モルト侍

池袋のショット・バー、ジェイズバーのバーテンダーが、大好きなシングル・モルトを斬る。

2012年09月

オルトモア 1982 30Yo / デュワー・ラトレー カスク・コレクション

こういうウイスキーが好きだ。

何を以ってウイスキーらしいとするのかは、種々の意見があるだろうし難しい話だと思う。ただ、僕はこのようなウイスキーを「ウイスキーらしい」と感じてしまうようだ。

何故、僕がこのようなウイスキーを「ウイスキーらしい」と感じてしまうのかをうまく説明することはできない。僕のウイスキー原体験に深く根差しているからだろうか。

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遠い昔、このようなウイスキーを美味しいと思いながら飲んでいた記憶があるような気がするのだ。今ではもっと、素敵なウイスキーを知ってるよ。でも、その昔、こんなウイスキーをたくさん飲んでいたことがあるんだ。

そう、そんな風に思うことがある。

今でもウイスキーを疎かに思ったことはないけれど、ウイスキーを飲み始めたばかりの頃、ウイスキーは今より以上に貴重な体験だった。何しろ、体験できる種類が圧倒的に増えた。

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次から次へと新しいウイスキーが世の中に出て来るような時代を今の僕らは生きていて、もちろん、そのことを幸福に思うけれど、昔の僕は、いくつかのウイスキーを繰り返し飲んでいて、でも、そのひとつひとつを大切にしていたのだと思う。

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いつの間にか、僕は「次の新しいウイスキーを出せ!」と、そんな風に思いながらウイスキーを飲むようになっているのかもしれない。こういうウイスキーを飲んでいると、そのことを少し反省せねばと思う。

僕の場合、ウイスキーの魅力にトリコになったのは、ウイスキーの甘さに気付いた時からだ。「ウイスキーって甘いんだ!」。そのことに気付いた時の衝撃を、今でも忘れられないでいる。

だから、僕はいつでもウイスキーの持つ甘さに注目してしまう。

しっかりと伸びの良い飴のような甘さを持っている。か細さとは対局の力強い甘さ。昔飲んだブレンデッド・ウイスキーにこんなニュアンスを感じていたのだろうかと、そんなことを思う。

乱暴の反対を繊細と呼ぶのなら、このウイスキーを繊細と言うことは不可能ではないだろう。でも、それはか細くない。そこにはしっかりとしたヴァイタリティが根付いていて、口に含めばそれを感じることができる。

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オルトモア 1982 30Yo / デュワー・ラトレー カスク・コレクション
Bourbon Hogshead , Cask No.2215 , 172bottles , 53.8%

「3杯セット」のご利用が可能です。
他の違う銘柄のウイスキーと合計3杯(ハーフ・ショット)で¥2,000(税込¥2,100)。
1杯当り、¥700(税込)です。

よろしくお願いします。

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秩父 2009-2012 / OB ザ・ピーテッド

このウイスキーが届いて「うーん」と何度か唸った。

蒸留が2009年、瓶詰が2012年とある。熟成年数の表記がないが、しっかりと「Whisky」と書いてあるのだから3年熟成ということだろう。

3年前、秩父蒸留所に見学に伺った際、初めて仕込んだというピーテッド・タイプのニューポットを飲ませていただいた。麦芽のフェノール値が51ppmと聞いて「(当時の)シアトル・マリナーズのイチロー選手の背番号に合わせて51ppmなのか?」と質問してイチローさんに笑われたのを覚えている。

もちろん、イチローさんの答えは「偶然です(笑)」とのことだった。

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このウイスキーの色を見て唸った。あのウイスキーがこのようにウイスキー色として輝いているのか、と。3年熟成にしては十分にしっかりした色合いだ。

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香りや味わいから「若いウイスキーらしさ」を拾うのは難しいかもしれない。もちろん、長期熟成を感じることはないが、「ザ・ファースト」の3年熟成に比べても、ニューポットより遠ざかっていると思う。確かに、ピートのニュアンスがそれを打ち消しているということもあるだろう。

強いスモーキーさが第一印象というのはその通りだが、実に潔く涼し気なスモーキーさだ。だけど同時にそこから新樽のニュアンスを感じる。ピーマンの少し青臭いようなニュアンスとして。

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一番不思議に思ったのは、このウイスキーが持つ甘さについて。

べったりと十分に甘いというウイスキーでないことは確かだが、その甘さが足りないのか十分なのかがよく分からなくなる。

時間を掛けてゆっくりと愉しめば、甘い芳香を放つのは明らかだ。例えばバニラのような、あるいは砂糖のような。

しかし、一旦口に含むとその特異さが明らかになる。その甘さは、例えばよくあるようなスペイサイドのウイスキーと一線を画しているようだ。この甘さの特徴は秩父蒸留所のウイスキーらしさかもしれないと、そんなことを思った。

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一言で言うなら「蜂蜜とも違う」「黒糖ではない」ということだろうか。上質で少し香ばしい砂糖。そんな気がした。

その甘さが強過ぎず、弱過ぎず。かと言って繊細に過ぎず。十分なようで、あるいは時々物足りないように思えて。

「うーん」と唸りながら、眉間にシワを寄せるでもなく、悩ましいことなく心地良く、大きな違和を抱かせることなく舌の上を揺らいでいる。なるほど、この心地良さこそがウイスキーの愉しみだろうか。

決然としていないように思えるのは曖昧なことだろうか?
何かが拮抗しせめぎ合っているのだろうか?
全体に目をやれば穏やかな揺らぎの中に均衡が取れている。
揺らぎは不安定ではない。

唸りながら、このウイスキーの10年物を飲んでみたいと、そんなことを思う。

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秩父 2009-2012
OB ザ・ピーテッド
5000bottles , 50.5%


「3杯セット」のご利用が可能です。
他の違う銘柄のウイスキーと合計3杯(ハーフ・ショット)で¥2,000(税込¥2,100)。
1杯当り、¥700(税込)です。

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アラン / OB デビルズ・パンチ・ボウル

先日仕入れた「TWA&ネクター」のアランに気を良くして発注してみました。素直に「悪くない」。ボトルのデザインもエキセントリックで人目を惹くだろう。

この手のウイスキーが十分に好みの範疇な人は少なくないし、個人的には「ちょっとした変化球」として愉しめるウイスキーだ。少しばかり「匂いが目にしみる」タイプのウイスキー(笑)。

「デビルズ・パンチ・ボウル」というのはアラン島にある窪地のことだそうだ。悪魔がボウルを抱えているように見えることから、そのように伝えられて来たとのこと。

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悪魔のボウルにウイスキーが満たされているかどうかは不明だが、このウイスキーが悪魔のボウルを満たすに相応しいものであると言うことは可能だろう。

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調べてみると「デビルズ・パンチ・ボウル」と呼ばれる窪地は世界中(英語圏の)にあるようだ。人間の想像力を越えて存在する窪地に、そのような名前を付ける人の気持ちは理解できる。その背景には自然の力に対する人々の畏怖があるのだろう。

その「デビルズ・パンチ・ボウル」に比べたら、この「デビルズ・パンチ・ボウル」というウイスキーは十分に理解可能だ。

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作り手によりその成分表?(笑)が明らかにされている。

瓶詰総数は6000本を超え、使用した樽は24樽。大半がシェリー樽。また、そのうちの多くが96ヴィンテージである。

もちろん、シェリーの存在感を十分に堪能できる。オレンジの皮とドライフルーツ。軽いピートとショウガの香り。口に含んで、暖かいスパイス。カシューナッツ、タバコっぽさ。鋭さよりは丸みを感じるウイスキー。

まだ少し、「TWA&ネクター」のアランも残っている。
比べてみるなら今のうち。である(笑)。

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アラン / OB デビルズ・パンチ・ボウル
6660bottles , 52.3%


「3杯セット」のご利用が可能です。
他の違う銘柄のウイスキーと合計3杯(ハーフ・ショット)で¥2,000(税込¥2,100)。
1杯当り、¥700(税込)です。

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クライヌリッシュ 1989 23Yo / TWA ムーディ・ライオン for Shinanoya

「二匹目のライオン」到着である。

89ヴィンテージのクライヌリッシュといっても、いくつかのウイスキーを思い出すことが可能だ。どれもが素敵なクライヌリッシュだったと思うし、これもそのひとつ。美味しいよ(笑)。

中でも「アレが一番好きだったかな」というのはあるけれど、例えば今飲んでみても、本当にそれが一番かどうかは分からない。記憶の中のウイスキーは美化されやすいし、だけど、目の前にあるウイスキーの方が大切で愛おしいものだろう。

人生の中に心動かされ、心惹かれるウイスキーがあることは素敵なことだ。

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どうして僕らはウイスキーに心惹かれてしまうのだろう?あるいは、心惹かれるウイスキーとはどういうものだろう?その謎は永遠に解かれることがないように思えて、だけど、乱暴に答えを決めてしまうことも可能な問いのようでもある。

答えを出せないことは必ずしも愚かなことではない。
また、すぐに出た答えが必ずしも正しい訳ではない。

答えが自らの内にあるのか、外にあるのかも分からない。
解なき問いに答えようとすることも、ウイスキーの愉しみのひとつかもしれない。

外だけを探せば見つかるものでもないようで、内だけを探しても見つかるものでもないだろうか。謎は謎のまま。あるいは、神秘は神秘のまま。その方が良いだろうか?

捜し求めて歩くことこそが愉しみと割り切るなら、その方が一番愉しそうだ。探すのをやめた時に見つかることもあるそうだし、謎や神秘がなくならないのなら、それは、僕らから永遠にウイスキーを愉しむ動機が失せることがないということだ。

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ただ僕はいつも「私はこのウイスキーが好きだろうか?」という自らに対する問い掛けを一番に大切にしている。「最適解は何だろうか?」というのは僕の永遠のテーマかもしれない。

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「このウイスキーの良し悪しを評価しよう」という態度は、僕にはとても難しいことだ。そして、不遜なことのようにも思う。だから、僕はそれをしない。

素直に告白するなら、分析や評価をしようと思うと、ウイスキーが分からなくなってしまうことがある(笑)。自分の尻尾を追い掛けてグルグル廻る犬のような、あるいは、木の周りをグルグル廻りバターになってしまうトラのような(笑)。

だけど、「私はこのウイスキーが好きだろうか?」
それは、誰にでも答えられる問いだ。
「良し悪し」ではなく、「好き嫌い」。
評価ではなく、嗜好。

「私はこのウイスキーが好きだ」と答えるあなたの隣に、「僕も好きです」と言える自分がいたならば、それはとても幸せな時間になる。

空間と時間と人間。
ウイスキーを愉しむのに必要なのは、3つの「間」なのだろう。

キャラメルと蜂蜜の甘い香り。少しのハーブとリンゴ。はっきりとホワイト・ペッパー。期待通りの塩気。

このウイスキーにバターのニュアンスを感じるのは、トラが木の周りをグルグル廻った結果ではないだろう(笑)。


過去の履歴を振り返るなら、ぼんやりと「こんな傾向のウイスキーに心惹かれる」くらいのことは誰にでもありそうだ。だけど、どうして「こんな傾向のウイスキーに?」というその答えもまた闇の中。

でも、その問いの軸に「良し悪し」ではなく「好き嫌い」を置くならば、その答えはあなたの内にしか存在しない。

他の誰かにとって不要なものを、あなたが必要としていることがある。ウイスキーとはそういうものでもある。

あなたにいくつかのウイスキーを飲ませて、あなたの最適解を探し出そうと試みるのが僕の仕事のスタイルだ。評判の高いウイスキーばかりがあなたの最適解とは限らない。

あなたの最適解を探し出すために「評価」ではなくあなたの「感想」を知りたいと僕は思う。

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クライヌリッシュ 1989 23Yo
TWA ムーディ・ライオン for Shinanoya
Ex-Bourbon Hogshead , 168bottles , 51,8%


「3杯セット」のご利用が可能です。
他の違う銘柄のウイスキーと合計3杯(ハーフ・ショット)で¥2,000(税込¥2,100)。
1杯当り、¥700(税込)です。

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インチガワー 1974-2011 36Yo / ウイスキー・ブローカー

さて、今朝は仕事が終わってアホな友人を連れて飲みに行った。

最近はこのブログの更新も何となく水曜日だけになっていて、実は先週もサボってしまっていた。朝から飲んで、今週もサボるのは気が引けて夕方のこんな時間にブログを書いている。

書きかけの原稿はあるのだが、まだ仕上がっていないので本日は短めでスミマセン。

およそ一年前に手に入れたインチガワー。
時期を見て封を切ろうと思っていたが、良いきっかけがあって飲んでみた。一年前に美味しいということだけは覚えていて、「なるほど、こんなウイスキーだったか」と納得。

詳細はこちらに書いた。


そんな訳で、本日は水曜日。
今夜のジェイズ・バーはチャージ無料の日です。
気軽にウイスキーが飲める日と覚えておいて下さい。

皆様のご来店をお待ちしております。


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インチガワー 1974-2011 36Yo
ウイスキー・ブローカー
Hogshead , 177bottles , Cask No.7761 , 53.4%

グレンゴイン 1972-2010 37Yo / TWA パーフェクト・ドラム

私事ではありますが、昨夜より太ももとふくらはぎが強烈に筋肉痛しておりまして、痛いんです。

どのくらい痛いのかというと、「東京タワーの展望台まで階段で昇って降りて来た次の日」くらいの痛さです。非常に困りますね。

ちなみにワタクシ、東京タワーの展望台に階段で昇ったことはありません。誤解があったらすみません。

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何をしたのか?と問われても「何もしてない」としか言えません。酒を飲んだら運転はしない。さらには、酒は飲んでも運動はしない。がポリシーのワタクシです。筋肉痛の原因になるようなことなど、何ひとつしておりませんのです。

じゃあ一体何をしたのか?と再び問われても、前日は豚の角煮を作ってたらふく喰いました。ワインも一本飲みました。あっ、飲みながらサッカーのビデオを観ました。観ながらちょっと下半身に力が入ったかもしれません。

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原因は何ですか?
歳ですか?
それは言わないで下さい。

歳を取っても元気な人、いっぱいいるじゃないですか?
え?そういう人はちゃんと運動してますか?
それも言わないで下さい。

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一昨日はちょっと睡眠時間が少なかったかもしれません。
寝ながら随分と汗をかきました。

夏バテで筋肉痛ですか?
あ、それです。
そういうことにしておきましょう。

という訳で、今夜は文章が書けるような状況でもないので、早目にウイスキーのご紹介を。

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グレンゴイン 1972 37Yo
TWA  / パーフェクト・ドラム
Refill Sherry Hogshead , 289bottles , 63.5%

ちょっとだけ懐かしいウイスキーですね。瓶詰めは2010年。まだこの頃の「TWA / パーフェクト・ドラム」ってラベル下段にひと言コメントが添えてあって、こちらには「ストロベリー・ジャム」って書いてある。

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37年熟成のわりに度数も高くて、アルコールのアタックに痛さは伴わない。コメントの通り、イチゴっぽさ満載のウイスキー。とても滑らかで、多くの人に清涼感を与えてくれるだろう。

夏向きのウイスキーだと思う。

ジェイズ・バーにもちょうど二年前に一度入荷してて、実は二年振りに二本目の入荷。ちょっとした奇跡だな(笑)。今、目の前のこのグレンゴインを口に含んで、当時のことを思い出す。

ゆっくりとマンゴーやスモモのようなニュアンスも出て来るはず。舌の上で次第に強い甘さを手に入れて、確かにジャムっぽい感じになって来る(笑)。美味しいよ。

元気になるウイスキー。

さて、本日は水曜日。
今夜のジェイズ・バーはチャージ無料の日です。
気軽にウイスキーが飲める日と覚えておいて下さい。

よろしくお願いします。

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