クーブレーニュー・リリース続発の年末である。先週末に封を切ったミッシェル・クーブレー2本を紹介したい。

写真右は以前ジェイズ・バーでも仕入れたことのあるクーブレーズ・クリアラック。とても淡い色のシングル・モルト。加水のせいか若干の濁ったさまが艶っぽくもある。独特の甘味は好き嫌いの分かれるところだろう。フルーツの腐敗した香りにも近い。万人に高評価を得られるシングル・モルトではないだろう。香りを嗅いで口に放り込み飲み下した後にニヤリとして、「なかなか悪くない」、そんな風に思ってもらえれば良い酒なのではないだろうか。おいしいより以上に愉しみを提供してくれるシングル・モルトである。

続いて写真左は「OVER 15YEARS」のシェリー・カスクのクーブレー。こちらはシェリー・カスク好きには堪らないシングル・モルトかもしれない。実はもう半分ほど売ってしまったが、思った通りに受けが良い。濃い甘味を重視したエグ味の少ない味わい。華やかでコクのある甘味はメープル・シロップやバターとハチミツを落としたパンケーキを連想させる。アルコール度数は47度。アルコールがきついという意味でなく、非常にパワフル。

2杯でハーフで¥1,500でどうだ。

ツボを知るミッシェル・クーブレーならではの2本。まさにシェリーの達人である。
先週末知った、御大ミッシェル・クーブレーの台詞にしびれた。

「好きなことを続けるのではなく、続けていることを好きになれ」。
名言を前に深く頭を垂れた侍である。

「ウィスキーの95%は熟成で決まる」と公言してはばからないミッシェル・クーブレーである。蒸留所名を明らかにしないミッシェル・クーブレーのシングル・モルトを口に含み、彼の言葉が聴こえて来た。

「私にとって蒸留されたばかりのウィスキーは素材である」。
「生まれたての彼らを私は揺りかごで育てる」。
「良い子は良いウィスキーとなる」。

グラスを片手に立ち昇る香りに鼻をくすぐらせながら、ミッシェル・クーブレーの意思を探る。
至福の時である。

飲んでいただきたい。人気ブログランキング