見ただけで帰る」のはやめて欲しいと思う。

さてさて、皆様が帰りたくなくなる理由をひとつ用意した。

今週末まで、

ベンリアック 1976 34Yo / OB リミテッド・リリース 2011

ハーフショット ¥1,050(税込)でのご提供です。

本日、水曜日より木・金・土曜日まで4日間。¥1,050。
ただし、ボトルの半分を販売したら終了です。

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もうひとつ、お知らせ。

RIMG0049_1今週の日曜日は訳あってお休みをいただきます。
11月20日(日)はお休みです。

よろしくお願いします。

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クライヌリッシュ 1984 26Yo / G&M エクスクルーシヴ・ラベル

本日は何だか仕事以外のことでもバタバタとしてしまった。

ぼんやりとしていたらこんな時間になってしまって、慌ててブログの記事を書こうと思っていたが、どうやら集中力もないようだ。考え過ぎると時々、頭の真ん中がジンと痺れて来ることがある。そんな時は「何かアイディアの浮かぶ前触れ」でもあって、だけど、そいつがなかなか降りて来ない。

ふぅと溜息を吐いて「もう一度」と思ってもどうにも上手く行かないことがある。

バタバタとぼんやりの中身はつまりそういうことなのだが、まぁ、何だか上手く進まない日もあるね。

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ぼんやりしていた訳でもないはずだ。迂闊だったとも思っていないのだが、本日は発注したウイスキーが方々から届くことになっている。支払額を勘定して、またふぅと溜息を吐いてしまった(笑)。頼んでから届くまで、実はちょっとした時間差があったりして、こんなことになってしまうのね。

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さてさて、本日のジェイズ・バーはウイスキーが大量入荷(予定)!
どーんと行っちゃいましょう。
週末までは、以下6アイテム、「3杯セット」対象商品です。
入荷は10時頃になると思いますが、届いていたらオーダーされた時点で抜栓します。
「抜栓好きの方」どうぞ(笑)。ただし、入荷は10時頃。
確実な情報はツイッターで流そうと思いますが、深夜になってしまうかな(笑)。

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 本日の入荷予定 :

・トマーチン 1970 40Yo / ダグラス・レイン OMC 44.3%
・ラフロイグ 1990 21Yo / ダグラス・レイン OMC
 Refill Hogshead 122bottles 50.0%
・グレンキース 1996 15Yo / エイコーン ナチュラル・モルト・セレクション
 Hogshead 56.2%
・タムデュー 1984 26Yo / クリエイティブ・ウイスキー エクスクルーシヴ・レンジ 45.8%
・リトルミル 1991 20Yo / ダグラス・レイン OMC for JIS ビッグ・スタンプ 54.1%
・グレンロッシー 1978 / G&M エクスクルーシヴ・ラベル
 Cask No.1819 Refill Remade Hogshead 89bottles 55.9%

さて、コイツは大物です

こちらは「3杯セット」での対応はご勘弁を(笑)。
少しお買い得品にしようと思っています。

ベンリアック 1976 34Yo / OB リミテッド・リリース 2011
 
 Cask No.6942 Hogshead 57.8%

ベンリアック1976は午後7時頃入荷予定。

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まぁ、そんな感じで、本日のクライヌリッシュをご紹介したい。

樹脂っぽい蜜蝋の香り。オレンジの皮。フローラルなハチミツ。すり潰したそら豆。かすかにバジル。キャラメル。口に含んで、キンカン飴。甘さを引き立てる塩味。適切な脇役としてのピート。混ざり合い心地良く口の中で弾ける。弾けた後にスモーキー。とろりクリーミー。芯の通った佇まいが美しいウイスキー。

よろしくお願いします。

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マクダフ 1974 23Yo / メドゥサイド・ブレンディング ザ・モルトマン

世の中のいたるところに「年齢詐称疑惑」というものはある。その動機がどうであれ、それが「疑惑」と言われるからには世間はそれを、何やら「後ろ暗いこと」と考えているのだろう。

それが人間の場合には本人の意志、あるいは、本人の承諾がなければ行われないのが「年齢詐称」だ。もちろん、疑惑が悪意のある噂でしかないこともあったり、単なる誤解であったり。そして、ウイスキーも時々「年齢詐称」と誤解されるようなものがある。

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蒸留年度と熟成年数を説明するとお客さんの頭に「?」が浮かんでも、このウイスキーは年齢詐称でも間違いでもない。だから、このウイスキーにも後ろ暗いところはない。瓶詰めとともにその年齢も止められてしまうのもウイスキーだ。

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少しだけ気になることがあるとするなら、僕らの目の前に現れるまで、このウイスキーはどこにいたのだろうう?ということくらいだろう(笑)。

しばらく顔を出さなかった人が、ふらりと現れることがある。僕は特に驚いた素振りを見せることもなくその人を迎え入れて、話を聞くまでもなくチェイサーを差し出す。「飲みたいのはウイスキーだろう?」って僕は思っているし、その人も「あぁ、その通りだ」って顔をしている。

ウイスキーを飲みながら、僕らは空白の時間を埋めて行く。簡単に言うなら、どこで何をしていて「今はどんな風に変わったのか?」という話。当然だけど、重ねた月日は人の何かを決定的に変えてしまうことがある。

何から話そうか、なんてことは気にすることはない。向き合えば聴きたいことが浮かんでくるし、互いにそれに答えれば話は続き空白の時間は埋められる。二人で向き合う時間があるなら、しなければならない何かは自ずと見つかる。

空白の時間を埋めるのは、向き合う時間である。

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しばらく顔を見ない人のことを思い出して、ほんの少し切ない気分になることがある。どんな人にも経験があるだろう。僕にだってそんなことがあって、そんな時にジョン・レノンのスタンド・バイ・ミーなんかを聴いていたら、長い溜息を吐いてしまった。「便りがないのは元気な証拠」だろうか?でもそれは、大よその所在が分かる人にだけ当てはまる言葉だろう。

僕らはもう逢うことがないのかもしれないし、だけど、また話をする時間があるなら、僕らはきっと空白の時間を埋めることができるのだろう。僕はその時間を望んでいて、だけど、望んだもののすべてが手に入ることがないのもまた人生だ。

夜がやって来て
月明かりしか見えなくなっても
僕は怖くないさ
君がそばにいてくれるなら

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勢いは弱いが、友好的な香り。しっとりとサラサラしている。アンズのようなフルーティさ。少し渋い柿の皮。うっすらとチョコレート。砂糖の甘い香り。口に含んで親しみ易い。綺麗に広がる甘み。レーズン。すり潰したアーモンド。底辺に静かに存在するハチミツ。

「3杯セット」のご利用が可能です。
他の違う銘柄のウイスキーと合計3杯(ハーフ・ショット)で¥2,000(税込¥2,100)。
1杯当り、¥700(税込)です。


よろしくお願いします。

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グレンリベット 1992 19Yo / ダグラス・レイン OMC

さて、本日は2011年11月11日で「1並びの日」である。何かめでたい日な気がしてしまうが、ジェイズ・バーでは特別なセレモニーをするつもりはない。どうやら雨の予報だが、いつも通りのジェイズ・バーである。こんな日こそ駅への近さをウリにしたいものだ。どうか皆様、雨の日も来やすいジェイズ・バーです。よろしくどうぞ。

「1並びの日」の前日、まぁつまり、昨日のことであるのだが、秩父からイチローさんにご来店いただいた。話を訊けば「1並びの前の日のお祝いにとのことだった」。

いや、すみません。嘘です(笑)。
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何か東京方面に用事があったらしく、その帰りに寄っていただいた。話を聴いても上手くはぐらかされて、どうやら「商談」のようだったが、また何やら穏やかではないことをするのだろうか(笑)?愉しい話は大歓迎であるのだが…。

その後、幾人かのウイスキー好きなお客様とプチ懇談会のようなものが始まって、愉しい夜を過ごしたお客さんはラッキーだったことだろう。他にお客さんもいたので、僕は話を聴きながら、だけど参加ができないって状況ではあったのだが。

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少し遠くの話でも、ウイスキー造りに関わる人の話を聴くのが好きだ。どんな人の話でも職人の皆様にはそれぞれのイメージというものがあって、どんなイメージでウイスキーを造っているのかを、僕なりにイメージしながら聴くのが愉しい。

ウイスキー造りというのを、僕はモザイクアートのように思うことがある。たくさんの異なる素材を繋ぎ合わせて、ひとつの大きな絵を描いて行く。僕にはそんなイメージがある。もちろん、その異なる素材そのものから作らねばならないものもたくさんあるのだろう。だけど、最終的には、その大きな絵であるモザイクアートの出来の良し悪しが評価される。

小さな細かい作業の積み重ねは、もちろん疎かにできないとしても、グランド・デザイン自体が間違っていたら作品として成り立たない。

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それらのことが僕には非常に官能的に思える。
ウイスキー造りに携わる人たちの話を聴きながら僕はドキドキしてしまう。

大変恐縮だが、本日は店にテイスティング・ノートを忘れて来た(笑)。
夕方に追記したいと思います。
スミマセン。

一応、簡単にご報告しておくと、このグレンリベットはイイね。
結構太目な美人です。
スレンダーではないところが良いね。
しっかりした骨格に適切な肉付き。
で、若いけど美人。

「3杯セット」のご利用が可能です。
他の違う銘柄のウイスキーと合計3杯(ハーフ・ショット)で¥2,000(税込¥2,100)。
1杯当り、¥700(税込)です。


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スプリングバンク 1994 17Yo / BBR 復刻ラベル

このスプリングバンクが生まれた1994年はジェイズ・バーが生まれた年でもある。違う場所で生まれ月日を重ねて来た僕らが、今こうやって池袋で向かい合っている。飲み屋で知り合った隣の人と、話が弾んで互いの歳を訊いてみたら同い年だったなんてことは、まぁ、どこの飲み屋でも良くあることだが、ちょっとした驚きではある。

僕らがそんな、ちょっとした偶然を喜ばしいと思うのは、それが、何かの共感のきっかけになると思うからだろう。子供の頃に見たTV番組の話や、青春時代の流行歌の話。あるいは、世間を賑わせた大きな事件の話から、非常に個人的な、だけど、同世代だからこそ共感できるような話にまで発展することも珍しくない。

飲み屋にもウイスキーの話より大切なことがいくらかはある。ウイスキーの生まれた年やその熟成年数に思いを馳せて、何か特別に感慨深くなってしまうことが不思議だとも思えない。想像力を持つのが人ならば、それは人にだけ許された愉しみと考えても良いだろう。

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ありがたいことに、長い期間足繁く通って来ていただけるお客さんもいて、その人だって、1994年から17年分の何かを積み重ねて来た訳だ。その熟成期間を目の前で見て来た僕は、17年分の変化を僕なりに
理解している。

10年前、それはちょうど21世紀の始まりで、その人は小学生の息子のことで悩んでいた。学校でのちょっとしたことがトラブルに発展し、存在自体を問題視された息子は苦しみ、お父さんは同様に苦しみ悩んでいた。「悩むのではなく考えましょう」と僕は言い続け、「飲んでも問題は解決しないのだから、もう帰りなさい」と終電に間に合うように帰らせた。

あれから10年、息子はもう二十歳を超えている。10年の間に僕らの話題も大きく変わった。少しづつ息子の話はなくなって行き、最後に聴いた時には「(息子が)付き合っている女の子が気に入らない」とか(笑)、まぁそんな話だ。

そんな人がある時、突然、息子を連れて来た訳だ。驚いたね。

何しろ顔がそっくりで、背は少し息子の方が高かっただろうか。骨格と肉付きは親父の方が太目。かつては散々息子の悪態をついていた親父だったが、当然のことながら話の印象とはまったく違う好青年。照れ臭そうに俯いた親父とは対照的に「よろしくお願いします」と言うと、ペコリと頭を下げた。

椅子に案内しておしぼりを差し出すと、「これ、息子だから」と、隣の席を指差した。僕は「あぁ、分かってるよ」と返事をして笑った。

「ウイスキーで良いのかい?」と尋ねると、親父の方は「あぁ」とぶっきら棒に答えた。親父は息子に目配せをして、息子が答えた。

「僕はモスキートでお願いします」。
できるな、息子(笑)。
素敵な笑顔だ。

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モヒートを飲み終えた息子は、親父に言われるままにいくつかのウイスキーを試した。気忙しく話し掛ける親父を上手に受け流す。受け流しながらも、分からないことがあれば自分の疑問を糸の理解しやすい形にして質問をする。僕も話に参加しながら、次に提供するウイスキーを組み立てて行く。

息子はウイスキー全体を「ひとつの世界」として捉えてくれただろうか?世界は固定的でなく、流動的に変化しながらもその底辺に普遍性があることを理解してくれただろうか?目の前のウイスキーの向こう側に、世界の広がりがあることを予感してくれただろうか。

見詰めたウイスキーの向こう側の世界に、ドキドキしながら手を伸ばし、その愉しみに触れられるような人生であることを願おう。

いくつかのウイスキーを飲んだ後、息子は「フルーティで甘く、しっかりとコクのあるウイスキーってありますか?」と僕に訊いた。

息子よ。お前は勘が良い。
バーでウイスキーをオーダーするのは、自宅で銘柄を覚えて来ることではないのだ。いくつかのウイスキーを飲んだなら、自分の中にリクエストが生まれて来る。心に生まれたその形を上手く捕まえて、丁寧にそれを言葉にすれば良い。ウイスキーを愉しみたくなったなら、池袋のおじさんのところに来れば良い(笑)。

心配はするな。
親父がトイレに行った時に話をしたことは、親父には言わない。

ジェイズ・バーにも二代目が登場するようになったのなら嬉しい限りだ。そんな風に脈々と何かを伝えて行けるなら、池袋のおじさんも長生きにチャレンジしたくなるというもの。

今もウイスキーの世界では新しい命の水が生まれている。ジェイズ・バーに三代目が登場する頃には、今日生まれたそのウイスキーも30年熟成を超えているのだろうか。

スプリングバンクも時代とともに変化をして来たのだろう。だけど、僕にはその代替わりの詳細は分からない。

ここ1,2年、印象の良い90年代のスプリングバンクをいくつか飲んだ記憶がある。このスプリングバンクも悪くない。少し線は細いが、顔付きは親父に似ている。

暖かく柔らかく礼儀正しい香り。枯れた芝生と土。潮風と少しのピート。塾したプラムの香り。遅れて少し汚れたベリー系のフルーツ。キャラメルコーン。レーズン?口に広がる含んで、軽快な広がり。薄い塩味と心地良いミントの混ざったピート。枝豆、茹でた落花生。少しのライム。微かにコーヒー豆。微かに根菜のアクっぽさ。醤油で溶いた黒糖に「苺」。

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余市 20Yo / OB 原酒 北海道余市蒸留所限定 樽番号112801

最近は毎日、恋をした若い男の子と話をしている。それから、恋を上手にできるようになって来た「おじさん」とも話をしている。若者の話には熱心で、実はおじさんの話にはあまり熱心ではない(笑)。「まぁ、どうにかなるさ」って思っているから。

ていうか、「どうにかするだろ」と思っている。

ついつい若者の話に熱心になってしまうのは、「どうにもならないと思っていることが、実は意外にもどうにかなる」ってことを分かっていないから。

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一回の失敗ですべてを失ってしまうなんてことは意外に少ない。
のである。

つまり、
やってもいないのに、「できない」って言うな。
ってことである。

若者は「やりました」って言う。
「やったけど、上手く行きませんでした」って言う。
僕は「他の方法があるだろ⁉」と言う。

状況を聴いて、整理して、組み立て直して、説明して、理解させて、励ます。

僕がしていることはいつも変わらない。
やるのは本人で、好きなことはするし、嫌になったらやめる。
やらないと手に入らないし、やっても手に入らないことはある。
だけど、やらなければ手に入らない。

確定的なのは、「やらなければ手に入らない」という事実で、「やった時」に切ないのは「手に入るかどうか、分からない」ってこと。

作為があれば結果は不確定で、不作為なら「不変」という結果が確定する。だけど、本当は「今、傷付かない」ことが確定するだけ。多くの場合、後悔を残す。

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一方、おじさんが「どうにかする」のは、一回の失敗ですべてを失ってしまうなんてことは意外に少ないってことを本人が知っているから。

「どうにかなった」なら一緒にうまいウイスキーを飲もう。

恋をした「おじさん」はこのウイスキーをハムと思うだろうか(笑)?

薄いハチミツの香り。梨。心地良い重たさを持ったバニラ。湿ったクッキー。華やかさに欠けていても、落ち着いて穏やかで優しさに包まれている。三温糖。シュークリームの皮。カスタードクリーム。ブランデーを振り掛けたプリン。口に含んで、しっとり甘い。口に広がる木の香り。ネガティブな要素の少ない、むしろ爽やかに感じる程度の生姜風味の和菓子。

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ミルトンダフ 1982 28Yo / ダンカン・テイラー ピアレス・コレクション

つい先日、携帯電話を買い替えた。いわゆる機種変更ってやつだ。実に4年ぶりのことで、その間に携帯電話を取り巻く状況も大きく変化をしたのだろう。まぁ、あまり関心がないことで、その変化には興味もなく詳細も分からないのだが。

どんな人にも覚えのあることだろう。機種変更につきものなのは、登録したアドレス帳の引き継ぎ。

もう長らく携帯電話を使っているけれど、実はまだ一回も携帯電話をなくしたことがない。つまり、携帯電話に貯めたデータを一瞬にしてすべて失ってしまったいう経験がない。それらのデータは携帯電話を変える度に脈々と受け継がれて来た訳だ。

もしかしたら、最初の携帯電話のアドレス帳は漢字が使えなかっただろうか。まぁよく覚えてはいないけれど。入力できる件数も少なかったな。

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生きてるってことは人との出会いがあることで、出会いがあれば電話番号を交換する機会も増えるわけで、つまりは登録したデータの数が増えて行くということになる。そして、そのことを機種変更の度に実感する訳だ。そしてその度、ほんの少しウンザリしてしまう。

恐らくはこの4年間、一度も連絡をやり取りしたことのない人のデータも登録されてる。それより以前のデータにはもう潰れてしまった飲食店の電話番号や、「この人誰?」って人も(笑)。どんな電話帳も多くの場合50音順に並んでいて、先頭が「あ」になっている訳だ。長らく僕の携帯電話の「一番目」の栄誉を手にしているのは「あいこ」ちゃんで、実はそのあいこちゃんが誰だか分からない(笑)。

元来の面倒臭がりな性格が災いしているのだろう。あるいは、それがもう分からなくなっている人でも、削除をするのは偲びないと思っているのだろうか。そうやって、僕の携帯電話のアドレス帳の登録件数は膨れ上がる一方だった。

機種変更をキッカケにアドレス帳の整理をした。雑踏に紛れる無名の人にも本当は名前があることは、もちろん僕だって理解している。でも、その中からその人の顔を見つけられないのなら、僕にとってはもう既に、その名は意味を失いつつあるということなのだろう。

結果としてアドレス帳一番の栄誉を手にしたのは「青木」さんで、「あいこ」ちゃんには申し訳ないことをしたと思っている(笑)。

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アドレス帳に登録してある人だけが僕の世界のすべてではない。何度となくジェイズ・バーに来ていただいているけれど、まだその名を知らないお客さんもいる。無名の人のすべてが無意味な訳ではない。ただ、雑踏の中でその顔を見つけても、その名を叫ぶことができないだけ。

ジェイズ・バーに来て「こんばんは」と言っただけで始まる関係もある。

ミルトンダフはブレンデッド・ウイスキー「バランタイン」の重要な原酒のひとつ。バランタインはもちろんミルトンダフだけでできている訳ではない。だから、その存在は雑踏の中に紛れてしまいがちだ。だけど僕は、時々その雑踏の中からミルトンダフを見付け出すことができて、そんな時は嬉しくなってしまう。

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ハチミツとナッツのような味わいに安堵の溜息を吐いてしまう。
今年もウイスキーが美味しいそんな季節がやって来たのだな。

乾燥した麦芽の香り。枯れかけた芝生。干し草。少しの土臭さ。クルミの渋皮。次第に甘く水飴のよう。口に含んで、麦の甘さ。少し豆っぽく、爽やかにスパイシー。コショウ。薄味のハニー・トーストに砕いたクルミ。瑞々しい洋梨。レタス?いくつかのハーブ。スライスしたゴボウ。甘さを伴う心地良い香ばしいフィニッシュ。

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クライヌリッシュ 1977 14Yo / SMS ディスティラリー・コレクション

ジェイズ・バーにおじさんがやって来る。

おじさんはウイスキーを愉しみにやって来る。もちろん僕もおじさんで、世の中を年齢別にいくつかに括るなら同世代ということになる。おじさんは大概眼鏡を掛けていて、手に取ったボトルを眺める時にはその眼鏡を外す。

「この店は暗くて良く見えねぇんだよな」なんて言っているけれど、きっと明るいところでも同じことをしているはずだ。僕だって同じことをしているから。だから、知っている。

ウイスキーが好きなおじさんは大概コミュニケーションが上手だ。自分が飲んだウイスキーを他の誰かがどう思うのか?そのことが気になるからだろう。そして、自分が感じたことと他人の感覚に違いがあるなら、それがどのようなものなのかを知りたいと思うからだろう。

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正確に言うなら、コミュニケーションが上手なのではなく、丁寧なコミュニケーションを心掛けているということなのだろう。だけど、丁寧さを心掛けていれば、どんなことも大概は上達するものだ。そのことを知っているおじさんとは僕も仲良くなりやすい。

仲良くなれば、少々乱暴に振舞っても相手に何かを伝えることが可能になるが、仲良くなったことを強調したくて、わざわざ乱暴な振る舞いをする人がいて、実はあまり得意ではない。

できれば澱みなく流れるように人と関わって行きたいと願っている。
願いはなかなか叶わないというのも人生だが、それを良しとするならそこにたどり着きたいと思う。

コミュニケーションが得意なのは、何もおじさんたちだけの特権ではない。若くても人と関わるのが上手な人は、もちろんたくさんいる。「あなたに大切にしているものがあるなら、僕もそれを大切に扱いますよ」。そうやって自分の側に飛び込んで来る人を、多くの場合、誰だって簡単には拒絶できない。

おじさんたちは自分のことをまだ老人ではないと思っている。そして、老人ほどではないにしろ、いくつかの大切にしたいものを持っている。さらに、老人より以上には、まだまだ持っているものに対する執着もあるのだろう。天命を知るにはまだ早いと思いつつ、40を過ぎてまだまだ迷いも多く不惑の境地には届いていないと感じている。

ジェイズ・バーには、その大切にしたいものの一つがウイスキーというおじさんもやって来る。
だから僕らは、当然のようにウイスキーの話を始める。

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カウンターのこちら側とあちら側で二人のおじさんが話をしている。僕らの間には話題の中心になっているウイスキーがある。僕は既にそのウイスキーを飲んでいる。だから僕は、そのウイスキーについて言いたいことを持っている。

カウンターの向こうのおじさんは、そのウイスキーを飲むのは初めてだ。だけど、そのおじさんだってそのウイスキーを飲めば、何かの感想が生まれて来るはず。僕はそのおじさんの顔を眺めながら、そのウイスキーから何かを掴むのを待っている。

少しウッディな印象のあるそのウイスキーに対して僕は「穀物の甘味の綺麗なウイスキーです」と感想を述べる。おじさんは僕の話に大きく頷きながらも、「オレはこの甘さにハムを感じちゃうんだよなぁ」と答えた。

ハムという感想は僕にとって非常に意外なものだった。僕自身の中からは、恐らく、絶対に出ることのない感想だろう。

ただ、僕はそのハムという感想を否定しない。「間違いである」と指摘もしない。それが誤解だとも思わない。当然、僕の頭の中には「???」が並ぶのだけれど、そんな時は、「どうしたらこの人の中でこのウイスキーがハムになるのだろう?」を追求したいと思ってしまう。

おじさんよりも先に飲んで、自分だけ知っているようなつもりになっていたそのウイスキーを再び飲んでみる。グラスに注いだウイスキーの香りを嗅いで、僕はそのウイスキーを口に含んだ。その瞬間、おじさんは合図を待っていたかのようにしゃべり始める。

「少し木の香りがするでしょ?その感じがハムをスモークするチップのように感じるんだよね」と、そう告げた。「じわっと染み出るような甘さがあって、その感触もハムを噛み締めた時に感じる甘さに近い」とも。

「あぁ、なるほど」と僕は腑に落ちる。腑に落ちるが、同時に僕には絶対に出て来ない感覚だなとも思う。そして、そう思いながらも「この人はこういうウイスキーを飲むと、(自分の中で)ハムというフォルダの中に入れて整理をするのだな」と納得をする。

そのおじさんがあるウイスキーを「ハム」だと分類することも、僕がそれを確認して納得することも間違っているのだろうか?あるいは僕は、そのおじさんに向かって、「ハムという感想を持つ人は非常に少数なので、あなたの感想は間違っています」と言うべきだっただろうか?

もちろん僕は、そんなことは思わない。

僕とおじさんはあるウイスキーを真ん中に置いて、同じウイスキーについて語り合っている。それは非常に閉じられた空間で、なおかつ、プライベートな時間だ。そして、おじさん同士はそのことを事前に了解して話を始めている。

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僕らは同じウイスキーを真ん中に置いて、その両側に立っている。僕らは当然のようにそのウイスキーの話を始めた。初めに声を掛けたのは僕の方だ。「こちら側からはこんな風に見えますよ」と。僕の問い掛けにおじさんは応えてくれた。「こっちから見るとハムに見えるんだよね」と。

僕らはウイスキーを中心にして互いの反対側にいる。だから、同じものを見ていても同じように見えないことを知っている。ひとつの存在の片方の側づつしか見えない。僕にはおじさんの方からどのように見えているのか分からない。おじさんも同じように、僕の方からどのように見えているのか分からない。同じものを見ているのに、同じものの反対側が自分には知りようのないことを知っている。

だから僕らはウイスキーの周りに集まって話をしている。そのウイスキーをハムだと感じることが「勝手な話」だというのならそれで構わない。だって、勝手じゃない話なんてないと思うから。

ひとつの真理を追求することだけが、ウイスキーを飲む愉しみではないだろう。すべての読書感想文が同じ内容なら、僕はその方が気持ちが悪い。ウイスキーが粗末に扱われることを僕は悲しく感じるけれど、多様性を認められないことこそを僕は不幸に思う。

おじさんは僕の感想に対して、「まぁ、その方が一般的なんだろう」とは思っている。そして、それを受けて、「何故、自分がそれをハムに感じるか?」を説明してくれる。丁寧に。そのおじさんも僕に対して、「あなたは間違っている」とは言わない。「私はこう思う」と語り掛ける。丁寧に。つかみ掛る訳でなく、譲るだけでなく、歩み寄ることができる可能性を探ろうとする。

そんな風に誰かと何かを共感できる安心というものがある。
そして、その穏やかで優しい時間の真ん中にウイスキーがある。
それは僕にとっての嬉しいこと。
僕がウイスキーの周りに、たくさんの人が集まってくれることを願う理由だ。

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ちなみに、ハムの話はこのクライヌリッシュのことではない。僕はこのクライヌリッシュにはハムを感じないから。いや、でも、あのおじさんはまた、このクライヌリッシュにもハムを感じるのだろうか(笑)?

このラベルのおじさんはジェイズ・バーには来ない。ジェイズ・バーに来るのは、街の雑踏に紛れれば無名の「おじさん」なのだ。日常を請け負い、平凡を受け入れ日々を暮らしている。そして、平凡の美しさをも知っている。均整の取れた美しさは、時に平凡に見えることがあるのを知っている。

僕はそのおじさんの「ハム」という一言に平凡の中に輝く美しさを感じた。
僕らの真ん中にあったのは、平凡と見ることも可能なウイスキーだったから。

底辺に常にうっすらと麦芽の甘さを感じるクライヌリッシュだ。しかも、それなりに塩味の効いたウイスキー。僕にとっては、こちらの方がよっぽどハムに近いかもしれない(笑)。


レモン・キャンディ。次第に甘く水飴のよう。微かに潮風。穏やかで友好的。若さが乱暴さとなって表れていないことが好印象。口に含んで、存在感を主張する具合の良い飲み応え。適切な厚みを持ったボディ。心地良く弾ける柑橘フレーバー。塩味を伴いながらオイリー。その全体を支えるように常に背景に存在する麦芽の甘さ。ビスケット。キレの良いスパイシーな終わり方。


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飲み頃です。

トマーチン 1976 34Yo / TWA ザ・パーフェクト・ドラム
シェリー・バット 396bottles 51.9%

グレン・キース 1970 40Yo / ザ・ウイスキー・フェア
バーボン・ホグスヘッド 171bottles 51.8%

共に飲み頃を迎えております。

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トマーチンは当初、抜栓したてに感じていた苦味と渋味は感じません。しっかりと南国フレーバー。さらに、シェリー・バットに裏打ちされた濃い口の甘味がうっとりします。

そして、久し振りに飲んでみたグレン・キースには、何故か75フェッターケアンに似たニュアンスを感じます。あなたの頭に何かをフラッシュバックさせるグレン・キースです。

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ジェイズ・バーはココです。

ジェイズ・バーの移転に関しては、皆様にも色々ご迷惑をお掛けしております。「場所が分からない」と言われる客さまも多く、大変恐縮しております。いやいや、本当にスミマセン。道に迷われましたら、お気軽にお電話を下さい。よろしくお願いします。

何しろまだ、看板もそのままで非常に入り難くご不便をお掛けしております。看板につきましては、今月の中頃には出来上がるかと思っております。しばらくお待ちください。今よりは分かり易くなることと思います。

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先日お店の新しいゴム印ができました。
郵便ポストも取り付けました。
名刺は今、作っております。

駅から2分。繁華街の真ん中にある新しいジェイズ・バーです。街灯の明かりが眩しいとのお話を何件かいただきまして、先日はロール・スクリーンを設置。まぁ、これからまだまだやることはたくさんあります。過ごし易いジェイズ・バーを目指してこれからも精進を重ねて参ります。

よろしくお願いします。

本来ならもっと早くご案内すべきものだったでしょうが、昨日は新しいジェイズ・バーの地図を作りました。初めてご来店の方は、こちらの地図をご利用下さいませ。

新店地図5


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モヒート

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ジェイズ・バーは8月末で一旦店を閉めて、この場所に移転したのだけれど、それはまだモヒート真っ盛りな時期。モヒートがミントを使ったカクテルであることはご存知の方が多いと思うが、モヒートを「モスキート」と言い間違える人が続出したことは、もうお忘れかもしれない(笑)。

ここ数年、モヒートも随分とメジャーなカクテルになって来たのだろうう。池袋界隈でもミントの需要が増えて、供給が間に合わないことがある。まぁ要するに、時々ミントの奪い合いが起こることがあるのだな。「この八百屋もあのスーパーも売切れ」なんてことになる訳だ。

西口の外れのあのジェイズ・バーの場所から、東口の西武百貨店の地下食品売場まで行って「売切れです」なんて言われたら、営業前からトホホな感じで、その夜の営業も笑顔で対応できなくなってしまう訳だ。

まぁ、そんなことは何度も繰り返したくない訳で、近所の付き合いの長い八百屋さんに、必要な時に事前にミントを頼むことが習慣になっていた。

毎年春先になると、レジのおばちゃんは「そろそろミントの時期だねぇ」と声を掛けてくれるようになるし、頼んだミントを仕入れに行った時には、「次は明後日で良いのかい?」と尋ねてくれる。で、まぁ、10月も末になると、「ぼちぼちミントも終わりかい?」気の利いたことを言ってくれる。

モヒートPOP-4


昔から、オバチャンには受けが良い方だ。仲良くするのが上手いと言って良いだろう。何よりオバチャンが素晴らしいのは、サービスが良いところだろう。素敵なオバチャンは「人に物をあげるのが好き」だ。気前が良いのだな。大概は「余ってる物」だけれど(笑)。

お饅頭やお煎餅に始まって、オバチャンがくれるものの定番はお菓子。「置いといても腐っちゃうからね」と言うのも決め台詞。ついでに「押し付けるように渡す」っていうのもいつものパターン。

「たくさんいただいたジャガイモ」とか、「作り過ぎてしまった料理」なんかが貰えるようになると、こりゃあ、かなり親密度が上がったなということになるのだが、昔、「温泉で買って来たピンバッチ」を貰ったことがあって、ありゃ何だったんだろう(笑)?

まぁそんな話はどうでも良いのだが、つまりその八百屋のオバチャンとも、長い時間を掛けて気軽に話ができるようになって来た訳だ。

8月の終わりのある日、僕はいつものように頼んだミントを引き取りに八百屋に行った。レジで会計を済ませ、いつものようにオバチャンは僕に尋ねる。「今度はいつ?」。

「もうミントは要らないよ」。
「あら、今年は早いわね」。
「店を閉めることにしたんだよ」。
「?」。

もちろんその後、移転の経緯を説明して「10月になったらまた顔出すからね」と言って八百屋を立ち去った。

そして、オープン当日の10月5日に久し振りに八百屋日に顔を出すことになった。いつものようにフルーツを買って帰った。その日はミントについて語ることはなかったけど、帰り際に「また、よろしくね」なんて言われて僕は仕事に向かった。

今年は10月も前半は結構暑い日があった。例年は10月いっぱいまでモヒート、11月からはアイリッシュ・コーヒーが定番のジェイズ・バー。先日もご紹介した通り、少し早目に始めたアイリッシュ・コーヒーだが、「今年はもうモヒートはいいかなぁ」なんて思って、いつもの通り八百屋に行った訳だ。

で、帰り際のオバチャンの台詞。
「ミントはいつ?」。
「ん?じゃ、明後日」。

何で明日じゃなくて明後日なのかは僕にも分からない(笑)。
いつものように答えてしまったのだろう。

そんな訳で、新しいジェイズ・バーは年中通じてモヒートやってます。
確かに、ジントニックと同じくらい定着したカクテルになって来た感じだなぁ。乾燥した空気と暖房で温まった身体に、ちょうど良いと思うことがある。

売切御免、ということでお願いします。

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クライヌリッシュ 1982 27Yo / ネクター・オブ・ザ・デイリー・ドラム LMdW ジョイント・ボトリング

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ほぼ毎日ウイスキーを飲んでいる。新しいジェイズ・バーをオープンしたのが先月10月5日。ボチボチ一ヶ月になろうとしているのだけれど、数えてみたら今日までに20本以上のウイスキーを仕入れている。

まぁ、飲んじゃう訳だな。もちろん、仕事な訳だ(笑)。

飲んで酔っ払うことが目的ではなく、当然その香りと味わいを確かめることを目的に飲んでいる。大体は夕方5時半くらいから、お客さんが来る前に「サラリ」と仕事は済ますことにしている。できれば、その日に飲むのは一種類にしたいと思っている。多くても2銘柄まで。

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当然それらのウイスキーはテイスティング・ノートを付けられて行く。営業中にお客さんとウイスキーの話をする時に使ったり、暇な時に読み返してみたり。飲んだ時のことがありありと記憶に蘇ってくることもあったり、「これ何だっけ?」みたいなこともあったり。まぁ、色々。

どうしても、酔っている時に付けたコメントは忘れがちで、だから、一日に多くても2銘柄までって決めている。もちろん、酔ってなくても印象に薄いウイスキーっていうのもある。

記録自体は非常にアナログで、愛用のノートに付けている。新しいページに新しいウイスキーを記して行くので、結果として時系列に並んで行く訳だ。蒸留所やボトラーズ毎に検索や絞り込みができたら便利なのかもしれないが、どうやら「いつ頃飲んだか?」ってことだけは頭の中にあるらしく、少々時間が掛かってもお目当てのウイスキーが見つからないことはまずない。

何だか話が長くなったな。
少し飲み過ぎただろうか(笑)?

まぁ、本題に入るのだが、最近は飲みながらテイスティング・ノートを付ける人が増えている。そんな人を見ていて本当に「器用だなぁ」と感心することが多い。

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左手にグラスを持って、右手にペンを持って、そのペンを走らせている人がいる。それがまた、サラサラと格好が良いのだ。「両手使い」なテイスターである。それは僕にはできない(笑)。「羨ましいなぁ」とも思う。

僕の場合、グラスもペンも右手にしか持てない。右手でグラスを持ってウイスキーの香りを確認する。頭にいくつかのイメージが浮かぶと、「そのイメージが壊れないうちに」とそそくさとグラスをペンに持ち替えてノートに記して行く。

その作業を何度も繰り返して、ひとつのウイスキーのテイスティング・ノートが完成する。左手は常に遊んでいる訳だ。

実は我ながらそんな自分を「鈍臭い」と思っている。それに引き換え、左手にグラス、右手にペン。思い付くままにサラサラとノートにペンを走らせている人の姿を見ると、本当にカッコイイなと感動すら覚える。

僕が毎日ウイスキーを飲む時間は、当然まだお客さんがやって来る前の時間だ。だから、僕はこの店で一人でウイスキーを飲んでいる。

まぁ、誰も見ていない訳だから、ちょっぴりチャレンジをしてみたい訳だな(笑)。「両手使い」なテイスターになりたかったのだな。

左手にグラス、右手にペンを。最初のうちは何のことはない「オレにもできるじゃん」何て思っていた。だけど、ウイスキーを飲んでいて、ちょっとした複雑なニュアンスにぶつかって立ち止まってしまうとも良くあることだ。

ご理解いただける方も多いと思う。「ん?これって何だっけ?」という訳だ。込み入ってしまう訳だな。実は皆様も時々カウンターに座ってそんな顔をしてらっしゃる。目を閉じて何かを思い出そうとしている。グラスの中から感じたものを「かつて私は経験したことがあるはずだ」って顔をして必死に検索エンジンを回している。

「知っているはずなのに…」それが何なのか言葉が思い浮かばない。
切ないですね。


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一日に三度の食事をして、それ以上に違う種類の水分を補給して、時にはたくさんの間食もしながら僕らは生きている訳だ。更には違う土地違う場所に行き、それぞれに様々な香りを嗅いで日々を過ごしている。

それらのすべてが記憶の中に眠っているのだとするなら、膨大な、なおかつ全く整理されていない書庫から一冊の本を探し出し、その本のあるページのある一行のある言葉を拾い出すほどに、グラスの中の香りや味わいを「記憶の中の何か」と一致させるのは奇跡的なことだ。

そう。皆様もご存知の通り、奇跡は起きるのです。

僕はある時、何かのウイスキーを「右手と左手」で愉しんでいた。複雑なウイスキーほどそういう傾向にあるけれど、表面にある何かが背景に隠れたもの存在を覆ってしまうことがある。最初に感じた印象が、後から押し寄せるもののニュアンスを消してしまうことがある。

その隠れたものは、僕にとって宝物である可能性がある。
果たしてその宝物を、僕は手に入れることができるのだろうか?

それはウイスキーを飲んでいて一番ソワソワする時間だ。「少し時間を置けば、やがてそれは現れる」という期待と、「時間が掛かり過ぎては、それ自体の存在が消えてしまうのではないか?」という疑念。水中に視点を持たない孤独な釣り人の心情が少しだけ理解できる。

多くの場合、期待は裏切られることがない。左手で鼻に近付けたグラスを僕はテーブルの上にゆっくりと置いた。「あぁ、これは黒糖の香りだ」と心に落ちた。少しアクのある、だけど、しっとりと甘い香り。少しの安堵。今までもウイスキーの中に、何度か感じたことのある香り。

その時僕は、「黒糖」の文字をノートに記そうとしたのだろうか。あるいは、グラスの中のその香りをもう一度確認しようと思ったのだろうか?今ではもう、良く分からない。

今となっては、その瞬間にちょっとした違和感を抱いたのを思い出せる。だけど、それはそのちょっとした違和感に覆い被さるように、自然な振る舞いだった。

右手に持ったペン先を鼻の穴に刺した。

我ながら見事な動作だっと思う。自分の鼻腔がそのキャップであるかのように、我が愛用の万年筆が鼻の穴に収まったのである。人は驚くと固まってしまうことがある。僕が2秒ほど動けなくなっていたことを告白しておこうう。

いやしかし、私の名誉の為に一言付け加えさせていただきたい。
その瞬間に私はこう呟いた。
「あぁ、これはインクの匂いだ」と。

もう一つ告白をしておこう。
その日、私の小鼻は少しだけ青いインクに染まっていた。私はその事実を隠したかった。実は昨日、店内の照明を少しだけ落として営業をした。(ん?昨日の話か?)

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飲んだ皆様には非常にご好評をいただていているこのクライヌリッシュ。週末の3日間で半分売ってしまった。お急ぎ下され。

いくらかの犠牲を払って手に入れたテイスティング・ノートである。
お読みいただければ幸い。

重たくフルーティな香り。プラム、あるいは刺激的なプルーン。微かにアンズ。上質で柔らかい黒糖。重たいカラメル。紛らわしい程度のシェリーの印象。口に含んで、トロリ。程良く刺激的なスパイシーさを伴うが、基本的なスタンスは友好的。ミネラルが豊富だがしょっぱ過ぎない岩塩。全体のアクセントの中で有効なアクセントとなる渋味。次第にゆっくりとその存在を明らかにする甘み。濃厚な麦芽風味のハチミツであり、枯れながら水飴のように。飲み飽きない優れたウイスキー。

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