モルト侍

池袋のショット・バー、ジェイズバーのバーテンダーが、大好きなシングル・モルトを斬る。

2017年03月

「3杯セット」今ならコレ! ロングロウ / グレンバーギ / グレンドロナック

このロングロウがなかなか美味い。個人的に気に入ったのであります。

塩ワサビとバナナの香り。綺麗なハチミツと微かなリンゴ。僕が求めるものの存在するロングロウであります。

18年もののロングロウでありますから、2000年より少し前の蒸留でありましょう。この蒸留所は確実に良くなって来ているようでありますな。

グレンバーギは本日入荷。現在まだ未開封でありますので味・香りは分かりませんが、信頼する酒屋さんのお勧めであります。

話によれば、抜栓後ちょいと時間が経ってからが飲み頃とのこと。来週に入ってから仕上がって来るかと思います。

グレンドロナックは「毎度お馴染みの」カスク・ストレングス。今回がバッチ5とのことであります。

僕も含め、毎回追い掛けて来た方も多いでしょうから、気になる方は是非ともお試し下さい。

ロングロウ 18Yo
OB
46%

グレンバーギ 1995 21Yo
ウイスキー・ベース アーカイヴス
Hogshead , Cask No.86157 , 278bottles , 54.1%

グレンドロナック
OB カスク・ストレングス Batch 5
55.3%


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「3杯セット」のご利用が可能です。
他の違う銘柄のウイスキーと合計3杯(ハーフ・ショット)で¥2,350。

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池袋でシングル・モルト・ウイスキーを!

マッカラン 1995 20Yo / The Chess King White

若者よ、ウイスキーを飲め。

「マッカランのなんたるか」を語るのは難しい。僕はそれを評価しようとする意図を持たないし、また、それをする立場にもないだろう。ただ、そこはかとない思いならある。

思いというのは複雑で複合的な感情であり、歓喜であり、興奮であり、郷愁に似たものであり、哀愁のようでもあり、そして時には落胆でもあった。

もちろん、それは、どんなウイスキーも同じこと。
思いとはそのようなものであり、
それは、ウイスキー全般が嗜好品であることの証左でありましょう。

「僕はウイスキーを評価する能力を持ちません」と嘆く若者よ。客観性も公平性も捨てなさい。「正しさ」に執着することから解放されなさい。ウイスキーに向き合い「思い」を持ちなさい。

あなたの思いが世界を変えることがある。
世論とは思いの集合体なのだから。
大切なのは、どんな時も乱暴から距離を置き、丁寧を心掛けること。

マッカランと言えば、「シェリー・カスク」。巷にそのような認識があるのは明らかだろう。同様にかつては「ロールス・ロイス」を自称したマッカランを、現在の飲み手はどのように思うだろう。

このウイスキーのスペックを眺めれば「シェリー・カスク」でないことは明らかだ。信濃屋さんチェス・シリーズ最後を飾るリリースに「敢えての」ということなのだろうか?

かつてのマッカランが「ロールス・ロイス」であったことを認める飲み手はいても、最近ウイスキーを飲み始めた若い人たちがそう思わないことはおかしなことではないだろう。

グレンドロナックやグレンファークラス、あるいは「ベンリアックの12年のシェリーってすごく好きなんですよね」という若い人たちも増えた。マッカランは既に「シェリー・カスクの雄」の座を他に奪われているのではないだろうか。

時代は変わる。王者は永遠に王者でいることができない。王者もかつての挑戦者であり、挑戦の結果その玉座を得たのなら、次は新たは挑戦者を迎える立場となる。

マッカランは玉座を奪われた。というのが僕の認識だ。しかし、それはマッカランの終わりを指すのではない。彼らが挑戦者の自覚を持ち、新たな闘いに挑み始めたならいづれまた玉座を得ることは不可能ではない。

思えばかつて「アイラの女王」と呼ばれたボウモアが、その復活の狼煙を上げたのは90年代前半からではなかったか。だがしかし、僕らがそれを認識できるようになるまで、10年や15年は掛かってしまうのだ。

作り始めてから製品ができあがるまで、20年掛かるのがごく普通の当たり前であるのもウイスキーなのである。チャレンジを始めて結果を出せるようになるまでの20年。その時間の長く切ないことに、僕らも思いを寄せるべきだろう。

1995ヴィンテージ、20年熟成のこのマッカランはかつての王者「ロールス・ロイス」たるマッカランかどうか分からない。だがそこに、新たな挑戦者としての勇姿が見えるなら、僕はその闘いに期待をするだろう。

若者よ、ウイスキーを愉しめ。

マッカランに「失われた20年」があるのなら、君たちが「バブル」を知らないように、「ロールス・ロイス」を知らないことも当然なのだ。

このマッカランが「新たな挑戦者たるマッカラン」であるなら、「新たな挑戦者たる君たち」の感性が思いを発するべきなのである。

さて、そんな訳で、池袋ジェイズ・バーでは「若者割り」を始める。

今夜から1週間、お一人様ハーフショット1杯限りではありますが、
このマッカラン、
20代の皆様、1,200円。
30代の皆様、1,500円。

いくら何でも40代以上の皆様は「若者」とは言えないでしょう。
通常料金でお願いします(^^)


このウイスキーを瓶詰めしようと決意した人の思いを感じなさい。
そこには恐らく、「怖れ」もあっただろうことを思いなさい。
勇気が乱暴から始まるものでないことを知りなさい。
丁寧を欠いた勇気を野蛮とい言うのだ。

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マッカラン 1995 20Yo
The Chess King White
Bourbon Hogshead , Cask No.11253 , 78bottles , 53.4%

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池袋でシングル・モルト・ウイスキーを!

春のアイラ祭 第2弾

先週に引き続き、今夜からアイラ祭 第2弾であります。

最近はすっかり見掛けなくなりつつある90年代のラフロイグを2本。

来週月曜日まで、2杯で2,350円です。
ここにあるフルーティを愉しんで欲しいのであります。

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ラフロイグ 1990 - 2010 20Yo
ハート・ブラザーズ
54.7%

ラフロイグ 1995 - 2010 14Yo
ザ・クーパーズ・チョイス
Hogshead , Cask Ref.11937 , 370bottles , 46%

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グレンロセス 2006 10Yo デュワー・ラトレイ / アラン 2001 - 2015 14Yo OB for Shinanoya / ブラック・スネーク ブラッカダー for ウイスキー・ラバーズ・名古屋 2017

「3杯セット」今ならコレ!

今夜のテーマは、「ショート・エイジで濃厚」なのであります。
その仕上がり感もタイプも違うが、どれもシェリー樽を使ったウイスキー。

シェリー樽熟成のウイスキーを特に好む飲み手がいたり、まったく受け入れない飲み手もいたり。一方で、ある特定の時期、個人的にシェリー樽熟成のウイスキーに大いに肩入れをする時期があったり、少し距離を置いてそれらを客観的に眺められる時期があったり。

シェリー樽熟成のウイスキー全般の魅力について、ひと口に語るのは難しいことでありますが、シェリー樽熟成のウイスキーの魅力に取り憑かれた飲み手の様子を眺めていると、「立ち止まってしまった感」があるのではないかと、僕はそんな風に考えるのでありますな。

誰だって、街を歩いていて美人さんとすれ違えば、立ち止まって振り返りたくなる衝動がある訳であります。シェリー樽熟成の魅力に取り憑かれた飲み手の気持ちというのは、そのようなものではないかと。

体操競技でいうなら「着地」の瞬間。歌舞伎でいうなら「見得を切る」場面。その「動から静」の転換に、僕らは「息を飲む」のであります。

妖艶な動きをするものに対して、僕らは陶酔感を持って「はぁはぁ」と呼吸をしてしまうものでありますが、凛とした佇まいのあるものに呼吸を止めてしまうものであります。

「息を飲む」という慣用句は、「息を吸い続けること」を指すのではなく、「(息を)飲んだだけで吐かないこと」を指すのでありましょう。つまり、「呼吸が止まる」ということでありますな。

「呼吸が止まる」ということは、つまり「時間が止まる」ということであります。美人さんとすれ違った瞬間、僕らは「時間よ止まれ!」と願うからこそ、足を止めてしまうのであります。

「時間よ止まれ!」と願った瞬間、僕らの意識はその対象物にフォーカスされるのでありますな。

映画のようにカメラワークによって遠近感をコントロールできない舞台の上で、歌舞伎の見得というのは、観客の意識を利用したクローズアップの手法なのかもしれません。

シェリー樽熟成の魅力に取り憑かれた飲み手の気持ちというのも、およそ、そういうものに近いのではないかと、そんなことを思うのでありますな。

ある種の飲み手に、圧倒的な力を持って時間を止めさせてしまうことがある。それもまた、ウイスキーの魅力であります。いづれにしても、いつもより少しだけウイスキーにフォーカスすることで聴こえてくるウイスキーの声がある。

散歩の目的は、「立ち止まれる場所」を見つけること、なのかもしれませんな。

さてさて、今夜の3杯は「極上の」「至極の」「至福の」シェリーを知る飲み手には「小者扱い」されるかもしれません。とは言え、であるならなおさら、このコスパの良さを気に入っていただけるかかと思います。

もちろん、あなたは立ち止まらないかもしれませんし、立ち止まってもすぐまた歩き始めるかもしれません(笑)。

とは言え、

「迷わず飲めよ
飲めばわかるさ」

なのであります。

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グレンロセス 2006 10Yo
デュワー・ラトレイ
Sherry Butt , Cask No.6158(part) , 310bottles , 63.8%

アラン 2001 - 2015 14Yo
OB for Shinanoya
Sherry Hogshead , Cask No.2001/101 , 339bottles , 55.5%

ブラック・スネーク
ブラッカダー for ウイスキー・ラバーズ・名古屋 2017
VAT No.4 SECOND VENOM , 57.7%

「3杯セット」のご利用が可能です。
他の違う銘柄のウイスキーと合計3杯(ハーフ・ショット)で¥2,350。

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バルブレア 1997 − 2016 / OB for TWH

「昔は良かった」と言うのなら特に否定するつもりはない。でも、「ウイスキーに未来はない」なんて言われたら、その真意を理解した上で反論をしたくなる。

「過去に素敵な思い出があったこと」と、相対的に「未来が暗いものになること」に因果関係はない。過去の思い出を大切に愛でることと、自らの力で未来を切り拓いて行くことはまったく違う別の態度なのだ。

どんな時も必要なのは、現実を見つめる勇気なのだと思う。いつだって足下には事実が転がっている。それを知らずに、人は幸福な未来へと進むことはできない。幸運に恵まれることなら大歓迎だけれど、それだけを頼りに生きることを僕は望まない。

ウイスキー飲みにとって、「かつて幸運な時代があった」という言説には賛同する。確かにそれは事実であっただろう。その幸運な時代に、僕はいくらかのウイスキーを愉しんだ。そして、随分と世界は変わってしまったようだ。

世界は変わる。時代とともに。

目の前の川の流れは同じように見えても、一滴たりとも同じ水が流れている訳ではない。来た水は河口へと向かい、また、新しい水が流れて来る。ウイスキーも同じこと。

川辺に立つに人に、それはいつもの同じ川に見えるのかもしれない。でも、同じように見えるその川にも、違う時代には違う水が流れている。ウイスキーも同じこと。

僕が川辺に立ち、その流れを見つめ始めて、もう四半世紀ほども経っただろうか。昔と同じ水が流れていないことならよく知っている。そして、僕に言わせるなら、川の流れそのものも随分と変わってしまったようだ。

20年ほど前からだろうか、いくらか降り始めた雨が川の流れを速くして、その幅も広げてしまった。向こう岸は遠く、もう手が届かない。

このバルブレアは1997年の蒸留。今から20年前に誰かが降らせた雨が、川辺に立つ僕のところに届いた訳だ。

聴けば、最近はこの川の上流で雨を降らせる人が増えているという。その水が川の流れとなって僕のところに届くのに、後どのくらいの時間が掛かるのだろう。そして、また、これから先の未来、この川の流れを変えて行くのだろうか。

川の流れが穏やかだった頃のことならよく憶えている。「幸運だった」という意味でなら、「昔は良かった」と言えるかもしれない。でも、何しろ、あの頃は川岸で遊ぶ人の数も少なかったのだ。

川の中に入って、その水を汲み取って届けることを仕事とする人たちがいる。このバルブレアも、そういう人たちによって見つけられたウイスキー。

これはとても素敵なバルブレア。バニラの香りのするクッキーに挟んだキャラメル。カスタードクリームとホワイト・チョコレートの入ったバナナ・クレープ。ペッパー系スパイシーなリンゴとハチミツ。

2017年の現在、ウイスキーに明るい未来を見つけることは十分に可能だ。

雨を降らせる人がいて、美味しい水を汲み取って来る人がいる。
時代が変わっても、変わらないことがある。

僕はこれからも川辺に立って、その流れを見つめ続けるだろう。
川岸で遊ぶ人たちの愉しみのために。

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バルブレア 1997 − 2016
OB for TWH
Bourbon Barrel , Cask No.1111 , 216bottles , 58.6%

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