モルト侍

池袋のショット・バー、ジェイズバーのバーテンダーが、大好きなシングル・モルトを斬る。

2012年07月

軽井沢 1995 16Yo / Shinanoya Private Cask 5th Anniversary

昨日入荷。
これ、シェリー好きには堪らないと思わせるウイスキーかもしれない。

69.3%という「高過ぎる」アルコール度数を、多くの人は気にすることがないのではないだろうか?もちろん、非常に「飲み応え」のあるウイスキーと感じるだろう。ただ、そのアタックを「痛い」と感じる方は少なかろうと思われる。

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ポイントは「スウィート&ビター」。この濃い口な味わいはアルコールのアタックを覆い隠してしまっているかもしれない。

正直に言わせていただくなら、素直にお勧めするにはまだ時期が少し早いのかもしれない(笑)。今後、益々旺盛な展開力を発揮しそうなウイスキーである。

感想文を書くにはまだ早い気がするが、抜栓して最初の一杯目を愉しんだ時に拾えたいくつかの印象をつらつらと書いておきたい。

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ビターチョコレート。強めなタンニン。上質な砂糖の強い甘み。芳ばしいスウィート・ポテト。焦がしたリンゴの皮。カカオ・パウダーにまぶしたかりんとう。ホットなスパイス。ドライ過ぎない酸味の強い干しぶどう。レーズンの枝のエグ味。可愛い苺。樹液っぽいニス。甘い黒酢。

僕らはよく、ウイスキーに対して「開く」という言葉を使うけれど、そういう意味では、こいつはまだ「開き切っていない」と言えるだろう。そして、僕はその「開いていない」状態を「解(ほど)けていない」とイメージしている。

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こういうウイスキーを愉しんでいて感じるのは、「大きな塊がドーン」とぶつかって来た様子。僕はぶつかって来たものを手に取って、角度を変えてアレコレ眺めてみる。

その時の印象が先程つらつら書いたようなことだ。そして、その塊がタコ糸でぐるぐる巻にしたボール状のものに思えて、「この糸が解けて来たら、どんな風に思うんだろうう?」って思う。

中から何か素敵な宝物が出て来るんじゃないかって、そんなことを思う。そして、そのこともウイスキーを飲む愉しみのひとつであることに間違いはない。

解いて行けば行くほど中からいろんなものが出て来て、それは僕にとってとても官能的な出来事で、そんな時にウイスキーを飲むことはとてもエロティックなことだなと思ってしまう。

一杯のウイスキーを飲んでも、ウイスキー全体の謎が解明することはないだろう。だけど、その目の前のウイスキーの秘密を探ることはできる。

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人もウイスキーも変わらない。

一杯のウイスキーを目の前にした時、既知の情報は大きな重要性を持たないかもしれない。むしろそれは、思い込みを生むという意味で有害であるかもしれない。

知らない人と出会ったら、第一印象がそのすべてではないように、また、事前情報だけがそのすべてではないように、あるいは、そのカテゴライズが無意味であることがあるように、どんなウイスキーだって、「それそのもの」と向き合ってあげれば良いのだ。

この夕方、僕はちょっとした暇に任せてこのウイスキーと向き合ってみた。第一印象というには多過ぎるほどの印象を手に入れて、そしてなお、このウイスキーが展開して行く予感に満ち溢れている。

素敵に変わってっくれると良いなと思いながら。

さて、昨日はサッカー・オリンピック代表がスペインに勝利。
辛勝とは言え勝ち点3に代わりはない。
これからが大いに愉しみになった。

試合会場がグラスゴーというのも、僕らにとっては粋な計らいではないか。
これは「マイアミの奇跡」に続く「グラスゴーの奇跡」ではない。
「グラスゴーの覚醒」である。

もちろん、ジェイズ・バーでは「なでしこ」とともにサッカー日本代表のゲームは放映します。是非ともご来店を。

軽井沢 1995 16Yo
Shinanoya Private Cask 5th Anniversary
Japanese Wine Cask , 180bottles , 69.3%

「3杯セット」のご利用が可能です。
他の違う銘柄のウイスキーと合計3杯(ハーフ・ショット)で¥2,000(税込¥2,100)。
1杯当り、¥700(税込)です。

よろしくお願いします。

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ボウモア 1999 12Yo / 3R ダイナソー

ひとつ提案をしたい。

もしもあなたが、「このウイスキーをどのように説明したら良いのだろうか?」という問題の前に立ち止まってしまったら、「あらすじ」を説明しようとしないことだ。「感想文」を書いて欲しい。

例えば、子供の頃にこんな間違いを犯さなかっただろうか。

夏休みの宿題に本を一冊渡され「感想文」を書けと先生に言われたあなたは、その「あらすじ」を原稿用紙に書いていなかっただろうか?

あらすじや要約が感想と同じでないことは明らかだと思うが、どうだろう?

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例えば、100人の子供にある物語の「あらすじ」を原稿用紙にまとめろと宿題を出したら、100人分の提出物は似たようなものになるかもしれない。だけど、それが100人分の「感想文」なら、すべてが違うものになる可能性がある。

そう、僕らは「感想」を求められ、「要約」を提出しようとする間違いを犯し易い。

「あらすじ」や「要約」には正解に近いものがあるだろう。少なくとも「明らかな間違い」というのはある。「かぐや姫」の要約を求められれば、そこには桃太郎は出て来ないし、鬼退治も発生しない。

1本のウイスキーに対する感想が、飲んだ人の数だけあることを僕はおかしいとは思わない。もしもあなたが、飲んだウイスキーの愉しさを誰かに伝えたいと思ったら、「要約」ではなく「感想」を伝えようと思ってみて欲しい。

あなたの「感想」が他の人とまったく異なるものであったとしても、それはおかしなことではない。あなたの感想は「要約」ではないのだから。

だけど、そこには、僕らが陥ってしまいがちな罠があることを指摘しておきたい。僕はそれを「正しさに対する配慮」と呼んでいる。

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あるウイスキーについて語ろうとする時、僕らが戸惑いを覚えるのは「果たして自分にはこのウイスキーを正しく伝えられるだろうか?」という疑念だ。

正しさについて配慮する時、僕らはより正解に近いものを提出しようと思い悩むことになる。そして、善意ある僕らは、正解らしきものを求めて「感想」ではなく「要約」を提出しようと試みる。そして、ウイスキーが文章と違い、要約が容易ならざることに思い悩む。

僕らは正確なことを伝えたいと思っている。正確なことを伝えなければならないと思っている。そして、その思いは僕らの善意から発せられている。

さて、先日僕が「僕らは作品を作らない」と謙虚に宣言させていただいたのを覚えていらっしゃるだろうか?ウイスキーこそが芸術作品であり、僕らはその鑑賞者、つまり飲み手でしかない、と。

もしもあなたが、「正しさに対する配慮」をするなら、一番正しいものは何だろう?それはウイスキーそのものではないだろうか。

あなたの目の前にウイスキーが存在するのなら、それそのものが存在として正しいのである。世に出て来たウイスキーのすべては、そのように正しいのだと僕は思っている。

目の前のウイスキーに対してあなたが思うのは、あなたの「好き嫌い」であって「正誤」ではない。すべてのウイスキーは、それそのものが存在として正しいのである。僕らはウイスキーの「正誤」を判断する立場にあるのだろうか?

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目の前のウイスキーはその存在として既に正しいのだ。そのウイスキーに対して、あなたが殊更にその正しさを強調する必要はない。僕らの中にあるのは目の前のウイスキーに対する「好き嫌い」だけではないだろうか?

もしもあなたが、そのウイスキーを「嫌い」だっとしても、それはそのウイスキーが「間違っている」訳ではない。そのウイスキーから「好きなもの」を感じられなかった。あるいは、「嫌いなもの」を感じた。ただ、それだけのことだ。

確かにそれは、残念なことだっただろう。だけど、あなたは正義だろうか?そして、それでは、ウイスキーは悪だろうか?もしもあなたが正義だっとしても、正義は悪と対峙するものではない。正義はもうひとつの正義と向き合うだけだ。

「好き嫌い」と「善悪」を跨ぐことは愚かだ。「嫌い」は「悪」だろうか?そんなことはないはずだ。自分の「好きなものだらけ」の世界を「善」とするなら、僕は世界中を敵に回してしまうかもしれない。

一人ぼっちで生きるのはさすがに嫌だな(笑)。

もしも、あなたがウイスキーについて語ろうとするなら、そしてその上で「正しさに対する配慮」をしようと思うなら、あなたが感じたことを「正しく」伝えれば良い。思ったことをそのまま伝えれば良い。実はそれは、「正しさ」ではなく「素直さ」であるけれど。

そしてその時、一番に配慮しなければならないのは、「正しさ」に対してではなく「それを好きな人がいるかもしれないこと」に対する配慮である。

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さて、本日ご紹介するのは
ボウモア 1999 12Yo
3R ダイナソー
Bourbon Barrel , Cask No.800356 , 265bottles , 54.8%

ヴィンテージを考えずにその特徴を一括りにすることの難しい蒸留所のひとつがボウモアだと思うが、ある種の人たちに「ボウモアらしい」と言わせてしまうかもしれないと、そんなことを思わせたボウモアだ。

太目なヨード感。スモークした岩海苔。そんな感想を持ったボウモア。麦芽の甘みもしっかりして、微かにバニラなニュアンス。今のところ、フルーティな側面をほとんど感じなくて、「そこが好き(笑)!」というのが現在の僕の思うところ。

ただ、飲み干してグラスを放置していると、何やら得体の知れないフルーティさが出て来る(笑)。変化も愉しみだが、「今のままの方が愉しい(かも)」なんてね。

さて、本日は水曜日。
今夜のジェイズ・バーはチャージ無料の日です。
気軽にウイスキーが飲める日と覚えておいて下さい。

「3杯セット」のご利用が可能です。
他の違う銘柄のウイスキーと合計3杯(ハーフ・ショット)で¥2,000(税込¥2,100)。
1杯当り、¥700(税込)です。

よろしくお願いします。

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カリラ 1981 30Yo / バーマンズ・コレクション

例えば、この世界がひとつであったとしても、世界観はひとつではない。世界をどのように観るのかは人それぞれ。育ちや環境、言語や宗教、価値観や人生観。つまり、その人の背景に違いがあるなら、世界は違うものに観えるだろう。

ウイスキーも同じことなのだと僕は思っている。ひとつのウイスキーを巡って、人がそれをどのようにそれを解釈するのかは、その人のウイスキー観によって異なることがある。

例えば、ある外国人にあるウイスキーの香りを「べっこう飴」と言っても理解してもらえないかもしれない。かつての僕が「トフィ」を理解できなかったように。

あるいは、「濡れた段ボール」なら分かってもらえるかもしれないが、外国人の彼には「正露丸」は理解できないかもしれない。でも、その代わりに、彼が子供の頃からお世話になった、違う薬の名前を思い浮かべるのかもしれない。

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人はウイスキーを飲みながら、何かを思い出すことがある。例えばそれは、桃のようだったり、あるいは潮風かもしれない。時には味わいや香りとは縁遠いできごとを思い出すこともある。田舎のおばあちゃんの家だったり、さびれた映画館に一人座る自分だったり、さらにはその時に観た映画のタイトルまで思い出す。

思い出した結果、僕らは「似ている」と感じる。そして、そのウイスキーを桃や潮風の「ように感じる」と説明する。確かに、田舎のおばあちゃんの家というのは普遍的な物言いではないだろう。でも、それは、あなたの個人的な記憶の中で、そのウイスキーの香りと密接に関連付けられるのかもしれない。

僕が言いたいのはこういうことだ。あなたがウイスキーについて語ろうと思う時、あなたの言葉はあなたの記憶の中からしか出て来ない。

人はウイスキーから何を感じるのだろう?「美味しい」「不味い」。あるいは、「飲み易い」「飲みづらい」。それらはとても直感的な判断で、でもそれらは、一言で全体を総合的に説明した言葉だ。

もちろん僕は、「美味しい」ことをバカにしない(笑)。
だって、それより以上に、何か大切なことがあるだろうか?

ただ、僕らはそれだけでは楽しくなくなって来る。その「美味しい」を誰かと共感したくなるのだ。そのことについては前回説明したけれど、簡単にもう一度言うのなら、僕らはどうやら「同じ世界に住む人と、互いの世界観を一致させたいと願うらしい」ということだ。

さて、話を戻そう。僕らがそれだけでは楽しくなくなって来るのは、より深く相手を知りたいと思うから。そして、より一層自分の世界観を理解して欲しいと願うからなのだろう。

あるウイスキーを僕が「美味しい」と思い、あなたもそう感じた。「美味しい」と感じたという意味において、僕らの意見は完全に一致しているけれど、さて、僕らは本当に「同じように」美味しいと思ったのだろうか?

呉越同舟という言葉がある。彼らの利害は一致していないのかもしれない。だけど、同じ船に乗っている。あるいは、同床異夢という言葉もある。僕らは一緒に寝ている。そして互いに違う夢を見ながら、ともに「美味しい」と言っているのかもしれない。

「あなたも同じように感じているのだろうか?」

それは、人が抱える根源的な不安なのかもしれない。だから、「美味しい」より以上のことを伝えられたら、僕らはより一層理解し合えるのではないだろうかと、僕らはそう望むようになるのだろう。

すべての芸術作品は「私から見た世界」ではないだろうか?自己表現とは「私には世界はこのように見える」という発表ではないだろうか?

そして、僕らのようにウイスキーの虜になった人間にとって、「このウイスキーをどのように説明したら良いのだろうか?」というのは、根源的な欲求になってしまうのだろう。

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僕はあなたの「知っていること」に、実はあまり興味がない。
このウイスキーをあなたが、「どのように感じたのだろう?」。
僕が知りたいと願うのはそのことだ。

僕が普段から「ウイスキーを愉しむのに知識は必要ない」というのはそういうことだ。「感じること」ができれば、ウイスキーはいかようにでも愉しくなる。

心配はいらない。そして、謙虚に宣言をしよう。僕らは作品を造らない。だからこそ、ウイスキーという芸術作品を造り届ける人たちに感謝をしよう。

さて、では僕らは何者であろうか?
鑑賞者である。
読む側で、観る側で、聴く側である。
つまり、ウイスキーなら飲み手である。

ひとつ提案をしたい。

もしもあなたが、「このウイスキーをどのように説明したら良いのだろうか?」という問題の前に立ち止まってしまったら、「あらすじ」を説明しようとしないことだ。「感想文」を書いて欲しい。

話の続きはまた来週になりそうだ。

さて、本日は水曜日。
今夜のジェイズ・バーはチャージ無料の日です。
気軽にウイスキーが飲める日と覚えておいて下さい。

本日ご紹介するのはカリラ。
コイツは美味い。僕の好物になりそうだ。

抜栓時からの仕上りの良さも秀逸。
これほど嫌味のないフルーティなシェリーのカリラもありがたい。
夕方改めて、ジェイズ・バーのFacebookページでご案内しようと思う。

カリラ 1981 30Yo
バーマンズ・コレクション
Sherry , Cask No.2369 , 138bottles , 54.8%

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「3杯セット」のご利用が可能です。
他の違う銘柄のウイスキーと合計3杯(ハーフ・ショット)で¥2,000(税込¥2,100)。
1杯当り、¥700(税込)です。

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イチローズ・モルト&グレーン プレミアム秩父ブレンデッド・ウイスキー ブラック・ラベル

どんなに贅沢な食事であっても、一人で食べていたらその愉しみは半減してしまうだろう。大切なのは食事の豪華さではない。ご馳走の目的は誰かと時間を共有し、その時間が愉しいかどうか、ということである。

一人だけ愉しくても意味がない。だから、相手が愉しいかどうか、僕らは気になるのだ。素直な気持ちで「ごちそうさま」と言えた時、僕はとても幸せな気持ちになる。

誰かと一緒に愉しめてこそ「ご馳走」なのだと僕は思う。

ある程度の特別さがないと、それをご馳走とは言わないかもしれない。だけど、質素な食事の時間が愉しく感じられたなら、それは、一緒にいた誰かのおかげかもしれない。誰にも、思い当たるフシがあるだろう。

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人は語り合う生き物だ。沈黙を気まずく思う人は多いし、発言を無視されたらどんな人も傷付くだろう。もちろん、僕らが語り合うのは「ウイスキーについて」だけではないことは明らかだ。

今日のニュースについて、スポーツの結果について、読んだ本について、TVドラマについて、会社の人事について、得意先の誰かについて、個人的な今日の出来事について。

「今度一緒に映画を観に行きませんか?」と、誰かを誘うのは何故だろう?ウイスキーを誰かと飲みたくなるのは何故だろう?

人は何故語り合うのだろう?
そもそも、語り合うと何が起こるのだろう?

相手のことを知ることができる。確かにそうだ。だから結果として、僕らは知りたいと思う人と時間を共有しようと試みる。僕も同じだ。「人を誘う」というのはそういうことだろう。

では、どうして僕らは相手のことを、その人柄を知りたいと思うのだろう?それは、僕らが生きるのにどのように役に立っているのだろう?

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僕らが知りたいと思うのは、その人の世界観なのではないだろうか。

その人の目に世界はどのように映るのだろう?
私の目に映る世界と同じなのだろうか?

価値観が違うだけで、人と人はその関係を上手く保てなくなることがある。性格の不一致というのは、人と人が別れる大きな理由の一つだ。だけど、同じものを見て同じように感動できた時、僕らの間には強い共感が生まれる。

僕らは大概、それを喜ばしいことだと思うし、できればそんな風に共感できる人と一緒に過ごしたいと思うことだろう。だから、その人の目に「世界がどのように写っているのか?」が気になるのだのだろう。

そして、自分の世界観をどのように説明したら良いのかに戸惑うのだと思う。また、そのために重要な役割を果たすのが言葉だ。

だから、「このウイスキーを何と説明したら良いのですか?」とそんなことに僕らは悩むのだろう。

まぁ、この件は結局また来週の宿題ということでお願いします(笑)。

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さて、今週はイチローさんの新しいブレンデッド・ウイスキーをご紹介しておきたい。

お手軽なウイスキーとして個人的に絶賛である。
味わい深く、しかしお気楽にやれるウイスキーだ。

昨年のホワイト・ラベルに続きその流れを汲む商品だと思うが、ラベルにもある通り「プレミアム」だ。

まずはストレートで飲んでみて欲しい。そして、自分に問い掛けてみて欲しい。「家飲みにするなら、どうやって飲むだろうう?」と。

水割り良し、ハイボール良し。
でも僕なら、休日の昼下がり。まだ陽の高いうち、大きくはない氷をロックグラスにガサゴソと入れて、トクトクとウイスキーを注ぎ、ぐびぐびとやりたい。そんなウイスキーだ。

このウイスキーがジェイズ・バーに到着した日。封を切って香りを嗅いだら、僕にはある閃きが舞い降りて、結果として「やっぱりね!」ということになった(笑)。

そのことについてここでは書けませんが、店でなら(少しだけ)お話できます。

そう、本日は水曜日。
今夜のジェイズ・バーはチャージ無料の日です。気楽なウイスキーを飲みに来て下さい。

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イチローズ・モルト&グレーン
プレミアム秩父ブレンデッド・ウイスキー
ブラック・ラベル 50%

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入荷情報5点

昨日は大量に新しいウイスキーが入荷したのでご案内させていただきたい。

まずは、
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グレンリベット 1972 40Yo
サマローリ 復刻ラベル
Cask No.1069 , 260bottles , 45%


続いてブラッカダーから2点
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グレン・グラント 1982 29Yo
ブラッカダー ロウ・カスク
Refill Sherry Butt , Cask No.4117 , 276bottles , 52.1%


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ブレアフィンディ 1988 23Yo
ブラッカダー ロウ・カスク
264bottles , 48%

そして、ちょっぴり小物(笑)ですかね?
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ストラスアイラ 1997 14Yo
ハート・ブラザース ファイネスト・コレクション
46%

最後に、入門編「ちょっと高級なウイスキー」に最適な
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トマーチン 25Yo / OB / 45%

よろしくお願いします。
週末金曜日、皆様のご来店をお待ちしております。

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ボウモア 2003 8Yo / クリエイティブ・ウイスキー エクスクルーシヴ・モルツ for Shinanoya

例えば、女の子を食事に誘おうと思ったら、「食べ物に好き嫌いはありますか?」と訊ねてみる。相手のことを良く知らなければ、それはなおさら当然のことだろう。

何故僕らがそのようなことを訊ねるのかと言うと、相手がもしも「生魚を嫌いな女の子」だったら、寿司屋に連れて行った場合、残念な結果に終わることが予測されるからだ。

例えばあなたに、「どうしても行ってみたい寿司屋」があったとしよう。そして、ちょっと気になっている女の子との初めてのデートに「その寿司屋に行ってみない?」と誘ってみようかと思ったとしよう。

そんな時にだって、あなたはきっと「食べ物に好き嫌いはありますか?」とまず訊ねてみるだろう。そして、彼女から「生魚が嫌いです」と聞かされたら、どんなに残念でも寿司屋に誘うことは諦めるのではないだろうか?

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さて、僕らは何故そのように振舞うのだろう?

それは、僕らの中に優先順位があるからに他ならない。「どうしても行ってみたい寿司屋」より以上に、優先したい何かがあるからに他ならない。

例えば、一人暮らしの若いサラリーマンが、「仕事が遅くなって時間がない時には、いつも近所の弁当屋ばっかり使ってます(笑)」なんてことはよくある。そんな彼だって、彼女との初めてのデートに「寿司屋に行きたい」と思うことはおかしなことではない。

しかし、彼女が「生魚が嫌い」ということを知れば、そんな彼でも寿司屋に行くことは諦める。

さて、そんな彼の振る舞いに賛同する僕らは、一体何を優先して物事を決めているのだろう。

その前に、彼が近所の弁当屋を使う意味について考えてみたい。簡単に言えば、時間とお金を節約して満腹になれるということだろう。毎晩カップラーメンばかり食べているより健全かもしれない。

日々の食事で「満腹」を目的とする。当然それは、多くの人にとって普通の態度だ。

もう皆様、既にお分かりだろうが、彼女とのデートの目的は「満腹」ではない。そして、「行きたい寿司屋に行く」というでさえ最優先事項にはならない。

「満腹」よりも「行きたい寿司屋に行く」よりも、優先される何かがあるのだ。

例えば、(失礼な言い方になるが)近所の弁当屋を「エサ」としよう。彼女とデートでの食事を「ご馳走」としよう。ご馳走が目的なら、それは何も、寿司屋に限る必要はない。ご馳走に必要なのは寿司屋ではなく、彼女だということだ。

ご馳走とはなんだろう?
そして、僕らには何故ご馳走が必要なんだろう?

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「エサ」という言い方は、確かに露悪的に過ぎるかもしれない。日々の食事が命を育むために、疎かにできないことであるのは僕も承知しているつもりだ。だけど.度重なる過剰な「満腹」が、人の健康を害することがあるのは、皆様ご存知の通りだと思う。

「エサ」の目的は栄養の摂取であり、その行き着く果ては「満腹」であり、それも過剰になれば人に害悪を及ぼすことがある。では、「ご馳走」の目的は何であろう?栄養の摂取だけが目的でないことは確かだ。

そもそも「馳走」の意味は「走り回ること。奔走すること」なのだという。だから、「ご馳走」とは、人にもてなすための食事であることが前提であるのだろうし、「ごちそうさま」というのは、その労をねぎらう言葉だ。

僕らは気軽に「贅沢な食事」という程度の意味にしか思っていない「ご馳走」という言葉だけれど、先程来、僕が述べている通り、本来は「誰か(大切な人)との贅沢な食事」というのが「ご馳走」の意味なのだと思う。

だから、僕らは相手の食べ物の好き嫌いが気になるようになっている。そうでなければ、贅沢な食事の時間が台無しになってしまうことを知っている。

みんなで鍋を突ついている時に、一人だけ美味しいもを箸に取り、満足したら黙って先に帰ってしまう人というのはあまりいない。

ウイスキーを愉しむということも、同じことなのだと思う。
僕はそう考えている。

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就寝前の自宅で一人飲むウイスキーを愚かだとは思わない。それは、日々の暮らしの中で、心の底に溜まったオリを清算する大切な時間でもあるだろう。

だけど、そんな日が長く続けば、その大切な時間を誰かと共有できないものだろうかと、多くの人はそう思うようになるものだ。

自宅で一人飲む日々のウイスキーが「エサ」に近いものだったとしても、大切な誰かと大切な時間を共有するために飲むウイスキーが「ご馳走」になることを、僕らは願っているのではないだろうか?

エサの目的が「満腹」であるのなら、ウイスキーのそれは「酩酊」であるのかもしれない。でも、だから、ご馳走というのは、誰かを愉しませ、その時間をその人と共有することなのだと僕は思う。そこに共感があることを僕らは嬉しく思うのだ。

ただ、そんな時に僕らを唯一不安にさせるのは、「僕が感じているのと同じように、あの人も同じものを同じように感じているのだろうか?」ということ。

恐らくそれは、人間の根源的な不安なのかもしれない。僕のようにウイスキーを飲ませることを仕事にしていると、その不安を前にふと立ち止まる人々をたくさん見て来た。

僕らは本当に同じ世界に生きているのだろうか?という不安。
大切なあの人と同じ世界を生きて行きたいと思っていたのに…。という絶望。

みんなが「赤」だと言うものが、自分には「黄色」にしか見えなかった時の困惑。あるいは、クラスの全員が早々にテストの答案を提出して教室を出てしまった後、まったく答えが書けずに一人取り残されてしまった時のような屈辱。

共感を得るために言葉が重要な役割を果たすことを否定しない。
しかし、言葉は万能ではない。

「このウイスキーを何と説明したら良いのですか?」とそんなことを良く訊かれる。
来週辺りは、そんなことが書けたら良いなと思っている。

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さて、今週も長い話にお付き合いいただき恐縮です(笑)。
本日ご紹介するのは、
ボウモア 2003 8Yo
クリエイティブ・ウイスキー エクスクルーシヴ・モルツ for Shinanoya
Refill Hogshead , Cask No.33013 , 355bottles , 54.8%

コレ良いです(笑)。
「本当に8年熟成ですか?」とグラスに向かって語り掛けていました。
甘いボウモアです。

本日は水曜日。
今夜のジェイズ・バーはチャージ無料の日です。
気軽にウイスキーが飲める日と覚えておいて下さい。
僕のお気に入りのボウモア、飲みに来て下さい。

よろしくお願いします。

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